( 9/3 ) クラック尾根 登攀
昨晩の雷雨で、岩はびしょぬれ。
その上、一面のガスで視界は最悪。
しばらく様子を見たが、雨が落ちてくる気配はない
ので、意を決して出発。(7.10)
キレットへの縦走路をしばらく降り、B沢下降点
より下部を覗く。大小の岩屑が重なり合った急峻な
沢が落ち込み、その先はガスの中に消えている。
いつ落石が襲ってくるか、自分の起こした落石で
岩なだれを起こしはせぬか、緊張の連続で、地獄
の底に下りていくような気分で、下降を続ける。
登攀取り付き点へのルートを探しながらの下降で、
思わぬ時間を費やして、沢の途中からクラック尾根
の狭いバンドをトラバースして回り込み、取り付き点
のテラスについたのは、小屋を出てから1.5時間近く
経っていた。(8.30)