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Art of the treble~sounds’Library

Coro della Cappella Sistinaシスティ-ナ礼拝堂合唱団

現在のシスティ-ナ礼拝堂合唱団は、ローマ法王自身が礼拝を行う際に聖歌の演奏を受け持つために1480年に創設されたが、その起源は3世紀のローマ帝国時代までさかのぼり、1700年以上の永い歴史を持つという。
 礼拝のために歌う時はシスティ-ナ礼拝堂聖歌隊(Capella Sistina),コンサート等礼拝以外の目的で歌うときはシスティ-ナ礼拝堂合唱団(Coro della Cappella Sistina)と名称を使い分けるらしい。
 「子どもは抑えつけてはいけない。厳しく管理したら自由に声が出なくなる。自然な声が出なければ、音楽も涸れてしまう」 これは終身音楽監督バルトルッチ氏のお言葉。以上、1996年の公演プログラムより 
…なんだか感動してしまった。(by Hetsuji)1999up

Cappella Musicale Pontificia “Sistina”= システィーナ礼拝堂聖歌隊(全体)
Pueri Cantores della Cappella Sistina= その中の「少年聖歌隊」部門

Cappella Sistina(システィーナ礼拝堂聖歌隊)とは
- ローマ教皇庁直属の公式聖歌隊
- 成人男性歌手(プロ)+少年歌手で構成
- 典礼、教皇ミサ、儀式音楽を担当
- 世界最古級の合唱団(6世紀〜)

Pueri Cantores della Cappella Sistina とは
- Cappella Sistina の少年部(ボーイ・コーラス) 変声期前の少年のみ
- 主に ソプラノ を担当
- 典礼の旋律線を担う最重要パート
- 伝統的に「教皇の少年聖歌隊」と呼ばれる存在

Cappella Sistina は「合唱団全体」
Pueri Cantores はその中の「少年部」
- 典礼では **少年(S)+成人男性(A/T/B)** が一体となって歌う

「教皇の少年聖歌隊」
Pueri Cantores della Cappella Sistinaバチカン公式の少年聖歌隊を指す最も正確な名称【公式名称。典礼・音楽文脈で最も正確】
②Il coro dei ragazzi del Papa 教皇の少年合唱団【一般向けの説明。意味が直感的】
③I fanciulli cantori del Papa 教皇の少年歌手たち(やや古風で典礼的)【古典的・典礼的な響き】
④Il coro dei bambini della Cappella Sistina システィーナ礼拝堂の少年合唱団【子どもであることを強調】
「教皇の少年聖歌隊」=システィーナ礼拝堂聖歌隊の少年部 を指すラテン語の呼称
①Pueri Cantores Cappellae Sixtinae 「システィーナ礼拝堂の少年歌手たち」最も正確で、現代バチカンが用いるラテン語形。
②Pueri Cappellae Pontificiae 「教皇礼拝堂の少年たち」
③Pueri Cantores Pontificii 「教皇の少年歌手たち」
④Pueri Chorales Pontificii 「教皇の少年合唱団」(やや古典的)
⑤Pueri Cantores Romani 「ローマの少年歌手たち」(16〜17世紀の文献で散見)

<指揮者>
Domenico Bartolucci(バルトルッチ) – 1956–1997
パレストリーナ様式の復興
ヨハネ23世・パウロ6世・ヨハネパウロ2世の時代を支える
2010年に枢機卿に叙階されるほどの重鎮

Giuseppe Liberto(リベルト) – 1997–2010
典礼音楽の柔らかい音色を追求

Massimo Palombella(パロンベッラ) – 2010–2019
合唱の透明化・ルネサンス様式の再構築
少年声の純化と成人声のビブラート抑制を徹底

Marcos Pavan(マルコス・パヴァン) – 2019–現在
ブラジル出身
少年部の教育改革
システィーナの国際化を推進 (by Copilot 2026.05.09 SATup)

CD

2010.9.10-16 


(I Collection) 
 Ubi Petrus, ibi Ecclesia ペトロのいるところに、教会がある
The Liturgical Year with the traditional music from Papal Celebrations 教皇儀式の伝統音楽による典礼暦年
L’Anno Liturgico nella tradizione musicale delle Celebrazioni Pontificie 教皇典礼の音楽伝統による典礼暦年

Live recording of the concert in Westminster Cathedral dedicated to the Apostolic Journey of Benedict XVI to the United Kingdom (16–19 September 2010) 2010年9月16〜19日のベネディクト十六世教皇の英国使徒的訪問に献げられた、ウェストミンスター大聖堂でのコンサートのライヴ録音

Sistine Chapel Choir
Cappella Musicale Pontificia “Sistina
ローマ教皇音楽隊〈システィーナ〉(システィーナ礼拝堂聖歌隊)
Direttore: Massimo Palombella
指揮:マッシモ・パロンベッラ

musica sacra collana – volume 5
ムジカ・サクラ叢書(シリーズ)第5巻
Libreria Editrice Vaticana バチカン出版社

1. Nos autem gloriari :しかし、私たちは誇ろう :グレゴリオ聖歌(無名)
 聖木曜日の「主の晩餐のミサ」の入祭唱。 十字架を誇りとするキリスト教の逆説的神学を象徴し、旋律は静かでありながら、受難の荘厳さを帯びる。システィーナでは典礼の冒頭を清めるように歌われることが多い。
2. Ave, Maria(Lorenzo Perosi):アヴェ・マリア(めでたし、マリア)
 ペローシは20世紀初頭の教皇庁楽長。 この作品は典礼外の祈りとして親しまれ、柔らかい和声とロマン派的な旋律が特徴。 システィーナの少年声が特に映えるレパートリー。
3. Reges Tharsis(Palestrina) :タルシシュの王たちは
 公現祭(1月6日)のためのモテット。東方の三博士を象徴する荘厳なテキスト。パレストリーナらしい透明な対位法が光り、 王たちの行進のような静かな威厳が漂う。
4. Super flumina Babylonis(Palestrina) :バビロンの川のほとりで
 詩編137に基づく嘆きの歌。イスラエルの捕囚を歌う深い悲しみのテキスト。 パレストリーナは静かなポリフォニーで 「涙」「記憶」「喪失」を音響化している。 システィーナの男声が特に重厚に響く曲。
5. Christus factus est:キリストは従順によって
 聖週間のためのグレゴリオ聖歌。 フィリピ書2章の「キリスト賛歌」を歌う。 受難の深まりとともに旋律が沈潜し、 典礼の緊張を象徴する重要な聖歌。
6. Improperium(Palestrina) :侮辱を受けて
 受難週の「責めの歌(Improperia)」の一部。キリストが民に語りかける形のテキストで「わが民よ、私は何をしたか」という痛切な問いが続く。 パレストリーナは静かな対位法で “神の沈黙”を音楽化している。
7. Popule meus(Palestrina) :わが民よ
 6番と同じく「責めの歌」。典礼では聖金曜日に歌われる。 旋律は嘆きのアーチを描き、パレストリーナの霊性が最も深く現れる作品の一つ。
8. Stabat Mater(Palestrina) 悲しみの聖母は立ちて 十字架の下に立つマリアの悲しみを歌う中世詩。パレストリーナ版は二重合唱で、 静謐・透明・深い悲哀が完璧な均衡で保たれる。システィーナの象徴的レパートリー。
9. Qui operatus est(Perosi)働かれた方は(神は)
 ペローシの典礼モテット。ロマン派の柔らかい和声と、教皇庁音楽の伝統的な清澄さが融合している。祈りのような静かな曲。
10. Tu es Petrus(Perosi) あなたはペトロである
 マタイ16章の「ペトロの任命」を歌う。教皇の権威を象徴する最重要テキスト。ペローシは壮麗な和声で“岩”としてのペトロを描き、 システィーナの公式行事で頻繁に歌われる。
11. O sacrum convivium(Massimo Palombella):おお、聖なる宴よ
 聖体の神秘を讃える伝統的テキスト。パロンベッラは現代的な透明感と 、グレゴリオ聖歌的な静けさを融合。 システィーナの新しい音響美学を象徴する作品。(by Copilot 2026.05.10 SUN up)

 美しい。ただ、美しい。この言葉しかうかばない。思わず、プレーヤーのボリュームを上げてしまった。直前の指揮者の指導理念とこの時の指揮者の指導理念あってこその音。 Copilot先生の解説通りに感じたかどうかは別として、ビブラートが抑制された合唱の、音の美しさ、聴いている安心感を、心底楽しめた。これがコンサートライブであることも素晴らしすぎる。ボーイコーラスと羽のように薄く目立たない重低音がまんなかの音を省いて重なる瞬間があるのだけれど、なんだかドキドキしてしまった。プログラムも良いのかもしれないのだけれど、とにかく、音そのものが私のタイプ。気持ちが良いほど涼しく心地良い。Palombella氏が創った音の録音は聴いてみたいと思った。42分22秒。このCDに出会った人はラッキー。そして、この音を聴いてしまった今、これ以外の音は当分聴きたくない。(by Hetsuji 2026.05.10 SUN up)
 CD

2007
 Pueri Cantores della CAPPELLA SISTINA(Edizioni CAPPELLA SISTINA/CMPS012)C.2007/Cirectore Domenico Bartolucci

D. Bartolucci
1. Ave Maria
2. Domine exaudi
3. ecce quod concupivi
4. Christus circumdedit me
5. Ecce nunc
6. Quemadmodum desiderat G.B. Pergolesi:
7. Dormi benigne Jesu

Soprano Solista:Mario Bolognesi

ほとんどMario君のソロアルバム状態。カトリック総本山のお膝元、どんなに荘厳か、荘重かと思いきや、メロディーも歌声も何とまあ甘美なこと。例えばオケ伴によるアヴェ・マリアが入っているクリスマスアルバムがあるが、ああいう雰囲気で、管弦楽による伴奏を伴いながら、Mario君のソロが美しいメロディーをつむいでつむいでつむぎまくる。どっぷりと浸りながら聞き続けてしまう、必聴の1枚。(by Emu)2009/7/26 up

 上のEmuさんのコメントを読んで絶対に聴きたいと思っていたCDでしたが、私は外国語がダメなので通販のハードルが高く何度も失敗し入手までにずいぶん時間をかけてしまいました。
 1996年の公演プログラムに指揮者のバルトルッチ氏が「子どもは抑えつけてはいけない。厳しく管理したら自由に声が出なくなる。自然な声が出なければ、音楽も涸れてしまう」と書いておられて、ものすごく感動したのですが、これは、その指導方針から自然発生したかのようなマリオ君の声の「たった24分52秒」のアルバムです。
 タイトルを見る限り、宗教的ではあるのですが、ゆったりとした旋律が美しく、マリオ君のソプラノのきらきら感が、磨かれた金属の輝きのように麗しく、しばし(私は今生きているのだという)俗事を忘れて、音楽に浸ってしまいました。
 ボーっと聴いてしまうと、なんだか「汚れなき悪戯」の世界のような古くささも感じてしまいます。2年前の録音らしいのに。それだけ汚れのない精神世界、なのかもしれません。
 彼、(マリオ君ですが)2年前には、この声を大聖堂に響かせていたんですね・・・すごかったんだろうなあ・・・。マリオ君のボーイ・ソプラノ・タイムと私の生存が、リアルタイムで重なっていたわけだから、生のソプラノを、聴くことが出来たかもしれないのに、「存在を知らずにいたために」失ってしまったそのチャンス。
 マリオ君のプラチナの声、故に、録音状態は完全だとは思えないのですが、「よくぞ、このボーイ・ソプラノを残した」と異教徒の私でもバチカンを見直したくなる1枚です。
(by Hetsuji)2009.10.10up
 CD

1996
天は神の栄光を物語り システィ-ナ礼拝堂合唱団'96 (ATCO-1008)  ドメニコ・バルトルッチ指揮 1996/07/16サントリーホール、1996/07/18東京芸術劇場LIVE 1996年録音。

グレゴリオ聖歌
1.ひとりのみどり子がわれらのために生まれた   
2.来たれ 聖霊よ   
Palestrina

3.主を賛えよう   
4.あなたは美しい   
ヴィクトリア
5.アヴェ・マリア   
ラッスス

6.正義の心   
インジェニェーリ

7.わたしが選んだぶどう   
バルトルッチ

8.主に従う者よ、喜び歌え   
9.あなたをあがめます、主よ   
10.われらの力なる神   
11.天は神の栄光を物語り

これはまさしく、Coro della Cappella Sistinaの立場(音)をとり、CAPPELLA SISTINA(の神髄)を「聴かせる」録音。歌う目的か、年月の移り変わりか、会場か、録音技術の差なのか、1992年の2枚と比較すると、音の表面を均してコンサート系の合唱に近くなっている。あまり聴けない後半7番目以降の曲に価値があると思う。(by Hetsuji)1999up 
 CD

1992
  P.DA PALESTRINA・MISSA PAPAE MARCELLI-OFFERTORI(ARES ACD 063)  1992年録音。

MISSA PAPAE MARCELLI
 
1.Kyrie  
2.Gloria  
3.Credo  
4.Sanctus  
5.Benedictus  
6.Agnus Dei I  
7.Agnus Dei II-Tu es Petrus  
OFFERTORI
 
8.Ad te Domine levavi  
9.Dextera Domini  
10.Bonum est confiteri 
11.Meditabor  
12.Laudate Dominum  
13.Confitebor tibi, Domine  
14.Terra tremuit  
15.Angelus Domini descendit  
16.Precatus est Moyses  
17.De profundis  
18.Domine Deus, in simplicitate  
19.Exaltabo te  

どちらかといえば、92年の2枚の録音は、CAPPELLA SISTINAの立場の録音に聞こえる。システィーナは選曲が興味深い。コンサート目的ではないので、一概に他の教会付属の合唱団と、CDにおける合唱の完成度の優劣は競えない。コンサート系の作りをしている他合唱団と比較して、音の作りが非常に素朴な感じがする。つまり、浅いところで、声へのヤスリかけを止めて、自然な声を残している。たぶん、この音が、聖堂での典礼に似合うのだろう。大きな拡がりを見せていく3.Credo を礼拝堂で聴いてみたい。しかし、だ。おおらかなほど、録音技術が良くない。言ってはナニだが、日本人のファンだったら、隠しテレコで、これ以上の音を採録するだろう。なんて想像してしまう。(by Hetsuji)1999up 
 CD

1992
  D.BARTOLUCCI・CANTICA-L.PEROSI・MOTTETTI (ARES ACD 064) 1992年録音。

CANTICA
1.Inviolata   
2.Tota pulchra  
3.Dolorosa et lacrimabilis  
4.Alma Redemptoris mater  
5.Ave Regina caelorum  
6.Regina caeli  
7.Salve Regina  
8.Adoro te devote  
9.Crux fidelis-Pange lingua  
10.O sacrum convivium  
11.Attende Domine  
MOTTETTI

12.Adoramus te  
13.Tu es Petrus  
14.O sanctissima anima  
15.Benedictus   
16.Ave maris stella  
17.Ave Maria  
18.Peter noster  
19.O sacrum convivium   
20.O salutaris Hostia  
21.Cantate Domino

テノールやバスは、けっこう、しっかりした音に作られているが、ソプラノがその音に似合わないような丸く艶やかに潤んだ音に仕上げられている。CDで聴く限りではそのアンバランスがなんとも言えない味だが、考えてみれば、コンサート合唱団が存在理由ではない。本来の職場?である、石造りの大聖堂でこの音を聴くとしたら、組み立てられたテノールやバスの礎に立って、自然なソプラノが天へ昇っていくことだろう。その片鱗は、ソプラノソロがある9.Crux fidelis-Pange linguaに見える。これは本来の職場で聴いてみたい音だ。システィ-ナのソプラノは、喩えればパリ木に似て華やかな音だが、明るさの影に哀愁を感じる。録音技術がいまいちなのが惜しまれる。選曲は他の合唱団は歌わないんじゃないかな。(by Hetsuji)1999up 
 LP

1973
   CORO DELLA CAPPELLA SISTINA Der Knabenchor des Vatikan in der Sixtinischen Kapelle (ACANTA DC 21.841 STEREO) P1973
Leitung:Domenico Bartolucci

SEITE 1
GIOVANNI PIERLUIGI DA PALESTRINA
1.Cantabo Domino
2.Vo dilecti mei
3.Improperium exspectavit
4.Vulnerasti cor meum
5.Paucitas dierum

SEITE 2
GIOVANNI PIERLUIGI DA PALESTRINA
1.Exaltabo te
2.Dextera Domini
3.Tota pulchra es
LUCA MARENZIO
4.Innocentes pro Christo infantes
ANONYA,16.JAHRHUNDERT
5.Sopra il fieno colcato
6.Dio s'e fatto fanciullo
DOMENICO BARTOLUCCI
7.Christus natus est

 黄金の粉を振りかけた鈴のような、金属的な、でもどこか丸いソプラノが変声後の声と競うような合唱で始まるのだが、残響が大きく長く、私自身が現場にいるかのように錯覚してしまう。ソプラノ組はPになると輝きを失ってくすんでしまうのだが、ひとたびFに戻るとキラキラと輝き始める。クリアで屈託のない精神を感じて非常に気持ち良い。
 作品的に完成度の高さを感じたのは3.Improperium exspectavit。この曲自体が美しいのかもしれないが、シャープでありながらも丸みを感じる光るソプラノが余裕のある男声部の分厚い層から自然にスーッと浮かび上がる様には、信者ではなくても厳かな気持ちにさせられてしまう。
 演奏にほころびが無いとは言わないが、コンサート系合唱団にはあまり無い「信仰という特別な空気」の中で、聴く者が演奏に浸ることで魂の何処かが癒される1枚であると思う。    (by Hetsuji) 2008/01/20 up
     

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)