「ヴァーチャル クライマー」はあくまで山岳フィクションを中心としたサイトですが、山岳ノンフィクションも読まないわけではないので、一応コーナーを設けてみました。この分野には多数の著作があり、私GAMOが読んだ作品も限られていますが、それでもそこそこの冊数になります。そこでこのページでは、山岳ノンフィクションのうち、登山家・冒険家自身の手による山行記、登攀記録、随想、エッセイなどを紹介します。 |
↓下記作家にジャンプします | ||||||
あ 行 |
新井信太郎 (1) | 石丸謙二郎 (1) | 板倉 勝宣 (1) | 伊藤 正一 (1) | 今井 通子 (3) | 今田重太郎 (1) |
上田 哲農 (1) | 植村 直己 (3) | 碓井 昭司 (1) | 遠藤 甲太 (1) |
遠藤 由加 (1) | ||
大島 亮吉 (1)
|
大場満郎 (1)
|
大森 久雄 (1)
|
荻田 泰永 (1) | 奥 山 章 (1) | 尾 崎 隆 (1) | |
織田 紗織 ・ 川野 恭子 (1) | 小 野 健 (1) | |||||
か
|
角田 光代 (1)
|
角幡 唯介 (2)
|
角幡・高野 (1)
|
柏瀬 祐之 (1)
|
加藤 三郎 (1) | 加藤 泰三 (1) |
加藤 滝男 (1) | かとうちあき(1) | 加藤文太郎 (1) | 加藤 保男 (1) | 神尾 豊 (1) | 川上 和人 (1) | |
冠 松次郎 (1) | ||||||
き 〜 |
北 杜夫 (1) | 木本 哲 (1) | 岐阜県警察山岳警備隊 (1) | 串田孫一 (1) | 小山 義治 (1) | |
小西 政継 (4) | 小林 泰彦 (1) | 小林百合子 (2) | ||||
さ 行 |
佐伯 邦夫 (1) |
佐古 清隆 (1) |
沢野ひとし (3) |
鴫満則・秋子(1) |
敷島 悦朗 (1) | 重廣恒夫 (1) |
志田 忠儀 (1)
|
志水 哲也 (2) |
杉本 光作 (1) |
鈴木 みき (1) | 関 次廣・山内 悠(1) | ||
た
行 |
高桑 信一 (2) |
高田 直樹 (1) |
高波 吾策 (1) |
高橋 大輔 (1) |
竹内 洋岳 (1) | 辰野 勇 (1) |
田中澄江 (1) |
田中 正人 ・ 田中 陽希 (1)
|
谷 甲 州 (1) |
谷村 志穂 (1) | 田部 重治 (1) | ||
田部井淳子 (1) | ||||||
つ〜 |
辻 まこと (1)
|
手塚 宗求 (1)
|
寺田甲子男 (1)
|
遠崎 史朗 (1)
|
富山県警察山岳警備隊 (2) | |
な 行 |
仲川 希良 (1)
|
長野県警察山岳遭難救助隊 (1) | 中村富士美 (1) |
南木 佳士 (1) | 成瀬 陽一 (1) | |
西丸 震哉 (2) | 新田 次郎 (1) | 野口 啓代 (1) | 野 口 健 (1) | 野村 良太 (1) | ||
は 行 |
長谷川恒男 (3) |
畠山 操八 (1) |
服部 文祥 (4) |
平出 和也 (1) |
平野 長靖 (1) | 広島 三朗 (1) |
深田久弥 (2)
|
藤木 九三 (1) |
古川 純一 (1) |
不破 哲三 (1)
|
星野 秀樹 (1) | 星野 道夫 (4) | |
ま
行 |
牧野富太郎 (1)
|
松田 宏也 (1 |
松 濤 明 (1) |
松本 竜雄 (1) |
宮城 公博 (1) | 宮田 八郎 (1) |
向 一陽 (1) | 武藤 昭 (1) | 村口 徳行 (1) | ||||
や |
山岸 猛男 (1) |
山口 耀久 (1) |
やまとけいこ (1) |
山と渓谷社 (3) |
山野井泰史 (2) | 山の本編集部(1) |
ゆ 〜 |
唯 川 恵 (1)
|
夢 枕 獏 (1) | 横山 勝丘 (1) | 吉 尾 弘 (1) | 吉玉 サキ (1) | 芳野満彦 (1) |
米川 正利 (1)
|
和田 城志 (1)
|
|||||
(注)・カッコ内は登録作品数です。 ・「評価」の意味については、「用語解説」をご確認下さい。 |
あ 行 |
著 者 |
著 作 |
出 版 社 |
年 |
評価 |
新井 信太郎 | 雲取山に生きる | 実業之日本社 |
1988年
|
C
|
サブタイトル「ランプとともに30年余の山暮し」通り、雲取山に生きる著者の人生が描かれている。 | ||||
石丸 謙二郎 | 山は登ってみなけりゃ分からない | 敬文社 |
2020年
|
C
|
山好きの俳優・ナレーターの石丸謙二郎さんによる軽妙かつ洒脱なエッセイ集。手軽に読めます。 | ||||
板倉 勝宣 | 山と雪の日記 | 中公文庫 |
1930年
|
B
|
大正12年、弱冠26歳で雪の立山で早逝した板倉勝宣の遺稿をまとめて出版した山日記・随想集。 | ||||
伊藤 正一 | 黒部の山賊 | 実業之日本社・山と渓谷社 | 1964年 |
A |
三俣山荘などのオーナーが語る山賊たちとの交流。数々のエピソードは、おとぎ話のような面白さ。 | ||||
今井 通子 | 私の北壁 | 朝日文庫 | 1968年 |
C |
女性パーティによるマッターホルン北壁世界初登攀を始めとする、今井通子の半生を振り返る登攀記。 | ||||
今井 通子 | 続・私の北壁 | 朝日文庫 | 1972年 |
C |
前作マッターホルンに続き、アイガー北壁、そしてグランド・ジョラス北壁のアルプス三大北壁登攀記。 | ||||
今井 通子 | マッターホルンの空中トイレ | 中公文庫 | 1995年 |
D |
登山家として世界中を飛び回った今井氏の世界トイレ紀行。山の本としてはちょっと物足りないか。 | ||||
今田 重太郎 | 穂高小屋物語 | 読売新聞社 | 1971年 |
C |
登山黎明期、大正末期に穂高岳山荘を建て、重太郎新道等を開拓した、穂高の主・今田重太郎の自叙伝。 | ||||
上田 哲農 | きのうの山 きょうの山 | 中公文庫 | 1980年 |
D |
山への思い入れが伝わってくる、画家にして登山界大御所・上田哲農氏のエッセイ集。さすがに古臭いか | ||||
植村 直己 | 青春を山に賭けて | 文春文庫 | 1971年 |
A |
五大陸最高峰登頂、アマゾン川イカダ下り・・・。冒険家・植村直己による青春の書とも言うべき名作。 | ||||
植村 直己 | 冒険 | 旺文社文庫 | 1980年 |
B |
植村氏の数々の冒険を振り返る1冊。植村氏の人柄を表している朴訥な文章のうまさが光ってます。 | ||||
植村 直己 | エベレストを越えて | 文春文庫 | 1982年 |
B |
日本人エベレスト初登頂を始め、5度にわたり挑戦したエベレスト。まさにエベレスト尽くしの山行記。 | ||||
碓井 昭司 | 丹沢物語 | フライの雑誌社 |
2004年
|
C
|
フライフィッシングにはまり、人生をかけている著者の釣り愛・丹沢愛の溢れるエッセイ集。 | ||||
遠藤 甲太 | 山と死者たち | 草文社 | 1979年 |
C |
クライマーにして芸術家の遠藤氏の随想集。死について、生について、そして性について・・・。 | ||||
遠藤 由加 | 青春のヒマラヤ | 東京新聞出版局 | 1989年 |
C |
日本女性として初めて無酸素で8000m峰に登頂した遠藤氏の、ナンガパルバットへの道。青春の記録。 | ||||
大島 亮吉 | 山 ―随想― | 中公文庫 | 1930年 |
C |
大正から昭和にかけて日本の山々を駆け巡った大島氏の山行記。登山に関する思想家という感じですね。 | ||||
大場 満郎 | 南極大陸単独横断行 | 講談社文庫 | 2001年 |
B |
冒険家・大場満郎氏の南極大陸横断行録。大場氏の生きる姿勢は素晴しく、見習うべき点も多々ある。 | ||||
大森 久雄 | 本のある山旅 | 山と渓谷社 |
1996年
|
C
|
その山に係る山書の一文を紹介しながら山を歩く、評論本のような山行記。ある意味、新ジャンルかも。 | ||||
荻田 泰永 | 北極男 | ヤマケイ文庫 |
2013年
|
A
|
毎年、北極を徒歩で歩き続けた男の物語。思いを行動に移す実行力、ストレートさが凄いです。 | ||||
奥山 章 | ザイルを結ぶとき | 山と渓谷社 | 1973年 |
C |
第二次RCCのラッパ吹き・奥山氏の死後に編纂された遺稿集。冒頭の「ザイルを結ぶとき」は秀逸。 | ||||
尾崎 隆 | 果てしなき山行 | 中公文庫 | 1983年 |
C |
織田紗織・川野恭子 | 山の辞典 | 雷鳥社 |
2024年
|
C
|
小野 健 | 栂海新道を拓く | 山渓叢書 |
2010年
|
C
|
町の小さな山岳会が切り拓いた長大な登山道。夢とロマンを、現実的に追い求めた男の一代記である。 |
か 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
角田 光代 | あしたはアルプスを歩こう | 講談社文庫 | 2004年 |
B |
NHKの番組収録で、イタリアのドロミテで山歩きをした作家の紀行文。言葉へもこだわりはさすが。 | ||||
角幡 唯介 | 空白の五マイル | 集英社 | 2010年 |
A |
世界地図の空白・世界最大のツァンポー峡谷挑戦の歴史と、角幡氏の冒険譚。1粒で2度おいしいかも。 | ||||
角幡 唯介 | 雪男は向こうからやって来た | 集英社 | 2011年 |
C |
雪男捜索の歴史を紐解きつつ、自らの捜索隊の一員として雪男を探すという角幡氏独特のスタイル。 | ||||
角幡唯介・高野秀行 | 地図のない場所で眠りたい | 講談社文庫 |
2014年
|
C
|
早稲田大学探検部OBの2人が、自らの過去を語り、探検への思い、ノンフィクションへの思いを語る。 | ||||
柏瀬 祐之 | 午後三時の山 | 白山書房 | 1996年 |
C |
形にとらわれることなく、純粋に山を楽しむ、ゆとりあるココロを伝えてくれる。そんな1冊です。 | ||||
加藤 三郎 | 嵐と灯 | 静岡新聞社 |
2022年
|
C
|
日本人による海外クライミング挑戦が盛んだった1960〜70年代を生きた、とある男の回想録。 | ||||
加藤 泰三 | 霧の山稜 | 平凡社ライブラリー | 1941年 | B |
33歳で戦没した加藤泰三のみずみずしい画文集。味のある画と、なぜか人の心を捉える文章がマッチ。 | ||||
加藤 滝男 | 赤い岩壁 | スキージャーナル | 1971年 |
B |
加藤滝男・保男兄弟、今井通子ら6人のアイガー・ディレッティシマ・ルート開拓。爽やかな登攀記録。 | ||||
かとう ちあき | 野宿入門 | 草思社 | 2010年 | B |
響かない人にとってはどうでもいいけれど、分かる人には分かる。そんな野宿のバイブル本です。 | ||||
加藤 文太郎 | 単独行 | 二見書房 | 1935年 |
B |
永遠の単独行者・加藤文太郎の山行記録集。「孤高の人」とは違う魅力溢れる文太郎像。登山家必読の書 | ||||
加藤 保男 | 雪煙をめざして | 中公文庫 | 1982年 | A |
エベレスト三冠王・超人加藤保男の魅力的な人柄、山を登ることの楽しさに溢れた自伝的山行記。 | ||||
神尾 豊 | 人力漂流 | 東洋出版 | 2003年 |
C |
サイクリスト神尾氏の漂流の記録。行った先でアイランドピークやアコンカグアなど山にも登ってます。 | ||||
川上 和人 | 無人島、研究と冒険、半分半分。 | 東京書籍 | 2023年 | C |
調査目的以外で人間が上陸したことがない無人島・南硫黄島への渡島を面白おかしく綴るエッセイ集。 | ||||
冠 松次郎 | 渓 | 中公文庫 |
1962年
|
C
|
明治後期から昭和初期にかけて、原始の美しさが残る黒部や奥秩父などの渓谷を歩き回った氏の山行記。 | ||||
北 杜夫 | どくとるマンボウ 青春の山 | ヤマケイ文庫 |
2019年
|
C
|
作家であり医師でもあった北杜夫の、登山に関するエッセイを集めた作品集。小説の裏話的な内容も。 | ||||
木本 哲 | クライマー魂 | 東京新聞 |
2013年
|
B
|
山学同志会のクライマー・木本哲のクライミング漬けの半生記。これぞクライマーといった感じです。 | ||||
岐阜県警察山岳警備隊 編 | 山靴を履いたお巡りさん | 山と渓谷社 |
1992年
|
C
|
山岳警備隊シリーズ第2弾。今回も身につまされる話が多いと同時に、警備隊の方々には頭が下がります。 | ||||
串田 孫一 | 山のパンセ | 集英社文庫 | 1972年 |
D |
「パンセ」とは「瞑想」のことだとか。詩人・随筆家である串田氏らしい、山の思索・瞑想の記。 | ||||
小西 政継 | マッターホルン北壁 | 中公文庫 | 1968年 |
A |
数々の記録的登攀を行った山学同志会。登攀の素晴らしさもさと共に、小西氏の名文を堪能して欲しい | ||||
小西 政継 | グランドジョラス北壁 | 中公文庫 | 1971年 |
A |
山学同志会+植村直己の計6人による厳冬期登攀。27本の手足の指を失った死闘の記録は壮絶!の一言。 | ||||
小西 政継 | 凍てる岩肌に魅せられて | 中公文庫 | 1971年 |
B |
日本最強のアルピニスト小西政継はいかにして作られたのか。強烈な生き様を振り返る鉄の男の半生記。 | ||||
小西 政継 | 山は晴天 | 中公文庫 | 1982年 |
C |
欧州アルプスからカンチ北壁、チョゴリ・・・。数々の登攀、山仲間、登山観などについてのエッセイ集 | ||||
小林 泰彦 | 日本百低山 | 文春文庫 | 2001年 |
B |
イラストレーターの筆者が選ぶ“私の百低山”。心に残る山は人それぞれだと改めて感じさせてくれる。 | ||||
小林 百合子 | 山と山小屋 | 平凡社 | 2012年 |
B |
小林百合子の優しい文章と野川かさねの温かい写真がマッチ。山小屋に行きたくなること間違いなし。 | ||||
小林 百合子 | 山小屋の灯 | 山と渓谷 |
2018年
|
B
|
「山と山小屋」の第二弾的な本。山小屋の良さや山行の思い出は、人でできていることを実感。 | ||||
小山 義治 | 穂高を愛して二十年 | 中公文庫 | 1961年 |
B |
戦後間もない頃に私財を投げ打って北穂高小屋を作った小山氏の小屋建設記録と数々の野心的山行記。 |
さ 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
佐伯 邦夫 | 会心の山 | 中公文庫 | 1982年 |
C |
一つ一つの山行を大切にし、登頂よりも過程に拘り、常に会心の山登りをせんと望んだ佐伯氏の山行記。 | ||||
佐古 清隆 | ひとりぼっちの山歩き | 山と渓谷社 | 1987年 | C |
ひたすら単独での山行を続け、数多くの経験を積み重ねてきた著者による、単独行者のためのノウハウ本 | ||||
沢野 ひとし | てっぺんで月を見る | 山と渓谷社 | 1989年 |
C |
奥多摩からヒマラヤ6,000m峰まで。イラストの雰囲気とは違って意外にハードな、でも奔放な山行記。 | ||||
沢野 ひとし | 休息の山 | 山と渓谷社 | 1994年 | C |
イラストレーター沢野ひとし氏の3冊目のエッセイ集。子供の頃の話から山行エッセイ、日常生活まで。 | ||||
沢野 ひとし | 山の帰り道 | 本の雑誌社 | 2011年 |
C |
イラストレーター沢野氏のエッセイ集。年齢とともに変化する内容に、なんだか身につまされます。 | ||||
鴫満則・秋子 | ザイルの二人 | 山と渓谷社 | 1992年 | C |
鴫夫妻の山の記録、それは夫婦の想いの記録でもある。微笑ましい山ヤの夫婦愛、そんな感じです。 | ||||
敷島 悦朗 | 秘境ごくらく日記 | JTB | 2002年 |
C |
国内はもちろん、世界中の辺境を巡り歩き、遊び尽くす敷島氏の遊び心満載の1冊。まさに「ごくらく」 | ||||
重廣 恒夫 | ヒマラヤから百名山へ | 光文社新書 | 2003年 | C |
1970〜80年代に掛けてヒマラヤで数々の記録を作った重廣氏の、タクティクスを中心にした山行記。 | ||||
志田 忠儀 | 山人として生きる | 角川文庫 |
2014年
|
C
|
朝日連峰周辺で生まれ育ち、マタギ、国立公園管理人として、常に山とともに生きた男の生き様。 | ||||
志水 哲也 | 大いなる山大いなる谷 | 白山書房 | 1992年 |
A |
北ア縦走から黒部、ドリュ、冬山へ。志水氏の10年間の記録。生き方を見つめ続ける氏の原点がある。 |
||||
志水 哲也 | 果てしなき山稜 | 白山書房 | 1995年 |
A |
冬の北海道縦断記録。その凄さより、人の弱さを知る強き男・志水哲也の人間味に触れ、自らを省みたい | ||||
杉本 光作 | 私の山 谷川岳 | 中公文庫 | 1980年 |
C |
昭和初期、谷川岳のルートを多数開拓した登歩渓流会・杉本氏の山行記録集。山岳史的にも興味深い1冊 | ||||
鈴木 みき | ぐるぐる山想記 | 交通新聞社 | 2018年 |
C |
関次廣・山内悠 | 雲の上に住む人 | 静山社 |
2014年
|
C
|
富士山「太陽館」の小屋主と、1年間小屋を手伝った写真家が、文章と写真で語る、山と山小屋の物語。
|
た 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
高桑 信一 | 渓をわたる風 | 平凡社 | 2004年 |
C |
日本中の沢を遡行した沢ヤ・高桑氏の遡行記録集。楽しさを追求する自然遊びの基本精神が溢れてます。 | ||||
高桑 信一 | 山小屋の主人を訪ねて | 東京新聞出版局 | 2014年 |
B |
質素で何もないけれど、温もりに溢れた山小屋。筆者の山小屋への愛情、愛着、エールに満ちた1冊。 | ||||
高田 直樹 | なんで山登るねん | 山と渓谷社 | 1978年 |
C |
タイトル通りの内容かはともかく、ソフトな京都弁で語られる痛快無比な楽しい登山経験談、エッセイ集 | ||||
高波 吾策 | 谷川岳ヒゲの大将 | 実業之日本社 | 1971年 |
C |
土樽山の家の管理人として、長きに亘り谷川岳に暮らし、登山者を見つめてきた高波吾策氏の自叙伝。 | ||||
高橋 大輔 | 剱岳−線の記 | 朝日新聞出版 |
2020年
|
C
|
「いつ」「誰が」「どのルートから」剱岳に初登頂したのかという謎に、探検家である著者が挑んだ記録。 | ||||
辰野 勇 | モンベル 7つの決断 | ヤマケイ新書 | 2014年 |
C |
辰野氏が一代で築き上げたアウトドアメーカー・モンベル40年弱の歴史を振り返るビジネス書。 | ||||
竹内 洋岳 | 登山の哲学 | NHK出版新書 |
2013年
|
B
|
日本人初の14サミッター・竹内洋岳氏が語る半生記、そして登山に対する考え方。文章も読み易い。 | ||||
田中正人・田中陽希 | アドベンチャーレースに生きる! | 山と溪谷社 | 2017年 |
C |
アドベンチャーレース界の第一人者・正人と次期エース・陽希が語る、アドベンチャーレースの神髄。 | ||||
田中 澄江 | 花の百名山 | 文春文庫 |
1980年
|
D
|
花を軸に選んだ百名山。文学や歴史を絡めた山行記は、夏山低山山行記の一つのスタイルかも。 | ||||
谷 甲州 | 彼方の山へ | 中公文庫 | 2000年 |
C |
ネパールでの生活、インド・クン峰遠征・・・。山岳小説家・谷甲州の製造過程、原点がわかる1冊です。 | ||||
谷村 志穂 | ごちそう山 | 集英社文庫 | 2003年 | C |
作家の谷村志穂と、イラストレーターの飛田和緒による山行記。美味しくて簡単な山ごはんレシピ付き。 | ||||
田部 重治 | 新編・山と渓谷 | 岩波文庫 |
1929年
|
C
|
明治末から大正期に、秩父を中心に人跡未踏の渓や沢を歩き回った田部氏の山行録。時代を感じます。 | ||||
田部井 淳子 | エベレスト・ママさん | 新潮文庫 | 1978年 |
B |
山での実績もさることながら、意志の強さ、全力を尽くす姿勢、家族との絆など、素晴らしい生き方です | ||||
辻 まこと | 山の声 | 筑摩文庫 | 1971年 |
D |
力漲るタッチで描かれた画と、幻想的で味わい深い文章がマッチし、独特の世界を醸し出しています。 | ||||
手塚 宗求 | 邂逅の山 | 筑摩書房 | 1980年 |
B |
車山の肩に建つヒュッテ・コロボックル。山を愛する手塚氏の優しさと愛情が伝わってくるエッセイ集。 | ||||
寺田 甲子男 | 谷川岳 大バカ野郎の50年 | 白山書房 | 1990年 |
C |
東京緑山岳会の会長で、谷川岳で数多くの山岳遭難救助に携わった寺田甲子男の半生記・エッセイ集。 | ||||
遠崎 史朗 | 海上アルプス 屋久島連峰 | 雲井書店 | 1967年 |
C |
富山県警察山岳警備隊 編 | ピッケルを持ったお巡りさん | 山と渓谷社 |
1985年
|
C
|
山岳警備隊シリーズ第1弾。なんといっても、遺族の言葉が胸に響く。やはり遭難してはいけません。 | ||||
富山県警察山岳警備隊 編 | 富山県警レスキュー最前線 | 山と渓谷社 |
2016年
|
C
|
日本最強の山岳警備隊が語る今のレスキュー事情。今も昔も、命を懸けて救助してくれる方々に感謝。 |
な 行 |
著 者 |
著 作 |
出 版 社 |
年 |
評価 |
仲川 希良 | 山でお泊まり手帳 | 竢o版社 |
2018年
|
B
|
山好きのモデル仲川希良さんによるお泊まり山行ノウハウ集。エッセイ集としても素敵です。 | ||||
長野県警察山岳遭難救助隊編 | ザイルをかついだお巡りさん | 山と渓谷社 |
1995年
|
C
|
山岳警備隊シリーズの第3弾。山・自然の恐ろしさ、遭難救助の厳しさが、ひしひしと伝わってきます。 | ||||
中村 富士美 | 「おかえり」と言える、その日まで | 新潮社 |
2023年
|
C
|
残された家族に寄り添う山岳遭難捜索を行う著者の活動・事例紹介を通じ、捜索現場の実情を描く。 | ||||
南木 佳士 | 山行記 | 山と渓谷社 | 2010年 |
C |
50歳過ぎから山登りを始めた芥川賞作家が、純文学作家らしく山行を表現。山を始めた頃を思い出す。 | ||||
成瀬 陽一 | 俺は沢ヤだ! | 東京新聞出版局 | 2009年 |
B |
20歳を過ぎてから沢を始めて25年、沢登りにのめり込んだ成瀬陽一。ある意味うらやましい人生です。 | ||||
西丸 震哉 | 山の博物誌 | 中公文庫 | 1966年 |
D |
ブルーガイドブックスとして出版された図鑑。それだけにやや堅苦しいが、図鑑としては破天荒かも。 |
||||
西丸 震哉 | 山歩き山暮し | 中公文庫 | 1974年 |
C |
ハチャメチャな西丸式登山術が詰め込まれた1冊。何ごとも楽しむことが大切と改めて感じさせられる。 | ||||
新田 次郎 | 郷愁の八ヶ岳 | 小学館 | 1997年 |
C |
言わずと知れた山岳小説の大家・新田氏のエッセイ集。これも悪くないが、やはり山岳小説で楽しみたい | ||||
野口 啓代 | 私とクライミング | ソル・メディア | 2021年 |
B |
世界女子クライミング界のレジェンド野口啓代さんが、東京オリンピック前に出した初の自伝。 | ||||
野口 健 | 落ちこぼれてエベレスト | 集英社 |
1999年
|
C
|
七大陸最高峰を征服するまでの半生記。良くも悪くもこれが野口氏の生き方であり、野口氏の山だと思う | ||||
野村 良太 | 「幸せ」を背負って | 山と溪谷社 |
2024年
|
A
|
冬の宗谷岬から襟裳岬まで、分水嶺に沿って一気に単独で縦走した男が、本音をさらけ出した山行記。 |
は 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
長谷川 恒男 | 岩壁よおはよう | 中公文庫 | 1981年 |
A |
ぎらついた目をし、牙をむき出した虎狼。そんな若かりし日の長谷川氏の野生の魅力に満ちた自伝。 | ||||
長谷川 恒男 | 山に向いて | 福武文庫 | 1987年 |
D |
人生を達観し、仙人のように生きる氏のエッセイ集。言い方は悪いが、牙の抜けた狼のような印象。 | ||||
長谷川 恒男 | 生きぬくことは冒険だよ | 集英社文庫 | 1992年 |
C |
長谷川氏の死生観は一読の価値あり。ウルタルU峰に逝った孤高の登山家、名クライマーの遺稿集。 | ||||
畠山 操八 | 富士山村山古道を歩く | 風濤社 | 2006年 |
D |
100年以上前に廃道になった富士山村山古道を辿り、復活させた筆者による、ガイドブック兼開拓物語。 | ||||
服部 文祥 | サバイバル登山家 | みすず書房 | 2006年 |
B |
「生命体としてなまなましく生きたい」。生を、自分をを実感するためにサバイバル登山を行う氏の山行記 | ||||
服部 文祥 | サバイバル! | ちくま書房 | 2008年 |
C |
日本海から上高地までのサバイバル登山を軸に、のサバイバル登山論、人生観,死生観に溢れた1冊。 | ||||
服部 文祥 | 百年前の山を旅する | 東京新聞出版部 | 2010年 |
C |
木暮理太郎や田部重治、ウェストンなど昔の山人の足跡を当時の装備で辿る、サバイバル登山の発展形 | ||||
服部 文祥 | サバイバル登山入門 | deco | 2014年 | C |
歩く、食べる、眠る、装備を整えるなど、山での重要な要素について、服部氏の経験に基づき語る。 | ||||
平出 和也 | What's Next?終わりなき未踏への挑戦 | 山と渓谷社 | 2023年 | A |
ピオレドール賞を3度受賞したクライマー平出和也氏の半生記。登山歴も本の仕様も現代風で新しい。 | ||||
平野 長靖 | 尾瀬に死す | 教養文庫 | 1972年 |
C |
尾瀬の自然を愛し、それを守るために文字通り命を賭けた平野氏の遺稿集。人としての生き様に共感。 | ||||
広島 三朗 | K2登頂 幸運と友情の山 | 潮文庫 |
1986年
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C
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K2に日本人初登頂した登山隊の記録。噂の多い登山隊だが、その辺は全く出てこないのが物足りない!? | ||||
深田 久弥 | わが山山 | 中公文庫 | 1934年 |
C |
百名山の深田氏が山をこよなく愛していたことが伺える。原始時代の登山の息吹を感じられる1冊。 | ||||
深田 久弥 | 日本百名山 | 朝日文庫 | 1964年 |
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( 未 読 ) | ||||
藤木 九三 | 雪・岩・アルプス | 中公文庫 | 1930年 |
C |
当時としては遅咲きの社会人登山家でありながら、海外山行にまで出掛けた藤木氏の山行記。 | ||||
古川 純一 | わが岩壁 | 中公文庫 | 1965年 |
C |
一時代を画したベルニナ山岳会の古川氏の山行記。氏のアルピニズム論など一読の価値あり。 | ||||
不破 哲三 | 私の南アルプス | ヤマケイ文庫 |
1998年
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C
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多忙な日本共産党委員長職の合間ぬって、10年かけて制覇した南アルプス3000m峰の登頂記。 | ||||
星野 秀樹 | 雪山放浪記 | 山と渓谷社 |
2012年
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B
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山岳カメラマン星野氏による山行記兼ガイドブック。写真はもちろん良いが、文章も味がある。
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星野 道夫 | イニュイック〔生命〕 | 新潮文庫 | 1993年 |
B |
人はどこから来てどこへ行くのか。生命の儚さゆえに、生命への愛情、慈しみに溢れたエッセイ集。 |
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星野 道夫 | 旅をする木 | 文春文庫 | 1995年 |
A |
星野氏の著作はどれも素晴しいが、本作はその中でも一番のお勧め。人生の節目に読み返してみたい。 |
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星野 道夫 | ノーザンライツ | 新潮文庫 | 1997年 |
B |
アラスカの歴史と人々。アラスカを語りつつ、普遍的な人間に焦点を当て、生き方を考えさせられる。 |
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星野 道夫 | アラスカ 永遠なる生命 | 小学館文庫 | 2003年 |
B |
星野氏の写真とエッセイを、テーマごとに組み替えた新装版。星野氏の暖かさに変わりはありません。 |
ま 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
牧野富太郎 | 牧野富太郎と、山 | ヤマケイ文庫 |
2023年
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C
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NHK連続テレビ小説「らんまん」で一躍知名度を上げた牧野富太郎のエッセイ選集。登山自体は少ない。 | ||||
松田 宏也 | ミニヤコンカ奇跡の生還 | 山と渓谷社 | 1983年 | B |
風雪のミニヤコンカから奇跡の脱出を果たした松田氏。両手両足を凍傷で失うほどの壮絶な遭難生還劇。 | ||||
松濤 明 | 風雪のビヴァーク | 山と渓谷社 | 1960年 |
B |
遺書が有名な松濤氏。本書は、その遺書だけでなく、松濤氏の人となりや、登山観などがうかがえる。 | ||||
松本 竜雄 | 初登攀行 | 中公文庫 | 1966年 | C |
自分の存在を確かめたくて岩を攀じり続けた松本氏。岩登りに生きる意味を見出そうとした氏の青春記。 | ||||
宮城 公博 | 外道クライマー | 集英社 |
2016年
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C
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称名滝やタイのジャングル、台湾チャーカンシーなど、沢にこだわり続けるクライマーの遡行記録。 | ||||
宮田 八郎 | 穂高小屋番レスキュー日記 | 山と渓谷社 |
2019年
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B
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2018年4月に亡くなられた、穂高岳山荘の名物小屋番の遺稿集。飾らない素直な人柄そのものの文章。 | ||||
向 一陽 | 島のてっぺんから島を見る | 山と渓谷社 |
1999年
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C
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日本全国27の島に渡り、その最高峰に登る。人と接し、文化を感じる。島好き山好きにはたまらない本。 | ||||
武藤 昭 | 登って写して酔いしれて | 白山書房 | 2007年 |
C |
山岳映像カメラマン武藤昭の自伝。多くの登山家、著名人も登場。映画「マークスの山」撮影秘話も登場 | ||||
村口 徳行 | 四度目のエベレスト | 小学館文庫 | 2005年 |
C |
職業人として四度エベレスト山頂に立った村口氏。登山家と職業人としてのケジメの付け方は素晴しい。 |
や 行 |
著 者 | 著 作 | 出 版 社 | 年 | 評価 |
山岸 猛男 | 丹沢 尊仏山荘物語 | 山と渓谷社 | 1999年 |
C |
何もなかった戦争直後に独力で山小屋建設。丹沢と登山者を見守り続け、夢を実現した男の半生記。 | ||||
山口 耀久 | 北八ッ彷徨 | アルプス選書 | 1961年 |
B |
北八ヶ岳に通い詰めた山口氏の、北ハッ愛に溢れたエッセイ集。北八ッに行きたくなること請け合い。 | ||||
やまとけいこ | 黒部源流山小屋暮らし | 山と渓谷社 |
2019年
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C
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イラストレータで、薬師沢小屋アルバイトとして12シーズン働く著者の、山小屋の1年を辿るエッセイ | ||||
山と渓谷社編 | 小屋番三六五日 | 山渓叢書 | 2008年 |
C |
「山と渓谷」で連載された、小屋番によるエッセイ集。山小屋の暮らしを語る55話を手軽に楽しめる。 | ||||
山と渓谷社編 | 言葉ふる森 | 山と渓谷社 |
2010年
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C
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29人の作家・文学者らが語る山に関するエッセイ。夢枕獏、谷甲州、笹本稜平、熊谷達也などが登場。 | ||||
山と渓谷社編 | 作家の山旅 | ヤマケイ文庫 |
2017年
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B
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誰もが知る著名な作家・詩人48名の山や自然にまつわるエッセイ、作家と山の関わりを紹介する。 | ||||
山野井 泰史 | 垂直の記憶 | 山と渓谷社 | 2004年 |
A |
日本を代表するクライマー・山野井氏の半生記。内面の強さ、意識の高さは、半端じゃない。必読です! | ||||
山野井 泰史 | アルピニズムと死 | ヤマケイ新書 | 2014年 | B |
なぜ山野井は死ななかったのか。ギャチュン・カン後、パートナーについて等、山野井が思いを語る。 | ||||
山の本編集部 | 人はなぜ山へ | 白山書房 | 2003年 |
D |
「山の本」に掲載した紀行文集。志水哲也やみなみらんぼうから一般のハイカーまで、幅広い人が登場。 | ||||
唯川 恵 | バッグをザックに持ち替えて | 光文社 |
2018年
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C
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山岳小説「淳子のてっぺん」の作者で、自ら登山を楽しむ唯川恵さんの登山関連エッセイ集。 | ||||
夢枕 獏 | ヒマラヤ漂流 -『神々の山嶺』へ- | 角川文庫 |
2015年
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C
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「神々の山嶺」映画公開を記念し出版。獏氏のヒマラヤ日記付きだが、全体としてはちょっと内容が薄い | ||||
横山 勝丘 | アルパインクライミング考 | 山と渓谷社 |
2015年
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B
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雑誌「岳人」の連載、登攀記録等をまとめたもの。国内、ヒマラヤ、パタゴニアでのアルパインの記録 | ||||
吉尾 弘 | 垂直に挑む | 中公文庫 | 1980年 |
B |
第二次RCC特攻隊長、数々の初登攀記録を作った往年の名クライマーの登攀記。文章も理知的で美しい | ||||
吉玉 サキ | 山小屋ガールの癒されない日々 | 平凡社 |
2019年
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C
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北ア南部の山小屋で10年間働いていたという著者によるエッセイ集。山小屋での暮らしがよく分かる。 | ||||
芳野 満彦 | 新編・山靴の音 | 中公文庫 | 1959年 |
B |
若き日に両足先の1/3を失い、それでも苛酷な登攀を続けた奇跡の男・芳野氏の登攀録。壮絶である。 | ||||
米川 正利 | 北八ヶ岳 黒百合ヒュッテ | 山と渓谷社 |
1992年
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C
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母が苦労して建てた北八ヶ岳の黒百合ヒュッテを継ぎ、登山者に愛された米川氏の自伝的エッセイ集。 | ||||
和田 城志 | 剱沢幻視行 | 東京新聞 |
2014年
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B
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冬剱・雪黒部、ヒマラヤの高峰など山々を登り続けた著者の、狂おしいまでの山恋を綴った半生記。 |