☆ 作画年代不明
◯ 肉筆美人画二点
肉筆美人画1 無題(仮題「文読む美人図」)〈題材は吉原の振袖新造〉
署名「哥川貞村画」〔貞村〕印(篆書体)
〈貞村は「貞」を冠することから、豊国を襲名する前の国貞の門人である〉
肉筆美人画2 無題(仮題「桜下美人図」)〈題材は芸者〉
署名「豊国門人 歌川貞村筆」〔貞村〕印(篆書体)
〈貞村の師匠・国貞の豊国襲名は天保十五年(弘化元年・1844)、したがってこれはそれ以降の作画〉
〈貞村の名は『原色浮世絵大百科事典』や『浮世絵大事典』にも載っていないので、これまで紹介されたことのない浮世絵師だ
と判断して、画像を載せることにした。上掲画像はともに貞村のご子孫、渋谷様から提供されたものです〉
☆ 弘化三年(1846)
◯『俳諧人名録 二編』惟草庵惟草編 東條琴台等 天保十年序 須原屋・上総屋板 弘化三年跋
〝〔か〕玉水亭歌川 武州新坐郡引又町 浅田氏 画 国貞門人 貞村
見たより◯折てかさむや梅の枝 ふたつみつ蛍も寒し舩の中
稲の穂へ手をそへて見る月夜哉 二三町森の切れ途の小春哉
〈貞村の俳名は玉水亭歌川(かそん)。この当時の住居は武蔵国新座郡町〉
☆ 刊年未詳
◯「絵入狂歌本年表」(刊年未詳)
歌川貞村画『狂歌伊呂波集』一冊 歌川貞村画 便苔舎亀成・便晴楼千代鶴編〔目録DB〕