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Art of the treble~sounds’Library (JAPAN)

Cassette tape テルツ少年合唱団Tolzer Knabenchor

 私の場合、テルツ少年合唱団のことは,この合唱団をモチーフにして描かれた,たらさわみち氏作「バイエルンの天使」を抜きにしては語れない。83年頃だと思うが,知人から本を紹介されて読み,テルツ少年合唱団を聴き始めた。このページのこれはこのレコード・・・的な読み方&聴き方をファンはしていたと思う。(私も何度もWingさんにエピソードの音源を特定してもらっていた。)本を読んでいた縁で,B-Sソリストのアラン・ベルギウス君のプライベートLPを手にすることが出来たのも幸運だった。
 生で聴いたのは1990年。初めての,しかもボロいホールで(ごめんなさい)「とっても,楽しかった」「上手だった」と感じて,幸せな気分で帰途についたことを覚えている。聴いた人なら解ると思うが,テルツのソリストの声は強靱で,成人男子と対等に歌っても埋もれることがない。(世界各地でギャラを貰って歌っている少年たちだから当然ではある)なおかつ「少年」というプラスアルファがある。
 『一人一人がソリストとして音楽的に高いものを持っている』合唱団として,異彩を放つ。
 そして,最後に,大切なダソクを一つ…この合唱団の声のキーワードは『少年の心意気』。(by Hetsuji) 1999 up

 CT

1992
  Der Tolzer Knabenchor singt die schonsten deutschen Volkslieder (Musicland Records 513 262-4)TAPE (P)1992 / 指揮:Gerhard Schmidt-Gaden

<seite1>
1.Wie schon ist doch die Welt.....2:58
2.Sah ein Knab' ein Roslein stehn.....3:35
3.Der Mai ist gekommen.....2:45
4.Wenn ich en Voglein war.....2:40
5.Am Brunnen vor dem Tore.....3:15
6.Es klappert die Muhle am rauschenden Bach.....1:55
7.Medley.....2:44/
a)Wer recht in Freuden wandern will/b)Mit dem Pfeil dem Bogen/c)Muss i denn zum Stadtele hinaus
8.Guter Mond du gehst so stille.....3:08
<seite2>
1.Lustig ist das Zigeunerleben.....2:40 
2.Im schonsten Wiesengrunde.....3:47
3.Heissa Kathreinerle.....2:16
4.Wohlauf in Gottes schone Welt.....2:47
5.Wem Gott will recht Gunst erweisen.....2:19
6.Kein schoner Land.....2:12
7.Medley.....3:09/a)Das Wandern ist des Mullers Lust/b)Horch was kommt von drausen rein/c)Ein jager aus Kurpfalz 
8.Ade zur guten Nacht.....3:55

 同じタイトルで1976年頃に録音されたアルバムを先週紹介しましたが、これは明らかにそれとは異なっています。ジャケット写真は1990年来日組のちょっと幼い頃、おそらく1988-89年頃ではないでしょうか。 
 1976年頃録音のものと比べると、16年という時の差が合唱の雰囲気にも現れています。元気があるのは変わりありませんが、元気をほんのちょこっとポケットにしまったかわりに芸術性が増しているような気がします。なんというか、エレガントになったというか・・・。ソロがふっと現れたりもして、そんな時はついつい聞き入ったりも。でも16年前の録音のような、溢れてこぼれてさらに湧き出してくるような元気印の心意気がいっぱいのものも好きなので、どっちがいいというのは言えないですね。そう、どっちもテルツで、どっちも好きなんです!そして両方に共通なのは、聴いているとぐんぐん楽しくなってくることです。 (by Wing) 2003/02/09 up 
 CT

1987
  'S CHRISTKIND KOMMT BALD・Der Tolzer Knabenchor singt Lieder zur Weihnacht (HORZU MUSIK MC 1602)TAPE (C)&(P)1987/指揮:Gerhard Schmidt-Gaden

(Seite1)
1.Es ist ein Ros entsprungen.....3:15 
2.Morgen Kinder wird's was geben.....2:47
3.In Dulci Jubilo.....3:52
4.Leise rieselt der Schnee.....3:10
5.Suser die Glocken nie klingen.....3:50
6.Ihr Kinderlein kommet.....2:10
7:Still,still,still.....3:16
8.Kommet ihr Hirten.....3:00
(Seite2)
1.Stille Nacht,heilige Nacht.....3:18
2.Vom Himmel hoch.....3:30
3.Kling Glockchen,klingelingeling.....2:03
4.Oh Tannenbaum.....3:10
5.Jingle Bells.....2:35
6.Alle Jahre wieder.....3:43
7.Zu Bethlehem geboren.....3:03
8.Oh du Frohliche.....3:45

 このアルバムは実はCDで以前紹介した「WEIHNACHTEN DAHEIM(PILZ 75115 )」とほぼ同じものでした。でもCDの方は副題に「singt die schonsten deutschen Weihnachtslieder」とあるので、このアルバムに入っているジングル・ベルが省かれて、他の曲に差し替えられ、さらに2曲ほど追加されています。ただ発売はこちらの方がCDより1年前になっていますので、原盤はこっちかな?と思います。・・・でも実は原盤はさらに別にあったりして。
 内容はというと、ソロもぽつぽつと結構入っているし、アレンジも凝っていてかなり楽しめると思います。まぁテルツですからもちろん元気印ではあるのですけどね。「ア~ア~~♪」ってソプラノ・ソロがメロディ・ラインとは別に入ってくるアレンジも結構多く、天から声がふわーって感じがクリスマスにぴったりです。CDでは省略されちゃっているジングルベルもめったに聴けないドイツ語バージョンで結構いいんですよ~。 (by Wing) 2003/04/20 up 
 CT

1985
  BERGWEIHNACHT mit dem Tolzer Knabenchor (MUSICLAND RECORDS 843 919-4)TAPE 1985年録音/指揮:Gerhard Schmidt-Gaden

(Seite A)
1.Ach, wann kommen Jene stunden.....3:20
2.Gegrusst sei Maria.....3:13
3.Wer klopfet an.....4:24
4.Felsenharte Bethlehemiten.....3:21
5.Es kimmt an Engel vom Himmel herab.....1:30
6.An Martin Seina(Instrumental).....3:05
7.Geht's buama, steht's gschwind auf....2:25
8.Krumperhax Martinsbua.....1:54
(Seite B)
1.Buama auf!.....2:39
2.Ihr Morser erknallet.....3:03
3.O heiliges Kind, wir grusen dich.....3:06
4.Es werd scho glei dumpa.....4:14
5.Marienweise(instrumental).....2:46
6.Schlaf Jesulein zart.....2:24
7.Jetzt hat sich hart auftan.....2:01
8.Dort oben am Berge, da wehet der wind.....4:42 
9.Andachts-Jodler.....1:23

 これはオルフのクリスマス物語とセットで収録されていたクリスマス曲の原盤です。CDも出ているようです。このカセットには(P)1990としかありませんが、オルフとのアルバムに録音データがあったので1985年録音と判明。
 アコーディオンやなんかを伴奏に賑やかになりすぎず、でも明るくドイツ語圏のクリスマスをうたったアルバムです。ウィーン少のトイフェルファミリーと歌ったクリスマスアルバムと雰囲気が似てますかね。曲もバイエルン地方やチロル、ザルツブルクなんかの民謡のようなのでとっても牧歌的。私のヨーロッパのクリスマスのイメージは、雪の積もる山の地方(ハイジの住んでた村をイメージ)、かわいいロココ風の教会で聖歌隊がクリスマスの曲を歌うというもの。ものすごーーい勝手なイメージですが、そういうのなので、このアルバムはまさにいい感じにはまってます。
 ちなみにソロもところどころに織り込まれていますし、ソプラノ、アルトとも上手です。 (by Wing) 2003/03/30 up 
CT

1976  
Der Tolzer Knabenchor singt die schonsten deutschen Volkslieder (KOCH-RECORDS C 221 410)TAPE (P)1976 / 指揮:Gerhard Schmidt-Gaden

<seite1>
1.Hoch auf dem gelben Wagen.....3:12
2.Wer recht in Freuden wandern will.....2:09
3.Treue Bergvagabunden.....2:34
4.Hohe Tannen.....2:45
5.Wenn die bunten Fahnen wehen.....2:17
6.Jenseits des Tales.....2:45
<seite2>
1.Im schonsten Wiesengrunde.....2:25
2.Wem Gott will rechte Gunst erweisen.....2:00 
3.Schwarzbraun ist die Haselnus.....3:04
4.Ein Heller und ein Batzen.....3:21
5.Das Wandern ist des Mullers Lust.....2:38
6.Nun ade, du main lieb Heimatland.....2:06

 これぞテルツの元気の出る1枚!楽しさ120点満点です。
 録音詳細はありませんが、P1976とあるのでおそらく1975、76年あたりのものだと思います。ジャケット(とカセットテープでもいう?)は、ルドルフ・ショック氏との民謡LPと同じメンバー。でも民族衣装バージョンの制服が今とちょっと違っているのが目を引きます。
 さて、メンバーはルドルフ・ショック氏との民謡LPと一緒ですが、アルバムの雰囲気は全然違います。控えめさなんて微塵もなし。エンジン全開!出発進行~って感じです。落ち込んでいるときにこのアルバムを聴いたら、なんだか落ち込んでいるのがバカらしくなってしまうでしょう。歌うことを心底楽しんでいる、そんな気持ちがストレートに伝わってくるアルバムです。
 ちなみにソロはありません。賑やかな伴奏をお供にガンガン歌い進んでいきます。Heimat Melodieシリーズのようなので、山に関係した曲やそういう地方の曲が集められているようです。こういうのをBGMにヨーロッパ・アルプスをハイキングできたら最高ですね~。 (by Wing) 2003/02/02 up  
 CT   Oma futtert ihren Pudel・Tag fur Tag mit Apfelstrudel (Schwann H&L 22 121)TAPE (P)1983/指揮:Gerhard Schmidt-Gaden

(Seite A)
1.Das Schwimmbad
2.Der Mops aus unserm Haus
3.Der Froschquakerchor
4.Dunkel-Schmunkel
5.Unsre kleine Eisenbahn
6.Oma futtert ihren Pudel
(Seite B)
1.Die Fliege aus Alabama
2.Die Ananas im Regenfass
3.Das Jahreszeitenlied
4.Schnell und lagsam
5.Das Nilpferdspiel 
6.Die silbergraue Strausenfeder

(ソリスト)
Stefan Bandemehr.....A-3
Volker Wilkens, Martin Busen.....A-5

これは一風毛色の変わったアルバムです。子供のためのアルバム、つまり「こどもの歌」なのですが、音楽の教科書にのっているようなひと昔前の奴じゃなくて、ドラムとかも伴奏に使ったノリがよかったり、メロディラインが奇妙だったりする「現代版こどもの歌」って感じ。語りや口笛なんかも入ってます。
 もうA面の1曲目からノリノリ。チャカチャカドラムを伴奏に気持ちいいくらいの言葉さばきで歌っていきます。ある意味はまりますね、このアルバム。曲もやけに耳に残るのが多いし・・・。A面4曲目なんかも、テルツってみんな役者だよなぁ~って感心しちゃうくらい感情たっぷり。バッハを感情たっぷりに歌う、それもテルツですが、こういう曲を歌わせても一級品に楽しい。ソリスト名の記載のある曲はソロ・オンリーで歌われますが、それ以外の曲でもたまにソロや語りが入るので厭きません。歌詞の内容も面白そうなので、ドイツ語がわかればもっと楽しいだろうなぁって思います。でも言葉さばきを聞いているだけでも、ドイツ語ドイツ語していて十分楽しいですよ♪  (by Wing) 2003/04/13 up 
 CT

24.-27.
3.1983
  So ein Struwwelpeter (Schwann H & L 22 124) rec. 24.-27.3.1983 Munchen

<Seite 1>
1.So ein Struwwelpeter (Prolog)
2. Die Geschichte vom bockigen Martin 
3. Die Geschichte vom Tierqualer Matthias
4. Die Geschichte von der faulen Angelika
5. Die Geschichte von der eigensinnigen Ulrike
6. Die Geschichte vom fernsehverruckten Frank
7. Die Geschichte vom Kaputtmacher Siegfried
<Seite 2>
8. Die Geschichte vom verbrannten Spielzeug
9. Die Geschichte vom Makelfritzen
10. Die Geschichte von der Daumenlutscherin Sibylle
11. Die Geschichte vom Faxenmacher Franz
12. Die Geschichte von der ungezogenen Luise
13. Die Geschichte vom Stromer Johannes
14. Die Geschichtevon der alten Oma Enzenbach

 これはドイツの子供向けのお話を歌にしたものです。「So ein Struwwelpeter」は「もじゃもじゃペーター」と訳されて日本でも結構知られているようで、もともとはハインリヒ・ホフマンというドイツの精神科医が自分の子どものしつけ用に描いた絵本だそうです。それが愛され広まるうちに、お話や絵が作りかえられたり模倣したスタイルのものがでてきたらしく、これはそういうもののひとつのようですね。このアルバムのテキストはHansgeorg Stengelという人によって書かれたものです。
 私がこのアルバムを初めて聴いたのは、20年程前にカセットにコピーしてもらったものでした。曲目を手書きでもらうような時代ですから詳しいことはもちろんわからず、タイトルを見るといろいろな名前が出てきてお話っぽいけどなんだか奇妙な音楽だなぁと思って聴いていました。そしてどちらかというと好んで聴くという類のものではなく、棚にしまいっぱなしの分類になっていました。でも最近、この奇妙さがなんとなくツボに入ってしまってお気に入りとなってきてしまいました。好みって変わるものですねぇ。録音が1983年で同時期・同レーベルのアルバム「Oma futtert ihren Pudel」のすぐ後のカタログ番号なので、子供の歌のシリーズモノだったのかなと思います。事実「Oma ・・」が新しい子供の歌ⅠでこれがⅡだったという話も耳にしたことがありますし。でも「Oma ・・」に比べるとこちらは歌というよりお話色が強いです。メロディーだけ聴いてるとほとんどが明るい曲、愉快な曲ではなく、いったいどんなお話なんだろうと想像を掻き立てられるのがある意味楽しい。そしてさすがはテルツ、その表現力でこういう妙な音楽でも違和感なく聴かせてくれます。それにソロが多くてしかも上手。やっとオリジナルのカセットを手に入れることができましたが、いつかLPを見つけたいものです。         (by Wing) 2006/05/12(Friday)up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)