幻想のトルコ〜カッパドキア(奇岩地帯)
 
Cappadocia(Uchisar/Goreme/Zelve/Pasabag)
 
 
カッパドキア(奇岩地帯)
 

  トルコが世界に誇る「ザ・キング・オブ・奇岩」。2000万年前の火山の爆発により堆積した溶岩と火山灰が長い年月をかけて浸食され、このような幻想的な景観となりました。  

 
ウチヒサール
 


       
 
鳩の巣穴
岩壁を鳩の巣穴のようにくり抜いて、建物と岩とを一体化しています。SFに出てくる「機械と融合した生物」みたいな感じで、なかなかの奇観です。
 
裏側
ウチヒサールの裏側に回りこんでみました。鳩の巣穴が間近に眺められると同時に、土産物屋のテントがずらりと並んでいます。こうした景色は万国共通ですね。
 
観光ラクダ
道路を挟んで土産物屋の反対側ではラクダにも乗せてくれます。でも料金が高いのか、お客さんはあまりいませんでした。暇そうなラクダたち。
 

 
ギョレメ野外博物館
 


   
洞窟教会
中世、アナトリア地方に進出してきたイスラム教徒からの迫害を逃れるため、キリスト教徒たちは洞窟に教会を造り共同生活を送りました。その跡が野外博物館として公開されています。右は当時の食堂。狭い入口から射し込む乏しい明かりの中、修行僧が並んで食事をしていたのでしょう。
   

 
トカルキリセ
 


   
信仰の実践
カッパドキアには岩窟教会がいくつもありますが、トカル・キリセはその最大級のひとつ。こうした教会のいくつかには、キリスト教徒たちが描いたフレスコ画が今も鮮やかに残っています。迫害され追いつめられた状況下では、絵を描くことが唯一の信仰の実践だったのかもしれません。
   

   
原色
洞窟のため直射日光にさらされなかったこと、気温や湿度が比較的一定だったことなど、いろいろと理由はあるのでしょうが、それでもこれほどまでに原色が残っているのは驚きです。鮮やかなこれらの色は草木や岩などの自然素材から採った顔料だそうで、それもまた驚きです。
   

 
ゼルヴェ野外博物館
 


       
 
現役住居
ギョレメと並ぶもうひとつの野外博物館。こちらは1950年代まで人が住んでいました。洞窟内のすすの跡などに生活の匂いが残っています。
 
危険なので……
ガイドさんが言うには「JTBのツアーではこっちには来ません。危ないので」。ちょっと待て。そんなこと言われても、登ってしまった私たちの立場は……。
 
振り向く豚
奇岩地帯だけあって、そこかしこに面白い岩が転がっています。右奥は「振り向く豚」。左奥は「後ろを向いている狼」。ちょっとわかりにくいかな。
 

 
奇岩コレクション
 


       
 
見てはいけないもの
カッパドキアの中心地の名はギョレメ。トルコ語で「見てはいけないもの」という意味です。その名の通り、それでは禁断の風景の数々をどうぞ。
 
岩肌
にわかには信じられませんが、岩は本当にこんな色をしています。ピンクというか肌色というか。そういえばアリゾナにもこんなのがあったな。
 
白砂の大地
こちらは一転して白い砂のような岩が拡がっていました。まるで上から砂糖を振りかけたお菓子のようです。思わずなめてみたけど、当然味はしませんでした。
 

   
撮影者のセンス
赤茶色や桃色、白や褐色。形だけでなく色彩でも私たちを楽しませてくれる奇岩。この場所は本当にいろいろな写真が撮れます。誰にでも傑作を撮れる無限の可能性がある一方、逆に言えばそれだけ撮影者のセンスが問われているのです。そう考えると緊張しちゃうなあ。
   

   
きのこの山
「見てはいけないもの」とのお達しに反して、奇岩はユーモラスな形のものが多く、おまけに次から次へと出てくるものだから見ていて飽きません。それでもって見れば見るほど新たな発見が。右の景色を見たときは、お菓子の「きのこの山」を連想してしまいました。食べられそうでしょ、ほら。
   

       
 
ふたこぶラクダ
これだけ奇岩がいっぱいあると、中にはあだ名がついたものもあります。これはもう見たまんまですね。誰もが同じ名前をつけるだろうな。
 
ナポレオンの帽子と鳩のキス
ナポレオンの帽子(手前)と鳩のキス(左奥の小さいやつ)。なるほど。確かにそれ以外のネーミングは難しいですね。誰が最初に考えたんでしょうね。
 
ささみ
鶏肉のように見えるのは私だけでしょうか。あ、いや、別にお腹がすいてるとか、そういうわけじゃないんですけど。つまんだら綺麗に裂けてきそうで。
 

     
妖精の煙突
カッパドキアを一躍有名にした光景がこれ。しめじのような、白い体に黒い帽子をちょこんとかぶせた三本の親子岩が並ぶ眺めは、絵葉書などでもおなじみの構図ですね。題して「妖精の煙突(ペリバジャ)」。カッパドキアの奇岩は概してみなペリバジャと呼ばれることも多いのですが、この岩が本家です。近くには試飲もできるワイナリー「トラサン」があり、こちらもオススメ。日本円で600円程度の値段で、信じられないくらい美味しいワインを買うことができます。瓶の形が「妖精の煙突」そっくりなので、お土産にももってこいです。
     


   

  (C)1997 K.Chiba & N.Yanata All Rights Reserved