環境因子
環境因子には喫煙、ストレス、食
生活、栄養、薬物等があります。
薬物は歯肉病変の項目にある薬物性歯肉増殖
症を参考にしてください。
喫煙
喫煙による影響は次の通りです。
1.
タバコに含まれているニコチン、一酸化炭素、シアン化水素などが毛細血管を収縮させ、白血球の機能に有害な影響を及ぼします。
2. 直接的に線維芽細胞(歯肉線維等をつくる元となっている細胞)やマクロファージを障害し、組織の治癒が遅延します。
IgG2抗体の産生を抑制することで、疾患の進行を促進します。
ストレスの影響は次の通りです。
1. 脳下垂体から副腎皮質ホルモンが分泌され、免疫応答抑制が抑制されます(歯周病に対する抵抗力が減少します)。
2,
交感神経が亢進し、歯肉血液循環や唾液流量が変化します(ちなみに、唾液量は交感神経優位でも副交感神経優位でも分泌されますが、交感神経優位では粘稠性
唾液、副交感神経優位では漿液性唾液の分泌が増えます)。
3. ストレスにより生活習慣が変化することで、間接的な影響があります(喫煙やブラキシズム等)
このような影響によって、歯周病の進行が促進されます。
歯周病と栄養の関係を次の表に示します。
ビタミンC | コラーゲン代謝、免疫反応、歯肉炎症の抑制等と関連 |
カルシウム | 摂取量が800mg/日未満で は、歯周病のリスクが30〜60%増加する。 |
ビタミンD | ビタミンD遺伝子型が骨代謝と関係 |
最終更新2012.12.31