第13回
写真集:クメールの笑顔〜アンコール遺跡群、そしてシェム・リアップの人々〜

今回は(写真集)クメールの笑顔〜シェム・リアップ、そしてアンコール遺跡群の人々〜と題して2002年11月8日(金)〜2002年11月13日(水)までの6日間滞在したカンボジアのシェム・リアップやアンコール遺跡群で出会った人々の素敵な笑顔をご紹介する。

Smile at Archeological Sites of Angkor
 世界遺産に指定されているカンボジアのアンコール遺跡群は、もちろん世界各地から多くの観光客が訪ずれる。私が訪れたときもやはり多くの観光客がいたわけだが、驚くことに実は広大な敷地のこの遺跡群の中にはまだ普通に現地の人々が暮らす村や集落が点在しているのである。主な遺跡群から少し離れたバンテアイ・スレイなどに向かう途中にはいくつかのこうした集落を越えていった。そこでは、全く観光地化されていないありのままの現地の人たちの生活を覗くことができるのである。彼らは主にアンコール遺跡群で売る土産物を作ったり、あるいは農業などを営んでいるようである。
 左の写真はアンコール・ワットにパッケージ・ツアー観光に来ていたオバちゃん達が、僧にお願いして集合写真を撮っている風景。集合写真を撮るカメラマンの横で一緒に撮らせてもらったのだが、オバちゃん達がそっちのカメラマンの方見ているのに対して、僧の視線はすべて私のカメラの方を向いていた。邪魔してしまってすいません。
ピミアナカス近くにある小屋の前で遊んでいた子供。まだ3歳くらいだろうか。私に全く警戒心なかった。(2002年11月9日)
左の写真の子供と遊んでいた子犬。落ち葉と比較してみると分かるのだが、とてつもなく小さい。手のひらにも乗ってしまいそうだ。(2002年11月9日)
トマノンの休憩所にいた少女。全く意識せずU.S.ARMYのシャツを着ているのが微笑ましい。平和の女神のようだ。(2002年11月9日)
タ・プロームの入口で出会ったオバさん。頭に乗せているのは観光客に売る食料ではなく自分たちのためのもののようだ。(2002年11月9日)
タ・プローム内で出会った親子。歴史的な遺跡も彼女らにとっては子供と散歩するよい場所になるようだ。(2002年11月9日)
バンテアイ・クディ付近を散歩していた親子。どこか日本人のような顔をしたお母さんだった。(2002年11月9日)
プリア・カンの出口(入口?)にいた3人組の少女。写真を撮った後、冗談のような笑顔で「1ダラー」と言った。(2002年11月10日)
アンコール・ワットの中にいた修行僧。歳は私より若いと思われるが、非常に落ち着いた雰囲気だ。(2002年11月10日)


Smile at Siem Reap
 アンコール遺跡群が有名になるにつれ、急激に観光化が進むシェム・リアップ。私が訪れた2002年にも多くの場所で建設中の大型ホテルやリゾート施設が眼についた。まだまだ貧しいカンボジアにとってはこの世界遺産を世界にアピールすることは絶好の外貨獲得手段なのだろう。
 そんな急速な変化に戸惑いながら生活しているのは、現地の人々だ。道路や眼に見える場所の建物は奇麗に整備されつつあるが、その裏に入ると戸惑いながら必死に生きている現地人の生活も見ることができる。決してパッケージ・ツアーでは行かないような場所に踏み入れてみると、この街の本当の姿が見えてくる。もしかしたら、彼らは変化など求めていないのかもしれない。
 左の写真はオールド・マーケット内で小さなテーブルでお飯事をしている女の子二人だ。私がカメラを向けているにも全く気づかず、暖かい家族団欒を再現していた。
散歩中にゲストハウスの近くで出会った兄妹。仲良く手をつないで歩いている姿があまりに微笑ましかったので写真を撮らせてもらった。(2002年11月8日)
オールド・マーケット内で出会った親子。父親は欧米人だろうか。国際化を続けるこの街を象徴しているようだ。(2002年11月11日)
通りの裏に入った風景。現地人の生の暮らしを見られる。空いている敷地に無造作に洗濯物が干してあった。(2002年11月12日)

『写真集:クメールの笑顔〜シェム・リアップ、そしてアンコール遺跡群の人々〜』完

2005/12/17(Sat)掲載