本文へスキップ

Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

モンセラート修道院聖歌隊ESCOLANIA DE MONTSERRAT

 モンセラート少年聖歌隊(1982年来日時の公演プログラムの記述ではこのように訳されている)は、1982年に来日し、7月3,4,5,6,7,10,11,12日のみ公演を行った。短期間でしかも地域は限られていたので、直接、彼らの歌声を聴くことが出来た幸運な人は少なかったと思う。
 ただし、モンセラート修道院での聖歌隊員や日本での公演の様子は、TBS系列で全国放映された。私はTVを通して彼らの歌声を聴いた一人である。直接彼らの歌声を聴いた知人から、公演では、集中力が乱れるので拍手をしないように、とのアナウンスがあったと聞いたが、その緊張感はブラウン管を通じて伝わってきた。
 もちろん、宗教曲は素晴らしかった。何よりも、山の朝の大気の中で聴いているような、歌声の透明感ったらない。声に透明度を付けるなら、そのときに聴いたモンセラが今まで聴いた中では一番深く澄みきっていた。
  でも、私が苦しいほどに心を揺さぶられたのは、彼らの歌うカタロニア民謡(民謡というにはあまり土の匂いがしないでどちらかというと心の匂いがする)の、清らかさ、温かさ、切なさ、やさしさ、美しさだった。
  あなたは「鳥の歌」を聴いたことがあるだろうか?
  以来、モンセラのカタロニア民謡の録音を探しているが、未だに見つけていない。コンサートだからこそ歌うのかなとも思い、当時の録音を聴いている。好きな合唱団はいろいろあるが、私が今、一番聴いてみたいのは、82年当時のモンセラである。(by Hetsuji)1999up

ESCOLANIA(男子児童による合唱隊) DE MONTSERRAT がモンセラート修道院少年聖歌隊、CAPELLA(聖歌隊、修道士による)が入ると、Escolania & Capella de musica Montserrat にもなったりするようです。

Alhambra

1961 

MC 25039 
PERGOLEGI: STABAT MATER (Alhambra MC 25039) (P)1961 / director:Dom Ireneo Segarra

1.(1)Coro-Stabat Mater dolorosa
2.(2)Solo Soprano-Cuius animam gementem
3.(3)Coro-O quam tristis et afflicta
4.(4)Solo Contralto-Quae moerebat et dolebat
5.(7)Solo Contralto-Eia Mater       
6.(8)Coro-Fac ut ardeat
7.(11)Dueto-Inflammatus et accensus
8.(12)Coro-Quando corpus morietur-Amen

= soloists =
Soprano: Rafael Subirachs
Contralto: Sergio Casademunt

 モンセラがスタバトを録音していたなんて!という心拍数上昇の驚きのアルバムでした。ジャケットの写真もステキですよね〜。Alhambraレーベルは日本ではほとんど見かけることがなく(レコード全盛期はどうだったかはわかりませんが、少なくとも中古屋巡りをしていてお目にかかったことはありません)、こうやって未知のお宝に巡り会うことができるのもインターネットのお陰ですね。
 まずはゆったりとしたテンポの優美な合唱から始ります。まさに天上から声が降りてくるといった感じ。このアルバムは合唱が用いられるアレンジのスタバトです。私としてはヘニッヒバージョンのようにソロとデュエットのみで歌われるアレンジが好きなのですけれど。とくに8曲目Fac ut ardeat(ここでは6曲目)のデュエットが大好きなので、ここではそれが合唱なのが残念でした。そして全体の印象としては、す〜っと流れていって、あれ?もうおしまい?というような印象を受けました。曲数が省かれていることもその一因でしょうが、やっぱりヘニッヒバージョンのようなインパクトに欠けているのが最大の原因でしょうね。私のスタンダード演奏はもはやアレになってしまっているので、どうしても比較して聞いてしまいます。ここでの合唱やソロも悪くないんですけどね〜。ソロといえば、contraltoはカサノバスのアルバムでも歌っているSergio君です。彼はものすごく味わい深い歌い方をする上手な子です。sopranoのRafael君はちょっと甲高い感じの耳の奥がかゆくなりそうなハイトーンな声で、ナマで聴いたらとっても映えそうな雰囲気。このRafael君のハイソプラノとSergio君の落ち着いたアルトがデュエットでは光と影のように対照的で不思議な味をかもしだしています。このあたりはヘニッヒバージョンでは味わえない妙味かもしれません。ボーイアルトでしか表現し得ない味わいが私は何よりも好きなので、ボーイアルトを起用したスタバトとしてはこの録音が私の一番になりそうです。
 録音状態は、合唱はなんとなく霞がかかったようでフォルテになるとひずんだりもしていますが、ソロや弦楽器は割合ときれいに聴けます。盤はといえば雨降り模様ですが、こういう貴重な録音は聴けるだけで良し!ですね。  (by Wing) 2004/12/10(Friday)up 
Alhambra

1961 

MC 25038 
SALVE REGINA / LAMENTACION II DEL SABADO SANTO (Alhambra MC 25038) (P)1961 / director:Dom Ireneo Segarra

(SEITE 1)
P.Narciso Casanovas: SALVE REGINA
(SEITE 2)
P.Anselmo Viola: LAMENTACION II DEL SABADO SANTO

= soloists =
Sergio Casademunt

 すごい!!アルバムです。モンセラのアルバムではありますが、アルトソリストのSergio君のソロアルバムと言っても良い内容でした。そして彼がまた非の打ちどころがないくらいに素晴らしい。どことなく往年のウィーン少アルトを思わせる声をしているように感じました。本当にどこもかしこも素晴らしいのですが、特に第2面の出だしなどは涙なしでは聴けません。心を揺さぶられる歌声だ〜ともう感動でいっぱい。だめです、私の貧弱な語彙などで説明してはいけない聖なるモノですね。何度でも何度でも繰り返して聴きたい、聴いてしまうそんな声でした。
 ちなみに盤はプチプチがいっぱいです。でもそんなのどーでもいいの!って感じで気になりませんでした。  (by Wing) 2004/12/10(Friday)up 
Alhambra   
MC 25036
 
Alhambra    
MC 25034
 
LA VOZ DE SU AMO   
LBLP 1029
 
LUMEN

1959

AMS 5001 
CASANOVAS / TROIS REPONS DE LA SEMAINE SAINTE (Lumen/AMS 5001)
Capilla & Escolania de l'Abbaye de Montserrat, Soliste:Serge Casademunt, Dom Ireneu Segarra OSB, 録音:1959年頃

1. TENEBRAE FACTAE SUNT
2. AMICUS MEUS
3. CALIGAVERUNT

両面で19分の録音なのでとにかく短くて、曲の途切れ目も分からない間に終わるんだよね。全体に軽くザックザックと雑音が入るけど、充分音は楽しめる。アルトはWingさん紹介の10インチでソロをとっているソリストと同じで、ここでも彼のソロに合唱がプラスされている作り。ソフトなコーラスはモンセラートである事を忘れてしまいそうだけど、力強いパートになるとビブラートがウワ〜ンと被さって来る。アルトのソロは淡々と抑揚なしに歌っているが、深いいつくしみに溢れた声で何とも心地良い。レコーディングという行為が貴重だった頃に、意図されて彼の声が残されたように思える。   (by Nao) 2006/05/12(Friday)up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)