S-JIS[2023-12-07/2024-01-29]
Tsurugiのサービスメッセージバージョン（SMV）のメモ。
Tsurugi 1.0.0-BETA2で、サービスメッセージバージョン（SMV）が導入された。
これは、クライアント（Tsubakuro）とTsurugiサーバーの間でやりとりする通信データ（メッセージ）のバージョン。
サービス毎（SqlClientとかKvsClientとか）にバージョンは異なる。
互換性の無いバージョン同士では、通信することが出来ない。
例えば、以下のような古いクライアントと新しいTsurugiサーバーで通信しようとすると、inconsistent service message versionというエラーが発生する。
com.tsurugidb.tsubakuro.exception.CoreServiceException: SCD-00501: inconsistent service message version: see https://github.com/project-tsurugi/tsurugidb/blob/master/docs/service-message-compatibilities.md (client: "sql-0.0", server: "sql-1.0")
TsurugiのDBサーバーがどのSMVに対応しているかは、Service Message Version (SMV) Compatibilityに書かれている。[2023-12-09]
Tsurugi SQLコンソール（tgsql）がどのSMVに対応しているかは、tgsql
--versionで表示される。
TsubakuroがどのSMVに対応しているかは、ServiceMessageVersionアノテーションで知ることが出来る。
Tsurugi 1.0.0-BETA3（Tsubakuro 1.2.0）で、通信確立時にハンドシェイクという手順が導入された。[2024-01-29]
古いクライアント（Tsubakuro 1.1.0）から新しいDBサーバー（Tsurugi 1.0.0-BETA3）へはハンドシェイクできないため、 例えばSQL実行時に以下のようなエラーが発生する。
SCD-00102: handshake operation is required to establish sessions (service ID=3). see https://github.com/project-tsurugi/tsurugidb/blob/master/docs/upgrade-guide.md#handshake-required
「service ID=3」というのは、https://github.com/project-tsurugi/tsurugidb/blob/master/docs/upgrade-guide.md#handshake-requiredに書かれている通り、「SQL
service」を表している。
（つまり、SqlClientの通信が出来ない）
新しいクライアント（Tsubakuro 1.2.0）から古いDBサーバー（Tsurugi 1.0.0-BETA2）へ接続しようとすると、以下のようなエラーが発生する。
Exception in thread "main" java.io.IOException: Server crashed
at com.tsurugidb.tsubakuro.channel.common.connection.wire.impl.Link.pullMessage(Link.java:57)
TCP接続において「java.io.IOException: Server crashed」が発生するのはDBサーバーが落ちた場合が多いが、このケースに関してはDBサーバーは落ちておらず、通信が出来ないだけ。