巨大風車建設現場からの生の声 (2)

 当no-windfarm.netに寄せられた、全国各地からの風車被害者たちの声です。
 ご本人たちの了解を得た上で、その一部を紹介します。

東伊豆町より KTさんからのメール

※KTさん(女性)は、東伊豆町に住んでいらっしゃいます。
個人通信紙を発行し、市長やメディア、あるいは風力発電を推進する市民運動代表らにも積極的に要請を行うなど、奮闘されています。伊豆半島で何が起きているのか、メールと報告メモの一部抜粋して紹介します。


東伊豆には今、風車建設計画が2件、というより、すで一昨年暮より10基稼動、(例のCEFの手による)、と21基稲取の三筋山という大変景色のいい、また生態系の豊かなところに建設されることになりました。
尤も、こちらは地元の方々の反対で、ストップということになったのですが、ちょうど町境にあり、河津町が、東伊豆がやらないといった途端に名乗りをあげました。これは、地元の反対運動もないため、結局お手上げとなりました。(東電・ユーラス)
私たちはチラシを撒いたり(新聞折込、ポスティング)して、目立たないように地元の方々が反対にまわるよう、動いたのですが、結局こういう結果になりました。
南伊豆をはじめ、伊豆半島で次から次へ風車建設計画が進行するのを、何とか食い止めたいと、各地域の情報交換をはじめ、まず国会議員への陳情活動、(レクチャーを含めて)を昨年秋より開始、その他環境省、エネ庁に向けての働きかけもはじめました。
私たちがこの風車の問題性に気がつく前に、前史として伊東の自然保護団体の取り組みがあります。東伊豆も、南伊豆も、伊豆市も、すべて、伊東の方々が警鐘をならしてくださったお蔭で、まがりなりにもここまで来たのだと思います。
(略)
宇久島の件*1はとても気がかりです。地図を見て、嘘だろう、径6kmにもみたないところに、4000人近く住民がいるところに、と・・何度も、何度も地図を見直しました。人が住んでいるのです。生活しているのです。
(略)
東伊豆天目山では2月から、稼動再開(試験運転)で深刻な健康被害が生じています。遠く離れた役場の駐車場で冬の風の強い時は車で仮眠された方もいます。
「風車難民」、これ自体許されることではありませんが、島だったら逃げ場がないではありませんか。阿鼻叫喚、生き地獄になってしまうのではないかと恐れます。
(略)
いままでの公害闘争と違う点は、環境NGO、グリーン証書など、味方になるべき市民が、地球温暖化防止の大合唱に組みし、思考停止、とりわけ被害の現実に目を向けないことがあります。とても苛立ちを感じますが、とにかく少しずつでも、背中合わせの市民派と関係を作って、味方につけなければと、思っています。
先日、朝日新聞に「気候保護法」の記事*2がでていたので、そのような問題意識の元に市民運動全国センター事務局長・須田春海氏に資料を同封しながら、手紙を送りました。
(略)

脚注
*1宇久島の件
 日本風力開発とグリーンパワーが、長崎県佐世保市の宇久島(五島列島)に、出力10万kW(国内最大)の風力発電所を建設する計画を発表した。2000kwを50基。九州電力に売電するため、島から佐世保市中心部まで約60キロの送電線を敷設。総事業費は200億円⇒こちらに記事
 そもそも、風力発電が発電した電気で、200億円の投資を回収できるとでも思っているのだろうか?
*2朝日新聞に「気候保護法」の記事
 2009年3月20日の「環境の年 温室ガス減らす法律を 垣根越えるNGO」と題された記事。「温室効果ガス」を減らすための法律を制定させるように市民運動にエールを送る内容。自然に合わないことを「法律」で無理矢理推し進めることほど危険なことはない。「環境」に名を借りた環境破壊活動やエコファシズムを助長するようなメディアの動きは、戦前の大東亜共栄圏キャンペーンを想起させる。

東伊豆天目山のウィンドファーム試験運転による低周波健康被害者からの聞き取り調査メモ

 3月26日、天目の被害者の方3人から話を伺いました。(これ以外の場でのお話、間接情報も含めて)そのまとめです。
低周波は屋内に「こもる」と言われている

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