8月22日 「助っ人来る」
今日は助っ人が来てくれた。4月に大阪府下のシカの個体数調査で一緒に仕事をした、Yさんという
人だ。普段は民間の調査会社で主に鳥の調査をしている。今回来て貰ったのは、先週から追っているカヤ母子の、昼間の行動を観察する機材の見張り番をお願いするためだった。
ところが、Yさんを駅に迎えに行く前に調査地に立ち寄ってみたら、カヤ母子は既に引っ越してしまっ
た後だった。残念だが、急遽予定変更ということで、Yさんにはカヤの巣探しを手伝って貰うことにし
た。

11:00 調査地到着。クルマから調査グッズを下ろし、Yさんに手渡す。
「この銀色のパイプ、何ですか?」
「あ、それ。アシナガバチ避け。それで草を払いながらカヤの巣を探すねん。」
「・・・・・そんなにいるんですか。」
「巣を蹴飛ばしたり、踏みつけたりせんかったら、襲って来いひんから、大丈夫。一応、薬もあるから、
もし刺されたらすぐ言ってね。」
「はい・・・(ちょっと心配顔)」
11:15 調査開始。調査地を4つに区切り、一つの区画の端と端から同方向にジグザグに進んでい
く。調査を開始して1時間ほど経った頃、Yさんが新しい巣を1つ、発見した。
「さすが!普段フィールドに出てるから勘がいいね。」
「うん、まあ、慣れると結構わかりやすいもんですね。パッと視界が開けた所に巣があるから、見つけ
たらドキッとしますけど。」
12:30 昼食を兼ねた休息。気温はとっくに30度を越していて、2人共汗はボタボタ、喉はカラカラ
だ。ちょっと休もうにも、開けた河川敷には、日陰になる場所がほとんどない。わずかな木陰のスペー
スに座り込んで、簡単な昼食を摂る。すぐ目の前の川では、家族連れや子どもたちが、水遊びをして
いる。こんなに水の近くにいるのに、今年は水に縁がなかったよなぁ・・・。
1:15 気を取り直して調査再開。調査地の草は伸び放題に伸びきっていて、ほんの数メートル離れ
ても、お互いの姿が見えなくなるほどだ。声を掛け合いながら、お互いの位置を確認して進む。
「次、ジャングル行くで。もうこれで最後にしよ。」
「わかりました。もう、どこでも行きます。」
2人とも、ほとんどヤケクソで最後の区画に突入・・・・・。
3:30 調査終了。本日の成果は、新しい巣の発見が3、子どもの発見なし。Yさんのおかげで、今日
は調査が早く終わった。

「・・・で、どうだった?Yさん、また手伝わせて下さいって言ってた?」
「いいえ。もうこりごりじゃないですか?」
「何だ、逃げられちゃったのか。ワッハッハ。」
「K先生・・・(そりゃ、ないっす(TT))」
野外調査はキビシイ。求む、助手!!(ボランティアでカヤネズミの巣探しを手伝っちゃろ、という 方、メール下さい!!(血涙))
