OLYMPUS CAMEDIA-820L レポート

C820L

C820L低圧縮モードの画像比較もできます。
QV10/DS7/C820L画像比較はこちら(750KB)

1997年10月01日 JS1RSV
2002年10月11日 追記

QV10私が最初に買ったデジカメは、1996年4月に買ったカシオのQV10(キット付きで35800円だった)でした。お手軽で楽しく写真が撮れるのですが、解像度が320x240と荒く画質悪く雰囲気を楽しむ写真と言ったところです。1997年2月に買ったのが、フジフィルムのDS7(約33000円)です。なかなか綺麗な画面で購入以来、この連載(CQ誌・電気街探訪)の原稿の写真をDS7で撮影してきました。

しかし、誌面に載った写真が小さいと余り気にならないのですが、少し大きな写真になると画面がピンボケしたように少し滲みます。DS7の解像度(640x480)や品質では不十分なようです。

DS7高品位なデジカメは高価でプロ用なら数10万円!、アマチュア向けのタイプでも10万円程度は当り前といった感じでしたが、最近、オリンパスのC820Lという比較的高品位(解像度1024x768)なデジカメが6万円程度で買えるらしいので、思い切って購入してみました。

■ 81万画素と35万画素

画面の大きさDS7とC820Lの大きな違いは解像度です。DS7は35万画素のCCD(カメラの撮像素子)を使っています。これは、1画面を35万個(例えば700x500)の点に分解して明るさや色合をデジタルへ変換できます。C820Lには81万画素(例えば1040x780)のCCDが使われていますので、単純計算ではC820Lの方が2.3倍きめが細かい写真を撮影できることになります。これを反映して、出力される写真の画面サイズも違います。DS7では640x480ですが、C820Lでは1024x768と図のような感じで大きくなります。これは、写る範囲が広がるわけでなく、より大きく写るのですから、より細かく写ります。

試しに、QV10/DS7/C820Lの3台で同じ被写体を撮って比べてみました。大きく引き伸す程画質の差は大きく感じられるようになります(比較写真(360KB))。

デジカメで原稿の発送も大きく変りました。以前は文章はパソコン通信、図面と写真は郵送でしたが、最近は図面はスキャナ取込み、写真もデジカメで、全部インターネット経由です。本誌の「ローカル・トピックス」なんかの投稿もインターネットでできると面白いかもしれませんね。

■ スマートメディア採用

DS7やC820Lのメリットとして、スマートメディアを採用していることがあげられます。大きさ45x37mm厚さ1mmくらいのプラスチック製で、2MB〜8MBの容量を持っているフラッシュ・メモリです。値段も1〜7Kほどでお手軽です。これに写真が十数枚〜百枚以上も入ります。DS7は5V仕様、C820Lは3.3V仕様なので互換性が無く、DS7用に買った2MBは使えないのが残念です。

スマートメディアを取り替えることで、何枚でも写真を撮ることができます。2〜3泊程度の旅行ですと、メディアを2枚(60〜80枚)も持って歩けば十分でしょう。それより電池の方が心配です。

スマートメディアの効果的な使い方として、PCMCIA(PCカード)アダプタを使って画像をパソコンに取り込めることがあります。普通デジカメ用キットとして売られているのはシリアルケーブルで転送しますが、これだと枚数が多かったりC820Lみたいにサイズが大きいと時間がかかります。電池が勿体無いのでACアダプタも欲しくなります。これらを買うと結構な投資になってしまいますが、PCカードなら簡単です。カメラからスマートメディアを引き抜いてPCカードアダプタに挿し、それをPCカードをサポートしているパソコンに挿し、あとはFDDのごとく読み書き転送すればOKです。PCカードアダプタも8Kほどで買えますので専用キットより安いかもしれません。

ちなみに、8MBのスマートメディアは現時点(1997/09/30)では、オリンパス純正は未入荷でした。替わりに使えるのがフジフィルムのMG-8S(3.3V)です。池袋ビッグカメラでは7480円と少し高めでしたが(さくらやはカード無しで6600円らしい)、時間が無かったので買ってしまいました(^^;) フジのには、スマートメディアが2枚(詰め込めば4枚)入るケースが付いていますが、これがとても便利です。大きさはPCカードくらいです。

■ デジカメは池袋が安い!!

その昔、電気機器といえば秋葉原が安いと言われた頃もありましたが、テレビやビデオなどの一般的な家電商品は、郊外の大規模小売店の方が安くなってしまいました。しかし、デジカメなどの一般的とは言いにくい商品は、まだ大規模小売店では扱われていないことが多いようです。そこで、カメラ屋の看板を掲げている大規模小売店の「ヨドバシカメラ」や「ビッグカメラ」などを調べてみることにしました。

目的のC820Lの定価は84800円です。秋の新製品ラッシュを前に売値は下がる傾向なようで、秋葉原での価格表示は69800円が通常です。秋葉原の少し大きな店は皆、同じ値札が付いている事が多く、こういうのを「秋葉原定価」と俗称されています。最安値は「ソフトクリエイトFM館」の62800円ですが、秋葉原では全体的に価格付けが高いようです。

次は、新宿のカメラ屋を調べてみますと、表示価格は66400円が「新宿定価」なようです。でも、秋葉原とは違い少し値切りが効くことが多いようです(最近、秋葉原は値切れない店が多くなりつまらなくなった)。パソコン通信の噂では61500円が底値なようですので、まず、この価格から交渉にはいることにしました。「ヨドバシ」は品切れ、「ビッグ」は値引かないとの返事、「さくらや」では30分近くも店の人に悩まれたあげく、やっぱりうちでは出せないとの返事でした。新宿では61500円は凄く難しい価格なようです。

今度は池袋です。最初に入った「さくらや」では、少し電卓を叩いてから「ポイントカード無しならいいですよ」と新宿とは違ってあっさりとした返事でした。ポイントカードとは購入代金の5%分を次回の買い物の時に値引きしてくれるというシステムです。新宿の時も、ポイントカード無しでの交渉を行ってみましたが駄目でしたので、やっぱり池袋は相場が安いようです。なぜなんでしょうかね???

この調査は9月後半に行ったものです。誌面に載る頃にはずいぶん様子が変わってしまっていると思います。でも、「大規模小売店が安い」、「同じ系列の店でも地域によって価格差が有る」ということは勉強になりました。


1998年05月02日 追記1

マクロレンズ

RAYNOXのC820L用マクロ接写レンズ

C820Lのマクロは20cmまで近づけます。しかし、これでは被写体サイズが20x15cmくらいの大きさになってしまいます。原稿用写真で、ICや基板を撮る機会が多い私には、これでは不足です。そこでRAYNOX(吉田産業)のマクロ接写レンズ(アダプタ)を購入しました。実は、C820Lを購入した時点には、このレンズは未だ発売されてなく、指折り発売を待っていた次第です。

これはC820Lのボディのかぶせるように取り付ける変なレンズです。装着したところを撮影できないのが残念です(^^;)C420L/C820L用と書いてありますが、きっとC840Lでも使えるでしょう。型番はMSO−200AAと書かれています。仕様は、2群3枚レンズ構成・外形40mm 高さ16mm 重さ35g 37φです。

撮影距離 被写体サイズ
6cm 75x56mm
9cm 100x75mm

昨年の12月頃に、定価は8000円ですが、ビッグカメラ・パソコン館で5700円で購入しました。


1998年05月02日 追記2

C820L故障!!

先日、鞄の中に入れたまま、落としたかぶっつけたかで、知らない間にC820Lを壊してしまいました!! 何かのショックで、カメラ本体側の電池ケース部分の出っ張りが欠けてしまい、電池の蓋が閉まらなくなってしまいました。おまけに、無理矢理電池を押し込んでも電源が入りません。外部電源でも駄目です。本体も壊してしまったかな?と思い、とりあえずオリンパス(神田・小川町)へ持っていってみることにしました。

ちょうど連休前だったのと、原稿書きには不可欠な物なので、修理に費用と時間がかかるようなら、さっさと諦めてCOOLPIX900にでも買い替えようと腹を決めていたのですが、いざ、修理カウンタに持っていってみると、修理時間は15分!値段も2000円でした! 修理費高かったら、保証期間以内だとゴネてみようかとも思ったけど、2000円では馬鹿らしいので、何も言わずにお金を払ってきました(^^;)

修理個所は、ボディー交換で、電池蓋も交換されていました。それだけでなく、取り替えたボディーが以前の物と少し違うようで、電池ケースの出っ張り部分の形状が微妙に違いました。比較的新しいC820Lは、みなこの形状のようですから、私の初期ロットに近いやつは、なにか強度的欠点があったのかもしれませんね。

この故障に懲りて、カメラを分厚いラバー付きのケースに入れようかと目ろんでいます。


2001.2.7 追記3

もう3年・・・

気付けば、もう3年以上も使って来ました。なんだかんだで10万近い投資だったと思うけど、かれこれ4500枚以上撮ってきました。こんなに使えばモトが取れるというモノです。80万画素や、遅い書き込み時間には、不満もありますが、HPや雑誌の記事用の写真なら、この程度でも十分使えるレベルです。でも、雑誌の表紙なんかに使うレベルではありません。まあ、プロのカメラマンではありませんので、表紙撮影なんかしませんので問題無いです。単体で接写ができる方が良いとか、解像度が高ければ、引いて撮って、ソフトで拡大するとかできるといいのですが・・・

さて、3年年も経つと、色々と不具合もでてきます。まず、当面の課題はニカド電池。内部インピーダンスが高くなったのか、電圧は出ていても、バックライトを使うとすぐ落ちてしまいます。ひょっとすると、故障で、液晶関連の消費電力が上がっているのかもしれません。でも、3年持てば十分ですよね! そして、カメラ本体のレンズカバー(兼スイッチ)。開閉がうまくいかなくなってきました。なんかひっかかって上手く開きません。今は、隙間にツメを立ててこじ開けています。そろそろ、買い換え時かなあ、なんて思う物の、なんか購買意欲が湧かなくて興味も持てません(^^;)

2001.3.9 追記4

やっと電池を買ってきました。GSのNiMH電池ですが、1700mAと大容量です。今までの物は、東芝の1200mAでしたから40%も増大したことになります。その前は、DS7で使っていた850mAの物でしたが、C820Lではすぐになくなるので、ほとんど使わなかった記憶がありますが、この40%は、ちょうど850→1200mAへUPしたのと同じ容量差です。早速、放電→充電してみましたが、充電時間が、かなり増えました。充電電流は約1Aと一定なので、そのぶん時間が掛かってるみたいです。

皆さんは、電池の長さを測ったことはあるでしょうか? 3年使った東芝の電池の長さは49.5mmでした、買ったばかりのGSの電池は50.0mmです。単3電池の規格は50mmなので、きっと東芝の電池も、最初は50mmあったのではないかと思います。それが、3年間の間、デジカメの電池BOXに入れて押されているうちに縮んだのではないかと思えます。東芝とGSでは、電池を入れたときのバネの反発力が全然ちがいます。この力が増えて接点も汚れれば接触不良も起きてしまいます。ただでさえ弱った電池の寿命が、さらに縮むことになりかねません。こんな処にも電池の寿命があるのかもしれませんね・・・


現役引退

2002.10.8 追記5

C820Lを買って、早5年経ちました。当時は80万画素の最新デジカメでしたが、今では、子供のオモチャデジカメ並の低スペックな機種です(^^;) でも、後付マクロレンズのおかげで、原稿執筆で活躍してきました。編集からも、写真の画質が悪いと、ちらほらと意見が聞こえるようになり久しいです(笑) この1年間ほど、新機種導入を目論んで来ましたが、予算が合わず、また、目的の機種(QV2900UX)を適価で買えず、購入がのびのびになってきました。でも、ふと、気まぐれから、Nikon CoolPIX 995という、ちと古いデジカメを中古で購入したため、やっと現役引退となりました。C820Lは総額10万円ほど投資しましたが、5年使って1年あたり2万円の経費・・・ 安いような高いような? ただ、995は、かなりでかくて、持ち歩きにはできそうにないデジカメなので、C820Lは、まだまだ持ち歩き用に活用する予定です。現在の撮影枚数は約6800枚です。


分解する

2002.10.11 追記6

前から調子の悪かった、レンズカバーの部分の修理の為に分解してみました。995で写真を撮って置きましたので載せておきます。肝心の故障個所ですが、やはりプラ部品が割れていて、ロックするためのバネのガイドが欠落していて装着不可能でした。ない方がスムーズに動くので、バネを外してしまいましたが、やや接触不良ぎみです。まあ、慣れれは使えなくはないのですが、知らない人が使うと突然止まるので驚くことでしょう(笑)


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