独言 2010/04

2010/05

2010/03

2010/04/28
城と隠物の戦国誌/藤木久志
書評で気になったので、図書館予約してみた。12月に出た新刊で、新聞の書評に出た物が約2ヶ月で確保できたのは、やっぱ内容がマイナーかな(笑)。
戦場になる!となった時、庶民はどう行動するか。いつ何時戦場になるかわからなかった戦国時代の庶民の処世術について、1:自分自身はどこに逃げるか、2:持ち歩けない財産をどうするか、の2点がテーマ。1の逃げ場所は、無計画に逃げるのじゃなく、あらかじめ山間に村の非難所を確保しておいたり、領主の城に庶民の避難所があったりした。2の財産は、土に埋めたり山に隠したり、自分のところよりは安全な場所に預けたり。それぞれについて主に文献と若干のフィールドワークから検証する。

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2010/04/25
ヴォーグ基礎シリーズ アフガン編み,かぎ針あみ/日本ヴォーグ社
去年、通販カタログで見かけて、そういやアフガン編みってやったことないなーと思って、ネットとか見ながら普通のかぎ針でコースターを編んでみた。編み物なのにびよびよ伸びないところとか面白かったけど、目が増えて困った。これはちゃんと教わらないとできないわ、と思ってそのまんまになってたけど、図書館でこんな本を見かけたので借りてみた。作品は全然載ってなくて、編み図記号とその編み方の図解を超拡大で。いってみれば、編み物の辞書、かな。これ見ればできるかもー。アフガン編みでギンガムチェック模様を編んでみたいという野望が(笑)。
ついでにかぎ針も。かぎ針は子どもの頃教わったのと、本の巻末の図解とかでいちおう一通りできるけど、鎖の拾いとか、けっこういい加減なので、この際基礎を見直しても、と。アフガン編みの本と同じシリーズの、どうやら改訂版らしい。
しかし、図書館で借りれちゃうと、買おうとまでは思えないかなぁ。

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2010/04/23
明朝幻想夜話 『聊斎志異』選集/滝口琳々
勉強のために引っ越してきた秀才(院試合格者)の楊于畏は夜中に詩を詠む美女に出会った。幽霊と知りつつも仲むつまじく暮らし始めたが……。(連瑣)
中国の怪奇短編集『聊斎志異』をアレンジしてあるらしい。オリジナルの道士・郭玄礼を通しキャラにして5篇。郭玄礼は自分もふつーに女好きなわりに、他人の恋愛ばっか助けてる、超いいやつだよ(笑)。まぁ、後付けのキャラだからね。ところでどの話も美人に一目惚れ!なんだけど、当時美人の条件は顔より纏足、だったことを考えると、原作(の翻訳)を読んでみようとかいう気持ちが少しなえる。軽〜くマンガで楽しめればいーや。あと、時代設定が漢民族王朝の明代なので、満州族な弁髪とか旗袍とか板状の付け髪とかは出てこない。

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2010/04/21
白と黒のバイレ1白き、時の流れにのせて,白と黒のバイレ2黒き、呪いの舞台にて/瑞山いつき
建国の祖以来の大魔術師と言われる王女のブランカは、国にかけられた魔王の呪いを解いたところ、魔王マルディシオンに若返る呪いをかけられた。呪いを解除法を求め、侍女のリリアナと騎士のセロを連れて旅に出た。遊学の名目でフラマ王国を訪れたが、トラブルに見舞われた時、マルディシオンが現れた。(1)お供が1人(?)増えた一行を訪ねてきたのはリリアナの婚約者。ブランカの代わりにフラマ王国の王子に嫁ぐことになった妹姫のレオノーラの身に何かが起きた!?(2)
Amazonにおすすめされて(笑)衝動買いを。最近読む作家がマンネリ化してきたんで、開拓したくてさ。
なんか〜私には近頃縁遠かった正統派な身分違いロマンス。魔王がおボケすぎ〜(笑)。いつか名誉挽回できるんだろうか?それに比べると、強いぞリリアナ。格好いいぞリリアナ。ブランカは、最近のライト・ノベルにありがちなやんちゃ・お転婆とは違って、ちゃんと王族の義務を心得た王女っていうクチコミだったんで買ってみたんで、そこはまぁ確かに押さえてるかな。重箱の隅をつつくと、身分差と敬語のバランスが悪いのがちょっぴり気になった。

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2010/04/20
真空断熱ケータイマグ,せんユニット(パッキン付)/THERMOS
前から持ってた水筒はふたがコップになってるやつで、左手にふたコップ、右手にボトル、と持つのは、夏の朝、電車で一口って時には不便だった。ペットボトルもそうそう買ってらんないので、これの白500mlがたまたま安かったので買った。
白、茶、赤の3色。500mlと350mlの2サイズ。なにしろパカッと開いて、ふたを持たずに飲めるのが良い。あと保温保冷性能が大変素晴らしく、夕方までそこそこ熱かったり冷たかったりする。しかし少し重いのと、縦入れするとカバンから頭が飛び出したりするのがちょっとね。大は小を兼ねるとか欲張らず、350でも良かったかな。でも夏は500欲しいしなー。
今更これを取り上げるのは、交換用ふたが、メーカー直販だけでなく、ふつーに売ってるのに気づいたので。私のはまだ全然必要無いけど、臭いとか、パッキンが黴びたりとかしたら、丸ごと買い直すよりは安く交換できるのは、いーかも。

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2010/04/19
帝国の双美姫3/ひかわ玲子
ディルフェカは、間断なく続く闇の神の呼びかけを拒否し続けていた。ダルーの元から救い出されてオカレスク大帝の軍勢に再合流したルークは、ディルフェカを救出するために攻めていたノヴェラ伯爵の城からわき上がった巨大な闇に、ソレンジュで増幅した巨大な力をぶつけた。
ちょっとまとめ買いに混ざってたら、危うく積ん読に埋もれそうに。ルークの「ぼくって役立たず」無限ループにイラッ。エフェラ&ジリオラシリーズに出てくるくらい本格的に年取ったら落ち着いてくるグルク老やダルーフォン婆にも、若い時代はあったのね、と思えば……。落ち込み坊主のルークとか、どっかで見たような2人のお姫様なんかより、楽しいオカレスク大帝の動静が気になるんだけどなぁ。

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2010/04/18
書物法廷(ル・トリビュナル)/赤城毅
ハワイ島の観光客のいない浜辺に座る老人の前にル・シャスールが現れた。たった1冊の本によって、爆弾テロを阻止するために。(クイナのいない浜辺)殺されたはずの男が現れたため、アルゼンチンのシエラ・シカ刑務所に終身刑で収監されていた犯人が突然釈放された。事件を捜査した市警の警部たちは、真相に迫るべく捜査を再開した。(銀の川の蜃気楼)他2篇。
何となく日本人っぽいけどなぜか銀髪の年齢不詳な書物狩人ル・シャスールが世界各地で警察や情報機関を手玉に取る話、かな。古いニュースや情報公開で閲覧できる資料から浮かび上がる謎や、もし公表に嘘があったら、の仮定を使って、近現代の歴史や政治を揺るがしかねない事件を仕立て上げる手法がいつも面白い。今後活躍しそうな宿敵ミスター・クラウン登場。
ところで関係ないけど銀の(ラプラタ)川といえば思い出すのはローマのナボナ広場の噴水……。いえ、ただそれだけの話。

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2010/04/16
レプリカ・ガーデン 時無しの人形師と人形の女王/栗原ちひろ
人形師バラッドの弟子にして時々使い走りのアーセルは、バラッドが買った人形を迎えにいった。魂を持つ人形たちは石の力で動けるはずなのに、(自称?)人形の女王セレネを動けないように作った、人形師たちの祖ともいうべき時無しの人形師の意図は。
ストーリー自体は1話完結だけど、このシリーズはこれで終わりらしいので、オールスターキャストで1、2巻のキャラが出てくる。ついてない男アーセル救済の話らしい。退廃変人バラッドがちょっと勤勉になっちゃって、どーしよーかと思ったよ(笑)。水葬都市はヴェネツィアをモデルにした運河の街で、大運河とか出てくると、思い出すなぁ、冬のヴェネツィア。

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2010/04/14
火宅の坂/澤田ふじ子
天江吉兵衛は、大垣藩の京屋敷に仕えるかたわら、有名な狩野派や土佐派ではなく、町の絵師に絵を習っていた。藩の財政悪化を理由に多くの藩士に永御暇が言い渡された中に含まれ、職を失って浪人となった吉兵衛は、周囲の人々と助け合いながら町絵師として身を立てることにした。
また出た、澤田さんお得意の京都×大垣藩!要は世渡り下手たちがリストラされて、結局、芸は身を助く方式で自分は絵師になれたけど、それは周囲の人情あってのこと、とか、そもそもリストラなんかあるのは、上の人の不手際、ってな澤田節が蕩々と。あとはまぁ、京都の町の四季折々や由来、江戸時代の絵について色々と。

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2010/04/12
紅琥珀 破妖の剣外伝/前田珠子
紅琥珀の呪いを持つアルバワヌのアイクとワンに森で出くわしたラエスリールは、アルバワヌの里を救うために戦う。(紅琥珀)リーヴシェランが目覚めると、そこは見知らぬ部屋。自力で脱出をはかるリーヴシェランと、助けに来たはずのザハト。(鏡の森)
本編やっと再開したと思ったのに、外伝〜。紅琥珀って、結局闇主の過去の悪行、って話だよね、これ。リーヴシェランとザハトは、進んだらバタバタっと行きそうなのに、相変わらず喧嘩友達状態。もう1作の短編もあわせ、登場人物たちの日常的に起きる小事件のお話。

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2010/04/11
駑馬十駕 御算用日記/六道慧
江戸の町の三年寄りの一つ、樽屋から新しい夏の風物詩を作りたいと相談された「千両智恵」の数之進だが、かつての盟友・庄次郎との再会で気もそぞろに。新たな潜入先では、前藩主の愛馬、その名も顔回に気に入られた?
タイトル読みは「どばじゅうが」、出典は荀子らしい。名馬は一日に千里を走るが、足の遅い馬でも十日かければ同じ千里を走れる、つまり才能より努力、って言葉らしくて、話の中では数之進が自分を駑馬に例えてるっぽいけど、数之進は体を動かす方と容姿は平凡(以下?)だけしても、頭はとびきり才人だよなぁ。ところで一日千里の馬って、やっぱ赤兎馬?

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2010/04/10
ニンテンドー3DS(仮称)/任天堂
世間のニュースといえば、3/23のニュースリリースなんで今更だけど。来年の3月にDSの新機種ニンテンドー3DS(仮称)ってのが出るらしい。画面を工夫して3Dメガネをかけなくても、裸眼で3D立体に見えるとか。そーだよねー、3Dメガネって変だよねー。6/15にアメリカの展示会で詳細発表だって。
Liteを持ってるので、DSiとかLLとかは全然欲しいと思わなかったけど、3DSはちょっと欲しいかもって思った。しかし、レイトン教授と、数独とかパズル系くらいしか興味ない私に、3Dの必要性ってどこにあるのだろう……。写真とかで遊べるソフトとかが出ると面白いかなー。

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2010/04/09
連理の枝 公儀鬼役御膳帳2/六道慧
そば屋の手伝いをして帰った隼之助は、将右衛門からの呼び出しで番屋に行ってみれば、凄腕の辻切りに遭った亡骸。父からの新たな指令は饅頭屋の主人夫婦の潜入警護。さらに掛け持ちで薩摩藩からの逗留者の案内役。砂糖の味に隠された秘密は。
おっかしーな、ここんとこ小説が時代物ばっかじゃね?まー、多作な澤田ふじ子だけでもけっこうな数だけど。
前回は塩で、今回は砂糖。次は醤油ですか、酒ですか、米ですかー?隼之助ってば、しつけが厳しい父上様になんでそこまで懐疑的かなー?嫡子だけど不出来な兄なんかそっちのけで、明らかに期待満々だと思うんだけど。誰もそう言ってあげてないんかな?

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2010/04/08
デジタルフォトフレーム PHOTO-U SP01/KDDI,PANTECH
ソフトバンクでちょっといーなーと思ってたメールで直接写真を送れる、デジタルフォトフレームが6月にauからも出るらしい。
1ヶ月くらい前の発表らしいけど、今日気づいた。本体価格、通信料が未発表なので、続報に注目してる。

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2010/04/07
吸血姫1/垣野内成美,平野俊弘
明治時代の女学校・楓塾に通う夕は気まぐれな社長令嬢。楓塾に編入してきた結衣に夕が声をかけた。親しくなる二人をよそに、町では吸血鬼事件が起きていた。
美夕と夕維が合流して、リニューアル。名前も夕と結衣にリニューアル。なんで?明治なんで着物が多い。女袴かわいい。垣野内さんは和服でもはためき具合が華やかで好き。

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2010/04/04
朱唇/井上祐美子
中国の妓女にまつわる短編集。明末期、銘茶を愛し、金陵一の妓といわれた月生は技芸だけでなく気位の高さでその名を高らしめた。月生の恋の顛末と最期。(朱唇)気の強いことで牙娘と呼ばれる妓女は、普段は嫌っていたはずの別の妓女が侮辱されたと怒っていた。それを聞いた李生は牙娘に協力することにした。(牙娘)
たとえ身分が低くても芸や気骨で評価された妓女(日本でいえば芸妓とか遊女とか)たちの話。昔の中国美人はまず纏足から、ってとこがちょっとアレなんだけど、まー、美人の基準と民族的習慣だけはしょーがない。皇帝を手のひらに転がす話もあるけど、そこまで高級な妓女じゃなくて、いわゆる遊女の誠実とは、みたいな話なのに妙にさわやかな「玉面」が意外性あって面白いかも。

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2010/04/01
彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女/雪乃紗衣
蝗害対策に追われる朝廷では、王の劉輝を置き去りにして協議が進められていた。縹家で目覚めた秀麗は、リオウの協力を得て朱翠の救出を目指すかたわら、監察御史として蝗害対策に縹家の協力を得ようとする。その背後では、さらに別の手が。
劉輝は勉強不足経験不足と過去の仕事拒否のツケでさみしーことになってるけど、これは劉輝自身の問題っていうより、そもそもパパ<せん>華の失策なんじゃないかなー。色々改革したらしいけど、政治行政の継続としての後継者教育を全然してない。疾風怒濤の世の中に、パパ璃桜だけはボケてマイペースで平和だ。リオウくんは日々成長中。そんな中、この巻ではいちおう縹瑠花問題がほぼ解決した感じ。あとは引きこもり中の黎深が立ち上がるのが要かもなー。

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