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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

THE CHOIR OF ST.PATRICK'S CATHEDRAL,DUBLINTHE CHOIR OF ST.PATRICK'S CATHEDRAL,DUBLIN





CD

2012 
  In Dublin's Fair City(Regent Records/REGCD369)Recorded on 26th-28th March 2012 in St Patrick's Cathedral,Dublin/Choristers of St Patrick's Cathedral Dublin/David Leigh, organ/Stuart Nicholson, director/dianne Marshall, harp/Victoria Green, guitar

1. Dear Lord and Father of mankind(Parry)
2. He delivered the poor(from Hear my words,ye people)(Parry)
3. Nunc Dimittis(Geoffrey Burgon)
4. Bethlehem Down(Peter Warlock)
5. With my whole heart(from Wherewithal shall a young man)(Samuel Sebastian Wesley)
6. Corpus Christi Carol(from A boy was born)(Britten)
7. There is no rose(from A Ceremony of Carols)(Britten)
8. Interlude(from A Ceremony of Carols)Britten(4:08)
9. How far is it to Bethlehem? (arr John Dexter)
10. How beautiful are the feet(from Messiah)(Handel)
11. Largo(from Concerto in D major RV93)(Antonio Vivaldi)
12. Jubilate Deo(from Saint Patrick's Service)(Ernest Dines)
13. A Song of the Tree of Life(Ralph Vaughan Williams)
14. The Call(from Five Mystical Songs)(Vaughan Williams)
15. Concert-Fantasia In D Minor(Robert Prescott Stewart)
16. Ex ore innocentium (John Ireland)
17. A grateful heart (Mary Plumstead)
18. A Gaelic blessing (John Rutter)
19. The Salley Gardens (arr Britten)
20. Cockles and Mussels (arr Stuart Nicholson)

solo:Ben Middleton(3,20), Brad Hennessy(14), Thomas Maxwell(20)

聖パトリックのグリーンを基調にしたジャケットがかわいらしい。アルバム全編ボーイソプラノのみで歌われる、その歌声もかわいらしい。が、ソロも合唱もよく声が出ていて、高音もハーモニーもきれいに歌えているにもかかわらず、そのかわいらしさが(発声というのか発音のせい?)、時に児童合唱団のような幼い印象を与えるので、好みが分かれるかもしれない。特に前半の宗教曲が、本来「子供っぽさ」は必要のない性質のものだけにくすぐったい違和感。
一方で、ゆっくりめの曲では、彼らの歌声の特徴が、柔らかく優しく、平和で牧歌的な雰囲気を出していて、逆にとってもぴったりとする。Jubilate Deoと、最後の四曲である。最後の三つはアイルランドゆかりの曲で、サリー・ガーデンはハープの柔らかい音色をバックに歌われる。「柳の庭を下ったところで愛する人と会った…」とゆったりと歌われるが、セントパトリックの歌声は例えるならば花咲く田舎家の庭の木漏れ日のイメージ。最後のCockles and Musselsはセントポールのボール・フェニックスのアルバムで聞いて以来、哀しくも情景美の歌詞とハーモニーの美しさでお気に入りの曲。別の演奏でも聞いてみたいと思っていたが、それが地元ダブリンの聖歌隊ともなれば本望。このアルバムのタイトルは、この曲の出だしの歌詞。伴奏はギターとオルガン。ギターって、ハープみたいに透明な音が出るものなのね。アレンジはセントポールのものとは異なるが、やはりハーモニーがとても美しい。  (by Emu)2013/08/01 thu up
 CD   From Highest Heaven(STPC 2001)Recorded in St.Patrick's Cathedral in 1996/The Choir of St Patrick's Cathedral/Director: John Dexter/Alan Smale violin/Aine ni Dhubhghaill harp/Timothy Noon organ

1.Spirit of the Living God(Anon)        
2.Ave Maria(Bach/Gounod)        
3.Let us now praise famous men(Hewson)
4.Jesu, Joy of man's Desiring(Bach)       
5.O for the wings of a Dove(Mendelssohn)
6.Berceuse(Godard)        
7.Panis Angelicus(Franck)        
8.Vom Himmel hoch(Karg-Elert)       
9.Seek ye the Lord(Varley Roberts)        
10.Meditation from Thais( Massenet)        
11.Hungarian Dance no 5(Brahms)       
12.Carolan's Concerto(Hewson)       
13.It is not the tear(Moore)        
14.Avenging and Bright(Moore)       
15.Lullaby(Elgar)       
16.Cortege et Litanie(Dupre)        
17.Te Deum(Britten)

Treble solo:Jack Quilligan(5,17),Karl Knuttel(9)

先に紹介したクリスマスや宗教曲集から約10年後、同じDexter氏の指揮による録音だが、ゆっくり目の曲が揃う前半〜中盤では素朴美は薄れて何だか間の抜けた演奏になっている。「天上から降り注ぐ声」をイメージしたのかもしれないが、全体的にもったり感とメリハリのなさが強い。録音技術が良くて細かい粗まで捉えているのも原因かもしれない。ソリストも声は出ているのだがちょっとほわほわとしているかなあ。それに何でハンガリー舞曲が入っているんだろう。ヴァイオリンとオルガンという構成は面白いけれど。。
収録曲の中には「おっ!」と注目するいいのが入っている。Hewsonは19世紀にセントパトリック大聖堂のコリスターで後オルガニストだったというこの聖歌隊ゆかりの人物で、流麗な旋律が美しい。9曲目「Seek ye the Lord」の作曲
者Robertsは18〜19世紀にかけてオックスフォード・モードリン・カレッジのオルガニストだった人で、この曲は元来テノール・ソロように書かれたもの。このアルバムではテノールに変わってトレブルがソロを歌い、そこに合唱が柔らかく絡んでいく。Wesleyのような穏やかな美しい旋律で、ほかの演奏でも聞きたいと思った。13曲以降は元気な曲が続き、演奏も頑張っている。(ということはゆっくり目の曲がダメなのかな)  (by Emu) 2003/11/16 up 
 CD   THE CHOIR OF ST.PATRICK'S CATHEDRAL,DUBLIN(PINEWOOD RECORDS/PRBS801)録音年不明at St.Patrick's Cathedral,Dublin/Choir of St.Patrick's Cathedral,Dublin/Organist and Master of the Choristers:John Dexter

1.Bells and Choir Procession       
2.Let all the World(Sydney Grieg)       
3.Sunest and Evening Star(Hewson)       
4.Ave Verum Corpus(Mozart)       
5.Organ-Trumpet Tune(Purcell)       
6.Psalm 150(Stanford)       
7.O for the Wings of a Dove(Mendelssohn)       
8.Clamos Cervi(Potter)       
9.Nunc Dimittis in G minor(Purcell)       
10.St.Patrick's Breastplate(Stanfor)       
11.Organ-Toccata in B minor(Gigout)       
12.God be in my Head(Walford Davies)       
13.The Ring of Twelve Bells

Boy soloist:Clive Brown(8)

 アイルランド共和国の首都ダブリンに座する同国カトリックの総本山、セント・パトリック大聖堂の聖歌隊による宗教曲集。聖歌隊は、Naoさんの表現を借りると基礎がしっかりしていて聞きやすい。そして、高音でも質の落ちない、素朴だが落ち着いた伸びやかな歌声が好感度大。ゆっくりめにしみじみと歌うのも味わい深い。聖堂の中で歌っている声を、石壁に当たって返ってくる響き共々まっすぐに録っているのも雰囲気が出ていてよい。
 アルバムは、まずは大聖堂の鐘の音で始まる。演目としては載っていないが、続いて聖歌隊によるVeni Creator Spiritusの唱和が徐々に近づいてきて、ミサの場で彼らが入場してくるのを聞いているような気分。2曲目と3曲はかつてのここのオルガニストだった2人の作曲家によるもので、Let all the World〜は堂々としたアンセム。Sunset〜はテニソンの詩に旋律をつけたもので、アカペラで歌われる。ドイツ語圏で「夕べの歌」等のタイトルが付いている曲に感じられるような穏やかなメロディーで、メインで歌っているトレブルたちの声がストレートに響いて美しい。4曲目のアヴェ・ヴェルムは、衒いのない歌いぶりだが、高音・フォルテの部分もさらりとこなしておりシンプルな感激を覚える。5曲目はファンファーレのような曲で、短いオルガン独奏が、アルバム中いい感じのアクセントになっている。7曲目の「鳩のように飛べたなら」は、ソリストのClive Brownの声が優しげなせいもあるのだろう、ソロを引き立たせるというよりは、ソロを合唱に溶け込ませるようなアプローチをしている。ソロも良かったが、ゆっくりと説き聞かせるよに各々のパートが独立して聞こえてくる合唱もよかった。スタンフェードの「聖パトリックの胸当て」は、常の演奏よりもゆっくりとしていて、これもじっくりと味わい深い。アルバムの最後は、大聖堂の鐘の音で締めくくり。(by Emu 2003/10/19 up) 
 CD   CHRISTMAS CAROLS(PINEWOOD RECORDS/ PRBS802CD) P.1984 / Choir of St.Patrick's Cathedral,Dublin/Director:John Dexter/Organ:Malcolm Wisener/Percussion:John Fennessy/ Patrician Trumpet Ensemble

1.Once in royal David's city       
2.God rest you merry gentlemen       
3.Away in a manger       
4.While shepherd's watched their flocks by night
5.Ding dong merrily on high       
6.Silent Night       
7.In the bleak midwinter       
8.Unto us is born a son       
9.O come all ye faithful       
10.O little town of Bethlehem       
11.The Storke(W.S.Greig)       
12.Good King Wenceslas       
13.Child in a manger       
14.The first Nowell       
15.See amid the winter's snow       
16.The holly and the ivy        
17.Hark!the herald angels sing

スタンダードな曲を集めたクリスマス・キャロル集。演奏に総本山大聖堂に相応しい貫禄を持ちながらながら、何しか大らかで牧歌的で素朴な雰囲気があるのは緑の国アイルランドというお国柄だろうか。「我こそは!」という激高なプライドというか気負いがないのだろうな。トレブル合唱も、カバー写真のかわらしいイメージに似合わず落ち着いた声。ほどよい残響が気持ちいい。アレンジの半分は指揮者のDexter氏による。前奏や伴奏に時々鉄琴やトライアングルを用いて軽やかさを演出したりとなかなか工夫が効いているが、全体には奇をてらわず素直に編曲にしていて好感が持てる。演奏中、ちょっと意外かつ味わい深かったのが「O Little Town of Bethlehem」がゆったりゆっくりと歌われていること。普通は結構華を持たせて歌っているから。「The Storke」はかつてこの聖歌隊のオルガニストだったGrieg氏による作品で、合唱をバックに透明で細いB-Sソリストがじんわりと歌っている。「Child in a manger」は実は「Morning has broken」の旋律。伴奏のオルガンが奏でる旋律がきれいだなあ、と思っていたら案の定ラッターさんの編曲だった。Dexter氏編「The holly and the ivy」のオルガン伴奏もかわいい。(by Emu 2003/10/19 up) 

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