横尾山荘前で、槍ヶ岳への登路と別れ、橋を渡って横尾谷へ入って行く。やがて道は横尾尾根の山裾を高捲くようになり、流れ落ちてくるガリー(涸れた小沢、1〜5のガリーまである。)を越して行く。その各々の沢筋からは前が開けて、高度差
600m、幅 約1500m の屏風岩が、刻々と姿を変えていくのが眺められる。
中でも 3のガリー からは、中央カンテが真正面に見えて、目を凝らすと、時にはそこを登攀中の米粒のような人影を見ることが出来る。
5のガリーを越すとやがて道は谷に降り丸木橋を渡る。
夜行列車で来て上高地出発が7時頃だと、この辺で昼過ぎ、30Kg前後の大荷物が肩に食い込み、足元がふらついてくる頃昼食の大休止となる。 |

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