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●乾性油を使う
ドイツや国内のメーカーから製品化されている安全な(と言われている)木部保護塗料(オイル系)の主成分は『乾性油』です。 これを、裸んぼうになった木部にしみ込ませて、表面を保護してあげようというわけです。完全な塗膜をつくるわけではないので、木は呼吸でき、木の調湿作用を活かせます。乾性油を使った塗装を『オイルフィニッシュ』と言います。 これらの乾性油をそのまま使用すると ディーアイワイ・クラブとしては、「そのまま、乾性油を単体で塗ってしまえば、安上がりだし、いいのじゃない?!」と、短絡的に思ってしまうのですが、いかがでございましょう。そのまま使えば、クリア仕上げ、着色したいのなら、後で紹介する『べんがら』や顔料を混ぜるのも一つの方法。油の臭いの問題は、当たり前の臭いなのだと受け入れて、塗ったばかりの頃は換気を心掛ければいいわけですし、珪藻土壁にすれば、臭いは軽減するはずです。 (乾性油でオイルフィニッシュの後、汚れ防止・つや出し・防水効果などを求める場合には『ワックス』を塗ります。私がこれまで出会った塗装DIYチャレンジャーのほとんどは、ワックスは使用せずに過ごされています。台所の床だけワックスを塗る人はいましたが) 【塗り方】 ハケあるいは布で塗ります。塗膜をつくるのではなく染みこませるのが目的なので、厚塗りではなく、薄く薄くこすりつけるようにして塗り広げていきます。そして30分程放置。目地にしみ込まなかった余分なオイルを布で拭き取ります。この作業を1日あるいは数日おいてからもう一度すべきかどうかは、研究不足のため、責任ある解答は避けさせてください。ただ、2度塗りすると、色味と艶が少し増すように感じました。 塗布や拭き取りに使った布の廃棄にご注意 乾性油のしみ込んだ布を丸めたまま放置すると熱を発して自然発火の恐れがあります。広げて乾燥させてから廃棄するか、水に漬けて廃棄するか(この方法が手っ取り早い)、燃やすか(ススがけっこう出ます)してください(製品化されたものも同様に注意が必要です)。 (※)溶剤について 製品化されているオイルフィニッシュ用塗料に使用されている溶剤は、大きく分けて2種類。 【乾性油の安全性について】 メーカーの営業マンから聞いた話ですが、乾性油は乾燥する過程(酸化重合する過程)で、シックハウスの原因となる物質を放出するとのこと。問題となるほどの量ではないそうですので、一般の方は神経質になる必要はないそうです。 超々・過敏症の方の場合、抽出する植物の栽培に使用されている農薬にも配慮が必要となる場合もあるそうです。現在の抽出法では、トコトン絞り尽くすそうで、そのため、残留農薬が・・・。 |
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国産スギフローリング材の端材で製作した本立てを、桐油でオイルフィニッシュ仕上げしてみました。こげ茶色のところは、桐油に顔料(黒+ダークボルドー)を混ぜて布で塗布。背板の白色は白色の顔料(酸化チタン)を混入。 | ||
【入手先】 もっと詳しく知りたい方、および、 http://www.ann.hi-ho.ne.jp/r-mymt/index.html http://www.ann.hi-ho.ne.jp/r-mymt/finish-j.html http://www.ann.hi-ho.ne.jp/r-mymt/ 乾性油についての記述は、下段アドレスの『WWMおじさんの木工講座(50)〜』でも紹介されています。 乾性油や蜜蝋、溶剤等の販売もしています。 http://www.ann.hi-ho.ne.jp/r-mymt/price.html 木工についての情報は特に中味が濃いです。ついつい読みふけってしまいます。 |
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