☆ 寛政十年(1798)
◯『画本賛獣録禽』「恋川吉町画」絵題簽「石燕門人画」鶴屋板(寛政十年刊)
(国書データベース)
「叙 恋川はる町
門人よし町 筆作の双帋を携へきたりて 予に雌黄を得んことを乞ふ もとより絵具箱をもたぬ浮世絵
師の合羽箱もちなれば その需をば茶いろのかんばんあらたたまりました新作を 此初春のおなぐさみ
にと絵本道具の御さきとなつて ハイホウ の声を序する而己〟
〈雌黄とは添削と同義。絵具箱を使うのは狩野派などの本絵師で浮世絵師は持たない。「茶色の看板」「ハイホウ」未詳〉
☆ 寛政十一年(1799)
◯「国書データベース」(寛政十一年刊)
◇黄表紙
恋川吉町画『画本賛獣録禽』「石燕門人画」「恋川吉町画」恋川はる町序 鶴屋板〈絵本〉
☆ 没後資料
◯『浮世絵備考』(梅山塵山編・東陽堂・明治三十一年(1898)刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)(61/103コマ)
〝恋川吉町【文化元~十四年 1804-1817】春町の門弟、其の伝詳ならず〟
◯「日本小説作家人名辞書」p744(山崎麓編『日本小説書目年表』所収、昭和四年(1929)刊)
〝恋川吉町
恋川好町の門人。行町の外に二代春町を継いだ恋川清十郎であろう。彼は好町則ち鹿津部真顔の門人、
名は秋芝、芝神明社に住む。師に奨められ二世春町を継ぐ、実は三世である。「画本賛獣録禽」(寛政
十一年(1799)刊)の作者〟
〈「日本古典籍総合目録」『画本賛獣録禽』黄表紙・恋川吉町画・寛政十一年刊〉
◯『浮世絵師伝』p217(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝吉町
【生】 【歿】 【画系】恋川春町門人 【作画期】文化
恋川を称す〟
◯『浮世絵年表』(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)
◇「寛政一〇年 戊午」(1798) p162
〝正月、石燕門人恋川吉町の画ける『画本賛獣録禽』出版〟
◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)
作品数:1
画号他:恋川吉町
分 類:黄表紙1
成立年:寛政11年
〈『画本賛獣録禽』の刊年を『浮世絵年表』と『黄表紙總覧』は寛政十年とし、「日本古典籍総合目録」は寛政十一年
とする〉