☆ 嘉永三年(1850)
 ◯『古画備考』三十一「浮世絵師伝」中p1419(朝岡興禎編・嘉永三年四月十七日起筆)
  〝(補)穂積堯珍 号香牛遊女壱人立 奥村風
     [署名]「穂積香牛筆」[印章]「刻字未詳」「穂積堯珍之印」(二顆ともに朱文方印)〟
   〈インターネット上を検索すると、穂積堂香牛画「文読美人」紙本肉筆、と出てくるが、「庵主収蔵品リスト」とある
    ばかりで、庵主の名が分からない〉
 ☆ 明治四十四年(1911)
 ◯『増補古今書画名家一覧』(番付 大阪 石塚猪男蔵編集・出版 明治四十四年十月刊)
  (東京文化財研究所・明治大正期書画家番付データベース)
  〝今故浮世絵各派
   〔東京〕菱川師房  北尾重政 西川祐信 歌川豊廣  柳川重信 勝川春英 窪春満
       歌川豊久  鶴岡蘆水 鯉川春町 懐月堂安度 角田国貞 奥村政信 鈴木春信
       細田栄之  穂積尭珍 西川照信 羽川珍重  烏山石燕 大石真虎 石川豊信
       松本楓湖〟
 ◯『浮世絵師人名辞書』(桑原羊次郎著・教文館・大正十二年(1923)刊)
  (国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
  〝堯珍 穂積氏〟
 ◯ 肉筆美人図
  <ネット上に出ていた画像について>(2020年1月28日付)
  落款「向岡散士穗積香牛堯珍筆」
  〈向岡とは現在の文京区弥生町のあたり、江戸時代には不忍池の西側の岡、水戸藩邸のあったあたりをいうらしい。散士
   とは引退などして官職に就いてない武士〉