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7月例会絶対きてね!
      365分の7じゃない!
速報! 5月31日 学習会報告里村さん写真
出演者の里村孝雄さんが事務所でお話しされました


 はっきりいって里村さんという役者さんについて、どれだけの会員が知っていて興味をもって今日の学習会に参加してくれるのか不安でした。
 私にとっては里村さんは『太平洋ベルトライン』(世仁下乃一座・名演1987年2月例会)という芝居で忘れられない素晴らしい演技をしてくださった大好きな役者さんです。
 昼の部では20サークル22名の参加者で里村さんの『素劇・あゝ東京行進曲』に対する想いを語っていただきました。
 演出の関矢幸雄さんは役者の嫌がることをすべて要求する人だということ。衣装も音響もなく役者がロープと箱だけを使って全てを表すという。真っ黒の衣装で白いロープ、自分の体を使って皆の想像をかき立てる。
「そういうと、いかにもお金がかかっていないと思われるのは心外です。実は白いロープは西陣織の特注品で、黒い箱の裏側は金箔が張られているんです。」などと一瞬素直な私はほんとうかしらと思ってしまいました。もちろんうそです。
音響がないということは、汽車の音などシュという役者、ポーという役者、ピーという役者一人一人が間違いなく自分の役割を果たしていかないと本物になりません。箱の動きにしてもそうです。簡単そうにみえてそれこそ大変な稽古があって初めて成り立つ舞台なのです。
 舞台で歌われる歌は約40曲ほど、若い人には新鮮な曲、時代を知っている人には懐かしい曲の数々です。チャンチャン、チャカチャカ、ズンチャカ、ズンチャと伴奏もすべて役者の口で歌が始まります。家に帰るころには見た人のほとんどがチャンチャカ、チャンチャンと自然に口ずさんでいることでしょう。
ロープと箱だけの中にいかに人間の命を吹き込むか、観客と一体となってこそ成り立つ芝居だという言葉が印象に残りました。
 名古屋演劇鑑賞会の例会は年7回、365分の7じやない、絶対見て欲しいという彼の熱い想いが伝わってきました。


 引き続き、夜の部。お昼に話されたことに加えて、「世仁下乃一座」でずっと主役をやっていた里村さんが、劇団解散後に、プロデュース公演に出演して、違った演技スタイルの俳優さんと共演するなかで、新たな演じ方を探っていくことに苦心されたこと。始めて外に出て出演した『がめつい奴』で、渡辺浩子さんに演技にダメを出されたことで、自分の演技について考えることができて良かった。東京で小劇場の観客の前で芝居をやっていたのが、演劇鑑賞会の観客にはじめてであった時の戸惑いや発見。などについて、語られた。

 お話のあとは、残った12人と近くの居酒屋で交流会。お酒が飲めないにも関わらず、夜遅くまでおつきあいいただいた。
7月例会がより一層楽しみになった。前回の公演より大きくパワーアップした1980に出会いたい。

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