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What's New (May, 1996)
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アロ〜ハ〜。
帰還しました。長いようで短い休暇も終わり、また仕事に舞い戻るハギワラです。とともに、ホームページもとりあえず更新しておきましょう。やー、毎日、何もしなかったなぁ。行く前に書いたとおり、海辺でごろごろして、ぷかぷかして、観光も何もしないでホテルの部屋でMTVとVH1を見まくる日々。リフレッシュしました。
VH1って、もはやオールディーズ局化してるんだね。『アメリカン・バンドスタンド』の過去のビデオを延々かけまくるだけの番組があったり、デヴィッド・キャシディが司会している『8トラック・フラッシュバック』ってオールディーズ・ビデオ番組があったり。楽しい楽しい。MTVのほうだと、『シングルド・アウト』ってアメリカ版ねるとんみたいなコーナーがやったら盛り上がってて面白かったな。
あ、そうそう。FOXネットワークを見ていたら、ブライアン・ウィルソンの娘として、あるいはウィルソン・フィリップス(チャイナちゃん、結婚しちゃったね)の一員としてもおなじみ、カーニー・ウィルソンが番組持ってました。ずばり『カーニー』って番組で。ウェイター/ウェイトレスに密かな恋心を抱くお客さんがお目当ての相手に告白したり、田舎に住む女の子が都会の男の子にアタックしたり。それをカーニーちゃんが、愛敬たっぷりのおでぶな身体を揺らしながら取り仕切る、と。わりかし楽しめる視聴者参加バカ番組でした。
あ、それはそうと。ウィルソン家といえば、本ホームページでも大騒ぎしていたビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ・ボックス』。5月にはアメリカでリリースされるって話だったのに、なんとメンバー間の意見の食い違いによりリリースがしばし延期されてしまったんだとか。誰と誰がモメたんだ、いったい。またもやウィルソンVSラヴかなぁ。やんなっちゃうね、あのグループはよぉ。一刻も早くリリース日程が決まることをお祈りしています。
さらに悲しいニュースが帰国したぼくを待っていました。ジョニー・ギター・ワトソンが横浜のライヴハウスで演奏中に倒れて、亡くなってしまったって。もう、先日のバーナード・エドワーズといい……。心からご冥福を。
話は変わって、帰国後、メールをチェックしていたら、アメリカのポコのファンの方から、“君のページにポコのことが載っているけど、もしかして何か新しい動きでも……?”というメールが届いてました。ははは、人騒がせだったかな。たまたま最近またぼくの中でポコがブームだってだけで、別に何も動きはなかったのにね。
そうだ。もうひとつ。たいして本もレコードも買ってはこなかったんだけど。インターネット関連の本では、遅ればせながら『ネットチック』を買いました。ネット上では超有名人のカーラ・シンクレア嬢が書いた、まあ、WWWを奔放に遊ぶ女の子たちの本、みたいなやつで。やっぱり面白い。カーラさんが編集長をしているやってるE-Zine『bOING bOING』とか、彼女自身のホームページ『Net Chick Clubhouse』とか、ぼくは大好きです。
んなわけで。チマタの黄金週間が終わったところで。休暇だ、休暇(笑)。今日からお休み〜。1年ちょっとぶりのお休み〜。
マウイに行っちゃいます。十日間くらい。その間もインターネット、するかもしんないけど、ホームページには手を出さないかなぁ。とにかく海辺でごろごろして、ぷかぷかして、何もしないで過ごしてきます。
でも、もしかして何か新ネタが欲しくてこのページにアクセスしてくれた人もちょっとはいるかもしんないので。何かないかなぁと考えて。そうそう、今月の下旬に朝日新聞に掲載される邦楽アルバム十選の候補リスト……ってのがいいかな。あの十枚は、小倉エージさんと、今井智子さんと、そしてぼくと三人がそれぞれ毎月気に入ったアルバムをテキトーに持ち寄り、そこで挙がった候補の中から討議で選ぶ形をとっているんですが。その討議にかけるための、“ぼく、萩原健太個人の候補リスト”です。
あくまでも、ぼく個人のものなので、ここから何枚が実際の十選に残るかはわかりまへん。そのうえ、アルバム・タイトルも記していない簡単なメモです。たいして役に立つとも思えませんが、いいよね。時間がないんだ、俺は(笑)。休むために原稿書きだめしてるし、ラジオ番組とかTV番組とか録りだめしてるし(笑)。
で、そのリストですが――
- 嶺川貴子(ポリスター)
これは、すっげえよかったです。バッファロー・ドーターと組んで、とてもかっ こいい音を作り上げてます。もしかしたら今月のイチ押しです。まじ。ミネカワのやつ、 ぽーっとしてるみたいで、こんなすごいこと考えてたんだなと心打たれました。
- ユー・ザ・ロック(カッティング・エッジ)
ラップです(笑)。親分っぽい存在で。かっこいいです。売れてほしいです。
- ヒックスヴィル(ソニー)
好きです。ぼくのギター、借りていってたくさん使ってるとこが好きです(笑)。 それだけじゃないですけど。
- ホフ・ディラン(ポニーキャニオン)シングル
ほのぼのしているようで、どこか毒があるようで、でもホントはほのぼのしてる だけかもしんない感じが、すんげえいいです。LBネーション所属なのにフォーク ってとこが、またいいです。
ソリッド・ブラス(ビクター……だっけ?)
これ、先月分に入るべきものだったのかもしれませんが、聞くの遅くなっちゃって。 で、かっこいいです。村田陽一ってトロンボーン吹きのプロジェクト。 鋭さとぶっとさが共存してます。
エスカレーターズ(コロムビア)
まあまあ、かな。けっこうクオリティは高いと思いますよ。ズーコの日本語 ヴォーカルもなんとなくこなれてきたし。昔ながらのファンキーさってやつを 身体で知ってる連中だと思います。
ナーブ・カッツェ
テクノですねー。
ボニー・ピンク(ポニーキャニオン)シングル
今、番組の相方なんで。あんまりえこひいきみたいになるとヤなんですけど。 この曲はかなりパワー入ってます。歌詞も変だし。ヴォーカルもうまいです。 今、スウェーデンのタンバリン・スタジオでトーレ・ヨハンセンのプロデュースで レコーディングしてるみたいですが、その前哨戦的マキシ・シングル。 入れるものが他にあんまりなかったら検討してみてください。やっぱり載せてみると、役に立ちそうもない情報だな、こりゃ。メモはあくまでもメモだなぁ。まあ、いいや。俺のホームページなんだから。ミネカワとかヒックスヴィルあたりは実際にリリースされたらちゃんとレビューのとこでとりあげようかと思ってます。ホフ・ディランもね。
このページからもリンク張ってる能地祐子がですね。近ごろやたら気に入ってるのが、うんこ次郎のページで(笑)。もはやノージときたらライバル宣言するくらいの勢い。やー、まじに近ごろのインターネットは面白いや。やっぱりノージに教えてもらったんだけど、女の子ばっかりでやってる「KITTENS」ってページもごきげんだったなぁ。渋谷系からアキバ系へ、なんて変遷をたどった女の子、最近は多いのかも。多かないか。でも、いいわ、これは。
ここを見てくれている人はまったく問題ないんだろうけど。インターネットとか、あるいはコンピュータとか、使ってない人のアレルギー反応がすごいね。なに及び腰になってるんだ…とか思うけど。そういう人たちが、こんなに面白いインターネット上の動きを全然楽しめないままでいるのかと思うと、ははは、ざまみろとか思ったりします。ああ、もったいない。
そういや、前回のワッツアップで書いたJTスーパー・プロデューサーズ。ナイル・ロジャースを中心に据えた企画ライヴだけど。あれのために来日したバーナード・エドワーズがライヴ終了後、東京のホテルで他界。死因についてはまだ謎の部分が多いけど。ともあれ、ナイル・ロジャースとともに現在のヒップホップへと連なるグルーヴを生み出した素晴らしいベーシストがこの世を去ってしまったわけだ。心からご冥福をお祈りします。
(c)1996 Kenta Hagiwara
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