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コラム

No.003 たった12時間の東京行き

7月某日(金)午後

昼の12時40分。自分は茨城県庁近くのバス停で東京行きのバスを待っていた。梅雨の半ばとあって蒸し暑い。

そこから東京まで2時間。高速道路の渋滞にさえ巻き込まれなければ、水戸から東京に出るのはバスの方が早くて快適になってしまった。しかも茨城県庁−水戸駅間は5km近く離れており、電車に乗るために水戸駅に出るだけでも一苦労である。しかしバスはわざわざ県庁を回ってくれる。

この日は午後会社を休んで、大学の同窓会に出る予定にしていた。半日早い週末に突入し、心がウキウキする。冷房の効いた高速バスの車内は空いており、座席を倒して熟睡して時間を過ごす。途中渋滞に巻き込まれたものの15時近くに上野駅到着。

待ち合わせ時間は新宿区内18時30分であり、時間にはまだ余裕がある。どうしようか?結局その日は、京浜急行線に乗って時間を潰した。「人の家の軒先すれすれを全速力で飛ばしてゆく」ような乗り味飛ばしっぷりが好きで、時々時間つぶしで京浜急行線に無目的に乗ることがある。

東京都内に戻ってきたのが午後4時半。まだ時間があったので本屋に立ち寄り、探していた文庫本を数冊買い込む。さらに若干の買い物をして時間を潰した。

それにしてもこの日は暑かった。そんな中、いつも(冷房は効かないけど会社内での内勤がほとんど)とは比べ物にならないくらいよく歩きよく汗をかいた。こういう時のビールは非常においしく、酒には弱いのに勢いでガーッと飲むのを我慢するのが大変だった。

会が引けたのが午後8時半、それから帰宅するまで延々4時間も掛かってしまい、気持ち良く飲めた酒もあらかた抜けてしまった。

 

7月某日(日)午前

朝の4時45分。水戸駅南口のバスロータリーで、東京行きの始発高速バスをに乗り込んだ。

高速バスは渋滞したり車内が混んだりすると結構つらい行程になってしまうので、可能な限り「道路も車内も空いている」時間を選んでいる。ちなみに運賃は往復して3000円(専用の往復割引切符がある)と激安。この時間なら、水戸から東京に出るのはバスの方が早くて安くて快適である。

車内で熟睡し、気がついたらもう江戸橋のジャンクション。ほどなく高速バスはきれいになった東京駅日本橋口に到着。時間は朝の6時35分頃。東京駅の中は、これから「休日のお出かけ」なウキウキしている人で一杯である。

この時間に着いても、開いている店はあまりない。多くのデパートとかが開く10時頃まで、朝からやっている喫茶店に籠ってこのホームページの文章を書き続けた。まだ騒がしい時間帯ではなく、他に気を散らすモノもなく、割と作業がはかどる。

どうせこんなことしか出来ないのなら、遅く家を出て渋滞に揉まれながら東京に出ても余り変わりはないかもしれないが、これが結構違う。やはり「空いている車内」「空いている道路」「空いている街」は気持ちが良い。

午前10時、どんよりと曇っていた水戸とは正反対に、東京は梅雨明けを予感させるいい天気である。買い物で汗だくになりながら東京中を動き回り、汗だくになって午後5時帰宅。

若干帰宅時間が早い気がするが、次の日からの仕事に向けて鋭気を養わなければならない。水戸駅で満員の乗客を降ろしたバスの後ろに「臨時便」の表示を出したバスが続いて入ってきた。

 

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更新日 2003.07.29
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