神保町 昼食ニュース

2004年9月号

2004年9月5日記

歩き方の歩み

 神保町便りは,当サイトの別館(3月オープン)もご参照ください。

 月刊誌『東京人』の10月号が「神田神保町の歩き方」という特集をしている。
 私にとって話題が身近なのは逢坂剛,鹿島茂の対談「われら神保町の回遊魚」。逢坂氏が神保町に仕事場を構えているのは知っていたが,鹿島先生も仕事場兼書庫を借りたとのこと。なお,ずーっと前に紹介したこの2人の対談は,今もネット上で読むことができる。

 先号で書くべきことだったが,若き同好の士 HARU さんから,メルマガ「神保町の歩き方」廃刊を知らせるメールが8月1日に届いた。「神保町の歩き方」は2000年9月創刊で,2002年9月に HARU さんが転勤で神保町を離れるまで週1回刊行され,その後もときどき届いていたが,8月末で廃刊,ホームページも閉鎖するという。
 当方は年のせいで街歩きのエネルギーが衰えている折でもあり,まことに残念だが,並大抵ではない4年間の活躍に,お疲れさまでしたと申しあげたい。
 (9月4日現在,HARUさんのホームページはまだ読むことができる。私はダウンロード・ソフトを使ってあわてて保存した。)

◆ 開 店 ・ 初 訪 問

 8月は,神保町交差点の北西側のブロックのかなり水道橋方向へ行った方面を何回か訪ねた。
 古い喫茶店「エリカ」の隣の「げんこつや」が閉店したことは7月号に書いたが,その場所に「ぶぶか」という店ができた。分類すればラーメン屋ということになるのだが,名物は「油めん」(\550)らしい。スープはなく,稲庭うどんに近いくらいの太さの太麺にたれがかかっているという感じのものである。摂取カロリーに多少気を遣っている者としては「油」とことさらに言われると身構えてしまうが,試しに食べてみたところ,まあややこってりではあるが,決してしつこくはない。野菜をどこかで補うようにしたい。
 後で調べたところ,吉祥寺,高田馬場,本八幡などにすでに店を出しているらしい。

 それよりさらに北へ行き,和民の手前を左に入ったところに,中国郷土料理「鐘楼(ジョンロウ)」という刀削麺の店ができていた。「麺者服部」のそばである。2回行ってみたがいつも若い女性を中心とする行列ができていて,3回目に入ることができた。看板の「中国郷土料理」のところに「西安・四川」と注がついていた。
 昼食は,刀削麺の暖かいのと冷たいのが各4種類と,炒め物などの定食で,\650から\1000ぐらい,ほかに餃子もある。担々刀削麺(\700)を食べた。口径が小さめの丼だが,麺も挽肉も量はけっこう入っていて,辛いだけではなくしっかりした味だった。鍋ごと出てくるランチ鉄鍋餃子(4個,\300)もなかなかよい。

 白山通りを挟んでその反対側,昔タイ料理の「マプラー」(今は小川町・靖国通り沿いに移転)があった場所に,「牛もつ屋」というもつ焼き屋ができていて,昼食を出しているのを見つけた。神保町1-56か58あたりの路地の,カレーととんかつの「まんてん」の並びである。
 もつ煮丼のほかにまぐろのづけ丼などがある。もつ煮丼(\500)は,つまみの定番のもつ煮込みをのせた丼で,当然つゆは少なくし,ご飯にあうような味に調整しているらしい。低脂肪・高タンパクで安いというのはありがたいことだ。

 

◆ その他の動き

 白山通り水道橋寄りの北京亭の手前,揚州商人の隣に「しゃぶしゃぶ温野菜 神保町白山通り店」(西神田2-1)というのがあるのを見つけ,上の初訪問の欄のトップ記事としてそのランチ\980の紹介を書きかけていた。ところが,9月1日にその前を通りかかったら,閉まっていた。シャッターが降りていて,そこにペンキで新しく書き直した営業時間が17:00からとなっている。まだ1回しか行っていなかったのに,ランチ営業をやめてしまったのだった。

 もうひとつ,靖国通り北側,神保町1-4のビルの地下のメキシコ料理「エル・アルボリート」も,8月いっぱいでランチをやめてしまった。ずっと「いろいろあり」だったランチを,昨年だったかメキシコ風に絞って個性を発揮していたのだが。

 上記北京亭・揚州商人の手前の台南担仔麺に久しぶりで行ってみたら,フォー(ベトナム麺)や海南炒鶏飯(鶏肉を巻いて炒めたもの。ほかに蒸した鶏もある。シンガポール名物だとのこと)などがランチになっていて,だいぶ南方へ寄った感じである。水餃子の食べ放題は健在でほっとした。

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