カツミ ED17

同社製ED14、ED16とともに、手ごろな中型スケール機として親しまれた。台車は自由型ED58にも流用されている。写真のものは通称“電関パンタ”を備えているが、初期のものは専用のパンタグラフ(通称“大型パンタ”)を取りつけていた。このころの通例として、コストダウン・軽量化のため、車体はt0.3の真鍮板(ブリキ製の場合も厚みは同様)を使用しておりいかにも頼りないが、ひとつひとつハンダ付けで貼られた側面のベンチレーターを見ると、工作は丁寧で、決して手間を惜しんでいたわけではないことが伺えよう。またディテールの省略も、実物の雰囲気を充分伝える範囲内でなされており、簡略化の成功例と言ってもよい。「模型化」がただ実物を縮小するだけではないこということを実感させる製品である。
軸距63ミリ、インサイドギヤ連動。昭和36年当時の価格は、完成品\1,850‐、部品分売・真鍮車体\350−、ブリキ車体\250−、台車\100‐。

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