Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ さだかげ うたがわ 歌川 貞景(貞景) 初代浮世絵師名一覧
〔生没年未詳〕
 別称 五湖亭  ※①〔目録DB〕〔国書DB〕:「日本古典籍総合目録データベース」「国書データベース」〔国文学研究資料館〕   ④〔早大〕:「古典籍総合データベース」早稲田大学図書館   ⑤〔東大〕:『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』〔日本書誌学体系67・近世文学読書会編〕    〔漆山年表〕:『日本木版挿絵本年代順目録』 〔狂歌書目〕:『狂歌書目集成』    ※角書は省略。①~⑥は「合巻年表」の出典  ☆ 文化十四年(1817)    ◯「日本古典籍総合目録」(文化十四年刊)   ◇滑稽本    歌川貞景画『御歳玉の春』一冊 五湖亭貞景画 十返舎一九作    ☆ 文政五年(1822)  ◯『正本製』五編(歌川国貞画 柳亭種彦作 西与板 文政五年刊)   (国書データベース) (かな・漢字)は本HPの補記   〝〔種彦口上〕さてこれにひかへましたるものどもは 国貞門人 貞繁 貞景 貞岡 貞知 貞宜 貞勝    貞升 貞猶 貞周等にござりまする いづれもおひ/\ゑざうししたゝめますれば 国貞どうぜんにご    ひいきをこれ又ねがひあげたてまつりまする〟   (種彦と国貞の口上図・以下はその後ろに控える裃の絵師)   〝五湖亭 五美亭 貞虎 貞房 貞清 兼 玉川改貞信〟    〈五湖亭が貞景〉  ☆ 文政九年(1826)      ◯「絵本年表」〔漆山年表〕(文政九年刊)    五湖亭貞景画    『狂歌雅友集』一冊 雲峰 大峰 文晁 閑林 富川房信 五湖亭貞景              貞景門人貞吉 北渓 葵岡渓栖    ☆ 文政十年(1827)      ◯「絵本年表」〔漆山年表〕(文政十年刊)    歌川貞景画『狂歌竹豊集』一冊 画工五渡亭国貞・五湖亭貞景 便々館序  ◯「合巻年表」(文政十年刊)    歌川貞景画    『拍子舞紅梅箙』「五湖亭貞景画」恋川春町(二世)作 山口板 ①    『家財繁栄抄』  歌川貞景画  十返舎一九作   山口板 ①  ☆ 文政十一年(1828)     ◯「絵本年表」〔漆山年表〕(文政十一年刊)    歌川貞景画『狂歌四季訓蒙図彙』五渡亭国貞・五湖亭貞景・呉北渓 便々館琵琶丸編  ◯「合巻年表」(文政十一年刊)    歌川貞景画『隅田川梅若縁起』「五湖亭貞景画」恋川春町(二世) 山口板 ⑤  ◯『増補浮世絵類考』(斎藤月岑編・天保十五年序)
   「豊国筆塚碑」(文政十一年八月記の「歌川総社中碑」に名を連ねる)   〝国貞社中 貞虎 貞房 貞景 貞秀 貞綱 貞幸 貞考(ママ) 貞歌女 貞久 貞信 貞広〟  ◯『浮世絵師歌川列伝』「一世歌川豊国伝」p101(飯島虚心著・明治二十七年、新聞「小日本」に寄稿)   (文政十一年八月、初代歌川豊国追悼の筆塚を建立。表に狂歌堂真顔の撰文、背面に当時の門人名あり)   〝国貞社中、貞虎、貞房、貞景、貞秀、貞綱、貞幸、貞考、貞歌女、貞久、貞信、貞広〟  ☆ 文政十二年(1829)  ◯「合巻年表」(文政十二年刊)    歌川貞景画    『菅原伝授建部物語』「五湖亭貞景画」恋川春町作 山口板 ①    『化物忠臣蔵』    歌川貞景画  船主作   山口板 ①〈板元は文政12年新刊目録による〉    『化物一年草』    歌川貞景画  船主作   山口板 ①〈板元は文政12年新刊目録による〉    ☆ 天保元年(文政十三年・1830)     ◯「合巻年表」(天保元年刊)    歌川貞景画    『伊勢海道銭懸松』 「五湖亭貞景画」表紙 国安画    築地全交作  山口板 ①    『新製小人島廻』前編「五湖亭貞影画」後編 五亀亭貞房画 十返舎一九作 岩戸板 ①    ◯「絵入狂歌本年表」(天保元年刊)    歌川貞景画『伊呂波集』二冊 五渡亭貞景画 便々館湖静撰 堅田総連〔狂歌書目〕     ☆ 天保二年(1831)     ◯「合巻年表」(天保二年刊)    歌川貞景画『春遊福寿盃』五湖亭貞景画 十返舎一九作 山本板 ①    ◯「絵入狂歌本年表」〔目録DB〕(天保二年刊)    歌川貞景画『狂歌手鑑画像集』一冊 歌川貞景画〔五湖亭〕印・葵岡渓栖 便々館琵琶麿撰  ☆ 天保三年(1832)    ◯「絵本年表」〔漆山年表〕(天保三年刊)    歌川貞景画『狂歌芸監百人一首』一冊 貞景画 便々館琵琶麿選    ◯「絵入狂歌本年表」〔目録DB〕(天保三年刊)    歌川貞景画『狂歌芸藍百人一首』一冊 五湖亭貞景画 便々館琵琶麿編  ◯「瀬川菊之丞(五代目)死絵」(早稲田大学 演劇博物館浮世絵閲覧システム所収)   (天保三年壬辰正月六日没)署名「応需貞景画」伊勢屋利兵衛板    ☆ 天保四年(1833)    ◯「合巻年表」(天保四年刊)    歌川貞景画『八萼藤王伝記』「五湖亭貞景画」表紙 国貞 十返舎一九(二世)作 鶴喜板 ④     ◯『無名翁随筆』〔燕石〕③309(池田義信(渓斎英泉)著・天保四年成立)
   「一雄斎国貞系譜」〝(一雄斎国貞門人)五湖亭【俗称(空白)、錦絵、双紙ヲ出セリ】〟    ☆ 天保五年(1834)    ◯「絵入狂歌本年表」〔目録DB〕(天保五年刊)    歌川貞景画『狂歌絵兄弟』一冊 五湖亭画 芍薬亭長根等編     ☆ 天保十年(1839)     ◯「合巻年表」(天保十年刊)    歌川貞景画    『犬塚縁起八藤士伝』「五風亭貞虎画・貞景画」  一亭万丸作 蔦吉板 ⑤    『其移香梅由兵衛』上「貞景画」下 五風亭貞虎画 一亭万丸作 蔦吉板 ①    ☆ 天保十三年(1842)
 ◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「コ部」〔人名録〕②83(天保十三年夏刊)   〝画 貞房(ママ)【名貞房(ママ)、字五湖亭】目白台 小嶋庄五郎〟    〈「貞房」とあるが、「五湖亭」ともあるから貞景の誤記と思われる〉     ☆ 天保年間(1830~1843)    ◯『洒落本大成』第二十八巻   ◇洒落本(天保年間刊)    五湖亭画『まはし枕』山手山人作    〈『洒落本大成』補巻所収の「洒落本刊本写本年表」によると、天明九年刊『まわし枕』の再板の由。この五湖亭は歌     川貞景か〉    ◯「おもちゃ絵年表」〔本HP・Top〕    貞景画「五子十童図」五湖亭貞景 山本屋平吉「極」天保頃 ⑥     ◯「日本古典籍総合目録」(天保年間刊)   ◇人情本    歌川貞景画『天性奇妙談』五湖亭貞影・一立斎広重画 文福茶釜作    ☆ 刊年未詳    ◯「絵入狂歌本年表」〔目録DB〕(刊年未詳)    歌川貞景画    『狂歌二葉集』葵岡渓栖・歌川貞景画 便々館琵琶麿編    『江之嶋紀行』一冊 渓栖・貞景画 便々館琵琶丸一派作    ◯「双六年表」〔本HP・Top〕(刊年未詳)    五湖亭貞景画    「狂歌会席料理名家双六」「五湖亭貞景画」岩戸屋喜三郎 ②    「男女振分ヶ婚礼双六」 「五湖亭貞景画」山口屋藤兵衛 ③H-1558-2 ②    ☆ 没後資料(下出『浮世絵師伝』等の作画期を参考にして、以下の資料を没後とした)    ◯『増補浮世絵類考』(斎藤月岑編・天保十五年序)   ◇「歌川国貞」の項
   「一雄斎国貞系譜」〝(国貞門人)五湖亭【俗称(空白)、錦絵双紙出せり】〟  ◯「【俳優画師】高名競」嘉永二年刊(『浮世絵』第十八号  大正五年(1916)十一月刊)   (国立国会図書館デジタルコレクション画像)(21/26コマ)   〝二段目 美人 五潮亭貞景 武者 一猛斎芳虎 武者 一栄斎芳艶 凧画 歌川国次        花鳥 清錦斎双鶴 俳優 歌川国盛  女画 歌川国宗〟    〈五潮亭は五湖亭の誤りか。美人画を得意としたか。本HP「浮世絵事典」【う】「浮世絵師番付」嘉永二年の項参照〉    ◯『古画備考』三十一「浮世絵師伝」(朝岡興禎編・嘉永三年四月十七日起筆)   ◇中p1400
   「歌川豊国系譜」〝(国貞門人)貞景 五湖亭〟     ◇中p1401   〝国貞門人    貞秀 久保町原  貞房 宇田川町  貞景 貞虎〟    ◯『新増補浮世絵類考』〔大成Ⅱ〕⑪191(竜田舎秋錦編・慶応四年成立)   (「歌川氏系譜」の項)
   「歌川豊春系譜」〝(歌川国貞門人)貞景〟(名前のみ)    ◯『浮世絵師便覧』p230(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)   〝貞景(カゲ) 三世豊国門人、◯天保、五湖亭と号す、錦絵、双紙美人画〟    ◯『浮世絵備考』梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)(76/103コマ)   〝歌川貞景【天保元~十四年 1830-1843】五湖亭と号す、三世豊国の門弟にて、美人絵、錦絵を画けり〟  ◯『浮世画人伝』p90(関根黙庵著・明治三十二年(1899)刊)
   「歌川国貞系譜」〝貞景 国貞門人、五湖亭、俗称小嶋庄五郎、目白台但馬屋敷ニ住〟    ◯「集古会」第百四十六回 大正十三年(1924)五月(『集古』甲子第四号 大正13年8月刊)   〝林若樹(出品者)貞景画 狂歌会席料理名家双六 一枚 蓬莱山人撰 東里山人著〟  ◯『浮世絵師伝』p72(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)   〝貞景    【生】  【歿】  【画系】初代国貞門人  【作画期】文政~天保    歌川を称す、小島氏、俗称庄五郎、五湖亭と号す、目白台但馬屋敷に住せり〟    ◯『浮世絵年表』(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)   ◇「文政一一年 戊子」(1828) p205   〝正月、国貞・貞景・北渓等の画ける『狂歌四季訓蒙図彙』出版〟    ◯『浮世絵師歌川列伝』付録「歌川系図」(玉林晴朗編・昭和十六年(1941)刊)
   「歌川系図」〝国貞(三世豊国)門人 貞景〟    ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)   〔歌川貞景全作品〕    作品数:23点(「作品数」は必ずしも「分類」や「成立年」の点数合計と一致するとは限りません)     画号他:貞景・五湖亭・五湖亭貞景・五湖亭歌川貞景・貞影・五湖亭貞影・歌川貞影     分 類:合巻12・人情本3・狂歌5・絵本1・滑稽本1・黄表紙1     成立年:文化14年   (1点)         文政10~13年(10点)         天保2~5・10(7点)(天保年間合計9)    (貞影名の作品)      作品数:3点    画号他:歌川貞影・五湖亭貞影    分 類:合巻2・人情本1    成立年:文政13年(1点)        天保年間 (2点)    〈天保年間の文福茶釜作・人情本『天性奇妙談』は一立斎広重との合作〉   (貞景名の作品)    作品数:20点    画号他:貞景・五湖亭・五湖亭貞景・五湖亭歌川貞景・歌川貞景    分 類:合巻10・人情本2・狂歌5・絵本1・滑稽本1・黄表紙1     成立年:文化14年   (1点)         文政10~13年(10点)         天保2~5・10(7点)