コパンの始まり
友人と吹奏楽の話をしていた時に「少人数の吹奏楽もいいですよね」「小編成こそ吹奏楽の原点ですよ」と盛り上がり、前々から考えていた「コパン」の活動を始めました。
小編成で小さな演奏活動や訪問演奏をしてみたいという構想は、よこすかのコンサート活動が定着した頃から考えていたことです。
少子化や地方の過疎化に伴う吹奏楽事情の変化についても注目していたので、小編成の活動を始めると同時に、今まで編曲した楽譜や小編成用編曲の楽譜をweb公開して、希望団体に利用してもらえるような環境を造りたいと思うようになりました。
活動を始めるには準備期間が必要なため、始めるタイミングを見計らっていました。依頼する側に人たちは、何人ぐらいが希望なのか、対象者は誰なのか、音の対策は出来るのか、といった事まで考えずに依頼してきます。引き受ける側は、楽譜探し、練習場所、楽器の移動手段、現地の広さや準備場所を聞いてからでないと返事が出来ません。
意外と多いのが「再来週なんですけどお願いできますか」の様なケースです。
そういった経験を踏まえて、自由な編成や人数で演奏できる楽譜を作り始め、同様な活動をしている団体が多いことを知り、格安でネット販売しながら活動を始めることにしました。
地元の小さな行事や病院・老人施設・児童施設からの依頼に応えながら、あまり手を広げずに、地味に継続していきたいと思います。
30人ぐらいの編成でどんな曲でも吹奏楽流に演奏してしまう自由さは、とても魅力的です。五重奏でオーケストラの曲を演奏する室内楽的な楽しみにも似ています。
サロンオーケストラやブラスバンドなども、それぞれの演奏スタイルを確立し、どんなレパートリーもこなすところは共通です。
よこすかは大編成の吹奏楽団に成長しつつあり、それに伴なって団員も増えて組織や規約などの縛りが必要になってきました。
コパンをよこすかとは切り離した別の活動にした理由はそこにあります。
大きな組織となった「現在のよこすかWE」とは方向性も活動手段も異なり、小さな依頼に臨機応変に対応する独立団体として、それぞれの特長を活かし「大きな演奏活動は『よこすかWE』、小さな演奏活動や小さな地域活動・ボランティア活動は『コパン』」というように、それぞれが充実した活動をすることによって、音楽の裾野を広げるのが理想です。
この様な形態は、大きな吹奏楽団には割とある例で、活動の幅を広げているようです。
しかし、よこすかの極一部の者がコパンの活動に対して「ボランティアなんて所詮は自己満足に過ぎない」「居場所のない人間がやる事だ」と陰口を言っていると耳にしました。
主旨や目的は異なれど、音楽を愛する者がこのような最低の悪口を言う人間が団の中心にいたのは残念な事です。
コパンを始めて10年以上になりますしたが、どこへ行っても暖かく歓迎されています。
音楽の裾野を広げ、既成概念に捉われない、自由な活動をしていきたいと思います。