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コラム

No.002 寝れる車で

高校で山岳部の顧問だった理科のN先生は、「ビスタ・リフトバック」という、珍しい自動車に乗っていた。後ろのドアがトランクごとガバッと開き、後部座席を倒すとトランクと一体の広〜い荷台をつくれる車だった。

当時から自動車好きだった作者は、ある時、N先生に車選びの訳を訊いてみた。

「便利だよー。山に登る前とか、車の中に横になって仮眠できるからねー。」

なるほど。当時、そのような車は各メーカーからいくつか販売されていたらしいが、他のセダンとかクーぺとかに比べてるとサッパリ売れていなかった。にもかかわらず「ビスタ・ハッチバック」。

周りの雰囲気とかに流されずに自分の目的に叶った車を探し出す、理系人的「合理的な車選び」が印象に残っている。

 

あれから10年、自分も晴れて新車を買うことができた。念願のワゴン車である。

(写真)

この度作者が買ったのは、スバルの「インプレッサ・ワゴン」。

エアロパーツが付いている速そうな外観に違わず、ターボも付いためっぽう速い車である。

ちなみに乗り出し270万円強・・・資金不足でナビとかはつけられませんでした。

ディーラーで試乗車をあちこちいじり回しているうちに、件のビスタ・リフトバック同様、後ろの座席をたためることに気がついた。畳んでみると結構広そう、ためしに納車されてから横になってみると・・・

「!」

背が低い自分なら十分足が伸ばせる、割と広いスペースが現れた。座席を片方だけ倒して、日除けのシートを荷台に敷き詰めて、横になってみると・・・

「!!」

快適に寝れる。やはりN先生の見識は正しかった。

倒していない方の座席はさしづめ「玄関」といった感じで、非常に具合が良い。いわゆるワンボックスと比べると若干狭いが、立派な「個室寝台」である。これ1台あれば、本当にどこへでも何泊でも遠いところに旅行に行けそうである。

というわけで、さっそくある休日、真夜中から車を乗り出して、一晩かけて水戸から小田原まで来て、海の見える西湘バイパスのパーキングまで出て、ここで仮眠を取った。

この文章は、その「個室寝台」の中で書いている。まだ夜明け前であり、とてもイイ感じである。今年の夏休みは、こうして車内に泊まりながらの旅行に出たいな〜、と思った。

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更新日 2003/06/09
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