Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ くにとし うたがわ 歌川 国歳浮世絵師名一覧
〔生没年未詳〕
 ☆ 明治元年(1868)  ◯『歳成記』風雷山人著 玉家如山蔵板 戊辰仲冬(明治元年十一月)刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)※◎は難読文字   〈当時人気のあった浮世絵師や戯作者などを吉原細見に擬えて格付けしたもの〉( )は本HPの注記   〝浮世屋絵四郎    (一段目)貞秀 芳虎 芳幾 芳年 国周 国輝 国貞 国明    (二段目)芳春 芳盛 芳藤 房種 重次 広重 重清 国久 一豊 国歳 芳富    (三段目)芳延 国時 国玉 芳豊 芳信 艶長 幾丸 年晴 周延 年次     かぶろ/おい/らん/どう/ちう/すがた/大に/しき/がう/くわん     げたい/なかみ     (禿 花魁 道中姿 大錦 合巻 外題 中味)     やくしや/にづら/大くび/丸◎/めい/しよ/けしき〟     (役者 似顔 大首 丸◎? 名所 景色)     やりて く◎り(遣手 ?)    〈慶応元年刊の『歳成記』には国歳の名が見えない。同じく初登場の楊洲周延より格上であるから、     成長株なのであろう〉    ☆ 没後資料    ◯『浮世絵師便覧』p223(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)   〝国歳(トシ) 歌川、◯三世豊国門人、◯元治、慶応〟    ◯『浮世絵備考』(梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊)   (国立国会図書館デジタルコレクション)(84/103コマ)   〝歌川国歳 二世歌川国信 歌川国魁【慶応元年~三年 1865-1867】    以上三人、三世豊国の門弟、其の伝詳ならず〟  ◯『読売新聞』(明治32年(1899)1月23日記事)   ◇浮世絵師の遺物(歌川国利の談)   〝国歳は達磨凧の絵を遺せり、此人絵は上手なれども名聞を好まず 本所表町に住ゐて麻屋善兵衛方へ出    入り 生涯達磨凧をかきて暮したれば 今も麻善の達磨とて 看板ものとなれり、又国歳の住ゐし所に    達磨横町の名ある程なれど 後深川佐賀町に移りて自ら永代国歳と名乗る〟    〈この記事は歌川国利が語ったものだが、「生涯」などの文面から推して、この明治32年時点においては既に故人となっ     ていたか〉  ◯『浮世絵師伝』p53(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)   〝国歳    【生】  【歿】  【画系】三代豊国門人  【作画期】明治    歌川を称す、曾て国次の門人となりしことあり〟    ◯『浮世絵師歌川列伝』付録「歌川系図」(玉林晴朗編・昭和十六年(1941)刊)
   「歌川系図」〝国貞(三世豊国)門人 国歳〟