◯『浮世絵師伝』p10(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝清春
【生】 【歿】 【画系】初代清信門人か 【作画期】享保
鳥居を称す、漆絵あり、又肉筆美人画を描く。正徳頃の作とおぼしき肉筆「梅下美人図」に「流草子清
春図之」とあり、画風鳥居派に近けれども、此の鳥居清春と同一人なるや否や、未だ断定し難し〟
△『増訂浮世絵』p58(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)
〝鳥居清春
清春と署名したものに、鳥居清春と近藤清春とある。これは同一人で、鳥居を称し、近藤を名乗るので
あるか、或は全く別人か明かでない。然し鳥居清春と落款したものは、多く肉筆画で、相当に面白いも
のがある。設色も巧みで、美人の姿など中々趣に富んだものがある〟