■新十三塚駅第1展示室

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民営化後の東海道本線の定期列車(電車、気動車編)  2008.3.15改正による修正済

民営化後の定期列車で碧海地区を通過する車両を集めました。既に撤退している車両もそのまま残しています。2006.10改正によって20本もあった211系5000番台が撤退し、ロングシートの列車がなくなりました。最後まで残っていた湘南色帯車は211系基本番台の2本のみとなりましたが、東海道線を去って関西線用となりました。

211系5000番台(撤退)
2006.10改正で中京地区東海道線から撤退した211系5000番台

 211系は国鉄時代、1986年に2編成が投入されましたが、民営化後は東海会社独自の5000番台が大量に製造されました。オールロングシートの座席、インバーター方式のクーラーの他、走行騒音の低減が基本番台との主な違いです。
 2006.10.1ダイヤ改正では大垣区の20編成全てが中京地区東海道線から一掃され、順次静岡地区へ転属されることになりました。2006年からパンタグラフがシングルアーム式へ交換され始めましたが、碧海地区では結果的に短期間しか見られなかったものとなりました。

213系5000番台(撤退)
現在、碧海地区では見られない213系5000番台

 本来は関西線の輸送改善を目的として導入された系列です。日中は関西線での所要編成数が減るためか、一時期東海道線の普通列車にも使用され、普通電車しか止まらない駅の乗客にも転換クロスシートのサービスを提供しました。しかし、313系の運用が本格化によって普通列車も120km/h走行または2M1T(211系5000番台)の高加速性能が必要となり、それに対応していない213系は碧海地区には姿を見せなくなりました。本来の関西線運用のほか、中央線でも使用されましたが、その後、119系を淘汰するため、トイレを取り付け、専ら飯田線用になりました。

311系
「特別快速」にも運用されていた頃の311系

 急行用以下の形式では長らく110km/hであった最高速度がこの形式では120km/hに引き上げられ、名古屋-豊橋間の所要時間は1972年3月のダイヤ改正当時より5分(*1)短い49分となりました。
 「これ普通きっぷで乗っていいの?」と言わせるほどの好評の裏では、サービス改善を迫られた名鉄が長年親しんだ旧形車の淘汰を早めた一面もありました。
 普通列車用(=特急、急行など要料金列車用ではないという意味)では高速化の嚆矢とも言える同系ですが、今や主にローカル運用に甘んじています。

313系
快速から特別快速まで、名実共に地域輸送の主力となった313系

 国鉄からの引継車両である113系など老朽化が進行した車両を置き換えることを主目的に新製された車両です。現在区間快速以上の列車の大部分をこの313系が担当しており、名実共に当地区の主力となっています。
 373系、383系に続いてVVVFインバーター制御が採用されましたが、方式の変更によってモーター音が段階的に変化する独特の音は聞こえず、ひじょうに静かな走りとなりました。
 2006.10改正では新製の5000番台が12本投入され、快速以上の列車の大半が同系6連以上となりました。

117系東海色(引退)
117系唯一の「新快速」

 関西地区と同じ塗装であった117系はJR東海のコーポレートカラーであるオレンジ色の帯に塗り替えられました。311系や313系よりも最高速度が遅く、主力の座を明け渡してからは大幅に運用を減らして日中は大垣や熱田で昼寝をしている編成が多数見受けられました。
 国鉄の名鉄局では117系の導入に予算が付いた時には歓喜に沸いたと言われる同系ですが、313系のさらなる増備によって廃車が進行。思い入れの深さが感じられないあっけない幕切れを迎えました。
 一般列車用最後の2本が2013.3.21廃車回送。Train117も同8.5廃車回送。

211系 1〜(湘南色帯=撤退)
湘南色帯となった後も快速の運用が残っていた頃の211系基本番台

 東海会社にはわずか2編成しかない211系基本番台は5000番台と同じ湘南色の帯に改められましたが、運用上は区別され、独自の運用に就いています。2006.10.1改正では動向が注目されましたが、大垣区に残留し、湘南色帯の存在を保つこととなりました。改正前まで存在した新快速(休日ダイヤ)は消滅しましたが、改正後は平日ダイヤで他形式との併結が見られるようになっています。
 313系が本格的に使われるようになるまで残っていた快速運用は字幕だけですが、デビュー当時を彷彿とさせました。

キハ85系(撤退)
定期の気動車列車となったキハ85系「ホームライナー」の回送

 「ひだ」用に登場したキハ85系は「ホームライナー」として特急の運用がない区間にも乗り入れるようになり、碧海地区の東海道本線でも定期の気動車列車が見られるようになりました。
 373系の「ムーンライトながら」が登場するまでは夜間に大垣発蒲郡行きの「ホームライナー蒲郡2号」が運転されていて、私も帰省時に+310円で1時間弱の特急車両の旅を楽しむことができました。
2008.3.15ダイヤ改正によって「ホームライナー岡崎1号」が新快速にスジを譲るため廃止されました。

373系(撤退)
早朝の「一番電車」としての役割も担う372M快速「ムーンライトながら」

 急行「富士川」、「東海」など165系の置き換え、特急格上げを目的に登場した系列です。特急用ですが、夜行快速「ムーンライトながら」や普通電車にも使用されるためか、ドア幅の拡大、デッキの簡易間仕切りなど汎用性を高めています。約40年前に製造された大先輩、153系にどことなく似ていますが、あまりにも堅実なデザインで、特急車両として「一度は乗ってみたい。」という憧れを持たせる魅力がもう少しほしいと感じるのは私だけでしょうか。

285系
往復とも深夜の通過で撮影できない特急「サンライズ出雲・瀬戸」

 1998年、581系誕生以来30年ぶりの寝台電車285系が新製され、「出雲」、「瀬戸」がこれに置き換えられました。ブルートレインが減るのは残念でしたが、衰退がとどまるところを知らなかった寝台特急に久々の新形式が登場したことは歓迎すべき朗報でした。
 碧海地区は往復とも深夜の通過で乗降も撮影もできませんが、毎日運転の忘れてはならない列車です。
 東京へ出張した翌日の土曜日、上って来る特急「サンライズ出雲・瀬戸」を捕らえました。曇り空は逆光とならなくて済むため好都合でした。

113系(引退)使用の快速列車
113系の快速

 1987年の分割民営化の時点では新しい電車の投入がなかったため、113系はそのまま新会社へ引き継がれたと言ってもよいでしょう。しかし、民営化以降に登場した211系5000番台や311系に置き換えられて数を減らしていきます。
 撮影した1999年の時点で、運用の都合で快速用車両ではなく、113系が一部の快速にも使用されていました。手差しの側サボが廃止され、前面の行き先、種別幕の使用が始まると、種別と行き先が併記され、「快速」であることがはっきりわかりました。晩年の花形運用と言える列車でした。
 この年、313系が登場すると終焉が近づくことになります。

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