The Vocal Consort は、Australian Boys Choir(ABC)の“成人声部”として1984年に創設され、オーストラリア屈指の男性アンサンブルとして独自の地位を築いた全男性声楽アンサンブルです。
1984 年に、Australian Boys Choir を補完する目的で結成されましたが、
しかし現在では、単なるサポートではなく、独立したプロフェッショナル水準の男性声楽アンサンブルとして高く評価されています。
多くのメンバーが、少年時代に ABC で訓練を受け、成人後に Consort に進む「一貫教育システム」を形成しています。“rich, seamless
blend(豊かで継ぎ目のない響き)” と New York Times に評される高いアンサンブル精度が特長です。レパートリーは非常に広く、プレーンチャント、ルネサンス〜バロックの聖歌・多声音楽、現代作品
まで幅広いです。少年合唱で培った透明感と、成人男性声の深みが融合した独特の音色が特徴です。(by Copilot 2026.05.04)
| CD 2012 |
(I Collection) |
INCANTATIONS THE VOCAL CONSORT 2012 | CONDUCTOR, NOEL ANCELL 1.Incantatio maris aestuosi (Music, Veljo Tormis. Text from the Kalevala) 2.Frobisher Bay (Words and Music, traditional, arranged Diane Loomer) 3.The Long View (Music, Noel Ancell. Text, David Malouf) 4.A Winter Serenade (Music, Conrad Susa. Text, Henry Wadsworth Longfellow) 5.Dúlamán (Music, Michael McGlynn) 6.Daemon irrepit callidus (Music, György Orbán) 7.Alleluia (Music, Randall Thompson) 8.I have not your dreaming (Music, Paul Stanhope. Text, Margaret Glendinning) 9.The Lamb (Music, Calvin Bowman. Text, William Blake) 10.Mouth Music (Traditional Hebridean tune, arranged by Dolores Keane and John Faulkner) インカンテーションズ ザ・ヴォーカル・コンソート 2012 指揮:ノエル・アンセル 1. インカンタティオ・マリス・アエストゥオーシ(作曲:ヴェルヨ・トルミス、歌詞:カレワラより) 2. フロビッシャー湾(作詞・作曲:トラディショナル、編曲:ダイアン・ルーマー) 3. ザ・ロング・ビュー(作曲:ノエル・アンセル、歌詞:デイヴィッド・マルフ) 4. 冬のセレナーデ(作曲:コンラッド・スーザ、歌詞:ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー) 5. ドゥラマン(作曲:マイケル・マクグリン) 6. デーモン・イレピット・カリドゥス(作曲:ジェルジ・オルバーン) 7. アレルヤ(作曲:ランドール・トンプソン) 8. 私はあなたの夢を見ない(作曲:ポール・スタンホープ、歌詞:マーガレット・グレンディニング) 9. 子羊(作曲:カルヴィン・ボウマン、歌詞:ウィリアム・ブレイク) 10. マウス・ミュージック(トラディショナル) (ヘブリディーズ諸島の民謡、ドロレス・キーンとジョン・フォークナー編曲) The Vocal Consort の 2012 年アルバム《Incantations(インカンテーションズ)》は、彼らの芸術性が最もよく表れた録音のひとつです。トラックリストから読み取れる「選曲の思想」「声の美学」「文化的背景」をここで体系的に整理します。 “呪文(incantation)”というタイトルが示す通り、アルバム全体が「声による儀式性・霊性・自然の力」をテーマに構成されているのが最大の特徴です。 The Vocal Consort の強みである透明で精緻なアンサンブル 深い男性声の共鳴、民族音楽・現代音楽への柔軟性 がすべて発揮されています。 「音楽的構造」「文化的背景」「声楽的難度」を統合して解説します。 1. Incantatio Maris Aestuosi – ヴェルヨ・トルミス カレワラ(フィンランド叙事詩)に基づく呪文歌 トルミス特有の「呪術的リズム」「低声のドローン」「原始的な叫び」が特徴 男声合唱の“儀式性”を最大限に引き出す作品 Consort の緻密なハーモニーよりも、野性味・原始性が前面に出る 2. Frobisher Bay – カナダ民謡(Diane Loomer 編) 北極圏の海を舞台にした“静かな叙情歌” トラック 1 の呪術性から一転、透明で静謐な男声合唱の美 Consort の「柔らかいブレンド」が最もよく聴ける曲のひとつ 3. The Long View – Noel Ancell(指揮者自身の作品) 詩:オーストラリアの作家 David Malouf オーストラリアの大地・時間・歴史を俯瞰する哲学的作品 アンサンブルのために書かれたため、声の扱いが非常に自然 Consort の“オーストラリア的アイデンティティ”が最も明確に現れる 4. Winter Serenade – Conrad Susa アメリカの現代作曲家 ロングフェローの詩による、冬の光と影を描く抒情作品 ハーモニーが繊細で、Consort の精密な intonation が際立つ 5. Dúlamán – Michael McGlynn(Anúna) アイルランドの海藻採りの歌 リズムが強く、ケルト音楽のエネルギーが前面に出る Consort の“民族音楽的柔軟性”を示す好例 6. Daemon Irrepit Callidus – György Orbán 世界的に人気のハンガリー現代合唱曲 ラテン語のテキストに、ジャズ的リズムとハンガリー民謡的要素が融合 高度なアンサンブル技術が要求されるConsort の“精密さ × スピード感”が光る 7. Alleluia – Randall Thompson アメリカ合唱界の金字塔 穏やかで祈りに満ちた響き アルバムの中で最も「純粋な合唱美」を聴かせる曲 8. I Do Not Dream of You – Paul Stanhope オーストラリアの現代作曲家 Margaret Glendinning の詩による、静かな愛と喪失の歌 微細なダイナミクスが要求される Consort の“内省的な表現力”が際立つ 9. The Lamb – Calvin Bowman(詩:William Blake) Blake の象徴詩をもとにした、透明で神秘的な小品 男声合唱で歌うと、少年合唱とは異なる“深い静けさ”が生まれる Consort の「静の美」の極致 10. Mouth Music – Hebrides Islands(ケルトの口音楽) ヘブリディーズ諸島の“ケルトの口三味線” 言葉遊びのような高速シラブル アルバムの締めとして、生命力と遊び心を爆発させる アルバム全体の構造 《Incantations》は、単なる曲集ではなく、「儀式 → 自然 → 哲学 → 内省 → 祝祭」という流れで構成されています。 呪文・儀式(1) 自然と土地(2–4) 民族的エネルギー(5–6) 祈りと内省(7–9) 祝祭・生命力(10) この構造は、The Vocal Consort の音楽的幅を示すと同時に“声による世界巡礼”のような体験を作り出しています。(by Copilot 2026.05.04) ここまで来ると、昔、映画であったような「オーメン」とか「リ・インカーネーション」とか、特殊能力の世界なような気がします。選曲の特異性は、大地にあるのかあとか思ったり。コアラやカンガルーのような観光とは違う世界がある国なのかあと。土地そのものが持つ精神性とか。そういうものを大切にしているのだなあと感じました。だけど、「声」ってものが、思った以上に俗的、だったりするんですね。 (by Hetsuji 2026.05.04 MON up) |
| CD P&C 2004 |
(I Collection) |
JOURNEYINGS THE VOCAL CONSORT 2004 NOEL ANCELL, CONDUCTOR 1. The Traveller (Music, Noel Ancell. Text C. J. Dennis) Songs for the Open Road (Music, David Hamilton) 2. Songs for the Open Road - Land of Beyond (Text, Robert Service). 3. Songs for the Open Road - Where the west begins (Text, Robert Service).. 4. Songs for the Open Road - Roadways (Text, John Masefield) Piccolo: Frederick Shade). 5. Swansea Town (English Sea Chanty, arr. Robert Shaw & Alice Parker) 6. Skye Boat Song (Traditional Scottish folk melody, arr. Noel Ancell Text, Harold Boulton) Baritone solo, Thomas Drent 7. Shenandoah (Shanty, arr. James Erb) 8. Tarantella (Music by Randall Thompson. Text by Hilaire Belloc). Piano by Dean Sky-Lucas. 9. The Vagabond (Music Ralph Vaughan Williams. Text R. L. Stevenson) 10. Blessed quorum via (Music Charles Villiers Stanford, arr. D. G. Mason) Psalms of Ascent (Music Chester L. Alwes). Piano, Dean Sky-Lucas 11. Psalms of Ascent - Unto the Lord in my distresse 12. Psalms of Ascent - I to the hills lift up mine eyes & O all yee servants 13. Deep River (Traditional Spiritual, arr. Marvin Gaspard). Piano, Dean Sky-Lucas 14. Goin' Up to Glory (Traditional Spiritual, arr. André J. Thomas). Piano, Dean Sky-Lucas Sunburnt Country (Music, traditional and Trevor Jones. Text, traditional and Dorothea Mackellar.. 15. Sunburnt Country - Farewell to Old England 16. Sunburnt Country - Heave away 17. Sunburnt Country - Lumps of gold 18. Sunburnt Country - Lachlan Tigers 19. Sunburnt Country - Homing thoughts ジャーニーイングス ヴォーカル・コンソート 2004年 指揮:ノエル・アンセル 1. 旅人(作曲:ノエル・アンセル、作詞:C・J・デニス) 開かれた道のための歌(作曲:デイヴィッド・ハミルトン) 開かれた道のための歌 ― 彼方の地(作詞:ロバート・サービス) 2. 開かれた道のための歌 ― 西の始まり(作詞:ロバート・サービス) 3. 開かれた道のための歌 ― 道(作詞:ジョン・メイスフィールド、ピッコロ:フレデリック・シェイド) 4. 開かれた道のための歌 ― 道(作詞:ジョン・メイスフィールド、ピッコロ:フレデリック・シェイド) 5. スウォンジー・タウン(イギリスの船乗りの歌、編曲:ロバート・ショウ&アリス・パーカー) 6. スカイ・ボート・ソング(スコットランドの伝統的な民謡、編曲:ノエル・アンセル、歌詞:ハロルド・ボルトン)バリトン独唱:トーマス・ドレント 7. シェナンドー(船乗りの歌、編曲:ジェームズ・アーブ) 8. タランテラ(作曲:ランドール・トンプソン、歌詞:ヒレア・ベロック)ピアノ:ディーン・スカイ=ルーカス 9. 放浪者(作曲:レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ、歌詞:R・L・スティーブンソン) 10. 祝福された集い(作曲:チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード、編曲:D・G・メイソン) 昇天の詩篇(作曲:チェスター・L・アルウェス)ピアノ:ディーン・スカイ=ルーカス 11. 昇天の詩篇 - 苦難の中で主に祈りを 12. 昇天の詩篇 - 我は山々に目を上げよ、そしてすべてのしもべたちよ 13. ディープ・リバー(トラディショナル・スピリチュアル、編曲:マーヴィン・ガスパード)。ピアノ:ディーン・スカイ=ルーカス 14. 栄光への昇天(トラディショナル・スピリチュアル、編曲:アンドレ・J・トーマス)。ピアノ:ディーン・スカイ=ルーカス サンバーント・カントリー(作曲:トラディショナル、トレヴァー・ジョーンズ。歌詞:トラディショナル、ドロテア・マッケラー。) 15. サンバーント・カントリー - 古きイングランドへの別れ 16. サンバーント・カントリー - 天に昇れ 17. サンバーント・カントリー - 金の塊 18. サンバーント・カントリー - ラクラン・タイガース 19. サンバーント・カントリー - 帰郷の思い 《Journeyings》は、《Incantations》よりも“旅・移動・放浪・祈り”というテーマが明確に貫かれた、The Vocal Consort の初期代表作と言えるアルバムです。トラックリストをもとに作品構造・音楽的特徴・文化的背景・声楽的難度を統合して、アルバム全体を体系的に読み解きます。 《Journeyings》の核心 「旅(journey)」を、地理的・精神的・歴史的・宗教的に多層化したアルバム。 放浪者の旅(Vagabond / Traveller)海の旅(Sea shanties)文化の旅(スコットランド、アメリカ、アフリカ系スピリチュアル)信仰の旅(Psalms of Ascent)オーストラリアの大地への帰還(Sunburnt Country) この構造は、The Vocal Consort の音楽的幅を示すと同時に“男声合唱による世界巡礼”という物語を形成しています。 トラックごとの深い解説 「構造 × 文学 × 音響」を統合した視点で整理します。 1. The Traveller(Ancell / C. J. Dennis) 指揮者 Noel Ancell 自身の作品 C. J. Dennis のユーモラスで温かいオーストラリア詩 男声合唱の柔らかいブレンドが生きる アルバムの“旅の導入部”として最適な軽快さ Songs for the Open Road(David Hamilton) アメリカの詩人たちによる「旅の哲学」を男声合唱で描く組曲。 2. Land of Beyond(Robert Service) “未知の地への憧れ”を歌う 明るく伸びやかな旋律 Consort の透明な高声部が美しい 3. Where the West Begins(Robert Service) “西部”という象徴的空間 男声合唱の温かい響きが詩の広がりを支える 4. Roadways(John Masefield) ピッコロ(Frederick Shade)が加わり、旅の風景が鮮明に Hamilton の書法はシンプルだが、声の重ね方が巧妙 5. Swansea Town(Shaw & Parker 編) 英国海の労働歌 Shaw & Parker の編曲は“語り”のリズムが特徴 Consort の発音の明瞭さが際立つ 6. Skye Boat Song(Ancell 編) スコットランドの名旋律 バリトン独唱(Thomas Drent)が深い哀愁を添える Ancell の編曲は、少年合唱的透明感 × 男声の深みを融合 7. Shenandoah(James Erb 編) 世界的に有名な男声合唱アレンジ 長いフレーズを支えるブレスコントロールが難しい Consort の“無理のないレガート”が光る 8. Tarantella(Randall Thompson) Belloc の詩によるコミカルで高速な曲 ピアノ(Dean Sky-Lucas)が加わり、エネルギーが爆発 リズムの精密さが要求される難曲 9. The Vagabond(Vaughan Williams / Stevenson) 英国放浪者の象徴的歌曲 男声合唱版は、孤独と自由の二面性が強調される Consort の“深い低声”が作品に重みを与える 10. Blessed quorum via(Stanford / Mason 編) 19 世紀英国聖歌の荘厳さ アルバムの“宗教的転換点”となる曲 ここから「旅=巡礼」の側面が強まる Psalms of Ascent(Chester L. Alwes) 旧約聖書の「都上りの歌」を男声合唱で描く宗教組曲。 11–12. Unto the Lord / I to the hills lift up mine eyes ピアノ伴奏が祈りの高揚を支える Consort の“静かな強さ”が最もよく出る部分 宗教的緊張感と透明感が共存 13. Deep River(Spiritual, arr. Gaspard) アフリカ系アメリカ人スピリチュアル 深い祈りと魂の解放 Consort の柔らかい低声が非常に美しい 14. Goin' Up to Glory(arr. André Thomas) ゴスペル的エネルギー ピアノがリズムを牽引 アルバムの“宗教的クライマックス” Sunburnt Country(オーストラリア民謡 & Trevor Jones) アルバムの最終章。 旅の終わり=オーストラリアの大地への帰還を象徴。 15–19. “Farewell to Old England” → 移民の出発 “Heave Away” → 労働歌 “Lumps of Gold” → ゴールドラッシュ “Lachlan Tigers” → ブッシュボールad “Homing Thoughts” → 帰郷の歌 オーストラリアの歴史・労働・移民・自然が凝縮された終章。 アルバム全体の構造 《Journeyings》は、以下のような五部構成の旅物語として読むと最も美しい。 旅の開始(1–4) 海と異文化の旅(5–7) エネルギーと放浪(8–9) 祈りと精神の旅(10–14) オーストラリアへの帰還(15–19) これは、The Vocal Consort の音楽的幅だけでなく、 オーストラリアという土地の歴史と精神性を描いた作品でもある。(by Copilot 2026.05.04) 1作目よりも、自信が溢れているような演奏ですが、個性が強いアルバムです。ABCでも感じたのですが、オーストラリアのお国柄、なのでしょうか。選曲も個性的なので、Copilot 先生の解説を読みながら聴くのが良いと思います。印象的だったのは19. Sunburnt Country - Homing thoughtsで、オーストラリアの非公式な国歌と言われているらしい、明るく元気な雰囲気のWaltzing Matildaが、厳粛な雰囲気の編曲で厳かに歌われていたことです。(by Hetsuji 2026.05.04 MON up) |
| CD 2001 |
(I Collection) |
WEET & LOWS MUSIC FOR MEN'S VOICES THE VOCAL CONSORT NOEL ANCELL, CONDUCTOR 1 Pseudo Yoik NT (Jaakko Mäntyjärvi) 2 The Ballad of Little Musgrave and Lady Barnard (Benjamin Britten) 3 A Song of the Republic (Noel Ancell) 4 What Shall We Do with the Drunken Sailor (arr. Alice Parker and Robert Shaw) 5 Gae bring to me a pint o' wine (arr. Noel Ancell) 6 Bushes and Briars (Raiph Vaughan Williams) 7 Prayer of the Children (Kurt Bestor, arr. Andrea S. Klouse) 8 Lord, Make Me an Instrument of Thy Peace (John Rutter) 9 The Last Words of David (Randall Thompson) 10 Blessed art thou, Queen of heaven (Josquin des Prez) - excerpt 11 De Animals a-Comin' (arr. Marshall Bartholomew) 12 Little Innocent Lamb (arr. Marshall Bartholomew) 13 A Quiet Place (Ralph Carmichael, arr. Randy Crenshaw) 14 King Chanticleer (Nat D. Ayer, arr. Ken Malucelli) 15 A Happy Life (Vaughan McAlley) 16 The Mulligan Musketeers (R.W. Atkinson) 17 Sweet and Low (Sir Joseph Barnby) ウィート&ロウズ 男声合唱のための音楽 ヴォーカル・コンソート 指揮:ノエル・アンセル 1. 偽ヨイク(ヤッコ・マンティヤルヴィ作曲) 2. リトル・マスグレイヴとレディ・バーナードのバラード(ベンジャミン・ブリテン作曲) 3. 共和国の歌(ノエル・アンセル作曲) 4. 酔っぱらいの水兵をどうしよう(アリス・パーカー、ロバート・ショウ編曲) 5. ワインを一杯持ってきてくれ(ノエル・アンセル編曲) 6. 茂みと茨(レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ作曲) 7. 子供たちの祈り(クルト・ベスター作曲、アンドレア・S・クラウス編曲) 8. 主よ、私をあなたの平和の道具としてください(ジョン・ラター作曲) 9. ダビデの最期の言葉(ランドール・トンプソン作曲) 10. 天の女王よ、祝福されし者よ(ジョスカン作曲)デ・プレ) - 抜粋 11. 動物たちがやってくる(マーシャル・バーソロミュー編曲) 12. 小さな無垢な子羊(マーシャル・バーソロミュー編曲) 13. 静かな場所(ラルフ・カーマイケル、ランディ・クレンショー編曲) 14. 王のシャンティクリアー(ナット・D・エイヤー、ケン・マルチェリ編曲) 15. 幸せな人生(ヴォーン・マッカリー) 16. マリガン・マスケティアーズ(R・W・アトキンソン) 17. スウィート・アンド・ロウ(ジョセフ・バーンビー卿) Sweet & Low’s – Music for Men’s Voices》(The Vocal Consort, 2004–2005頃)は、The Vocal Consort の“男声合唱の百科事典”のようなアルバムです。 《Journeyings》《Incantations》が「テーマ性の強い構成的アルバム」だったのに対し、《Sweet & Low’s》は、男声合唱の多様性そのものを提示する“声のショーケース”になっています。「構造 × 音楽性 × 文化背景 × 声質分析」を統合して、全曲を体系的に読み解きます。 《Sweet & Low’s》の核心 男声合唱のあらゆる側面を一枚に凝縮したアルバム。 民族音楽(Pseudo Yoik) イギリス民謡・バラッド(Britten, Vaughan Williams) 海の歌(Shaw & Parker) スピリチュアル(Bartholomew) 現代合唱(Rutter, Thompson) ルネサンス(Josquin) コメディ(King Chanticleer) オーストラリア作品(Ancell, McAlley) The Vocal Consort の“声の多面性”を最もよく示す録音と言える。 トラックごとの深い解説 「音響・文学・文化」を統合した視点で整理します。 1. Pseudo Yoik NT(Jaakko Mäntyjärvi) フィンランドの作曲家による“偽ヨイク” 意味のない音節で、北方民族の呪術的歌唱を模倣 リズム・発音・声色の変化が極めて難しい アルバムの“声の実験性”を象徴するオープニング 2. The Ballad of Little Musgrave and Lady Barnard(Britten) ブリテンの男声合唱バラッド 長大な物語を語り切る“語りの技術”が要求される Consort の明瞭なディクションが光る 英国バラッドのドラマ性 × ブリテンのモダンさ 3. A Song of the Republic(Noel Ancell) 指揮者自身の作品 オーストラリアの詩をもとにした“市民的・公共的”な合唱曲 Consort のアイデンティティを象徴する一曲 4. What Shall We Do with the Drunken Sailor(Shaw & Parker) 世界的に有名な海の歌 Shaw & Parker の編曲は“語り × リズム”が特徴 Consort の発音の明瞭さと軽快さが際立つ 5. Gae bring to me a pint o’ wine(Ancell 編) スコットランド民謡 Ancell の編曲は、素朴さと透明感のバランスが絶妙 男声合唱の柔らかいブレンドが美しい 6. Bushes and Briars(Vaughan Williams) イングランド民謡の名旋律 VW の“牧歌的・内省的”な世界 Consort の静かなレガートが際立つ 7. Prayer of the Children(Kurt Bestor) 世界的に有名な現代合唱曲 Andrea Klouse の男声版は、祈りの透明感が強調される Consort の“静の美”が最もよく出る曲のひとつ 8. Lord, Make Me an Instrument of Thy Peace(John Rutter) アッシジのフランチェスコの祈り Rutter の典型的な“温かい和声” 男声合唱で歌うと、少年合唱とは異なる深い静けさが生まれる 9. The Last Words of David(Randall Thompson) 力強いアメリカ合唱の象徴 Consort の“強いフォルテ”と“緻密なハーモニー”が両立 10. Blessed art thou, Queen of heaven(Josquin)– excerpt ルネサンス多声音楽 男声合唱で歌うと、透明感 × 深みが融合 Consort の純度の高い intonation が際立つ 11–12. De Animals a-Comin’ / Little Innocent Lamb(Bartholomew 編) アメリカのスピリチュアル リズムの軽快さと語りの巧みさが要求される Consort の“遊び心”がよく出る 13. A Quiet Place(Carmichael / Crenshaw 編) ジャズ的ハーモニー 男声合唱の“柔らかい深み”が美しい アルバムの中で最も“夜の静けさ”を感じる曲 14. King Chanticleer(Nat D. Ayer / Malucelli 編) コミカルな劇場音楽 発音の明瞭さと表情の豊かさが要求される Consort の“演劇性”が発揮される 15. A Happy Life(Vaughan McAlley) オーストラリアの現代作曲家 シンプルだが深い哲学性 Consort の“自然体の美しさ”が出る 16. The Mulligan Musketeers(R. W. Atkinson) コミカルで軽快な男声合唱曲 リズムの正確さとユーモアが鍵 17. Sweet and Low(Joseph Barnby) 19 世紀英国の甘美なパートソング アルバムのタイトル曲 男声合唱の“柔らかい子守歌的響き”の象徴 � アルバム全体の構造 《Sweet & Low’s》は、以下のような四部構成の声の旅として読むと最も美しい。 声の実験(1–2) 民謡・バラッド・海の歌(3–7) 祈りと精神性(8–10) スピリチュアル・ジャズ・コメディ・パートソング(11–17) つまり、“男声合唱の全領域を一枚で巡るアルバム”という構造になっている。《Sweet & Lows》というタイトルは、単なる曲名の引用ではなく、アルバム全体の“美学的核心”を象徴する二重構造の言葉です。 ここには、The Vocal Consort の音楽観・男声合唱の本質・作品構成の哲学がすべて凝縮されています。 アルバムの最後に収録されている Joseph Barnby《Sweet and Low》(テニスンの詩による子守歌)。この曲は、甘く(Sweet)低く(Low)穏やかで、柔らかく、包み込むような男声合唱の響き【男声合唱の“低声の甘美さ”を直接的に】象徴するアルバム。(by Copilot 2026.05.04) 初めて聴いたアルバムがSWEET&LOWS。作業しながら聴いたのですが、とても心地良かったです。なんというか、癖がないところが聴きやすかったのだと思います。(by Hetsuji 2026.05.04 MON up) |