- 2010/05/31
- プリンセスハーツ 君は運命の人だからの巻/高殿円
- 外伝集。大公妃の侍女リュリュカは、恋人ができたと父親に手紙を書いたら、瓢箪から駒?(恋のたまご)大公妃メリルローズの誕生日は、替え玉のジルの誕生日ではないが。(月色賛歌)ナンセの公爵夫人になったケティクークの昔語り。(ひとたび、王女に生まれたのなら。)ルシードは温泉でのんびりするはずが、ジルの的外れな心遣いで……。(大公殿下の温泉休日)サファイヤの精霊ミゼリコルドの秘密。(私の願いを叶える者よ)
月色賛歌はネットの特集サイトで読んだ。ジルは大ボケだ。まー、ルシードも相当ボケだけど。でもちんたらしながらも一応意識し始めているので〜。つか、遠征王シリーズのアイオリアっつー孫がいるんだから、そのうちなんとかなるんだろうと思いつつ読んでるからなー。
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- 2010/05/30
- 声に出して笑える日本語/立川談四楼
- アナウンサーが超真面目な場面でとちったり、前首相のように字面で覚えた言葉を口に出していったら読み間違いだったり、あるいは日々是「笑点」みたいな咄家の職業病とでもいうべき洒落のめし。
衝動買いの続き。増刷版の帯の裏表紙側に「電車の中で読むのはおやめください!」という忠告を見ずに朝の通勤で冒頭読み始めて大変だった。ガッツ石松の応答は有名なので、「来るぞ来るぞ」と思ってるのに笑ってしまう。中盤以降は咄家仲間のエピソード集に近いので、それほど大笑いではない。ちょっと笑い中毒になって、夜中にほぼ日刊イトイ新聞の言いまつがいをたくさん読んで笑いたおした。
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- 2010/05/27
- 人形宮廷楽団4/由貴香織里
- 琥珀の過去を垣間見た後、「黒の聖譚曲」の情報を求めて、いよいよ元老院のもとへ乗り込むルチルたち一行。黒の聖譚曲と人形ウイルス、元老院と女王、いくつもの秘密と過去がからんだ世界の謎が少しずつ明かされる中、ルチルを憎むベルチェがいよいよ動き出した。
ルチルとコーディエとベルチェの過去が、わかるよーな、わからんよーな?断片的だからかな?黒の聖譚曲のことは、それが鍵なのはわかるけど、どう鍵なのかもまだまだ謎。由貴さんの展開はどんどん悲惨がエスカレートするので、まだまだ泥沼化の余地があり、どいつもこいつも伏線ばっかりで、さっぱりです。ただ、道具類や衣装が、いつもながらおっそろしく目の保養……。
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- 2010/05/25
- 断章のグリム12 しあわせな王子 上/甲田学人
- 同級生の浅井安奈の家に黒い車が止まっているのを見た多代亮介は、思わずその家に忍び込んだ。<葬儀屋>が処分中の被害者に逃げられてしまった。生ける死体を回収するため、怪我が癒えない蒼衣と雪乃が呼ばれた。
例によってスプラッターなとこも、まぁあるんだけど、前巻までの恐怖シーンに比べれば、本当に怖いところはまだ出てないかなぁ。でも元話の童話からして、下巻ではあーゆーのとかこーゆーのとかあるのかなぁ、と想像するだけで怖くなる……。元話は、タイトルに反して(笑)オスカー・ワイルド作だそうです。「サロメ」しか知らなかった。
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- 2010/05/22
- 視えるんです。/伊藤三巳華
- 幽霊とかそう言うモノが見えたり聞こえたりするけど、特に祓ったりはできないから、困った時は知り合いのチンピラ風霊能者を呼ぶ!という作者の実体験霊感エッセイマンガ。イベントで会った「姑獲鳥の夏」の作者も登場したりする。
またしても衝動買いを。私は恐がりだけど、霊感方面はぜんぜん感じないので、人の話を聞いたり読んだりするのは好き。っていうか、幽霊より虫とかのイキモノの方が私には恐怖だ。この作者は、怖いモノでも排除するでなく、共存してるみたい。
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- 2010/05/21
- 薔薇とサーベル ナポレオン戦争秘史/赤城毅
- 「会議は踊る、されど進まず」で知られたウィーン会議の最中に、仮面舞踏会から貴婦人と共に退席したプロイセンの士官リスマイヤーは、見知らぬ男達に襲われた。ナポレオン・ボナパルトがエルバ島を脱出し、再びパリを目指す中、リスマイヤーは調査のため、アーレキルヒ候国に潜入する。やがて最後の戦いワーテルローへ。
そこそこ男前で剣の腕も立つリスマイヤーが、義姉と爺やに弱かったり、男装の麗人が登場したり、謎の秘密結社「黒いエーデルヴァイス」が暗躍したり、元気なおっちゃんじーちゃんが出たりと、作者が西洋チャンバラというだけあって、ヨーロッパ史を綿密にからめた痛快活劇。今回「黒いエーデルヴァイス」はしっぽしか出ないので、本体が出たら大作ができるんじゃないかな。それとも既刊に出てるの?
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- 2010/05/19
- あの山越えて16/夢路行
- お盆休み、君子の両親が突然車でやってきた。遠距離別居婚の花枝ちゃんの悩みは幼い息子の芋ブームと、春からの同居を控えて遅めのマリッジブルー?そして小学校では彼氏との関係に悩む柳井先生に微妙な影が。
「恋の季節なの」再び。でも一番若いまりなちゃんが地味でつまんないわ。さつま芋は〜ヤバいです。おいしいけどね。
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- 2010/05/18
- 聖石の使徒 狩人の覚悟/前田珠子
- 美人でおっとこ前な黒珊瑚のカーラと、顔は怖いけど気は優しくて力持ちな血赤珊瑚のセイ。本編では主人公アークたちの師匠になってる二人がコンビを組み始めた頃の過去篇その2。
「女性にならない」がセイとコンビを組む時の約束だったのに、性別未分化だった伽羅が女性になってしまった。コンビの行方は未決ながら、帰国途中に寄り道し、使徒になれなかった聖石の子供が行方不明になった事件を調査することになった。
えー、前巻の内容ははうっすらとしか。つか、「聖石〜」ってゆーから、久々に本編かと思ったのに。しかも続く。前田さんってば、一旦外伝に脱線しだすと、ずるずると、軒を貸して母屋を取られる式で困るなぁ。確かに脇キャラのエピソードも楽しいんだけど、本編がすっきりしてから心置きなく外伝して欲しいんだけどな。それにしても世間知らずの箱入り伽羅と、後の海千山千っぽいカーラのギャップが(笑)。
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- 2010/05/16
- 百鬼夜行抄11/今市子
- 祖父譲りの力で、いつも妖魔の問題に巻き込まれる飯嶋律。幼い燈子は狐使いの家の養女になった。不器用な燈子が厳しくしつけられる仕事の一つは、家にいる不気味なモノに手紙を渡すこと。「狐使いの跡継ぎ」他、「見返りの桜」「付け馬」「黄金の山」「鼠の糸巻き」「雨戸仙人」の6本。
「狐使いの跡継ぎ」が好きかな。本筋は「え、そっち方面?」とあとでびっくりするのと、律と同類ながら、確信犯で傍迷惑な開おじさんが楽しい。「付け馬」は祖父・蝸牛の若い頃の話。後に結婚するはずの八重子さんも出てくるけど、これでどうなったら進展するのかねぇ?
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- 2010/05/15
- 嘘は罪 上,下/栗本薫
- 危うくどころか、本格的に積ん読に埋もれてた。
作者言うところの東京サーガの、名曲タイトルシリーズ。「翼あるもの」「朝日のあたる家」の続編で、大スターの今西良に入れ込んで身を持ち崩した作曲家・風間俊介のその後の話。
生活のすべてを捧げた良を失って自暴自棄になってた風間が、まさにそのどん底という時に、忍少年と出会ったことをきっかけとして、人として復活していく過程に、暗い背景を持つ忍と、ヤクザの黒須が関わって、音楽の野生の天才!ヤクザ!同性愛!と、ライトノベルの旗頭らしいドラマチック展開が。ただ〜、晩年の悪癖だった(と私は思うんだけど)風間の超くどい述懐や、同じとこ3周ずつぐるぐるまわる会話でノリが悪くなるのがちょっと。京極堂シリーズの関口君目線みたいに、読者を幻惑させる効果を狙うならいいんだけども。風間の述懐をうんと減らせば分量が1/3くらいになって、話がテンポ良く進んで読みやすいのになー。それか、文学的に、風間の心理的復活だけに重点を置くか。後半に出た時の透がちょっと暗いのは、次の「ムーン・リヴァー」の伏線と思われ。そういや「朝日〜」は読んだけど、「翼〜」も「マヨテン」も「キャバレー」読んだことないな。
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- 2010/05/13
- 再び男たちへーフツウであることに満足できなくなった男のための63章/塩野七生
- 前巻と2冊あわせて書こうと思ってたんだけど、読んでみたら傾向が違うんで分けてみた。前巻はかなり身の回りのことが多かったのに対し、この続巻は国際的な感覚とはとか、国家の有りようとか、いわゆる「上に立つ人」の心得みたいな内容が中心だった。ネタの古さは色々ひっかかるけど、20年近く経っても問題の本質はそんなに変わってない気がするから、充分参考に値する。
章数が増えて本が薄くなってると思って数えたら、前巻は各章だいたい7ページだったのに、この本では4ページ。1章では語り足りないらしく、連続した章がいくつもあった。それはともかく、英語習得のために夏休みに短期語学留学するご子息の話が面白い。マキアヴェッリ(マキャベリ)の言葉がたくさん引用されてるのは、もちろん「わが友マキアヴェッリ」や「マキアヴェッリ語録」を書くのに熟読した記憶が新しい時期だったからだろう。そういや私が持ってる「わが友〜」は古くて厚い中公文庫だけど、こないだ3分冊の文庫が出たな。
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- 2010/05/12
- 男たちへーフツウの男をフツウでない男にするための54章/塩野七生
- 引き続き塩野七生。図書館で前の本を返しついでに借りてきた。
イタリアで暮らし、時々日本に来る著者の視点によるエッセイ。タイトル通りの男性への提言としては、おしゃれについてと、女のあしらいについて、男のセクシーさとは、が主題。あとは映画俳優や、古今東西の著名人について、女性の目からどう見えるか。著者の生活で目にとまった人の、どこに目をつけたかについての考察。
なにしろ初出が1983年〜なので、ネタの古さは否めない。掲載誌(資生堂が発行する「花椿」)の性格上、ファッションの話題が多い。第2章のイギリス男のモーニング・スーツのびっくり着こなしを読んで、「比類なきジーヴス」に出てくるバーティーの赤いカマーバンドや紫の靴下を思い出した。私としては、馬の牧場主の日本人と、イタリアの職人の話が面白かったかな。格好いいぞ、職人。あと、おませな10〜14才当時のご子息のコメントが面白い。
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- 2010/05/08
- ローマ亡き後の地中海世界 下/塩野七生
- 東ローマ帝国、通称ビザンツ帝国に最後に残された首都コンスタンティノープルがオスマン帝国によって滅ぼされた!東地中海沿岸がオスマン帝国(トルコ)の内海と化してしまい、西地中海でも北アフリカに拠点を置く海賊がトルコの支援を受けてヨーロッパ側の地中海沿岸地域を襲う。対するヨーロッパの海軍は。
娯楽映画かマンガ的な海賊の時代。海賊を非常勤海軍として活用するトルコとヨーロッパ各国の同盟したり造反したりしながらの対抗の歴史を、コンスタンティノープル陥落からレパントの海戦あたりまで。半分くらいは、治世が長かったスレイマン大帝の時代。タイトル通り地中海での海戦とその背景の外交政治を主に描いているので、ハンガリー方面の戦争はほとんど触れられていない。
上巻でも参照文献になってたヴェネツィア通史の「海の都の物語」に加え、「コンスタンティノープルの陥落」「ロードス島攻防記」「レパントの海戦」の3部作を始め、旧作が軒並み要参照になってる。ほとんど読んでるので、省略部分は大体わかったけど、読んでないと肩すかしかも。旧作部分は割愛してるけど、時々筆が滑ってる(笑)。1冊にまとめてないマルタ島包囲戦の記述が、せめてもの本領発揮かも。
図書館で上巻の予約をしたのが昨年の4月。予約の順番が上がってきたので、下巻の予約をしたのが11月、上巻を借りてコメントを書いたのが1月。ようやく下巻の順番が回ってきたのは4月も下旬、GW直前。実に丸1年、節約読書は気長が一番。
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- 2010/05/06
- レッド・アドミラル 羅針盤は運命を示す/栗原ちひろ
- 海軍志望なのに怠惰な近衛隊でくすぶるロディアは、強くて女たらしな赤い瞳の女近衛士官。謹慎で帰郷した故郷近くの港でランセに拾われて乗り込んだ軍艦レーン号で出会うのは超個性的な士官達。秘密裏に活動するレーン号の任務は。そしてレーン号の秘密は。
なんかー、戦隊物的な(笑)?裏表紙解説にはロディアのこと「クールな麗人」って書いてあるけど、全然クールじゃないから。ランセの年齢、かなりギリギリな無理が。ライトノベルの制限って難しいね。盛り込みすぎ感がないではないけど、展開の転がし方がうまいので、話自体は面白い。
ビーンズ文庫の方針、ほんっと困る。サブタイトルつける前に巻数を!
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- 2010/05/04
- ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン@東京国際フォーラム
- 大阪の従弟が、懸賞で当たった有料公演のチケットくれたので行ってみた。つか、大阪からわざわざ有楽町なんて行けもしないのに、なんで応募したんだろ?A賞狙いでB賞当たったとか?複数のホールでそれぞれ一日何本もミニコンサートやるので、前のプログラムから順繰りに時間がおしてて、終わったとたん、拍手もそこそこにダッシュで次のプログラムに行く人見ると、時間設定のしかた(かチケットの取り方)に無理があるよなぁ、って思う。
東京国際フォーラムは2、3度行ったけど、何度見ても芸術的ながら無駄の多いガラス棟(笑)。上の渡り廊下、大丈夫ってわかってても、あんまり渡りたくはない……。
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- 2010/05/03
- xxxHOLiC17/CLAMP
- 四月一日のもとに、あの女郎蜘蛛が訪れた。かつて、四月一日の右目を食べた妖の依頼で探す紅い真珠とは。
煙管に三味線と、四月一日が正体不明風の貫禄がちょっと増しました。でも台所はする(笑)。あとー、百目鬼の誕生日プレゼントに指輪〜。静くん、顔色変わらないけど超喜んでるよ、迷わず指にはめようとしたし。
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