本文へスキップ

Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

ロシア国立モスクワ・アカデミー少年合唱団

The State Moscow Chorus Arts Academy,Boys & Men's Choir





CD

1996 
  ア・カペラ・国立モスクワアカデミー・少年合唱団(COQO-83023)1996年

1. 陽がのぼる,         
2. 冬,         
3. うぐいす,         
4. ナポリの歌,         
5. 汝のしもべを逝かしめたもう,         
6. 神の御母よ,よろこべ,         
7. 我らは汝、神をたたえん,         
8. アヴェ・ヴェルム・コルプス,         
9. アヴェ・マリア,         
10. ハレルヤ,         
11. サンタが街にやって来る,         
12. ジングル・ベル,         
13. きよしこの夜,         
14. 故郷,         
15. 浜辺の歌,         
16. 遠くへ行きたい,         
17. 蛍の光,         
18. トロイカ,         
19. カリンカ,         
20. ああ広き野原よ,         
21. 樫の木の下で,         
22. 大きい山,小さい山,         
23. ヴォルガの舟歌,         
24. 鍛冶屋で,         
25. 夕べの鐘

1996年,冬。来日時のライブ録音である。この演奏会は生で聴いたので,非常に懐かしい。地味だが,全曲アカペラによる演奏であり,とても上手で聞き応えがあった。ライブ録音なので,生で聴いた感触よりも,また,きちんとしたレコーディングによる録音よりも音が遠くに聞こえるのが惜しいが,ライブにしては良い状態で録音されていると思う。少年合唱団というより,雰囲気的に男声混声合唱団といった方が良いかと思う。少年はソプラノ・アルトを受け持つが,地声を多少生かしているような声の重量感があり,活き活きとしている。アカペラ演奏といっても,もともとアカペラ用に作曲された曲ばかりを歌うのではなく,楽器伴奏付きが基本と思われる曲までも,アカペラ用に全て編曲して歌ってくれるのがとても粋だった。例えば,バッハ=グノーの9. 「アヴェ・マリア」は、伴奏側と旋律側に分かれて歌われ,伴奏側を歌うグループは,自分達の声により楽器伴奏を真似た擬音を作って歌い,その上に旋律組がすべるようにきれいに乗ってくる。聴いていて非常に圧巻であった。日本の歌曲15.「浜辺の歌」も,同様の形態で歌われた。11.「サンタが街にやってくる」や12.「ジングルベル」は,ロシアの合唱団のイメージからすると,意外にもミュージカルのようなおしゃれな雰囲気で,エンターテナー的素質も持っているのが分かる。また日本語の歌においては,発音が素晴らしく上手だった。今まで聴いた合唱団の中で最も日本語らしい発音で歌ってくれたのがこの団体だ。13.「きよしこの夜」の1.2番,14.「故郷」,15.「浜辺の歌」,16.「遠くへ行きたい」,17.「蛍の光」のすべてを練れた日本語で歌い(もちろん全曲暗譜),そのサービスぶりに驚いた。ロシア民謡は,非常にロシア的で美しく,秘めた強さがある。19.「カリンカ」は ,パリ「木の十字架少年合唱団」が歌う可愛い雰囲気と違い,民族性がより強く濃厚な感じである。最後の25.「夕べの鐘」は,鐘の音の響きに似せた少年達の歌声にうっとりとさせられる。1998年にも来日してくれたが,今後もぜひ継続して来て欲しいものだ。(by Rise) 2000/01/23up 
CD

1992 
  300 YEARS OF RUSSIAN RELIGIOUS CHANTS (harmonia mundi LDC 288 066) 1992年,MOSCOW CONSERVATORYにて録音/指揮:VIKTOR POPOV

1.NIKOLAY DILETSKY:RESURRECTION CANON.....3:38 
2.VASSILY TITOV:PRAISE THE NAME OF THE LOAD.....1:57       
3.MAXIM BEREZOVSKY:DO NOT ABANDON ME IN MY OLD AGE.....10:49       
4.DIMITRY BORTNIANSKY:I RAISE MY EYES TOWARDS THE MOUNTAINS.....8:26       
5.MIKHAIL GLINKA:SONG OF THE CHERUBIM.....5:34 
6.PIOTR TCHAIKOVSKY:THE CREED(EXCERPT FORM THE LITURGY).....4:01       
7.MODEST MUSSORGSKY:THE ANGEL SAID TO MARY.....1:21       
8.MILY BALAKIREV:THE PROPHETS INSPIRED BY HEAVEN.....3:05       
9.ALEXANDER ARKHANGELSKY:I THINK OF THE DAY OF JUDGEMENT.....6:13       
10.SERGEY RACHMANINOV:WE SING UNTO THEE(EXCERPT FORM THE LITURGY).....3:54      
11.SERGEY RACHMANINOV:AVE MARIA(EXCERPT FORM THE VESPERS).....1:32       
12.SERGEY RACHMANINOV:HEXAPSALM(EXCERPT FORM THE VESPERS).....2:55       
13.PAVEL CHESNOKOV:COME VISIT.....3:25      
14.PAVEL CHESNOKOV:HASTEN TO INTERCEPT YOUR ENEMIES.....1:12       
15.PAVEL CHESNOKOV:MOTHER OF GOD.....4:09    
16.PAVEL CHESNOKOV:MAY MY PRAYER RAISE TO YOU.....4:56       
17.SERGE PROKOFIEV:MULTOS ANNOS.....2:03

 このCDでの合唱団の名称は英語では「CHILDREN AND MALE CHOIR OF THE MOSCOW CHORAL ACADEMY」と記載されています。あの国立モスクワアカデミー合唱団でいいんですよね?昨年のコンサートではいきなり女性も加わっているし、少年達の出番は少ないしでかなりショックでしたが、このアルバムは少年と男声のみです。録音年や記述でもわかりますが、声を聞けば一聴瞭然。ノンビブラートの少年のソプラノとこれまた少年でしか出せないアルトが耳に飛び込んできます。私が初めてモスクワアカデミーを生で聞いたのは93年だったと思いますが、そのときの感動が甦ります。重低音、大迫力な男声陣とちょっと高めのnoteで質量を感じない少年達のソプラノ。この対照的とも言える取り合わせが、絶妙なハーモニーを生み出しています。私はこの硬質で質量を感じないクリスタルの輝きのようなソプラノをたまに聴きたくなってこのアルバムを引っ張り出します。通常ほとんど耳にしないロシアの作曲家の聖歌ばかりが詰まったまさにその名の通り「ロシア300年の宗教曲」、全曲ア・カペラで歌われていて聴き応え満天。かなりマニアックなアルバムのような気もしますが、結構おすすめです。また楽器を使用せずに声だけで奏でるという伝統を持ったお国柄だけあり、ここでの実力もかなりのものです。ピアニシモで一本の線のようにひっぱるところなんて、ものすごい安定感でため息がでます。ちなみにソロはほとんどありません、2,3曲聴けたかなという程度です。       (by Wing) 2004/07/11 up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)