12月21日 北限調査再び(中編)
定期読者のみなさま、いつも更新遅くて恐縮です。(o_
_)oペコ
本題に入る前に、御礼とご報告。
お陰様で、無事、カヤマップの情報受付を終了しました。ありがとうございました。今年は例年に増してたくさん情報が寄せられて、現在データの山に埋もれて嬉しい悲鳴を上げています。NGOを立ち上げて1年経ち、活動も軌道に乗ってきたことも大きかったように思います。
調査結果は2月末にはHPで公表する予定です。また、調査ボランティアとして登録・調査協力いただいた方にお配りする小冊子も鋭意作成中です。
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初日はあいにくの雨模様だった。ホテルのレストランで、Sさんと打ち合わせを兼ねた朝食をとる。時折強風が吹き付ける窓の外を見やりながら、いやいや、調査開始する頃にはきっと天気も良くなる、と下がりかけるモチベーションをぐいっと引き上げる。
朝食を終えた私たちをロビーで出迎えて下さったのはFさん。2年前と比べて若干トレードマークのおひげが濃くなっていたが(笑)、変わらずお元気そうで嬉しい。再開の挨拶もそこそこに、Fさんの車で調査開始地点、弥彦村へ。
現地で新潟県ビオトープ管理士会有志のカヤ調査隊メンバー、Kさんと落ち合う。Kさんはカヤ調査のビギナーながら、事前調査でいきなりカヤの巣を自力発見したツワモノである。
いやが応にも新発見の期待が高まる中、いよいよ調査開始。まずは2年前と同じく、現状の北限地点の確認だ。事前調査でFさんが巣を見つけた休耕田のマコモ群落に分け入る。ほんの15分ほどの間に、まだ緑の葉が混じる新しい巣を含めて、数個の巣が見つかった。これで無事第一目的をクリア。
車中に戻り、地形図を広げて作戦会議。地形からカヤ臭そうな場所を絞り込む。現在地点からそのまま山沿いに移動するのが良さそうだ、ということになり、地図でピックアップしたポイントを目指してさらに北上する。細い農道から林道に入り、しばらく単調なスギ林が続く。と、少しスギ林が開けた場所に、小さな放棄田が出現。むむっ、カヤ臭い!
作:「Fさん、ストップ!ここ見ましょう。なんかカヤ臭い。」
F:「ええっ?こんなところ!?」
作:「いや、もうこの辺で探すならここしかないです。」
Fさんは半信半疑そうだったが、ともかく車から降りて手分けして付近を捜索することに。繁茂した草むらをかき分け、巣を探す。雨でぐっしょり濡れた軍手は、絞っても絞っても、新たな水を含んで指先の感覚を奪っていく。
ざっと見回ったが、巣らしきものは見つからない。「う〜〜ん、カヤニストの勘が外れたか・・・」と少し心配になってきた頃。
「あった!!」という歓声が誰のものだったのか覚えていない。聞くと同時に、濡れて足にまとわりつくオギをまたぐのももどかしく、私は声の方向に駆けだしていた。Fさん、Sさん、Kさんの3名が囲む輪の中をのぞき込む。・・・あった!茶色い見慣れた球形の巣!
念のため、中を開けて確認する。オギでつくった外層に、ススキの穂を巻き込んでいる。紛れもなく、カヤネズミの巣だ。ぞくぞくするような興奮が沸き上がってくる。現在地点は岩室村。間違いなく分布北限の更新だ(ちなみに、第一発見者はSさんだった。さすが名誉カヤニストである)。
また少し強くなってきた雨足からカメラをかばいつつ、北限更新を祝して記念撮影。一同大興奮で、「なんだー、午前中であっさり北限更新しちゃったよ。ちょろいねー」なんて軽口まで飛び出す始末(笑)。しかしそれがたたったのか、その後さっぱり成果が上がらない。吹き付ける風雨の中、それでも新たな発見を信じて捜索を続けたが、残念ながら時間切れ。
その夜は、調査隊メンバーと大いにカヤ談義に話が弾んだ。新潟の酒の美味さと北限更新の興奮も手伝って、多少(?)飲み過ぎたみたい。で、翌日は見事に二日酔い(爆)
そう言えば、去年の早稲田の調査の時にも同じ事やってたような気が(大爆)>>学習能力無し コソコソ (ヽ(;^^)/
・・・長くなってきたので、以下次号(笑)