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ロンの関係  

  イジーがガンズ・アンド・ローゼズ時代にローイリングストーンズの1990年の全米ツアーに前座で出演し、客演したのがなれ初め。その後1stソロアルバムをレコーディング中のイジーが、LAでソロアルバムをレコーディング中だったロン・ウッドに声を掛けて、イジーのアルバムでの共演が実現した。



イアンの関係

 イジーの1stソロではほとんどのキーボードを担当。また、その後もたびたびイジー
のアルバムに参加している。イジーはフェイセズの大ファンでもあり、日本ツアー時にはフェイセズのブートをプレゼントされ喜んだりしている。


 Izzy Stradlin
and The Ju Ju Hounds



 温かな70'sロックを90'sに再構築  

 1993年に幾つかの雑誌でキース・リチャーズやロニー・ウッドと仲良さそうに並んで写っているイジーの写真を見たことが切っ掛けになっていたような気がする。 70年代ロックテイストを90年代に追い求める若手バンドがどんな音を出すのかに興味があった。

 そして僕はこのバンドサウンドのトリコになった。ウォークマンで暇さえあれば聴いていた。パンクをも彷彿させる疾走感のある厚いビート、絡み付くスライドギター、咽喉を震わせるしゃがれたボーカル、それぞれの楽器が折り重なってあの豊かで温かな70'sロックンロールを90's型に再構築していたのは見事だ。 80'sに孤高のロックバンドだったジョージア・サテライツからリック・リチャーズが参加しているのが大きな成功要因のひとつかもしれない。おまけに御大ロニーがゲストで彼自身のカバー「テイク・ア・ルック・アット・ザ・ガイ」をやっているではないか!(敬愛する人にメインボーカルを譲ってしまうところがロンのファーストでのキースを彷彿とさせます)ロン・ウッド寄りのストーンズサウンド、それはつまりフェイセズサウンドの継承をも意味していた。イアン・マクレガンもかなりの曲でオルガン・ピアノを弾いている。それとニッキー・ホプキンスもいるじゃないの!このピアノはまさに彼!!  にくいねイジー。これだけのメンツをファーストアルバムに集めるなんて。ツボを押さえ過ぎ!ベストトラックは「トレイン・トラックス」で決まり。 (19980222)


On Down The Road


 93年にイジーの初ソロを聞いて以来早9年・・・・・あれからずっと新作買い続きてるんだなと思うと少し感慨も出てきた。この10年、ひとりのアーティストをずっと応援してるってのはイジー以外にはロッド・スチュワートぐらいなもんだ。そして本作、もう聴く前からサウンドはわかってるようなもので聴いてみてもなんの驚きもないんだけど、なんか安心するな。以前は少しは変化を見せてほしいと思った時期もあったけど前作ぐらいからはこの路線を続けてほしい気持ちが強くなってきた。
 イジーの出す音は、フェイセズで言えば「トゥー・バッド」とか「ボースタル・ボーイズ」あたりのストレートなロックンロール系。イジーのリズムギターにリック・リチャーズのスライドギターがからむあたりなんざどこかで聴いたあの感じ・・・・。実際フェイセズやストーンズが好きで日本のファンからブートレグなんかもらって喜んでるを読んだこともあるから志向がモロ自身の音楽に出ているわけだ。

117 digrees

 

 ストーンズファンとフェイセズファンであることを恥ずかしげもなく披露している「エイント・イット・ア・ビッチ」「メンフィス」などには聴きながら頬が緩んでしまいそうだ。「エイント」はストーンズがリードとリズムギターの絡みを完成させた「山羊の頭」期の空気が漂っていてニヤリです。 
 前作と違っている点は、レゲエナンバーが消えてカントリー調の「ヒア・ビフォー・ユー」が入っていること。 それとバンドメンバーにキーボード担当がいないこと、つまり1曲もキーボードが使われていないのだ。前作はイアンマクレガンにニッキーホプキンスというロック界のソースと醤油みたいな絶妙の隠し味(我ながら旨い喩えだ)がされていたのだけど、今作で全くないのはどうしてだろう。彼ら意外に匹敵するキーボーディスとがいなかったのなら納得がいきますけど。 
 結果として全体的にギターだけの勢いで突っ走ってしまおうみたいな曲が多いのは個人的にはちょっとマイナスですがね。 巷ではイジーのガンズ復帰も言われていますがガンズにこだわりの全くない私としては今のイジー&リックのコンビでさらにビッグになっていって欲しいと思うのです。
(19980404)

Ride On
 
物足りない気持ち

 イジー・ストラドリンのソロ3作目の本作は今のところリリースは日本オンリー。彼の言葉によると、日本のレコード会社からオファーがあってリリースできた作品だとか。前作は契約レコード会社から曲の出来に注文が入って不本意な形だったとも。それが一転今作では彼の作りたい作品を思うがままの形でリリースできたというわけだ。
 たしかにイジーは1曲目「ライド・オン」ではのびのび歌い演奏しているような感じで、あのイジー節が炸裂する。1作目から買っているファンには安心して浸れるロックンロールに反射的に体がシェイクしてしまいそう。5曲目の「トランス・ミッション」はギターの音色の残像がどこかしら中近東をイメージさせる無国籍なインストルメンタル。6曲目の「ニードルス」はディラン風に気だるくレイド・バックしたイジーのボーカルとリック・リチャーズのお馴染みのスライドソロが色を添える。しかし、トータルタイム約37分、盛り上がりを迎える前にあっというまにアルバムは終わる。
 全体として見ればイジーは相変わらずだ。既作で聞かせた70年代ロックの継承者の立場には見事に変わりはない。よくあるデヴュー3作目にありがちな華燭にはしったり、似合いもしないサウンドを追求したりもせず、変に丸くなったりもしていない。志向性としては安心できるのだが、あまりにもこれまでの延長線上に納まりすぎ、逆にいえばやや惰性で突き通している感じもある。楽曲レベルの低下も感じられ魅力のある曲にも欠ける。幾つかの曲では同じリフ、同じ歌詞をただ繰り返しているだけとしか思えないものもある。個人的には物足りない気持ちが強い。
 本作はあまりにも安易に作られすぎた感がある。先に上げた3曲も既作で充分追求したはずのサウンドである。日本からの甘いオファーにのって本来出すべきでないものをリリースしてしまったのでは?初のセルフプロデュースというのも単に誰にも依頼しなかっただけではないのか。本来はもっとスタジオで楽曲を練り上げ第3者に曲の選別を依頼し、満を持して発表されるべきアルバムだったと思う。今作はイジーのプライベート盤がまちがってオフィシャルで出てしまった、ということにしておこう。
(20000122)


River

頑固一徹ロックンロール。もう好きにして!

 "イジーまたこれ!? おいおいおいぃ〜(^^;)。”
 第一印象がこれ。3作目までを聞かれた方ならおわかりですね。4作目となる本作においてもやっぱりイジーはほとんどストレート一本のロックンロールでアルバムを展開。悪く言えば同じ路線(笑)で変化なーし。もうここまで来ると他を期待するほうがムリ。これ以外はできないんだねぇ・・・・。

 個人的に90年代最高のロックンロールアルバムだと思っている92年作の「イジー・ストラドリン&ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ」で僕のハートを握ってはなさないまま早10年近く。今度の新作を最初聴いた感じは前述の通りでちょっとウンザリって感も。もう少し音楽的に冒険というか幅を広げられないもんか?と。だけど二度三度聞いてると、ふと気付いたんです。ここまで同じ趣向の作品を作品を出しつづけること、この頑ななまでのロックに対する姿勢を、前作までは「停滞」だと思っていた。イジーはもっとスケールの大きい作品が作れるはずだって思ってた。でもそうじゃないんだ。イジーは一作一作にその度の変化を盛りこんでいくアーティストではなかったということ。つまり自分が追い求める生き方と音楽をソロ1作目で悟ってしまったんじゃないかと。時代の変化や環境の変化の何物が来ても揺らぐことのなく、常に自分自身の定点をもって生きている・・・・そんな意思が4枚の作品群から伝わってくるね。こうなったら5作、6作、どこまでもこの路線で突っ走ってほしいよ。 

 そして本作には1作目以来久々にイアン・マクレガンが参加。全曲でオルガン/ピアノを担当しています。マックが入るだけで曲もぐっと引き締まるね(笑)。ファンだからそう聞こえるのかな(^^)。6曲目の「ゲット・アウェイ」が1番マックの演奏が聞こえるし、ノリも最高!他のメンバーもおなじみのリック・リチャーズ(exジョージア・サテライツ)、ダフ・マッケイガン(exガンズ・アンド・ローゼズ)、ダズ・ベンとリーの面々。マックを含めたこのメンツで来日したら絶対行きます。           (20010527)