今日は私の周囲から「バール・カルト氏のメール開示」について、色々と意見を求められた。
若手ばかりなので、晩飯を食べながら、面白い話になった。こういう場合、勘定は当然、私が
もつことになる。こういうことを「実害」などと言ってはいけない。若い連中が、私くらいの年齢
になったときに、そういうことを思い出してくれればいいのである。
さて、その前に。
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Niftyの戦線不拡大方針について 投稿者:暗闇からの一撃
投稿日:10月31日(水)03時18分10秒
「えふしそプロレス興行論」にも関係するのですが・・・。
フォーラムマネージャ自身がその様な方針を持っているかどうかはともかくとして、
ニフティにはFSHISO以外にもいわゆる「バトル」を売り物にするようなフォーラムが
いくつか存在しています。
ニフティにしてみれば、FSHISO訴訟も実はこうしたフォーラムの宣伝行為に利用され
かねないという懸念もあったのではないでしょうか。
反宣伝をする、ということはそれなりにマスコミ対策費を必要とする上にフォーラム
の売上増を狙って宣伝のために訴訟を起こす、起こさせるような行動を抑制する必要
があった、ということですね。(笑
だから対外的には何かあったら潰すぞ、と。
1ヶ月働いてもTVCM15秒分の給料を稼げない人の方が圧倒的に多いですから(爆)、
マスコミ対策をまともにやろうとしたら、フォーラム事業部の利益なんかまるごと吹
き飛んでしまったかもしれません。そういう意味では不拡大策は正解だったでしょう。
どう転んでもニフティの利益拡大には繋がらない話だった訳ですから。
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(無題) 投稿者:暗闇からの一撃 投稿日:10月31日(水)02時50分38秒
誠実な御回答ありがとうございます。
なるほど花田氏が排除される理由は「狡兎死して走狗煮らる」という訳ですか。
seitan氏については「情報漏洩の危険性あり」と見なされた訳ですね。
証明された訳ではないが危険を冒すわけにはいかない、と。
「一方的な主張」というのは語弊があったようです。
「一方のみの主張」という言葉の方が良かったですね。反省しています。
秋の茗荷氏の「余談」「風の噂」に関してですが、まさか私のことではないでしょうね。
「その手の勧誘」や「裏メール」から身をかわす為にIDを公開せずに活動しているの
ですから、大変心外なことです。哭きの竜氏と同様の失敗をしないように、という私
なりの方針な訳です。非公開情報というのは諸刃の剣でして、使いこなす力量がない
者が用いれば直ちに身を滅ぼす原因になります。つまり、
私にはその様な力量など無い。→ それ故に拒否する。
ということです。勧誘の仕様が無いでしょうし、力量の無い人物を勧誘しても仕方ない
でしょう?
ん?そうか。論理的に考えれば私のはずが無いですね。
自分自身に対する過大評価か。
バール・カルト氏が急に暴れ始めたのはまたぞろ情報漏洩疑惑を被せられかねないと
いうことで先手を打ったつもりなのでしょう。私にしてみれば眼中に無かったので
(バール・カルトさん、申し訳ない、他意はないんですよ)、深爪の会に御推薦です。
というか、見てたのね。(って、私も深爪の会入りか?(笑))
それにしても、バール・カルト先生は「鰯樽」を送ってもらったのか。(爆)
なんとも羨ましい。(そーゆーことではなく)
でも、「風の噂」によれば「腐らせてから」の方が美味いらしいですよ。(ぉぃ
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タイムスタンプ順に拙見を述べてみましょう。
「狡兎死して走狗煮らる」これは『烹らる』だと思いますが、かなり違うような気はしますね。
無理矢理、合わせれば「食われる前に逃げた(笑)」ということかもしれません。冗談ですが。
FSHISOの「運営会議室」というのは、確かにバトルが頻発する時期というものがありました。
例えば、私が入会した頃もそうですし、その前は、更に激しく、私の知り合いにも「バトルをみ
にきていた」ようです。で、あの様相をみて「公開運営なんか絶対しない」と固く心に誓ったと
いうスタッフを私は知っています(苦笑)
ただ、訴訟になった時点で、この話はネットを駆け巡ったようですし、一審敗訴なんていうのは
朝日新聞の一面にドカドカと掲載されたわけですから、それはもう、この時点で、niftyが好む
と好まざるとにかかわらず、どっとFSHISOには人々が集ったわけです。
>反宣伝をする、ということはそれなりにマスコミ対策費を必要とする上にフォーラム
>の売上増を狙って宣伝のために訴訟を起こす、起こさせるような行動を抑制する必要
>があった、ということですね。(笑
PRならいざしらず、例えば記者会見を開く、今回の問題について、nifty、当時のSYSOPから
みた主張をリリースする。経緯をわかりやすく伝える。こういうことにお金は殆どかかりません。
取材ですから、記者が取材先に金品を要求するなどということも、業界紙や一部経済誌のよう
なものであれば、いざ知らず、ありえないことです。
宣伝ではないのです。事実を伝えるべときに伝えるというのは。
そういうことを怠った結果、セクハラ訴訟みたいな、全く事実無根の流言が一人歩きしたのだと
私は思いますよ。私もそういうデマに対して、何度か「事実に反する」ことを説明しましたが、「そ
の説明でわかったけど、じゃあ何故そんな大事なことをきちんと発信しないのか」というのは指
摘されましたからね。
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さて、バールカルト氏のメール開示問題について、今日、若手たちと話した。ネットについての
経験豊かな面々が勢い、集うことになる。
「あれを削除(保留)しない運営の神経がわからない」という意見があった。
根拠は、次のとおりである。
*あのメールには「私信として取り扱ってくれ」と冒頭に記したものがある。
*あの会議室を読む限り、ある推定はできても、誰が送信者かという情報は伏字になっている。
従って、会議室上だけで判断すれば、誰が送信者かわからない、私信扱いを求める情報が
不特定多数の閲覧可能な会議室に流出している。
*つまり、その時点で「運営側」は当然、保留をしなければならない。その次のステップとしても
し、花田さんが「いや、これは送信者の部分が伏字になっているけれど、それは間違いなく私
がバールカルト氏に送信したものだから、それを保留する必要はない。解除してくれ」という意
思表示がなされて、初めてその発言を保留解除すべき性質のものである。
つまり、会議室には「誰が送信したか」という事実は「特定」できる状況にないという考え方であ
る。
私は、そういうことに思いは至らなかったが、手続き論としては、そうすべき性質のものかもしれ
ない。ただ、今のFSHISOには、そういう細かい運営を考えるという状況にはないと思う。彼らは
それを「信じられない」という感覚で捉えるわけだ。
で、話はここから「もし、バールカルト氏が、開示する前の段階で、仮にそのメールの原文のまま
を運営側(SYSOP・SUBSYS)に送付していたら」ということになっていく。
あのメールの送信者が私だとするならば、仮に私であるということを事前に知っていたのであれ
ば、少なくとも運営側は「点を線にすることが可能」になるから、故に「保留措置」をとらなかった
という説である。それならばそれで、随分手の込んだ話だなぁということになる。
ただ、そうなると「私信扱いを要請したメールの開示」そのものを運営側は許諾したことになるの
ではないかという話が出てくる。私は日本酒を口にしながらニコニコと聞いていたのだが。
ここから話は「倫理観」のようなところへと進む。つまりバールカルト氏は「新潮45」の実名掲載の
際に、自身の職業倫理観というものに照らして、断固、これを阻止すべきスタンスをとられた。
その倫理観と、今回の「行為の」倫理観というものが、どうも結びつかないという意見があった。
「送信者さえ伏字にすればそれで倫理観は保てるか」という難しい話になっていく。
「もし、バールカルトさんからみて、送信者が「敵」であれば、それは倫理を超越するかもしれない
よ」という話になる。「しかし、それならそれで、ずいぶんと心もとない倫理観だなぁ」という意見も
あった。私は殆ど黙って彼らの話を聞いていた。楽しい一日であったことに間違いはない。
ただ、私自身は、倫理とか道徳というものは、時と場合によって変わることもあると思っているし
少なくとも分別をわきまえた、社会人が確信的にやることなど、誰もとめることはできないのであ
る。そういうものは、よほどひどいものでない限り、あまり規制をしたくはない。
いずれにしてもバールカルト氏は、自らの責任で、そうされたことである。そういうことに対して
私自身が、今後、色々と考えていけばいいことだし、それもまた、ひとつの糧になるだろう。
今回の一連の私のスタンスについては、表題のとおりである。陸奥宗光の回想録の一節から
拝借した。
余談になるが本表題と同名の書物が文藝春秋から刊行されている。著者は若泉敬氏。
「沖縄返還・日米首脳交渉」の際の「秘密合議議事録」を公開したものだ。この存在を知
っていたのは「ニクソン・佐藤栄作・キッシンジャー・若泉」の4人だけ、とある。
まめちゃんが知ったら「焚書だぁ」ということになるのかもしれない(笑)そういうことを考えながら
本書を最近、読了した。
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