〔師〕※(よみ)は当館の読み
 ◯『本朝画家人名辞書』上(狩野寿信編・明治二十六(1893)年刊)
   (国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
   師宣(もろのぶ)
    〔菱川師宣、友竹ト号シ吉兵衛ト称ス、安房国平群郡安田町ノ人ナリ、父ヲ菱川吉右衛門光竹ト称ス、師宣弱年ノ時、
     江戸ニ至リ、性画ヲ好ミ、土佐ノ画風ヲ愛シ、且又兵衛ノ筆意ヲ慕フ、当時狩野常信・英一蝶世ニ行ハル、師宣又
     其画風ヲ研究シ風俗画ヲ作ルニ妙ナリ、実ニ日本画ノ一大名手トナル、因テ其画ニ日本絵師菱川師宣ト款セリ、其
     設色最モ艶麗ヲ極ム。元禄八年歿ス、年七十、遺蹟亦多シ〕
   師房(もろふさ)
    〔菱川師房、吉兵衛ト称ス、師宣ノ長子ナリ、画ヲ父ニ学テ、大和絵師トナル、後染匠トナリ、両国橘町ニ住ス、元
     禄頃〕
   師永(もろなが)
    〔菱川師永、造酒之丞ト称ス、師宣ノ二男ナリ、画法ヲ父ニ学ビ、殊ニ彩色ヲ巧ミス、宝暦年中ノ人〕
   師重(もろしげ)
    〔古山師重、太郎兵衛ト称ス、菱川師宣ニ画法ヲ学テ、最モ俳優ヲ画クニ巧ナリ、江戸長谷川町ニ住ス、宝暦年中〕
   師長(もろなが)〔菱川師長、作兵衛ト称ス、師宣ノ門人ナリ、元禄年中ノ人〕
   師政(もろまさ)
    〔古山師政、文志ト称ス、師重ノ子ナリ、画法ヲ師宣及父師重ニ学ブ、然レドモ、此人菱川ノ画法ヲ失ヘリ、江戸両
     国米沢 町ニ住ス、享保年中〕
   師古(しこ?) 〔中井藍江ノ別号〕
 ◯『古代錦絵画家人名辞書』(浅野気山校訂 慶文堂書店 大正四年(1915)七月刊)
   (国立国会図書館デジタルコレクション)
   師宣(もろのぶ)〔菱川友斎(ママ)と号す 元禄八年七十一歳にて没す〕
   師房(もろふさ)〔師宣の長男なり 元禄年中没す〕
   師永(もろなが)〔師宣門人なり〕
   師長(もろなが)〔菱川師宣の二男なり 宝暦年中の人なり〕
   師重(もろしげ)〔古山と云ふ 師宣の門人なり 宝暦年中の人なり〕
   師政(もろまさ)〔師種の子なり 享保年中の人なり〕
   師種(もろたね)〔菱川と云ふ〕
   師平(もろひら)〔菱川師重の門人なり 享保年中の人なり〕
   師満(もろみつ)〔菱川師重の門人なり 享保年中の人なり〕
   師長(もろなが)〔師宣の門人なり〕
 
 ◯『浮世絵師伝』(井上和雄編・昭和六年(1831)刊)
   (国立国会図書館デジタルコレクション)
   師宣(もろのぶ)
    〔菱川氏、俗称吉兵衛、剃髪して友竹と号す、安房国安田町の繍工吉左衛門道茂入道光竹の子、壮年江戸に出て繍箔
     を事とせり、後本業を捨てゝ専ら浮世絵を以て一家を為す、蓋し天才自得の妙技なり、寛文、延宝の際より板行絵
     を以て海内に名あり、板刻画の祖なり、正徳四年八月二日没、七十七歳〕 
   師宣(もろのぶ)〔春川氏、大阪の人、宝暦頃〕
   師房(もろふさ)〔菱川師房の長男、俗称吉左衛門、後に吉兵衛、始め画工、後に染工、元禄頃〕
   師永(もろなが)
    〔一に師長に作る、俗称冲之丞、一説に作之丞、又は酒造之丞、師宣の二男、彩色に長ぜり、元禄頃〕
   師重(もろしげ)〔師宣門人、古山太郎兵衛と称す、元禄〕
   師平(もろひら)
    〔菱川氏、自ら師宣の一子と称す、されど菱川系図に此名なし、蓋し入門ならん、元禄頃〕
   師薫(?)   〔師宣門人歟、大和絵風葉軒桑子和翁と同人〕
   師継(もろつぐ)〔師宣門、菱川氏、本姓古山氏〕
   師政(もろまさ)
    〔菱川氏、師宣門人、古山新七郎と称す、一に新九郎と此人より菱川の画風を失ふ、鳥居風を学ぶが故に古山師政と
     落款す、享保、寛政頃〕
   師秀(もろひで)〔師宣門人〕
   師盛(もろもり)〔師宣門人歟、菱川氏、名は勝菫、元禄頃〕
   師胤(もろたね)〔古山氏、師政男歟、享保頃〕
   師忠(もろただ)〔菱川氏〕
   師忠(もろただ)〔鳥居清長門人、寛政頃〕
   師興(もろおき)〔師宣門人〕
   師寿(もろひさ)〔師宣門人〕
   師信(もろのぶ)〔菱川氏とあり、松野親信に似たるものなり〕
   師保(もろやす)〔菱川氏、柳子軒とも〕
   師種(もろたね)〔菱川氏、天保頃〕
   師二(もろじ?)〔天明頃〕
 
 ◯『浮世絵師伝』(井上和雄編・昭和六年(1831)刊)
   (国立国会図書館デジタルコレクション)
   師薫(?)〔和翁 菱川を称す、桑原氏、画名を師薫といひ、風葉軒と号す、元禄〕
 
  〔志〕※(よみ)は当館の読み
 ◯『浮世絵師伝』(井上和雄編・昭和六年(1831)刊)
   (国立国会図書館デジタルコレクション)
   志葉国(しばくに)〔芝国 よし国門人、大坂の人、一に志葉国、西光亭と号す〕