#478 引越ダブルヘッダー(後編)

2024/04/11

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 いろいろの手続きと荷造りを終えて、どうにか旧居から宅配便で荷出しをし、久しぶりに家族の住む自宅に戻って来たのが前回の話。しかし1か月も経たないうちに、また会社の近くの新居に単身で移動しないといけない。

 転出手続きはマイナポータルでオンラインで済ませたものの、転入手続きは役所に行かないといけない。あらかじめ予約していたので話はスムーズだったのだが、ここで一つ問題が起きる

 マイナンバーカードの表面には住所を記載する欄が5つほどあって、転居のたびに転居先の役所の方で新しい住所を記載することになっている(このため転入に関しては役所に出頭しないといけない)。ところがこの欄がすべて埋まると、新しい住所を記載できなくなるので、マイナンバーカードを再発行しないといけないのだそうだ。

 そうは言っても私は1か月も経たないうちにまた新居に転居しなくてはならない。言われるとおりに再発行手続きをするのは良いとして、次の転居に間に合わなかったらどうするのかと聞いたら、その時はまた新居ある役場で再発行手続きをしてくださいと言う。なんと融通の利かないことか。

 ということで、もらった書類をもとにスマホでマイナンバーカードの再発行手続きを行う。手続きそのものは、あらかじめ基本的なデータが記録されていたおかげで、写真を撮って送る程度ですぐにできた。そして待つこと2週間ほど、数日後には引っ越そうという段階になって新しいカードができたと通知が来る。早速受取の予約をしようとしたが、受取可能なのは最短で引っ越し当日の朝ということになった。本当にぎりぎりだ。

 さてもう一つ、旧居から送り出した一人暮らし用の荷物は、新居に送る前に一度自宅で受け取らないといけない。我が家もそれほど多くの荷物を置くスペースがあるほど広くはないので、なるべくなら当座不要な荷物はできるだけ自宅に置いておく期間を短くしておきたい。

 大型の荷物(3辺170cm以上)はヤマト運輸の宅急便で送ったが、こちらの方は受取は荷物到着予定日の7日後までしか設定できない。Webでの再延長も試みたが、それ以上の延長はシステム上無理なようで、予定通り、1週間後に受領する。自宅で保管したあと、新居への配送は、引っ越しの前々日に行う。

 それ以外の荷物はゆうパックで送っている。このうち、自宅にいてもすぐに使う必要のある衣類等の3個口は最短で自宅に届くようにし、残りの荷物はなるべく遅く届くように設定する。ゆうパックは到着予定日の10日後まで設定できるので宅急便よりもその辺がゆるく、しかもWebでさらに1週間、到着日を遅くすることができた。さらに驚いたことに、延ばしに延ばした到着予定日の前日に、新居への搬送について相談したところ、郵便局の方で無料で転送してくれるという。結果的に、大半の荷物は、自宅を経ることなく、旧居から新居へ直接送られることになった。これは大変にありがたい。前回サービス低下だと批判してしまったが、謹んで撤回させていただく。融通を効かせていただき、ありがとうございます。

 で、自宅に届けた衣類等の3個口は改めて中身を詰め直し、引っ越しの前日に新居へ搬送する。また自宅にある自転車を、引っ越しの前々日に自分で運転して、新居に先に運んでおく。

 そうして迎えた引っ越し当日。朝一番にマイナンバーカードを無事に受領し、新居に電車で移動したあと、前もって運んでおいた自転車で職場へ往復して最低限の手続きをしてから、新居に移って、ガスの開栓立ち会いと荷物の受取を行う。荷物の方も、前々日と前日に自宅から送ったものに加え、旧居から自宅を経ることなく新居へ転送された荷物も予定通りの時間に届けられた。

 あとは夜にかけて家具の組み立てや荷解きを行い、翌日には新しいマイナンバーカードによる転入手続きも無事に終えることができた。引越ダブルヘッダーに加えてマイナンバーカード更新という面倒なミッションだったが、無事に終えることができて一安心と言ったところである。


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