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Art of the treble〜sounds’Library

チューリヒ少年合唱団ZURCHER SANGERKNABEN


 CD

2005
   Johann Michael Haydn(Novalis/150 178-2)録音2005年/Zurcher Sangerknaben/Zurcher Kammerorchester/Director, Howard Griffiths

1.Simfonia Es-Dur MH473
2.Missa Sancti Francisci Serphici C-Dur MH119
3.Simfonia G-Dur, MH474
4.Regina coeli

Soloist:Gregory Limburg(Missa), Sascha Keller(Regina coeli)

チューリヒはミヒャエル・ハイドン好き?どちらにしても、兄に比べて取り上げられる機会のないミヒャエルさんの作品を残しているのは嬉しいことである。しかも上手いし。ということで今回も期待を裏切らない完成度。ソロの二人も上手いはもちろん、伸びやかで華があって、明るいハイドンの曲によく映える。特に「レジナ・チェリ」のSaschaがでも朗々とした歌声を披露してくれていて、バロック〜古典時代のソロにとてもふさわしい。冒頭の方で「アレルヤ〜」と転がすように歌うところなど、ダニエル・ヘルマンのようだった。この合唱団はこういう声質の子を取るようにしているのかな。(by Emu) 2008/05/25 up
 CD

2002
 BRITTEN:Saint Nicholas Cantata Op.42 sung in German(Claves/50-2302)Recorded live at tunhall,Zurich,2002 12.14-15/Zurcher Sangerknaben/Zurcher Kammerorchester/Howard Griffiths,conductor

1〜11.Variations on a Theme fo Frank Bridge op.10   
Saint Nicholas Cantata Op.42 
12.Introduktion       
13.Die Geburt des Nikolaus       
14.Nikolaus weiht sein Leben Gott       
15.Er fahrt nach Palestina      
16.Nikolaus kommt nach Myra und wird zum Bischof gewahlt 
17.Nikolaus'Erzahlung aus dem Gefangnis       
18.Nikolaus erweckt drei knaben wieder zum Leben
19.Seine Frommigkeit und seine wundebaren Werke
20.Der Tod des Nikolaus

soloist:Mark Tucker(Tenor)

手兵のチューリヒ室内管弦楽団を率いたグリフィスさんが、またもやチューリヒ少年合唱団を起用してのレコーディング。ドイツ語歌唱によるブリテンの「聖ニコラス・カンタータ」で、市民ホール(?)でのライブ録音である。演奏だけ聞いていると20曲目(終曲)の後に聴衆の拍手が入るのでかろうじてそうと分かるが、さもなければライブとは思えないほどの安定感。上手い!きれい!これを生のコンサートで聞けるなんて羨ましい!聖ニコラス・カンタータはほかにキングスやウィンザー城セント・ジョージチャペルなどの録音があるが、大人数編成の合唱のため他の少年少女合唱団なども加わっていて、個々の純粋なカラーが出にくい。それに対してチューリヒは団員数が多いから自分たちだけで賄えてしまえるのだろう、そのせいか、演奏がより滑らかである。しかももともとの旋律もあるが、ブリテンの曲が通常持つ翳りや神秘性(というか暗さ)が感じられない明るい演奏で、とっつきやすい。言語にこだわらなければこの曲のスタンダードお薦め盤といっていいだろう。13曲目(聖ニコラスの誕生)はボーイソプラノのソロがちょびっと入るが、このアルバムの子はいかにもチューリヒのソロらしい、とてもいい声をしている。名無しなのがもったいない。なお、1〜11曲目までの「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」はインストルメンタルのみの曲。フランク・ブリッジというのは、ブリテンの学生時代の恩師だそうである。  (by Emu) 2004/07/25 up
 DVD

2002
モーツァルト:魔笛(TDBA-0023)2002年7月7日チューリヒ歌劇場にてライブ録音/フランツ・ヴェルザー=メスト指揮、チューリッヒ歌劇場管弦楽団&合唱団(合唱指揮:ユルク・ヘンメルリ)/演出:ジョナサン・ミラー

配役・・・ザラストロ:マッティ・サルミネン/タミーノ:ピョートル・ベッチャーラ/弁者:ジェイコブ・ウィル/僧:ペーター・ケラー/夜の女王:エレーナ・モシュク/パミーナ:マリン・ハルテリウス/第一の侍女:マルティーナ・ヤンコーヴァ/第二の侍女:イレーヌ・フリードリ/第三の侍女:ウルズラ・フェリ/パパゲーノ:アントン・シャリンガー/パパゲーナ:ユリア・ノイマン/モノスタトス:フォルカー・フォーゲル/第一の武士:ケネス・ロバーソン/第二の武士:ギド・ゲッツェン/三人の童子:チューリヒ少年合唱団員

ヴェルザー・メストさんとチューリヒオペラのライブ録音。歌い文句に「新時代の魔笛のスタンダード」とある。夜の女王を絶対君主制、ザラストロ側を啓蒙思想による新しい支配体制、タミーノは古い体制を脱し、新しい考え方によって「教育」されるエリート、パパゲーノやパパゲーナは市民(庶民)階級という解釈で、なるほど、と頷ける。ただ服装が解釈に沿ったものになっていて、舞台装置の大部分は図書館の中(知識を表現しているらしい)、絶対君主制を象徴する女王や三人の侍女は黒〜濃い紫の、バロックやロコロでなくルネッサンス期のいく分地味なドレス、ザラストロやタミーノら男声陣の服装は19世紀頃の(フランス革命後の共和制の頃、あるいはオーストリアではシューベルトの時代みたいな)服装、パパゲーノも鳥刺しでなくタミーノと同じような市民階級の服装(アルバムカバー参照)、魔笛は四角いオルゴール箱と、ビジュアル的にはファンタジックな雰囲気は払拭されてとても地味なものになっている。だが歌唱、演技(歌手の表情)とも素晴らしく、豊かで、見た目の地味さを補って余りある。パミーナの透明感ある声が特に好きだ。三人の童子は「チューリヒ少年合唱団の団員」とあるのみで個々の名前がないが、顔から判断して(声でないところが・・・)第一ソプラノはCD「GUTER MOND」のソリストの一人Valentin Akcagかと思う。みんなストレートに美しい声。ライブなのによくこれだけクリアに歌えるものだと思う。パミーナの自殺を止めるところの歌で、パミーナとのアンサンブルが素晴らしい。これについては、メストさんのテンポも自分の好みに合っているんだと思う。ちなみに童子くんたちの服装は大阪の食い倒れ人形、もとい、コックさんみたいで何ともキュート。  (by Emu) 2004/11/07 up 
 CD

2000
 Die Schonsten Volkslieder und Melodien aus der Schweiz vol.2(Musica Helvetica/MH CD 119.2) 2000年録音/Zurcher Sangerknaben/The Ludus Ensemble/指揮:Alphons von Aarburg

1.Uf em Bankli vor em Huisli.....2:39       
2.Le ranz des vaches.....5:39       
3.Fabian.....2:52       
4.Du fragsch mi, war i bi.....1:22       
5.Lozarner-Tanz.....2:08       
6.Chumm, mir wei ga Chrieseli gunne.....2:12
7.Burechatzeli-Tanz.....3:13       
8.Lingua materna.....3:03       
9.Scardanaler Mazurka.....2:18       
10.Vreneli ab em Guggisberg.....4:00       
11.La jardiniere du roi.....2:33       
12.La valse d'Yverdon.....1:22       
13.Schatzli, wie Milch und Bluet.....1:22       
14.Auf der Isola di Brissago.....2:44       
15.Vieni sulla barchetta.....2:10       
16.Chanson du Chevrier.....5:42

「THE MOST BEAUTIFUL SWISS FOLK SONGS AND TUNES」の続きなのにどうしてvol.2のタイトルはドイツ語なのだろうと思いながらネットサーフィンしていたら、少年たちの背景写真をチューリヒ市街から氷河に変えた英語タイトルバージョンも見つけた。演奏としては、Vol.1より透明感と端正さ、格調高さアップの完成度の高い演奏。タイトルどおり何とまあ美しい民謡集。でもどことなくおおらかで親近感を感じるのはやはり山岳地帯の国だからか、あるいはメロディーや伴奏の持つ柔らかい雰囲気にもよるものなのかもしれない。2曲目(牛のなんとか)、B-SとB-Aのデュエットのみで歌われる6曲目のChumm, mir wei ga Chrieseli gunne、最後のChanson du Chevrierでは名無しの実力派ソリスト君が聞かせてくれる。たぶん3曲ともソプラノは同じ子だと思うのだが、奥行きのある豊かな声で(ここ数年のチューリヒの傾向?)高音が難なく朗々と伸びていくのには聴いている方も大満足。B-S合唱が前面に出てくる10曲目ロシア民謡の「カリンカ」に似ている哀愁を帯びたメロディー、「さあ踊りましょう」的ドイツ民謡のような13曲目は、ソロはないけれどそれぞれハーモニーが秀逸。   (by Emu) 2004/07/11 up
 CD

1999
 Haydn:Die Schopfung(Nightingale Classics/NC 190094-2)2枚組/Aufnahmer:2-5 November 1999, Neumunster,Zurich/Zurcher Sangerknaben(Einstudierung:Alphons von Aarbug)/Zurcher Kammerorchester/指揮:Howard Griffiths

Edita Gruberova, Sopran/Andreas Scheidegger, Tenor/Alfred Reiter, Bass

チューリヒ室内管弦楽団のグリフィス氏がハイドンの「天地創造」を録音するにあたり選んでくれた合唱団は、チューリヒ少年合唱団。この勢いでどんどん起用してやってくださいという気分です。演奏はドイツ語歌唱で、ソロも合唱も文句なしのプロの仕上がりになっています。ソプラノ・ソロはなんといったってエディタ・グルベローヴァさんだし。オペラのヒロインよろしく、朗々と歌っています。でもチューリヒの合唱も華があるので負けていません。有名な合唱「The Heavens are telling」とか、いいですね。一番すきなのは、地味なんですが二つ目の合唱曲の「the new created world springs up to God's command」の部分です。底の方からじわじわと浮上してくるような旋律で、下手な演奏だとボケちゃうんですが、このアルバムはもちろんOK!(by Emu) 2004/06/27 up
 CD

1996
GUTER MOND(TUDOR 8138) Oktober 1996/Juni 1999 LEITUNG:ALPHONS VON AARBURG

1.Der Mond ist aufgegangen Daniel Hellmann,Knaben-Sopran             
2.Weisst du, wieviel Sternlein stehen?  
3.Klinge lieblich und sacht Daniel Hellmann,Knaben-Sopran
4.Guten Abend, gut Nacht  
5.Schlafe, schlafe, holder, suesser Knabe Daniel Perret,Knaben-Sopran  
6.Heidschi bumbeidschi  
7.Die Bluemelein, sie schlafen aniel Perret,Knaben-Sopran
8.Guter Mond, du gehst so stille 
9.Muede bin ich, geh zur Ruh Valentin Akcag,Knaben-Sopran
10.Wer hat die schoensten Schaefchen?  
11.Goldne Abendsonne Daniel Perret,Knaben-Sopran; Raphael Hoehn, Knaben-Alt 
12.Schlafe, mein Kind 
13.Die Sonne sinkt
14.Schlafe, mein Prinzchen  
15.Schlafe, Kindlein schlaf Daniel Perret,Knaben-Sopran
16.Ich hab mir mein Kindlein fein schlafen gelegt Daniel Hellmann,Knaben-Sopran 
17.Dorma bain Konrad von Aarburg, Bariton 
18.Schlaf, Herzenssoehnchen Daniel Hellmann,Knaben-Sopran 
19.Hoert, ihr Herrn

 トレブルソリストたちを全面に出したチューリッヒ少年合唱団版ソングブック。たとえばソリストの記載がない「2.Weisst du, wieviel Sternlein stehen?」「19.Hoert, ihr Herrn」もトレブルソロやデュエットが重要なポイントを占めている。相変わらず、伴奏にも手抜かりがなく完璧なプロ仕様の仕上がりになっている。
 フレーズフレーズの止め方というか締め方が、この合唱団の癖なのか、少年声がソロも合唱もこころもち f になってスッと引く。メリハリが効いている、ようでいて、金管系の声作りなので実はちょっとだけ更年期ぎみの耳にはヒステリックに聞こえなくもない。
 ここの合唱団は伴奏が完璧。ただ、ソロを活かすためには、もっとシンプルでかつ音量も声量の3分の2以下に抑えてくれた方が良かったかもしれない。ソロは天然系の素材に頼った素朴さが良い感じだ。その素朴で可憐なソロを洗練された合唱がバシッとバックアップするところが決まっている! もちろん、トレブルたちもなかなかの実力だと思うが低音が重なると合唱がより際立つ。私のお薦めは意外や「17.Dorma bain Konrad von Aarburg, Bariton」である。このきらきらした合唱は是非とも生を聴いてみたい。
 下の録音「AVE MARIA」から1年を経てDaniel Perret君の可愛かった声のトーンが少し落ち着いた。「華」の生命を感じる瞬間でもある。ソングブック的な企画は実力と余力のある合唱団がときどき出している。今まで聴いた中では、この合唱団のソングブックは、端正だがとても華やいできらびやかな印象を受けた。(by Hetsuji)2002/06/02up
 CD

1999
 Mahler:Symphonie Nr.4 G-Dur(Novalis/150 156-2)1999年3月、イギリス・ニューカッスルにて録音/Northan Sinfoni/Howard Griffiths指揮

Symphonie Nr.4 G-Dur
1.Bedachtig,nicht eilen
2.In gemachlicher Bewegung-Ohne Hast
3.Ruhevoll 
4.Sehr behaglich

solo:Daniel Hellmann(Zurcher Sangerknaben),boy soprano in track no.4

マーラーの交響曲第4番を室内楽用に編曲したもので、このCDが世界プレミア録音とのこと。指揮者のグリフィスさんがチューリヒ室内管弦楽団と仕事をしている関係からか、彼のレコーディングの際にチューリヒ少年合唱団がちょくちょく登場するが、今回は、マーラーの交響曲第4番のソロとして団員のダニエル・ヘルマンを起用。9分間、彼のソロが堪能できるわけだが、何とまあ甘美で優雅な歌声。編曲・規模縮小によりおどろおどろしさが減った伴奏と、優美なボーイソプラノがぴったり合って、春爛漫の花園の中で幸を謳歌しているようで、うっとり惚れ惚れ。ゆったりしたテンポと高音の美しさがそれを際立たせている。ヘッドホンを介して聴くより、スピーカーから全体の雰囲気を味わいながら聞くとよりうっとり気分に浸れる。  (by Emu) 2004/05/30 up
 CD

1997
Michael Haydn:Missa in Honorem SAncti Gotthardi(Tudor/7046)録音:St.Johannes-Kirche,Munchen 1997.4.16-19(2-7,10,11),1998.5.2(1,8,9)Zurcher Sangerknaben(Einstudierung:Alphons von Aarburg)/Munchner Kammerorchester/Leitung:Christoph Poppen

1.Allelija.Laudate Pueri(Graduale in festo SS.Innocentuium,die Dominica).....5:11
2-7.Missa in Honorem SAncti Gotthardi in C(Missa pro monasterio Admontensi).....34:40 
8.Anima Nostra(Offetorium pro festo SS.Innocentuium,die Dominica).....5:49
9.Effuderunt Sangui nem SancotrumUGraduale in festo SS.Innocentium, extra Dominican).....3:49 
10.Alleluja.Dextra Domini(Graduale pro Dominica quatra post Pascha).....2:58 
11.Alleluja.Surrexit Christus(Graduale pro Dominica quinta post Pascha).....3:39

soloist:Daniel Hellmann und Raphael Hohn,knaben-Sopran,Andreas Machler,Knaben-Alto(8)

ミヒャエル・ハイドンのミサ曲と、ミサの聖句の間に歌われるGradualeやOffetoriumのアルバム。合唱の音楽監督はチューリヒの指揮者アールブルク氏、全体はミュンヘン室内管弦楽団のPoppen氏が指揮を取っている。整った合唱も十分に美しいが、このアルバムは、ダニエル・へルマンによるB-Sソロありのアニマ・ノストラ(8曲)が入っているという、もうそれだけで十分にB-Sものとしての価値を発揮している優れものである。同曲はソプラノ二人、アルト一人、そして合唱にほる交唱で歌われる。優雅で深みのある第一ソプラノダニエル、ウィーン少86年来日組のニコラス・シュヴェディンガー(だったっけ、バスティアンとバスティエンヌのソリスト。)のような固め声の第二ソプラノのラファエル、落ち着いたボーイ・アルトのアンドレアスと、三者三様の声質がそれぞれ美しく絡んで聞き惚れてしまう。でもやはりダニエルがいるからこそ曲により奥行きが出るのかもしれない。このアルバムでもう一曲気に入っているのが、少年だけで歌われる一曲目の「Allelija.Laudate Pueri」。途中でバッハのコラールのように「Laudate〜」が入り、その後に「Laudate〜♪Laudate〜♪」と小滝が流れるように滑らかに繰り返されるのがこのとのほか印象的だ。ミサ曲(2-7)の方は、合唱はいわずもがなできれいなのだが、ソプラノ・ソロが女性なのがちょっと残念。    (by Emu) 2004/06/13 up 
 CD

1997
THE MOST BEAUTIFUL SWISS FOLK SONGS AND TUNES(Musica Helvetica/MH CD 111.2)1997録音/Zurcher Sangerknaben/The Ludus Ensemble/Alphons von Aarburg

1.Meiteli, wenn d'tanze witt.....2:31       
2.S'isch mer alles eis Ding.....1:49       
3.Dr Hirschegrabeler.....2:28       
4.Niene geits so schon u luschting.....2:31       
5.Dr Fulebacher.....2:13       
6.O du liebs Asngeli.....1:35       
7.La Fanfare du Printemps.....2:24       
8.Stets i Trure mues i lebe.....3:00       
9.Meitschi, putz di!.....2:07       
10.Le vieux chalet.....3:13       
11.Valse Frappee.....1:22       
12.Aargauerlied.....5:23       
13.A G'he dent ul fum in ca.....4:17       
14.Quattro caval che trottano.....3:12       
15.Vo Luzern uf Weggis zue.....2:11      
16.Dorma bain.....2:38       
17.La Storta da Crusch.....1:34  
18.Leuget co Bergen und Tal.....3:27

合い間にインストルメンタル演奏のみの曲も混ぜた(これがなかなかかわいらしい)、スイス民謡集。なお、ジャケットに写っている団員たちの中にダニエル・ヘルマンの顔が見える。スイス各地の曲なので独仏伊語だけでなくたぶんロマンス語のものも入っている。録音はスイスのベルンで行われており、レーベルも純スイスの会社だが、アルバムタイトルは英語。チューリヒのHPに「第一回アメリカツアーに合わせて録音された」とあるので、コンサートに持っていって、現地の会場で販売したのだろう。スイス民謡というとどうしてもヨーデルを思い浮かべてしまうが、もちろんヨーデルが全てではない。でもどの曲もやはり山岳地帯らしい何となく朴訥としたものがある。そういう理由からでもないだろうけれど、端正な演奏を予想してCDを再生すると、意外にも一曲目は、ケルンザーのような歌声のような元気な少年たちの合唱風だ。ただしそこはお坊ちゃまたちなので、どこかお上品というか大人しい感じ。かわいらしい声質の子が混じっていることもあるので、どうせならもうちょと弾けてくれても良かったかも。7曲目(春のファンファーレ?)、ヨハン・シュトラウスで言えばポルカのノリの、鼓笛隊のマーチ風の曲が楽しげ。アルバムも3分の1を過ぎるころ、洗練度アップの端正な演奏に切り替わり、いよいよチューリヒの本領発揮。10曲目(「古い田舎家」?)や旋律がきれいな16曲目Dorma bainの転調する部分でのハーモニーなども良いが、アルバムを締め括る18曲目(「山と谷の・・・」??)が特に叙情豊かで美しい。アルバム中一番いいなと思ったのは12曲で、タイトルの意味が分からないが小鳥のさえずりのようなイメージの旋律。B-Sのソロかデュオだか(私の耳も頼りにならない・・)と成人男声の掛け合いで歌われるが、このソプラノの声が奥行きがあって高音もよく伸びて秀逸。演奏に膨らみが出いてる。「もしかしてダニエル・ヘルマンか?」と思ったが、ダニエルの声はちょびっとクセがあるので断定はできない。不明。   (by Emu) 2004/06/20 up 
 CD

1995
AVE MARIA(TUDOR 7029) 4&5, Juni 1995, 1.Juli 1995 Kirche St.Michael, Zollikerberg LEITUNG:ALPHONS VON AARBURG

1.JOHANN SEBASTIAN BACH/CHARLES GOUNOD Ave Maria Daniel Perret,Knabensopran 
2.ANTON BRUCKNER Ave Maria  
3.CESAR FRANCK Panis angelicus Frieder Lang,Tenor 
4.GIUSEPPE VERDI Laaudi alla Vergine Maria 
5.MAX REGER Maria Wiegenlied Daniel Perret,Knabensopran; Roy Egger,Knabenalt  
6.ANTON BRUCKNER Virga Jesse 
7.CESAR FRANCK Ave Maria Frieder Lang,Tenor 
8.JACKB ARCADELT Ave Maria Frieder Lang,Tenor
9.HEINRICH SCHUTZ Lobe den Herren, meine Seele Frieder Lang,Tenor; Alain Clement,Bass;Daniel Perret,Knabensopran; Adrian Hoehn, Knabensopran; Roy Egger,Knabenalt  
10.FRANCESCO PAOLO TOSTI Ave Maria Frieder Lang,Tenor
11.WOLFGANG AMADEUS MOZART Ave verum corpus KV 618  
12.CAMILLE SAINT-SAENS Ave Maria Frieder Lang,Tenor
13.FRANZ SCHUBERT Ave Maria Daniel Perret,Knabensopran
14.JOHANN SEBASTIAN BACH Jesus bleibet meine Freude

タイトルが示すとおり主に「Ave Maria」を集めた1枚。「Ave Maria」というと、他にも東京少年少女やちょっと判別不能の団体の録音を持っているので、こういう企画はわりとあるようだ。バッハ・グノーから始まるこのCDはハープやヴァイオリンの音も優雅。非の打ち所のない伴奏にのって歌われるボーイ・ソロはファン心をくすぐる素晴らしい出来上がりだ。合唱の音の色彩として、ソプラノは幾分金管系だが粘りがあり、テノールやバスがしっかりしているので、合唱全体に明るい響きをもたらしている。このCDとおりの歌声をコンサートで披露できるなら、相当の話題をさらうことだろう。日本のファンの前では無名に近くても、世界中には上手な合唱団がたくさんあるのだという1例である。ソリストを多用するシュッツはドイツ系合唱団の十八番だがなかなかどうしてここも出来では負けてはいない。合唱の切れがよい。ブルックナーも重厚かつ(金管系ソプラノたちが効いていて実に)優美だ。ソロは、定番のシューベルトを始めDaniel Perretの細く高く繊細でまっすぐな声がなかなか良くて、珠玉のような1枚に仕上がった。(by Hetsuji)2002/06/02up 
 CD

1995
 Die Schonsten Deutschen Weihnachtslieder(DGR/DGR1081) P.1995/Zurcher Sangerknaben/指揮:Alphons Von Aarburg

1.O du frohliche.....2:25
2.Vom Himmel hoch, da komm ich her.....2:17
3.Es ist ein Ros entsprungen.....1:46 
4.O Jesulein suss.....2:37
5.Es ist fur uns eine Zeit angekommen.....2:18
6.Stacherl sollst g'schwind aufsteh'n.....2:16
7.Ihr klare Seraphim.....1:56 
8.Ihr kinderlein kommet.....2:01
9.Leise rieselt der Schnee.....1:59 
10.Auf, auf,ihr Hirten.....2:16 
11.Was soll das bedeuten.....2:08
12.Kommt all herein,ihr Engelein.....2:58 
13.O laufet,ihr Hirten.....1:56 
14.Ein Kind geborn in Bethlehem.....3:13 
15.Mein Herz will ich dir schenken.....2:36
16.Josef,lieber Josef mein.....3:00
17.O Kind,o wahrer Gottessohn.....4:44  
18.Stille Nacht,heilige Nacht.....5:04

チューリヒ少年合唱団によるドイツ語クリスマス・キャロル集のCD。95年発売とあるが、昨今の華やかな演奏とは異なる素朴な響きがあるので、90年初め頃の録音かもしれない。ソリストが、素朴ながら相変わらず上手。15曲目の「Mein Herz will ich dir schenken」が特にいい。  (by Emu) 2004/12/17
 CD

1991
 TUDOR 810 STILLE NACHT・SILENT NIGHT-Zurcher Sangerknaben 1991年録音。

1)Es ist ein Ros entsprungen 
2)Maria durch ein Dornwald ging 
3)Ich steh an deiner Krippen hier
4)Es ist fur uns eine Zeit angekommen
5)Freu dich, Erd und Sternenzelt 
6)O Jesulein zart 
7)Der Morgenstern ist aufgedrungen 
8)Stille Nacht,heilige Nacht
9)Il est ne le divin Enfant
10)Dort oben vom Berge 
11)Leise rieselt der Schnee 
12)Jingle Bells 
13)Die Konige 
14)Hort ihr nicht die Engel singen
15)Mary had a Baby  
16)Wohl mitts i der Nacht 
17)Tochter Zion, freue dich 
18)O du frohliche, o du selige
19)Hort, der Engel helle Lieder 
20)Adeste fideles

ドイツ語系ならこういう感じ…という固定観念を持って聴き始めると,裏切られる。発声が明るい。元気。楽しい。実にきらびやかな声で,一瞬フランス語系の合唱団がたまたまドイツ語の歌を歌っていたのかとジャケットを見直した。ただ,違うのは,声が実に硬質なのだ。柔らかくないから「華やか」ではなく「きらびやか」なのだ。Treble Soloがその典型で,9番の曲はパリ木がよく歌っているが,声量もある硬質のソプラノで歌われると迫力がある。始めから終わりまで,ソプラノソロの少年が活躍していて,名前が無いのは惜しまれるが,きっと彼の声の状態が,良い時期にレコーディングが行われたんだろうと思う。(by Hetsuji)1999up
 CD

1989
 Michael Haydn:Missa Sub Titulo Sti. Leopoldi(Tudor/754) Aufnahme:Reformierte Kirche Zurich-Altstetten,27-28.12.1989/Zurcher Sangerknaben/Capella Concertante/Leitung:Alphons von Aarburg

1-6.Missa Sub Titulo Sti. Leopoldi in festo Innocentium(Michael Haydn).....20:04
7.Andante F-dur K 616(Mozart).....5:32
8-14.Vesprae pro festo Sanctorum Innocentium(Michael Haydn).....27:17
15-19.Flotenuhrstucke Hob.XIX(Jospeph Haydn).....6:06

Soloist:Rico Zela(sopranoT)(1-6),August Schram(sopranoU)(1-6,8-14),Olivier Messerli(alt)(1-6,8-14),Lambros Tsimitselis(sopranoT)(8-14)

B-Sのソロと合唱のみで歌われるミヒャエル・ハイドンによるミサ曲が二つと、7曲目にモーツァルトの、15曲目以降にヨーゼフ・ハイドンのオルガン独奏曲を収めたアルバム。バロック調でまとめた感じ。ミヒャエル・ハイドンの曲はシンプルで小振りだが、却って伴奏にまぎれないB-Sの生の響きが味わえて良い。約15年前のチューリヒは、今に比べるとどちらかという硬めの声をしている。しかし相変わらず上手く、各所で味わえるふわりとしたハーモニーがすごくきれいだ。Gloriaで後の方に続く「アレルヤ」の繰り替えしなど。一番きれいだなと思うのは13曲目で、旋律もきれいだが軽やかに歌う中に、ハーモニーに匂い立つような品がある。ソリストについていうと、パンチに欠けてチューリヒの他の録音に比べると若干物足りなさを感じる(あくまでも比較の話だが)。ソリストは実は誰が誰だが分からないところなのだが、たぶん最初のミサ曲の第一ソプラノRico Zelaと思われる声は少し厚めで、声量はあるのだが高音が出きれていない部分もあり少し不安定。私が好きなのは最初のミサ曲でGloriaの先唱も歌っている声なのだが、第二ソプラノのAugust Schramか?アルトの方か?なんと言うかすらっと気品のある声質。  (by Emu) 2004/11/21 up
 LP  Weihnachtsmusi mit den Zurcher Sangerknaben(レーベル不明/HC928)Zurcher Sangerknaben/Leitung;Alphons von Aarburg

Side A
1.Instrumentalvariationen uber'Lobt Gott Ihr Christen alle gleich'(Corette)
2.Machet die Tore wiet(Hammerschmidt)
3.Affettuoso fur Flote und Cembalo(Corette)
4.Lobet den Herrn alle Heiden BWV230(Bach)

Side B
1.Lieb Nachtigall, wach auf
2.Triosonate in e-Moll(Hasse)
3.Ein Kind geborn zu Bethlehem(Praetorius)
4.Weihnachtsweise aus dem Aargau fur Viola und Cembalo
5.Pastorale fur Flote,Viola und Cembalo(Vivaldi)

あるといいなあと思っていたチューリヒ少年合唱団のレコードをやっと入手。指揮者は今と同じ、創設者であり恐らく団長のアルフォンソ・アールブルク氏。内容はクリスマス・アルバムで、半分はインストルメンタルによるバロック音楽で、半分をチューリヒが歌っている。録音年は分からないが、歌声も、今と同じ端整さと、華やかさを併せもった響きで嬉しくなる。奇を衒わず、けれど地味でも平坦でもなく、確かな存在感と美しさで心に残るアルバムである。  (by Emu) 2007/06/10 up

sounds’Library
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(お返事は出来ないと思います)