◇山彦 日々ノ抄◇ 2004 10.


>>log  >>before  >>next  >>home


-363  社長は一次会で飲みすぎ、立てなくなってた

 夏の間通っていた南房総の仕事が終了したので、打ち上げに呼ばれました。そこの仕事は二期に分かれた仕事で、一期が去年の秋口、そして二期が今年の夏の期間というものでした。打ち上げといっても、そう名づけてただ飲みたいだけのような会に見えなくはなかったんですが、どちらにしてもこの飲み会のせいでボクは『コラテラル』の先行上映を観にいけなくなってしまったのです。仕事のためなら多少の犠牲はやむをえないってことですか! これってまさにコラテラルダメージ!? (※注『COLLATERAL DAMAGE』はアンドリュー・デイビス&アーノルド・シュワルツェネッガーの映画ですよ。2001年ワーナー)
 さていくらボクでも「映画行くんで…へへへ」という断り方は出来なかったので、顔で笑って心で泣いて、会のある寿司屋に行ったのです。最初から聞いていたんですが、この打ち上げたったの四人だったんですよ。今ボクのいる会社の社長と仕事先の元請けの会社の人、そして一期の時の責任者と二期の責任者(←ボク)。案の定仕事の話ばかりで、すこぶるつまらなかったこと甚大だったのですが、なんか話の途中でいきなりボクの話になり、ボクのこれからの身の振り方についてボクの周りの酔っ払いたちが熱弁を振るい始めたのです。いわく、ボクは今の会社から離れてその元請けの会社の人に就いて勉強した方がいい、ぜひそうしなさい、来年頭からそうしよう、うん、そうしよう。みたいな流れだったのです。その間ボクは一言も発する間がありませんでした。こらこらちょっと待てよ君たち、と。
 だいたいボクが仕事で真剣な顔をしている時って、ほとんどの場合商売替えのことを考えてるってのに。というかそもそもボクはこの会社の社員じゃなくて、他から派遣のような立場で来てるってのに。しかもボクの直接上の人には、もうそろそろこの業界から引いて別の仕事しようって言われてるってのに。でも、だからって中国でカレー屋はどうかなって思ってるってのに。最近台風ばっかりだったから、日曜晴れてたら久しぶりに山にでも行こうと思ってたのに! (それは関係ない)

[10:35 10/24]


-364  まずいまずい。

 はやくも有言実行になってしまった。いやいや有言不実行? …えーと“きちんとやっていけないかも”ということを言ったことをきちんとやっているというああっ! もうわからん!
 わからんといえば、最近 『渡良瀬橋』 がラジオから流れると森高千里なのか松浦亜弥なのか実のところわかりません。歌の最初のうちはしばらくのあいだすごく不安定な気持ちになります。

[00:09 10/20]


-365  “ヤマヒコ”にしてみた。濁点を取ってスマートに…(なりません)

 さて気分を変えるために少々形をいじくることにしましたよ。ほら車ってだいたいフルモデルチェンジして二年くらいするとマイナーチェンジするじゃないですか。微妙に形変えるじゃないですか。だからここもそれね。マイナーリニュー。そしてただでさえマイナーな存在がさらにマイナーに。
 あとですね、気合入れるための試みとしての計画を。ボクが小学生の頃ずいぶん人気のあったEUROPE(代表曲は“ファイナル カウントダウン”)も十三年ぶりに再結集したことですし、各文頭の数字でもわかるように、これから一年間でこのカウントダウンをゼロにします(うわー言い切っちゃったよ)
 間違えないで欲しいのは、あくまで “ゼロにする” ということで、 “毎日きちんと書く” という意味じゃないですよ?(←保険) というわけで更新の時間の表記だけで日付を入れないことにしました。ああそうだ。ボクは夏休みの宿題とかためて最後に慌ててやるというタイプだったことをココに付け加えておきます。

[11:35 10/17]


-366  三十二だって。

 ただいま自らの肉体をストイックなまでにいじめ(られ?)まくっている孤高の敗残兵ことsinnです。両の二の腕、両腿、胸に尻まで筋肉痛です。歩くとツライ、座るとツライという究極の状態。しかも双方の手のひらに豆ができて(つぶれて真っ赤)手を洗うのも一大決心、そのうえ左足に三箇所もの蜂に刺された跡が。赤く腫れあがってずっとチクチクしっぱなし。そしてあろうことか左手小指には縦に切り傷まで出来てまして、何をするにも小指が曲げられず、たとえばグラスを持っても常に小指が立ってるなんて! まぁステキ!(散々です)
 ところで明日はあのマーシャル・マザーズ三世さん(Marshall MathersV → M&M → エムアンドエム → エムンエム → エミネム → EMINEM)の誕生日ですよね。ボクはラップあまり聞かないんですが、『8Mile』は三度くらい見ました。ラップって喋っている時に相手に手の甲を見せながらシャカシャカ上下に振るじゃないですか。あの手つきが面白くてね(-_-)。そうそう、最近知ったんですが、彼なんかボクと同い年らしいんですよね。しかもボクと誕生日が一日しか違わないんだって。びっくりだね(普通に仕事して夜八時に帰宅する今日のボク自身が)

[23:25 10/16]
2004 10/11 Mon.

  服の買い物に行ってシャツなどを試着する時に、上着を一枚脱ぐと店員さんに「いい体してますよね。なんかやってるんですか?」と、たまーに言われることがあるのです。そんなとき、ボクは顔色変えず言い放ちます。「仕事しかしてませんよ」と。それってなんかさみしいよね!
 そんな中、今日仲間とふらり洋服を見に行きまして、やはり試着する折にそれらしいことを言われた、その時!弾指(だんし)!!刹那(せつな)!!!六徳(りっとく)!!!!(しつこい) 一緒にいた仲間の目がキラリ。そう、何故なら彼は正真正銘のマッチョ。ボク自身実際は特に筋肉質でもないんですけど、仮にボクが“ラーメンマン”だとするならば、彼は紛うことなき“キン肉マン”。ボクが『少林寺三十六房』だとしたら彼はもちろん『マッスルモンク』なのです! というわけでどうにか日曜日に見てきました。ぴあ誌上で見たお客の満足度ランキングでも100点の嵐、アンディ・ラウ最高傑作と評判の『マッスルモンク』。冒頭のはすべてただの前振りです。この映画はズバリ、やっぱり変でした!

 しかし映画の本質としてはすこぶるシリアスでボク好みのテーマなのです。おそらくお客さんはそのギャップに心打たれ、そして感心。その結果マッスルとまじめなテーマとの間で一種感覚が麻痺し、この二流映画に“いい映画だ〜”という評価を与えているんじゃないでしょうか。その証拠に、帰りのお客の会話はどれもただ筋肉話に終始していたのです。つまるところ、この映画大部分の印象は肉であります。はじめから疑いようが無い。
 たしかに見終わると、一度は思うのです。この映画の扱うテーマ、ぜんぜんマッスルとか関係ないじゃん!と。しかし違う。それが一般人。考えてもみろ、これが普通の坊さんの話しだったり、たとえばアンディ・ラウがそのままの体で演技していても全然話題にならないはずです。敢えて剃髪し、筋肉スーツを着ているからこそ、ここまでのインパクトを与えることに成功している。なおかつ一日一回で三週間限定の単館レイトロードショーという状況の中でこれだけ人を集めている理由なのです。(所詮すべて筋肉)

 鍛えて筋肉をつければ体は強くなりますが、そうでなくとも筋肉は、ただそこにあるだけでかなりの“力”となるということをこの映画を見て知りました。ところで相談なんですが、筋肉じゃなく贅肉でもなにか力になれることはないかな…??

[23:25 10/11]
2004 10/09 Sam.

 仕事に行く途中、川から溢れた水で、道の低くなったところに一メートルくらい水がたまっていたのです。すでに勇敢な車が一台突っ込んでいまして、見事に流されていました。車から降りて腰まで水に漬かりながら途方にくれるおばちゃんがひどく寂しげでした。今日は台風の影響でそのほかにも、崖と電信柱に挟まっている車や、土砂崩れでふさがっている道などとてもスリリングな通勤になりました。
 仕事場までは田舎道や山道をずっと走るので、もはや境目が無くなって濁った水溜りのようになった田んぼを見ていると、“黄河ってこんな感じかしら?” とはるかな大陸に思いをはせることもしばし。そんなわけで明日は天気が良いみたいなので、上野まで『大兵馬俑展 “今甦る始皇帝の兵士達”』という展覧会を明日は見てこようと思いました。ちなみに今日は早く仕事が終わったので『マッスルモンク』に再度チャレンジ(見にいくだけだけど)しようかと思ったんですが、仲間が台風に恐れをなしてまたも中止に。先週は人災(混んでただけ)、今週は天災(台風)とボクとマッスルモンクの前に立ちはだかる壁は高いようです。不思議と二度も見られないと、最初はそれほど見たいという意識が強くなかったのにひどく見たくなってくるものです。障害が多ければ多いほど燃え上がるこの思い。これって… 恋? (いや、字は似てるけど、それは“変”)

[00:25 10/10]
2004 10/03 Son.

 昨晩土曜の夜、この日から公開開始の映画を見ようと新宿まで出かけました。その名も『マッスルモンク』。ポスターに書かれた文句は“坊主、マッスルで業(カルマ)を断つ”とかなんとか。正直ボクのこの映画に対する期待度はといえば、ちょっとベクトルの違うもので逆に胸が高まっていたのです。(←なにせこのタイトルに加えてポスターはこんな感じでしたから)
 都内の仲間と、週末で人だらけのALTA前で八時半過ぎに待ち合わせ。時間もなかったのでコンビニで食べ物と、なぜか勢いでアルコール類をしこたま買いこみ、劇場のある新宿高島屋へとむかいました。もちろん午後九時なので、高島屋自体は閉店しているんですが、レストラン街と映画館、そして映画館と同フロアに或るHMVなんかはまだ開いているのです。にしても何かがおかしい。高島屋のエレベーター前には、明らかにボクらと同じ目的で待っている男性もちらほらいたんですが、それとは別になぜか若い女子がたくさんエレベーターを待ってるじゃありませんか。いくらまだ上の階でCDショップやレストランがやっているからって、これはおかしい。ボクはそれを見ながら仲間と話しました。

 「このねーちゃんたち、みんな『マッスルモンク』見にきてんじゃねーの? みんなマッスル目的か」
 「えー、そんなわけないでしょ『マッスルモンク』ですよ。マッスルに、モンク。それはないない」

 そして不自然に混んだエレベーターで十二階まで上がり、映画館の方に歩いていくボクら二人。通路の真ん中に置かれた、いんちき臭いムキムキのポスター。そしてその先から聞こえる声。
「二十一時十五分からの『マッスルモンク』ごらんのお客様、整理券番号をご確認のうえこちらからお並びくださーい」 え?

 やっぱりみんな、ほんとうに『マッスルモンク』目的でした。

 よくよく見れば、この映画の主演は、最近では『LOVERS』にも出ていた劉徳華(アンディ・ラウ)。待っていた女子たちは彼のファンだったみたいです。しかしあまりにも不自然なこの体、なんでも筋肉スーツを着させているらしいのです。そして剃髪。ホントに変。いんちき臭い。ますます映画に対する妙な期待感は高まるばかりです。
 でもダメだった。見られなかった。行列のできる店自体は嫌いじゃないけど、行列のできる店の行列は嫌いなボクですから、この入場待ちの行列を見た途端、一気に見る気が失せました。そして残ったのは、しこたま買い込んだアルコール類。仕方が無いので高島屋十二階、フロアの真ん中にあった休憩のためのイス(テーブル付き)に二人して座り、HMVの入り口の前で酒盛りを始めました。ボクは一体何のために新宿まできたんだろうか。

[23:55 10/03]

>>log  >>before  >>next  >>home