「日立トランジスタラジオTH-624」「世界長のキックシューズ 」1959年(S34)
上の写真は、当時の週刊誌(2月)の裏表紙の広告です。当時は、まだカラー印刷の広告は少なく。これは、人工彩色で白黒写真の上に色をのっけていったものです。ですから、微妙な濃淡ではなく、べたっとした感じで、使われている色も原色が多いのです。まあ、これもレトロで趣があります。
まず、トランジスタラジオですが、8500円、この週刊誌が30円ですから、今でいうと5、6万の価値でしょう。まだまだ、真空管が主流の時代ですから、「トランジスタ」は高価な電子部品だったのです。コピーの中で「子どもにも喜ばれます。」と書いてあるが、5、6万のおもちゃはちょっと高いと思います。小ささは、今の携帯ラジオ(低価格のもの)と変わりません、ただ重量表示がありませんが重かったと思います。デザインはシンプルでよいと思います。あと「ポッケ」という使い方も懐かしいですね。
下の、ズック(こう呼んだものだった。)はシンプルデザインでハンドメイドの温もりが感じられます。セカイチョーは世界長と書いたのですね。「スポンジ入」というのが微笑ましい表現です。ウレタンでなくてスポンジというのがいいですね。今やシリコン入の靴やハイテクを駆使した靴がつくられていますが、機械、コンピューターが作ったという感じがします。つくっている人の顔が浮かぶ商品っていいですね。おそらく、ゴムの匂いが箱を開けるとぷーんとしたんでしょうね。
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