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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

モンセラート修道院聖歌隊ESCOLANIA DE MONTSERRAT

 モンセラート少年聖歌隊(1982年来日時の公演プログラムの記述ではこのように訳されている)は、1982年に来日し、7月3,4,5,6,7,10,11,12日のみ公演を行った。短期間でしかも地域は限られていたので、直接、彼らの歌声を聴くことが出来た幸運な人は少なかったと思う。
 ただし、モンセラート修道院での聖歌隊員や日本での公演の様子は、TBS系列で全国放映された。私はTVを通して彼らの歌声を聴いた一人である。直接彼らの歌声を聴いた知人から、公演では、集中力が乱れるので拍手をしないように、とのアナウンスがあったと聞いたが、その緊張感はブラウン管を通じて伝わってきた。
 もちろん、宗教曲は素晴らしかった。何よりも、山の朝の大気の中で聴いているような、歌声の透明感ったらない。声に透明度を付けるなら、そのときに聴いたモンセラが今まで聴いた中では一番深く澄みきっていた。
  でも、私が苦しいほどに心を揺さぶられたのは、彼らの歌うカタロニア民謡(民謡というにはあまり土の匂いがしないでどちらかというと心の匂いがする)の、清らかさ、温かさ、切なさ、やさしさ、美しさだった。
  あなたは「鳥の歌」を聴いたことがあるだろうか?
  以来、モンセラのカタロニア民謡の録音を探しているが、未だに見つけていない。コンサートだからこそ歌うのかなとも思い、当時の録音を聴いている。好きな合唱団はいろいろあるが、私が今、一番聴いてみたいのは、82年当時のモンセラである。(by Hetsuji)1999up

ESCOLANIA(男子児童による合唱隊) DE MONTSERRAT がモンセラート修道院少年聖歌隊、CAPELLA(聖歌隊、修道士による)が入ると、Escolania & Capella de musica Montserrat にもなったりするようです。

 CD

2004
  O vos Omnes (DISKMEDI BLAU/DM915-02)
Capella de Musica i Escolania de Montserrat, Orgue:Eduard Vila i Perarnau, Direccio:Joaquim Piguei Calvo, 2004

1. Ubi caritas (Durufle)       
2. Els nostres camps han florit (Segerra)      
3. Ave Maria (Ferrer)       
4. Canco de la Moreneta (Nicolau)      
5. Rosa vera (Rodamilans)      
6. Canco de la Moreneta (Rodamilans)       
7. Inviolata Maria (Rodamilans)       
8. Canco de maig (Rodamilans)       
9. Canco a la Verge (Casals)      
10. O vos omnes (Casals)      
11. Nigra sum (Casals)       
12. Cantique de Jean Racine (Faure)      
13. O magnum misterium (Poulenc)       
14. Videntes stellam (Poulenc)       
15. O Sacrum convivium (Messiaen)       
16. Virolai (Rodoreda)

カタロニアとフランスの作曲家の作品集。カザルス、Rodamilans、Nicolau(読めない…)の曲を聞く時、漠然とスペインの中でも迫害を受けたカタロニアの歴史を思ってしまう。明るさの影に潜むもの悲しさのある曲とモンセラートの歌声は、あつらえた様にマッチングする。指導者はまた変わっているけど、くぐもった丸みのある歌声と独特のビブラートは健在。ただ、濃厚なもったり加減は密度が薄れ、「ラシーヌ…」をサクサク歌い進んでしまわれると、拍子抜けするんだな〜。「地」の作曲家の作品はモンセラートらしさを持って歌われており、締めの「ビロライ」で満足感のうちに終わるのもポイント高い構成。大好きな"Canco de la Moreneta"等、翳りを含んだ明るいメロディはモンセラートが歌ってこそ映えるのだろうけど、ここだけに留まるのが惜しい。"Nigra sum"も出だしは地味なのに、中盤以降がやたら美しいという、カザルスお得意の(?)手法で酔わせてくれる。 (by Nao) 2004/06/20 up 
 CD

2003
  VESPRES A MONTSERRAT (DISCMEDI BLAU/DM 848 02)
ESCOLA DE MONJOS, DIRECCIO:LLUIS M. MIRALVES OSE,
ESCOLANIA DE MONTSERRAT, DIRECCIO:JOAQUIM PIQUE,
ORGUE:EDUARD VILA PERARNAU, 2003

T VESPRES
1. Campanes       
2. Preludi d'orgue:De les "Miniatures per a orgue" (Planas)
3. Introduccio      
4. Himne      
5. Antifona 1 i Salm 140       
6. Antifona 2 i Salm 141       
7. Antifona 3 i Cantic       
8. Lectura i Responsori breus      
9. Antifona i Cantic ge Maria       
10. Parenostre - Oracio - Conclusio      
11. Salve gregoriana

U VESPRES
12. Preludi d'orgue:De les "Miniatures per a orgue" (Planas)       
13. Introduccio       
14. Himne      
15. Antifona 1 i Salm 109       
16. Antifona 2 i Salm 113       
17. Antifona 3 i Cantic      
18. Lectura i Responsori breus      
19. Antifona i Cantic ge Maria       
20. Parenostre - Oracio - Conclusio       
21. Salve Montserratina (Estrada)       
22. Motet "Els nostres camps" (Segarra)

VESPRESって何でしょうね?全部カタロニア語らしいので分からないけど、内容は「モンセラートのミサ」ってとこかな。(日本では「モンセラート」で定着しているけど、本当は「モンセラ」と発音するそうな。)TはEscola de Monjos、UにはEscolania de Montserratも加わってのミサ形式。Tはおじ様達(写真をみると本当に年配の方が多い)のコーラスで、落ち着きのある深い声がジワ〜っと沁み渡る。一時グレゴリアン・チャントがヒーリング・ミュージックとして流行ったけど、何とも心地良くて心が深呼吸する感じ。Uは待望の少年の声も入り、聞き覚えのあるセガーラ神父の曲で締められる。作曲家ものシリーズの多いモンセラートだけど、こういうグレゴリオ聖歌のような曲は日々歌っているはずなんだよね。明るいきれいな曲調を含みのある歌声で歌われると、「癒し」というよりは「ちょっと感動」。洗練され過ぎているかなと思いつつも、柔らかな美しいメロディにのめり込んでしまう。全編カラーでミサの様子や聖堂の写真の載ったライナー・ノーツを見てしまったせいか、本場で聞いたらこんな風なんだろうなとトリップ気味。一時期に比べるとまったり感は薄れているものの、他の合唱団にはない独特の艶や高音でも大人っぽく聞こえるコーラスはモンセラートならでは。指揮者は5年前とまた変わっているらしいけど、これまで培ってきた特色をなくさないでちょうだいねと願うのでした。
ライナー・ノーツはところどころ繰り抜きがあったり、イメージをかき立てるようなチャペル内部の写真が満載で、資質も画用紙のような豪華版。CD本体もチャペルのクーポラを下から見上げたような、おしゃれ〜な作りになっている。 (by Nao) 2004/11/07 up 
 CD

1999
  NARCIS CASANOVES(1747-1799):MISSA A 6 VEUS * SALVE A 5i6 VEUS (Discos Abadia de Montserrat DAM 5002-CD 或は DISCANT CD-E 1007) recording:1999 / director:Jordi-Agusti Pique

1.Salve Regina a 6 veus.....4:11       
2.Missa a 6 veus - Kyrie.....1:08       
3.Correado en La majour(orgue).....4:43       
4.Missa a 6 veus - Gloria.....4:04       
5.Lauda Sion(Sequencia).....4:02       
6.Missa a 6 veus - Credo.....6:40       
7.Ego sum(Motet).....3:01       
8.Missa a 6 veus - Sanctus.....2:36       
9.Partit de dos tiples(orgue).....3:36       
10.Genitori II(Motet).....1:56       
11.Missa a 6 veus - Agnus Dei.....1:00       
12.O, quam suavis(Motet).....3:27       
13.Salve Regina a 5 veus.....4:15

= soloists =
1-Carles Prat(sopI), Ernest Brufau(sopII)
2,4,6,8,11-Nicolau Sanchez(sopI),Carles Prat(sopII),Gerard Comellas & Marc Costa(sopranos),Ricard Rovirosa(contralt)
5-Carles Prat(soprano), Ernest Brufau(contralt)
7-Nicolau Sanchez(sopI),Carles Prat(sopII)
10-Nicolau Sanchez(sopI),Gerard Pulido(sopII),Oriol Tomas(contralt)
12-M.Bonastre & G.Comellas & N.Sanchez & E.Tudela & M.Costa(sopranos), E.Brufau & J.Camps & R.Rovirosa & O.Tomas & X.Gomez(contralt)
13-Carles Prat(soprano)

 うーん、カサノバスの曲って地味かもしれませんが、ソロが多いしシンプルな旋律の中に力強さがあっていいかも。。。。私は自分が持っているモンセラのアルバムの中では、1979年頃録音のカサノバス集が、選曲/ソリストの実力/響きの全てにおいて一番のお気に入りです。そしてこのアルバムはそれとかなり似通った選曲になっています。
 本当にどの曲もとっても好きなのですが、とくにと言えば「Lauda Sion」、「Ego sum」、「GenitoriII」。「Lauda Sion」はいきなりソプラノとテナーの雄たけびのような二重唱から入る、かなりインパクトのある曲です。ちょっとアルトのErnest君の声が重たくもったりしているのが残念。この曲には79年録音時のようなもっとクリアーなアルトが良かったな。一方ソプラノのCarles君は完璧です。彼は他の曲ではソプラノII(メゾパート)を歌ったりもしていますが、中音が極めて少年らしくて私好みの声。でもちょっとツンとした声なのでモンセラのイメージっぽくはないかな〜。「Ego sum」ではNicolau君Carles君の二重唱をたっぷりと楽しめます。Nicolau君はふわふわっとした柔らかいモンセラらしいソプラノです。この曲、お終いの方で「ハレルヤ」と歌うところのテンポが変わるのですが、その始まり部分、いつ聴いてもワクワクしちゃいます。こういう曲を生モンセラで聴きたいものです。「GenitoriII」は天上のメロディーのように美しい旋律でソプラノ二人とアルト一人の三重唱で歌われます。惜しいかな、第二ソプラノのGerard君の実力が今ひとつ(といっても、そこらのソリストよりは巧いと思いますが)。Carles君の声は「天上からの声」という雰囲気ではないので、Gerard君の方がこの曲に向いた声質ではありますが、Carles君で聴いてみたかったとも思ってしまいますね。でもご贔屓のCarles君は最後13曲目「Salve Regina」で印象的なソロを聴かせてくれますので大満足。こんなプログラムを生で聴いたら鳥肌ものだろうなぁと思いつつ、こうしてまたひとつお気に入りのアルバムができたのありました。
 1979年録音のものと比べてしまえばソリストの実力、合唱の響きとも今ひとつと言わざるを得ませんが、それでもセガーラ神父時代の独特の伸びを持った響きはまだ息づいているなぁと嬉しく思った一枚でもありました。         (by Wing) 2004/11/28 up 
 CD

1998
  "L'ESCOLANIA CANTA"(TVC Disc/CD-1018-03) Escolania de Montserrat, Vincenc Prunes(piano), Germa Jordi-Agusti Pique(director)/Dies 11 12 i 13 de maig de 1998

1.Laudate pueri(M・Haydn)      
2.Nigra sum(Casals)       
3.Cantar vol la grandesa(Mendelssohn)Solistes:Carles Prat, Joan Cusco, Gerard Pulido(sopranos), Cristian More(contralt)=I waited for the Lord       
4.Ave Maria(Brahms)      
5.Cor de patges(El Pessebre)(Casals)=少年の召使いの合唱(オラトリオ「飼葉おけ」より)      
6.Magnificat(M・Haydn)Solistes:Joan Cusco(soprano T), Carles Prat(soprano U), Cristian More(contralt)     
7.La Mare de Deu=聖母が幼かりしころ       
8.Das Grosse Halleluja(Schubert)=大ハレルヤ      
9.Muntanyes del Canigo=カニゴの山脈      
10.Deu en la natura(Schubert)=自然の中の神      
11.Canigo(Planas)       
12.Exultate Deo(Scarlatti)      
13.Maria Mater gratiae(Faure)       
14.Cant dels ocells(Civil)Solista:Carles Prat(Soprano)=鳥の歌       
15.Moreneta en sou(Nicolau)

ほとんどスペイン語(カタロニア語)で分かりにくいため、邦題と英題を付記してみた。作曲家ものの録音が中心だったモンセラートからすると、珍しくバラエティに富んだ内容となっている。少年だけの歌声にしては厚みがあり、独特のこもったような温もりを感じさせる歌い方が特徴。ハイドン・メンデルスゾーン・シューベルトなどは馴染み深いところだが、近年のウィーン少年合唱団の公演で歌われた曲も多いだけに、歌声の違いをヒシと感じた。ソフトな歌い方とアルトパートの大人びた発声が、楽曲を落ち着いた風に創っている。あとはご当地の作曲家と民謡で、やはりしっくり響く。カザルスの長めの曲も、中盤以降の盛り上げは見事だ。なかなか録音物で聞くことのできない「鳥の歌」も、冒頭のソロからしみじみ感じ入ってしまった。(実は反戦歌なんですよね。) が、最もモンセラートらしいと思うのは最後の曲。この曲を聴くと、朝もやに包まれたモンセラートの切り立った山々が頭にパーッと広がり、例えようのない懐かしさで胸が一杯になる。モンセラートをあまり聞いたことのない人でも、その印象が刻まれるのではないかと思われる録音。(by Nao) 2002/11/10 up 
 CD

1994
  PALESTRINA "Missa de Beata Virgine" etc. ・ Escolania de Montserrat (KOCH SCHWANN 3-1796-2) 1994年録音/指揮:Ireneu Segarra

< Missa "de Beata Virgine" >
1.Kyrie.....4:13       
2.Gloria.....7:09       
3.Credo.....9:56       
4.Sanctus.....8:23       
5.Aguns Dei.....4:15
6.Surge, propera.....4:03       
7.Ave Maria.....4:10       
8.Sicut lulium / Quam pulchri sunt.....7:46       
9.Ave Maria.....4:10       
10.Nigra sum.....3:21       
11.Beata es.....2:06       
12.Salve Regina.....4:31

 私の好きなモンセラの合唱の波動・・・微かなビブラートが集まってうねりをつくるあのモンセラ特有の響きが薄れてしまいました。とくに高音部のノンビブラートにも聞こえてしまうあっさりさが、物足りなさをぬぐえない要因となっているように思います。2000年の来日の折、スペインまでは行けないけれど姫路までならと聴きに行った時にも同様のことを感じました。
 でも「モンセラだ〜♪」という姿勢で聴かなければ、このCDだって本当に演奏としては一級品だと思います。パレストリーナの作品に関する私の耳はかなり怪しくはありますが(なんて言ったって、いつも迷子になる!)、違和感無しになだらかな山がいっぱいあるところで迷子になっている感覚に陥れるということは、上手な演奏と言えるでしょう。それにこのアルバム、途中で拍手やら咳やらが入るのでライブアルバムのようですし、ライブでここまで歌えるのですから、たとえ「音」が私好みでなくなったとしてもその実力は疑いようがありません。
 このアルバムにはソロはありませんが、11、12曲目は8声で左耳から聞こえてくる4声部は小人数で歌われていて、個人の声がクリアーに聞こえます。でもライブ録音なので、全体的に音の輪郭がぼやけている感があります。  (by Wing) 2003/11/09 up 
 CD

1993
  Polifonia de l'Escola de Montserrat - March/Soler/Vidal/Cererols (KOCH SCHWANN 3-6485-2 ) 1993年録音/指揮:Ireneu Segarra

1:Joan March: O vos omnes.....14:32       
2.Joan March: Cervatilla querida.....5:23       
3.Francesc Rossell: Acudamos.....7:18       
4.Francesc Rossell: Alimento que das.....6:07
5.Jaume Vidal: Lamentacio'en romance'.....13:33    
6.Jaume Vidal: Fugitivo pajarillo.....5:23       
7.Joan Cererols: Magnificat.....11:46       
8.Joan Cererols: Hodie nobis.....7:06       
9.Benet Soler: Despertad.....6:07       
10.Benet Soler: La buenaventura.....5:57

Solistes(Soloists)
Tiples(Sopranos): Marc Folsh(2-4,7-10), Ivan Mendez(7,9), Josep Mateu(7), Joseph Racero(10)
Contralts(Alto): Jordi Perernau(2,8), Gerard Badia(3,7,9,10)
Tenor: Josep Bene(2-4,7-10)
Bass: Jordi Ricart(3,7)

  このCDは私の持っているモンセラの中でもお気に入りのうちの1枚です。選曲が渋く(って、いつもモンセラの選曲は渋いのですが)、ソロが多い!その上、すばらしくヒーリング効果を発揮してくれます。都会の喧騒の只中にあって家に戻りこのCDを聴き始めると、悠久の時に身を任せるかのごとくゆったりとした心持ちになってしまうのです。それは大聖堂の石の壁が雑踏を遮断し、その中では外界とは異なった時の流れを感じるのに似ています。アカペラではないけれど、控えめな伴奏で声が中心となっている演奏も耳に心地よいです。 
 曲はといえばどこをとっても好きなのですが、あえて言うならば7曲目以降の後半のプログラムがとくに好きです。さらに10曲目のほのぼの感漂う曲調はまた格別♪ この曲、ソプラノソロがメインで歌っていくのですが、ところどころで多分「vaya」という合いの手のような掛け声が別のソプラノソロ(合唱のときもあり)で入り、それがとっても印象的で。。。7曲目はおなじみセレロールスのソプラノソロが美しいマニフィカトですしねー。でも同じくセレロールスの8曲目のHodie nobisもマニフィカトに負けず劣らず良いんです。  (by Wing) 2003/12/07 up 
 CD

1991
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT・Britten/Julia/Brahms/Poulenc etc. (KOCH SCHWANN 3-1256-2 H1) 1991年録音/指揮:Ireneu Segarra

1:BENJAMIN BRITTEN(1913-1976):Missa brevis,Op63.....11:32       
2.BENET JULIA(1727-1787):Parce mihi Domine.....4:41 
3.BENET JULIA(1727-1787):Toedet animam meam.....5:32       
4.JOHANNES BRAHMS(1833-1897):Psalm 13,Op27 "Herr, wie lange".....5:35       
5.JOHANNES BRAHMS(1833-1897):Ave Maria,Op.12.....5:28       
6.CLAUSIO MONTEVERDI(1567-1643):Sancta Maria.....3:17       
7.CLAUSIO MONTEVERDI(1567-1643):Venite, sitientes.....4:31       
8.FRANCIS POULENC(1899-1963):Litanies a la Vierge noire.....8:25       
9.NARCIS CASANOVES(177-1799):O quam suavis.....4:05
10.NARCIS CASANOVES(177-1799):Ego sum panis vivus.....3:45       
11.IRENEU SEGARRA:Salve Regina.....10:25

 ここではエスコラニアのみ、つまり修道士さん達は抜きで少年達だけで歌われています。1曲目は少年合唱の定番、ブリテンの小ミサ曲。キリエやドナ・ノビス・パーツェンの発音が聴きなれているドイツやイギリスの合唱団のものとはちょっと違って聞こえるのは、きっと母国語の違いのせいですね。こいういった違いもお国柄を感じられて楽しいものです。ベネディクトゥスのソプラノ、アルトの2重唱はとてもグー。モンセラってちょっとくぐもったように響かせるアルトが独特だなーって思います。そのせいか合唱ではアルトがすごく大人っぽく聞こえ、テナーやバスがいるかのような音の奥行きが感じられます。とくに8曲目、9曲目などはその印象が強かったです。2曲目はこれまで聞いたことのない作曲家だと思うのですが、シューベルトやメンデルスゾーン風のとてもきれいなやわらかい旋律の曲でした。3曲目も同様なので、きっとこのBENETという人はそういう曲を作る人なのですね。ブラームスのアヴェ・マリアなぞもゆったりと情感たっぷりに歌われていてため息モノ。やっぱりモンセラって上手ですね〜。10曲目では最後のハレルヤ〜っていうところのフレーズ、喜びが湧きあがるようで大好きです♪11曲目のセガ−ラ氏のサルヴェ・レジーナは現代曲風な雰囲気をかもしだしています。現代曲風って?といいますと、私にとっては不協和音的で不安を感じさせるような曲調なので好みとしては今ひとつ好きにはなれませんが、最後の方にきれな旋律があり、「終わり良ければすべて良し」。全体としては、残響を大切にした丁寧な音作りがされているので好感が持てるアルバムに仕上がっています。  (by Wing) 2003/11/30 up 
 CD

1989
  NARCIS CASANOVES BERTRAN(1747-1799): RESPONSORIS DE NADAL (KOCH SCHWANN 3-1347-2) 1989年11月録音/指揮:Ireneu Segarra

1.Ecce Agnus Dei.....10:53       
2.In principio.....6:11       
3.Beata Dei Genitrix Maria.....4:56       
4.Beata Viscera.....6:07       
5.Descendit de Caelis.....9:47       
6.Angelus ad Pastores.....6:11
7.Invitatori.....12:30       
8.Salm Laudate Pueri.....7:31
9.Magnificat.....4:16       
10.Salve Regina.....5:11

 カサノバスもセレロールス同様、モンセラートゆかりの音楽家です。このアルバムの曲たちにはリズムやメロディーに独特な雰囲気が感じられます。フラメンコの国スペインの情熱と哀愁が秘められているとうか。そしてすべての曲が、ソロと合唱がかけあう形の構成のものか、合唱の部〜ソロの部〜合唱の部、或いはその繰り返しといった構成でできているので、ソロが多用された贅沢なアルバムとなっています♪
 ソリストの名前は記載がないのではっきりしませんが、おそらく数名で歌い分けていると思います。しかしどこで登場するソリストも皆上手で安定感がありますし、また非常に大人っぽい声をしています。とくにアルトソリストの声が非常に大人っぽく、時として男声アルトやテナーのように聞こえます。私自身の好みからは外れてはいますが、上手さには感心します。
 さて1曲目ですが、ソリストグループと合唱で歌われます。途中アルトとテナーのデュエットが入りますが、少年が歌っているとは思えないアルトです。4曲目はアルトソロ〜ソプラノソロ〜デュエット〜合唱〜ソプラノソロ〜合唱で構成される曲ですが、これまたすごい大人っぽい男性アルトかとも感じさせるアルトソロ。ソプラノも負けず劣らず艶っぽくて、この2人のデュエットは聴き応えがあります。5曲目は本来はソプラノとバスのために作曲されたもののようですが、ここではソプラノとアルトによって歌われています。途中に入るソプラノソロの旋律がとても優雅で美しいのです。8曲目はソプラノ・アルト・バスのソリストグループとSATBの合唱に分かれて歌われるかなり華やかな曲で、このアルバムの中で私がもっとも気に入っているものでもあります。9曲目、10曲目はどちらもソプラノソロと合唱がかけあう美しい曲です。Magnificatは華やかな明るい曲、Salve Reginaは切々と訴えかけてくるようなしっとりとした曲です。
 このアルバムのモンセラのソリストや合唱の声は、あの独特の伸びやかさは感じられるものの非常に大人っぽいので、好き嫌いは分かれるところではないかと思います。でもその実力の高さは疑いようもなく、カサノバスという他ではほとんど耳にする機会がない作曲家の音楽をこれだけの完成度で聴けるのは幸せだと感じました。   (by Wing) 2003/10/19 up 
 CD

1989
  ANSELM VIOLA: Missa "Alma Redemptoris Mater", etc. (KOCH SCHWANN 3-1246-2) 1989年録音/指揮:Ireneu Segarra

1.Sonata fur Orgel(オルガン曲)
< Missa "Alma Redemptoris Mater" >
2.Kyrie eleison.....4:35       
3.Christe eleison.....3:15       
4.Kyrie ereison.....2:21       
5.Gloria in excelsis Deo.....4:57       
6.Gratias agimus tibi.....1:26       
7.Domine Deus.....4:36       
8.Qui tollis.....5:21       
9.Quoniam tu solus.....3:11       
10.Cum Sancto Spiritu.....1:24
11.Credo.....3:21       
12.Et incarnatus.....2:16
13.Crucifixus.....1:24       
14.Et resurrexit.....1:25       
15.Et in Spiritum.....2:14       
16.Et vitam.....1:08       
17.Sanctus.....1:54       
18.Agnus Dei.....3:33
19.Partido fur Orgel(オルガン曲).....2:36       20.Beatus vir(Psalm 111).....5:16       21.Laetatus sum(Psalm 121).....4:30       22.Magnificat a 7 voces.....5:57

 アンセルム・ビオラは18世紀後半に活躍した人で、少年時はモンセラート音楽学校で学び、その後音楽学校に戻って教師として一生を音楽と少年達の育成に奉げたそうです。優れた音楽家であるとともに人格者でもあり、生徒達にとても愛されていたと記されています。
 さて曲ですが、ミサ曲もその他の3曲もソロが多用されています。ほとんどがソロで歌われていると言っても過言ではないくらいです。しかしソリスト名は記載されていません。なのでどのように歌われているか(同一者がソロをとっているか等)詳細はわかりませんが、このソロの多い曲を、皆が代わる代わるにソロをとっているのだとしたら、生徒達を愛していたビオラが彼らの実力を余すことなく発揮させるように作曲した素晴らしい曲たちだなぁって勝手に思ったりしています。また、ミサ曲はなんとなくラテンの血を感じさせるようなリズムと旋律です。キリスト教のしきたりに明るくない私にはわかりませんが、このミサの構成はキリエがいっぱいあり、キリエとサンクトゥスの間にいろいろなものがいっぱい詰まっているという、これまでお目にかかったことがない構成になっています。そしてサンクトゥスとアニュスデイはここまでの盛りだくさんの構成とはうってかわって、あっさりと短時間で終わってしまっています。いったいこれはどういった位置付けのミサ曲なんでしょうね。ミサ曲以外の3曲はそれぞれSATのソロとSATBの合唱の7声で歌われています。とくに21曲目のLaetatus sumでは主導権を握るソプラノソロの旋律がとても美しくステキです。
 私の好きなモンセラの響きについては、合唱を堪能できる個所がかなり少ないため合唱としてのうねりはそれほど楽しめませんでしたが、ソロの声は僅かにビブラートをかける歌い方が健在であり、たっぷり堪能できました。音質的に大音量になるところでビビつくところがあるのが少し気になりました。
 それから付け足しですが、このアルバムが録音された前年の1988年はビオラ生誕250年を祝うイベントが催されたそうです。そこではこのミサ曲が歌われたそうで、その翌年にこの録音がなされたとのことです。   (by Wing) 2003/11/16 up 
CD

1987 
  PABLO CASALS:Geistliche Chorwerke・ESCOLANIA DE MONTSERRAT(313062)  パブロ・カザルス宗教合唱曲集 1987年10月19〜20日録音。指揮:イレネウ・セガラ

1. Nigra sum 我が肌は黒けれど.....4'54"    
2.Tota pulchra es 皆美しい.....2'54"      
3.Cancio a la Verge 聖母への歌.....3'59"      
4.Rosari ロザリオ.....10'34"      
5.O vos omnes あなた方すべて.....4'20"      
6.Eucaristica 聖餐式.....4'42"      
7.Recordare Virgo Mater 聖母マリアを思い出させたまえ.....2'54"      
8.Oracio a la Verge de Montserrat モンセラートの聖母への祈り.....3'13"      
9.Salve Regina 聖母マリアをたたえまつる.....6'04"

かの有名なチェロ奏者だったパブロ・カザルス作曲による「宗教合唱曲集」。宗教と名前は付いているが,カザルスの源はカタロニアに有り,音楽を聴く限りでは,カタロニア民謡に通じるものを感じる。1曲目の「我が肌は黒けれど」の第1声から,その世界に引き込まれる。10分を越える「ロザリオ」の曲もB-Sも精神的に美しい。62年が初演らしいのでその録音も聴いてみたい。(by Hetsuji)1999up 
LP

1987.4 
  CANTS DE L'ESCOLANIA-W, ANGEL RODAMILANS(1874-1936), CANCONS A VEUS BLANQUES (montserrat/DAM-4008)
ESCOLANIA DE MONTSERRAT, ORGUE:GREGORI ESTRADA, PIANO:VICENC PRUNES, Director:Ireneu Segarra, 31 marc-2 abril del 1987

Cara A
1.La Mare de Deu un lliri plantava (Verdaguer)
2.Moreneta de la Serra (Amigo)
3.La Margarida (Verdaguer)
4.El vostre nom Maria (Anonim)
5.Lo llit d'espines (Verdaguer)
6.Salve Regina

Cara B
1.Llegenda de Sant Nicolau
2.Poema musical (Anonim)
3.Himne a Sant Nicolau (Aixela)
4.Virolai (Rodoreda)

montserrat/DAMナンバーシリーズの1枚。1970年代から1980年代にかけて、モンセラートならではの選曲でレコーディングされており、CD化されているものは少ない。ANGEL RODAMILANの曲だけの録音ものという点で貴重かもしれない。どことなくカザルスのメロディを彷彿とさせるメロディで、短調だけど明るくて、長調なのにもの悲しさを含んでいるという不思議な曲想。その中でもRODAMILANといえば”La Mare de Deu un lliri plantava”と”Himne a Sant Nicolau”が思い浮かぶ。民謡をアレンジしたような素朴な味わいの曲で、これをモンセラートが歌うと、もんわりまったりの独特の世界に入っちゃうんですわ。ラストの”Virolai”はとても落ち着きのある歌い方。オルガンがいつもより前面に演出されていて、ピシッと引き締まった雰囲気にまとまっている。 (by Nao)2013/07/01 mon up
 LP

1986
   VICTORIA・OFFICIUM・ESCOLANIA MONTSERRAT (EMI deutsche harmonia mundi 1C 157 for UK only:EX 16 9572 3 STEREO 3LP) P.1986 DIR.: IRENEU SEGARRA OSB

SEITE 1:.....27'00
FERIA V IN COENA DOMINI ad matutinum
Lectio prima "Incipit Lamentatio Jeremiae", 4. v. m.  Lectio secunda "Vau. Et egressus est", 4. v. m.     
Lectio terlia "Jod. Manum suam", 5 v. m.      
SEX RESPONSORIA      
IV Responsorium "Amicus meus", 4 v, m,      
V Responsorium "Judas mercator", 4 v. i.      
VI Responsorium "Unus ex discipulis", 4 v. m.

SEITE 2:.....22'46
VII Responsorium "Eram quasi agnus" 4. v. m.     VIII Responsorium "Una hora" 4 v. m.      
IX Responsorium "Seniores populi" 4 v. m. ad laudes:       Canticum"Benedictus Dominus", 4 v. m.
Motetus "O vos omnes qui transitis per viam", 4 v. m., 1572

SEITE 3:.....29'04
FERIA VI IN PARASCEVE ad matutinum      Lectio prima"Heth. Cogitavit Dominus", 4 v. m.     
Lectio secunda"Lamed. Matribus suis dixerunt", 4 v. i.  
Lectio terlia"Aleph. ego vir", 5 v. m.      
SEX RESPONSORIA      
IV Responsorium "Tamquam ad latronom", 4 v. m.   
V Responsorium "Tenebrae factae sunt", 4 v. i.     
VI Responsorium "Animam meam dilectam", 4 v. m.

SEITE 4:......21'56
VII Responsorium "Tradiderunt me", 4 v. m.      VIII Responsorium "Jesum tradidit impius", 4 v. i.    
IX Responsorium "Caligaverunt oculi mei", 4 v. m.   
In adoratione crucis      
Improperia,"Popule meus", 4 v. m.      
Improperia,"Agios o Theos et Sanctus", 4 v. m.

SEITE 5:.....28'43
SABBATO SANCTO ad matutinum      
Lectio prima"Heth. Misericordiae Domini", 4 v. m.    
Lectio secunda"Aleph. Quomodo obscuratum", 4 v. i.  
Lectio terlia"Incipit oratio Jeremiae", 6 v. m.      
SEX RESPONSORIA      
IV Responsorium "Recessit pastor noster", 4 v. m.   
V Responsorium "O vos omnes", 4 v. i.      
VI Responsorium "Ecce quomodo moritur", 4 v. m.

SEITE 6:.....22'06
VII Responsorium "Asliterunt reges", 4 v. m.      VIII Responsorium "Aestimatus sum", 4 v. i.      IX Responsorium "Sepulto Domino", 4 v. m.       ad matutinum      
Psalmus L,"Miserere", 4 v. m. et 4 v. i., Feria V     
Motetus, "O domine Jesu Christe", 6 v. m., 1576, Dominicae in palmis.

  ヴィクトリアの作品だけで3LP。なかなかハードであった。リアルタイムで買って聴いたレコードではあるが、当時の私はこのLPの演奏そのものに関する記憶がないところを振り返ると、もしかしたら、買ったことで満足していたのかもしれない。最後まで聴いたのかどうかもあやしいものがある。(プレーヤにかけてスピーカでは鳴らしただろうけれど)
  今回しっかり聴き直しても、曲想が似ているので、区別も付かない。ただしヴィクトリアの曲は国を問わず少年合唱団の来日演奏会では取り上げられる可能性が高いので、これだけ網羅されていると、中にはどんな曲でもありそうで、コンサート前の予習?や後の思い出に浸ることは出来そうだ。しかしこれだけ聴いても覚えていたのは1曲、VIII Responsorium "Una hora" 4 v. m.だけ、というのも情けないものがあった。ウィ−ン少年合唱団が「うなほらぁ〜」と歌うあれ、である。
  モンセラはソプラノの発声が特異な気がする。石造りの高い天井に響きそうな声をしている。そしておそろしく安定していて揺るがない。ただ私は実際にはヘッドフォンで聴いていて、石を振動させる音を聴いている訳ではないので、細かく言えば、ソプラノの高音域が濁るように聞こえる瞬間があるのはもったいなかった。
  好みの問題だろうが、アルトから出てきて、ソプラノや男声部が透明な膜のように薄く重なり、主旋律をアルトが歌うLectio prima"Heth. Misericordiae Domini", 4 v. m.が、聴いていて好きだった。重なっていく声、ハーモニーの美しさに、聴いている私自身の気持ちが共鳴し振動するのも、合唱を聴く気持ちよさの一つなんじゃないかと思う。セリフと旋律が交互の曲Psalmus L,"Miserere", 4 v. m. et 4 v. i., Feria Vはほとんどお経なのだがこちらも相当に気持ちよかった。(by Hetsuji) 2001/05/27 up
LP

1983 
  RESPONSORIS I CANTICS DE LES MATINES DE NADAL (montserrat/DAM-4003)
ESCOLANIA I CAPELLA DE MUSICA DE MONTSERRAT, DIRECTOR:IRENEU SEGARRA, ORGANISTA: GREGORI ESTRADA,
Solistes:Miquel Cobos (Tiple),
Xavier Bardolet (Contralt),
Jordi Ricart (Bariton),
Lluis Juanos (Rapsode)
Date enregristrament:28 febrer-2 marc 1983

Cara A
1.LA PARAULA ES VA FER CARN (Ireneu Segarra)
2.AVUI EL REI DEL CEL (Odilo Planas)
3.OH GRAN MISTERI (Gregori Estrada)

Cara B
1.CANTICS DEL TERCER NOCTURN (Ireneu Segarra)


雪景色のジャケットが印象的。指揮者・セガーラ氏やオルガニスト・エストラダ氏の曲が収まっている。中味は独自性が強くて、なかなかにハードだった〜。こういうの、生演奏だと感動するんだろうけど、自分の意思でいつでも聞けるメディアでとなると、敷居が高い。”OH GRAN MISTERI”は「鳥の歌」をモチーフにしたメロディにちょっと和む。2面はセガーラ神父作曲の、バリトンのソロとコーラスで綴られるカタロニア語のオラトリオのような曲。セガーラ神父の温和な雰囲気からは想像しにくいバリバリの現代音楽で、聞き終えると満足感はあるけど感動とも少し違うような微妙な感じかな。でも、モンセラートの地で、所縁の方々の曲を聖歌隊が歌う事に価値があるのでしょうね。 (by Nao)2013/08/01 thu up
LP

1983 
  CANCONS POPULARS DE NADAL (montserrat/DAM- 4004)
ESCOLANIA DE MONTSERRAT,
DIRECTOR:IRENEU SEGARRA,
Solistes:
Miquel Cobos, Jordi Gonzales i Xavier Mundoza (Tiples),
Joan Alfonso (Contralt),
Piano:Vicenc Prunes
Date de l'enregristrament:3-4 marc 1983

Cara A
1.La Mare de Deu quan era xiqueta (聖母が幼なかりしころ)       
2.Les dotze van tocant       
3.El desembre congelat       
4.El cant dels ocells (鳥の歌)

Cara B
1.Els pastorets       
2.Nit de vetlla       
3.Alla sota una penya       
4.El noi de la mare (甘えん坊の息子)       
5.Les setmanes de Daniel

カセットテープでWingさんが既に紹介済みのカタロニア民謡集で、録音データの記載あり。来日公演でもカタロニア民謡はたっぷり歌ってくれたけど、ピアノ伴奏や編曲がそのままの雰囲気。原曲は素朴なのだけど編曲が心憎いまでに上手くて、過去の録音よりも格段にアーティスティックな仕上がりになっている。”La Mare de Deu quan era xiqueta”は物憂げな雰囲気の中にストーリー展開があって聞きどころ。モンセラートの声質と絡み合っての効果もてき面。モンセラートはあまり大きく口を開けて歌わない。(テルツの半分以下かも) 歌う際に純粋な母音の「ア」が少なく、それもくぐもって聞こえる理由の一つかなと思っていた。そもそも、カタロニア語の母音の種類は複雑で、閉じた「ア」の発音になる事も多いらしい。全部ひっくるめてモンセラートの特徴になるんだなと、しんみり浸って楽しみました。 (by Nao)2013/08/01 thu up
 CT    CANCONS POPULARS DE NADAL (montserrat DAM 4004-CS)TAPE 録音年不明/指揮:Ireneu Segarra

(Cara A)
1.La Mare de Deu quan era xiqueta       
2.Les dotze van tocant       
3.Els desembre congelat       
4.El cant dels ocells
(Cara B)
5.Els pastorets       
6.Nit de vetlla       
7.Alla sota una penya       
8.El noi de la mare       
9.Les setmanes de Daniel

 "side"ってスペイン語では"cara"なんですね。ちょっとめずらしかったのもので使ってしまいました・・・。
 さて、本題に。もう15年近く前にダビングしていただいた、ずーっと気になっていたアルバムに最近めぐり合うことができました。それがこれです。当時、曲目を手書きでいただいたのですが、馴染みのうすいスペイン語ということもあり、どこが切れ目なんだかということからはじまり詳しいことがさっぱりわかりませんでした。こうやってもともとのものを見ることができ、少なくとも曲数、曲目、タイトルは判明しました。あーっすきり。でも実はものすごく簡素な作りのため、わかったことはそれだけなのであります。せめて録音年を知りたかったですね。けれど、音をノイズなしにきれいに聴くことができるのというのは有難いことです。ただ録音技術はイマイチというのは一言付け加えておかねばなりませんが・・・。音が揺れてるんです。しかもちょっとくぐもっているため、1950代以前のLPの音のよう。しかし、聴いているうちにそんなささいなことは吹き飛んでしまうような魅力を持ったアルバムです。選曲は民謡風の聴きやすい曲ばかりですし、歌唱技術も申し分ない、どの曲にも聴きごたえのあるソロが入っているとくれば、もうそれだけで言うこと無しですよね。
 1曲目は冬の寒風が吹く夕暮れという感じのちょっと寂しげな旋律で始まりますが、印象的なソロが入った後曲調が変わり、暖炉のある部屋に入ったようなやわらかいほっとするような雰囲気になります。その後のクライマックスはこれまたソロで歌われる美しい旋律。フランダースの犬でネロとパトラッシュが天に召されるシーンにぴったり!という感じで、合唱も加わって昇華されていきます。でもそこで終わらず、また最初の寂しげな雰囲気にもどりヨーロッパ映画の最後のように静々と余韻を残しつつ「Fin」となるのがニクイ。なんだかドラマを感じてしまうような曲で、かなりのお気に入りです。4曲目は言わずと知れたカタルニア民謡「鳥の歌」。最初のソロから聴かせます。5曲目はとてもリズミカルな一緒に口ずさみたくなるような、ウィーン少のオペレッタの中で出てきそうな曲。最後にソプラノとアルトのソロではいる「アーー」(こういうの専門用語でなっていうんでしょう?)っていうのが印象的。7曲目もリズミカル。この曲が私の中では一番クリスマスっぽく聞こえるかも。歌詞なんてさっぱりなのですが、途中で私の耳には「ノエッ、ノエッ」って聞こえるところがあり、勝手に「ノエルかー」なんて思っているからですけどね(単純!)。8曲目は他でも聞いたことのあるハミングから入る情緒たっぷりの曲で、モンセラだ〜って感じの曲です。そうそう、モンセラにはめずらしく全曲ピアノ伴奏というのも異色でとても楽しめました。     (by Wing) 2003/12/21 up  
 LP

1982
  AMSELM FERRER (montserrat/DAM-4001)
ESCOLANIA I CAPELLA DE MUSICA DE MONTSERRAT, DIRECTOR:IRENEU SEGARRA, ORGANISTA:GREGORI ESTRADA, Data:8,9 i 10 febrer 1982

Cara A
1. HIMNE A LA MARE DE DEU MONTSERRAT
2. LAMENTACIO U DEL DISSABTE SANT
3. SALVE MONTSERRATINA

Cara B
1. MISSA "ABBATIALIS"
2. HINME DE LA FESTA DE SANT BENET

Anselm Ferrer (1882〜1969)は、過去に彼の曲の10インチ盤もあるし、読めない解説を眺めるとモンセラートに所縁の深い方らしい。印象的なのは1曲目の”HIMNE A LA MARE DE DEU MONTSERRAT”。黒い聖母マリアを讃える華やかなメロディや音の移行の仕方が、聴き馴染んだモンセラートのイメージにピタリ合っている。気に入ると訳分からなくてもカタロニア語で一緒に口ずさむ私、”O catalans !”と一緒にハモリましたよ。宗教曲である事を忘れてしまいそうな、中盤の穏やかで優美なメロディも聞き惚れマス。そして、どの曲もモンセラートが歌ってこそというオリジナリティを感じる。
録音は来日の半年前。グレゴリオ聖歌のバリエーションのような曲や、細かく漂うビブラートの強い箇所を聞くと、当時と重ね合わせてシミジミしてしまう。他の合唱団と一線を画す独特の歌唱が、ちょうどこんな感じだったの。当時入手が叶わなかったものをこうして聞ける事はもちろん、それが Anselm Ferrer であったのもうれしい。生誕100年を記念しての録音だったのかもしれない。   (by Nao) 2006/04/27(Thursday)up 
 LP

1981
  MUSICA A MONTSERRAT 1881-1981 (CBS/S73639)
ESCOLANIA DE MONTSERRAT i COR DE MONJOS, 15-17 de juny 1981

CARA A
1.Magnificat (Guzman)
2.Laeta quies (Escofet)
3.Inviolata (Rodamilans)
4.Aleph. Quomodo obscuratum est (Ferrer)
5.Ave Maria (Pujol)

CARA B
1.Salve Regina (Segarra)
2.Juravit Dominus (Estrada)
3.Audi filia (Just)
4.Salve Montserratina (Planas)
5.Virolai (Rodoreda)

ジャケットの雰囲気がちょっと珍しくて気になっていたもの。1881年から1981年までの100年間に作曲されたものらしい。セガーラ神父の”Salve Regina”のような現代曲ががあったり、落ち着いて聞ける曲があったり。どの曲も高音部にビブラートがかかり、そこはかとなくモンセラートらしさがにじみ出ている。サラ〜っと聞いてしまうけど、歌唱力は充分でやはり上手い。温もりのある洗練されたコーラスが心地良く、ソロも安定感があって、どっちかというと単調なメロディに彩りをそえている。モンセラートゆかりの作曲家の曲なので、大事に歌い継がれていくのだろうな。
初来日当時に入手出来ていたら、擦り切れるほど聞いたかもしれないけど、いろいろ聞いてきた今となっては、ちょっと感激が薄れてしまったような…声の響きは来日時を彷彿とさせる懐かしい歌声そのものデス。(by Nao) 2008/01/20 up 
 LP

1979
  JOAN CEREROLS/VESPERES DE LA MARE DE DEU (schwann/DAM-4005)
ESCOANIA I CAPELLA DE MUSICA DE MONTSERRAT, ARS MUSICAE, Xavier Sacanell i Albert Bardorlet (Sopranos), Gregori Estrada (Orgue), DIRECTOR:IRENEU SEGARRA, Data:Marc 1979

Cara A
1.Salve Regina
2.Dixit Dominus
3.Laudate Pueri
4.Laetatus sum
5.Nisi Donimus

Cara B
1.Magnificat
2.Ave Maris stella
3.Ave Regina caelorum
4.Alma Redemptoris mater
5.Regina caeli

ライチのCDジャケットと同内容。来日コンサートで隊員が楽器を演奏しならが歌っていた”Salve Regina”は、そういえばこのセレロールスの曲だった。何度聞いても、しみじみ地味な曲だ。でもこれをビブラートのかかった声で歌うと、じんわり味わいが出てくるんですね〜。真っ直ぐな声で歌っちゃいかんのデス。ゆったりとした繊細な曲を歌うのは意外と難しいのだろうけど、難無くこなしている。心穏やかに聞ける1枚。(by Nao) 2008/05/25 up 
 CD

1979
  JOAN CEREROLS: Vesperae Beatae Mariae Virginis (KOCH SCHWANN 3-1631-2) 1979年録音/指揮:IRENEU SEGARRA

1.Salve Regina(Antiphon).....4:41       
2.Dixit Dominus(Ps.109).....5:41       
3.Laudate Pueri(Ps.112).....5:59       
4.Laetatus sum(Ps.121).....6:11       
5.Nisi Dominus(Ps.126).....6:48       
6.Magnificat.....6:12       
7.Ave Maris Stella(Hymn/Hymne).....10:39       
8.Ave Regina Caelorum(Antiphon).....4:59       
9.Alma Redemptoris Mater(Antiphon).....2:57      
10.Regina Caeli(Antiphon).....1:39

 セレロールスはモンセラート修道院の聖歌隊として歌っていたり、聖歌隊長をしていたりしたモンセラートにゆかりの作曲家です。また、17世紀のスペイン宗教合唱曲の分野を代表する存在だそうです。このアルバムには、ソロソプラノと4声や8声の合唱で構成されるスタイルの曲がいくつかあり、それらがとても印象的なのであります。それも手伝ってか、私にとってセレロールスはラッソのような苦手分野ではありません。
 私がモンセラートの歌声を知ったのは、'82年来日TV放映のビデオを友人に見せてもらった時でした。来日からすでに10年近い年月が過ぎていましたね〜。でも、その時の衝撃を今も忘れません。なんと独特の伸びのある豊かな合唱なんだろうと感嘆しました。このアルバムには、曲目は違えどその時の歌声が息づいています。少し鼻にかかったような伸びと艶のある歌声。繊細なピアニッシモで響かせるところも絶妙です。モンセラートの歌声は、軟らかいビブラートをかけた歌い方をするせいか、大気が震えているような感覚にとらわれます。そしてその大気が景色を作り出す。だから合唱の向こうに風景が見えるような気がするのです。心に沁み渡る歌声とともに別世界へとトリップさせてくれます。
 ただひとつ謎なのは、ジャケット写真。なぜライチ?と思うのは私だけでしょうか。  (by Wing) 2003/10/19 up 
EP

 
  THE ESCOLANIA OF MONTSERRAT (ediphone CCC/Apartado 108)
L'ESCOLANIA DE MONTSERRAT

A. MORENETA EN SOU (Rodamilans)
B. VIROLAI (Rodoreda)

写真集だと思っていたら、EP盤が付いていた。曲自体は1970年代に録音されたものと同じで、宗教曲と民謡の中間のような存在。もわもわ・まったりしていて、耳に入ればモンセラートと分かる歌声。近い将来、ここも混声になってしまうんだと、行く末が案じられる。そう思うと、この時代の濃厚な歌声が一層いとおしい。写真集は18ページのカラーで、行事や生活の様子が英語のコメントと共に楽しめる。          (by Emu) 2006/07/28(Friday)up  
LP

1979 
  JOAN CEREROLS・Missa pro defunctis/Vivo yo/Pues para en la sepultura・ESCOLANIA DE MONTSERRAT(harmonia mundi 1C 065-99715)(P)1979 Ireneu Segarra, Leitung

SEITE 1:MISSA PRO DEFUNCTIS 4 vocibus Im Wechselgesang: einstimmiger Chor(cantus planus) und vierstimmiger Chor (CATB) mit Generalbass
1.Introitus           
2.Kyrie          
3.Graduale          
4.Sequentia           
5.Offertorium

SEITE 2:
MISSA PRO DEFUNCTIS
4 vocibus:CATB
1.Sanctus           
2.Benedictus           
3.Agnus Dei           
4.Communio           
5.Responsorium
6.VIVO YO(Villancico)vierstimmig:CcAT
7.PUES PARA EN LA SEPULTURA(Tono)vierstimmig:CcAT

初来日のおりのTV放映で聴いた合唱が余りにも印象的で、それを光や水や空気のように希薄な合唱・・・と長い間、思い込んで誤解していたために、だいぶ時を経たのち、LPやCD等で、初来日のライブ以外の録音を聴いて、今まで抱いていたイメージとは違う、合唱が醸し出す人間くささに、実は戸惑っていた。・・・が、79年プレスのこの盤から、聞こえてくる少年たちの合唱は、初来日のあの声のイメージの片鱗がある。もちろん、修道士たちも入っているので編制も万全。適度に生身の人間を感じさせる声だけれど、声の周辺の空気の雰囲気がところどころどこか神聖。もしかしたら、のこぎり山で聴いたら、こんな感じに聞こえるのかなあ、と思って聴いた。コンサートでも聴けるMISSAはいくつもあるのだろうけれども、このCEREROLS のMISSAは、のこぎり山の聖堂で聴きたい。気持ちがかき乱させるような旋律は無く、聴く者を、深く内省へと向かわせる作品のような気がする。何よりこの盤には、「私がイメージするモンセラートの音」にわりあい近い音が収録されているのも良い。(by Hetsuji) 2002/02/10 up
 LP

1979
  "Narcis Casanovas/Sakramentsmusik aus Montserrat" (schwann/AMS 2609)
Josep Benet/Angel Argiles:Knabensoprano, Joan Villanueva/Francesc Mestre:Knabenalt, Xavier Torra:Tenor, Miquel Estrade:Bass, Lluis Sedo:Violoncello, Gregori Estrada:Orgel/Capella i Escolania de Montserrat, Leitung:Ireneu Segarra P.1979

Seite 1
1.Lauda Sion Salvatorem(Chor & Soloquartett)     
2.Laudis thema specialis(Soprane & Cello)      3.Ego sum panis(Soprane)      
4.O quam suavis(Sopran & Alt)      
5.Transiturus(Chor & Solosoprane)

Seite 2

1.Magnificat(Chor & Sopransolo)      
2.Laudate pueri dominum(Sopran & Alt)      
3.Genitori T(Alt & Tenor)      
4.Genitori U(Sopran & Alt)      
5.Genitori V(Sopran & Bass)      
6.Salve Regina(Chor & Soloterzett)

モンセラートは'82年の来日公演を聴いて強烈に惹かれた聖歌隊だ。カサノバスはモンセラートには欠かせないレパートリーだが、このLPでは全曲BS・BAのソロを聴くことができる。精鋭を集めたモンセラートの実力は言わずと知れたところで、歌声は抑制の効いた独特の響きを持っている。カトリックの総本山的な聖歌隊なのに、歌うレパートリーは何でもありという柔軟な一面も持ち合わせている。が、何を歌っても少しもやに包まれたようなまろやかな歌い方は変わらない。ソリストたちは柔らかいビブラートを響かせて歌っているが、これが上手い。コーラスもソロも安定していて、疲れず聴かせてくれる。この中での私のお気に入りは「マニフィカト」。'82来日時にも歌われた、ソロと合唱の掛け合いが華やかな曲だ。地味なイメージのあるモンセラートだが、禁欲的な修道院の聖歌隊とは程遠い、温もりや素朴さに惚れ込んでいる。(by Nao) 2001/04/29 up 
 CD

1978
1977
  JOAN CEREROLS: MISSA PRO DEFUNCTIS, MISSA DE BATALLA & MISSA DE GLORIA/セレロールス:レクイエム、戦争ミサ&栄光のミサ (deutsche harmonia mundi/BMGファンハウス BVCD 35006) 1978年5月(レクイエム),1977年3月(戦争ミサ&栄光のミサ)録音/指揮:Ireneu Segarra

MISSA PRO DEFUNCTIS 4 vocibus/レクイエム(死者のためのミサ曲)〜4声のための
1.Introitus.....4:15       
2.Kyrie.....1:32       
3.Graduale.....1:17       
4.Sequentia.....6:30       
5.Offertorium.....6:11       
6.Sanctus.....1:42       
7.Benedictus.....1:23       
8.Agnus Dei.....1:50       
9.Communio.....2:35       10.Responsorium.....7:12
MISSA DE BATALLA/戦争のミサ〜3つの合唱と器楽のための12声のミサ曲
11.Kyrie.....3:04       
12.Gloria.....5:00       
13.Credo.....2:33       
14.Et incarnatus est.....2:02       
15.Crucifixus.....4:43       
16.Sanctus.....2:55       
17.Agnus Dei.....2:49
MISSA DE GLORIA/栄光のミサ〜2つの合唱と器楽のための8声のミサ曲
18.Kyrie.....2:59       
19.Gloria.....4:12       
20.Credo.....7:59       
21.Sanctus.....2:19       
22.Agnus Dei.....2:32

 レクイエムはオルガンと一部バス・ダルシアンの伴奏がつきますが、控えめなので声を聞く妨げにならないのが嬉しいです。ゆったりとした甘美な曲をモンセラートの艶のある合唱が一層際立たせています。
 戦争のミサはこの曲のためだけにこのCDを購入しても後悔しないというくらい、心をくすぐられる曲でした。3つの合唱の構成は、第1グループがSSATのソリスト4名、第2グループがSATBの小人数グループ、第3グループがSATBの大きなグループとなっており、これら3つのグループに楽器が加わるという壮麗なもの。第1グループのソリスト集団は終始曲をひっぱります。楽器が例のごとくちょっとうるさいのはご愛嬌ですね。戦勝を祝うためのものではないかと言われるだけに、派手やかな曲調です。Agnus Deiなんかはもうすっごくきれいです♪
 栄光のミサはその名の通り輝かしく、またモンセラートの淡いビブラートのかかった歌声が透明感をかもし出しています。でも・・・楽器がかなりがんばってたりして、曲が盛り上がってくるとちょっとうるさくも。それぞれの曲の始まりがハッとするほど美しい旋律だったりするのですが、これがどんどん賑やかになっていくのです。
 ところでこのCDの謎。ブックレットに濱田滋郎という人が演奏者について記していますが、その中に「1979年モンセラート修道院内で行われたこの録音は」とあります。また戦争ミサでのソリストの名前と年齢までが記載されています。しかし、CD自体の録音データには1977、1978年録音とあります・・・。さて、これは本当はいつ録音されたものなのでしょう?   (by Wing) 2003/10/19 up 
 CD

1978
  VICTORIA:MISSA PRO DEFUNCTS. FERIA VI IRENEU SEGARRA/ BRUNO TURNER (DHM 05472 77423 2) (P)1995 , Recorded at; Monserrat, 1977(Missa pro defunctis); St. Trudpert, 1978(Feria VI)

Tomas Luis de Victoria: Missa pro Defunctis, 6 vocum
1:Introitus:Requiem aeternam.....5:36       2.Kyrie.....2:23       
3.Gradauale:Requiem aeternam.....3:28       
4.Offertorium:Domine Jesu Christe.....4:28       5.Sanctus&Benedictus.....3:14       6.Agnus.....2:18       
7.Communio:Lux aeterna.....3:27       
8.Motectum:Versa est in luctum.....3:38       
9.Responsorium:Libera me in Domine.....11:31     
10.Lectio U:Taedet animam meam.....3:29
(Escolania & Capella de Musica Montserrat/Ars Musicae de Barcelona/ Ireneu Segarra)
Feria VI in parasceve ad matutinum
11.Tamquam ad latronem.....3:52       12.Tenebrae factae sunt.....4:07       13.Animam meam dilectam.....6:55       14.Tradiderunt me.....2:32       
15.Jesum tradidit impius.....3:02       
16.Caligaverunt oculi mei.....6:02
(Pro Cantione Antiqua London /Bruno Turner)

  今頃こんなことを思うなんて馬鹿なんだけれど、モンセラートって、スペイン十字架と似通ったところがある。なんというか「素朴」でしかも「陰影」がある声。スペイン十字架ほどインパクトがないけれど。初来日をTVで聴いてあのお山の修道院を見て、Hetsuji頭にモンセラート=宗教=敬虔=ストイック=・・・とこの世のものではないイメージを焼き付けたために、雲の上の合唱と思いこんでいたのだが、こうして聴くと、ビブラートの合唱に、人間くさい哀愁を感じたりして。このCDは最初の曲と2番目の曲で演奏団体が違っているが、チェックもしないで、通勤途上の車で、私は2曲目を、モンセラートの選抜メンバーが歌っていると誤解していた。ソプラノ君がいないのは残念だけれど、カウンターテノールもソプラノ以上にきれいだ〜なんて。Hetsuji耳を疑うも良し。でも、それだけ違和感の薄い組み合わせで、どちらも楽しめました。正直に言うと、2曲目の方が落ち着いて聴けたかな。(車の中だから。)前にモンセラートを素朴って書きましたが2曲目の方が洗練されている合唱に聞こえました。  (by Hetsuji) 2004/02/08 up 
 CD

1977
  VICTORIA:MISSA PRO DEFUNCTIS・CEREROLS:MISSA DE GLORIA (EMI deutsche harmonia mundi CDM 7 69482 2) 1977年録音/指揮:IRENEU SEGARRA

Tomas Luis de Victoria: Missa pro Defunctis, 6 vocum
1:Introitus:Requiem aeternam.....5:38       2.Kyrie.....2:22       
3.Gradauale:Requiem aeternam.....3:29       
4.Offertorium:Domine Jesu Christe.....4:27       5.Sanctus&Benedictus.....3:13       6.Agnus.....2:17       
7.Communio:Lux aeterna.....3:26       
8.Motectum:Versa est in luctum.....3:37       
9.Responsorium:Libera me in Domine.....11:30     
10.Lectio U:Taedet animam meam.....3:36
Joan Cererols: Missa de Gloria a 8
11.Kyrie.....2:57       
12.Gloria.....4:10       
13.Gredo.....7:56       
14.Sanctus.....2:18       
15.Agnus Dei.....2:31

 ヴィクトリアのレクイエムはLPで紹介されているものと同じものです。セレロールスの栄光のミサも戦争のミサなんかと一緒に別のCDにも収録されています。ただ録音時期からかんがみるとこの組み合わせがきっと本来のものだったのでしょうね。
 このCDは私がモンセラの存在を知ってから初めて手にしたアルバムです。ア・カペラで歌われるヴィクトリアのレクイエムの合唱の美しさはさておき、セレロールスの栄光のミサの強烈な楽器のプカプカで印象に残っていたアルバムでした。その印象が強くて遠ざかっていましたが、今回聴き直すことで改めてヴィクトリアの曲の美しさを思い出しました。こんなに美しいものから遠ざかっていたなんて・・・恐るべし楽器プカプカ。
 「女声」とも聞こえそうな甘く柔らかい艶やかな響きが空間いっぱいに広がるレクイエムは、優しさに満ちていて、頭を空っぽにして身をまかせれば夢心地。ピアニッシモになるところにも独特の柔らかいビブラートがかかっていて、ふんわりとした柔らかさが絶品です。
 セレロールスの栄光のミサはといえば、やっぱり何回聴いても、いつ聴いても楽器プカプカ以外のなにものでもないのでした。とくにキリエのところで音が外れてるのでは?と感じられるプカプカが気になって、気になって。。あの楽器はなんというのでしょうね。合唱だけ聴くならば、ヴィクトリアの方と同時期の録音ですから美しいのですが・・・・。    (by Wing) 2004/01/25 up 
 LP

1977
  TOMA'S LUIS DE VICTORIA ビクトリア:死者のための聖務曲集−皇太后マリアをいたむレクイエム−(deutsche harmonia mundi URS-3204-H) 録音:1977年3月 指揮:イレネウ・セガーラ神父

Side A:
I.ミサ・プロ・デフンクティス<レクイエム> Missa pro defunctis<Requiem>
1. イントロイトゥス<入祭の歌> Introitus.....5:30    2.キリエ<あわれみの讃歌> Kyrie.....2:25      
3.グラドゥアーレ<昇階の歌> Graduale.....3:27     
4.オッフェリトリウム<奉納の歌> Offertorium.....4:25  
5.サンクトゥス/ベネディクトゥス<感謝の讃歌> Sanctus und Benedictus.....3:12      
6.アニュス・ディ<平和の讃歌> Agnus Dei.....2:15

Side B:
7.コンムニオ<聖体拝領の歌> Communio.....3:24    
II.モテトゥス:悲しみのうちに引き戻されて Motectum:Versa set in Luctum .....3:35      III.レスポンソリウム:主よ、われを解き放て Responsorium:Libera me, Domine.....11:26    
IV.レクツィオII:わが魂はなえ Lectio II : Taedet animam meam.....3:28

  レーゲンスで聴いたヴィクトリアのイメージが消えないうちにモンセラートのでも聴いてしまおうと選んだLPである。訓練されきった音というイメージが全面に出るレーゲンスと比較すると、モンセラートのこの録音は、ひとりひとりの声が自然に聞き取れる歌い方なのが最初災いしてどこか音が甘く、正直、レーゲンスの後の合唱としては素人っぽく聞こえた。
  ところが繰り返して聞き込んでいくに従って、いかにも自然な発声(に聞こえる)で、最初、女声とも少年声ともつかなかったソプラノが独特の艶をもって輝き始め、静かで自然なる声が故に、素朴で敬虔な音の中に、ヴィクトリアの哀しみさえ感じさせる気がしてきた。
  スペイン出身のヴィクトリアという作曲家は、9歳で父を亡くし10歳で聖歌隊員として歌い始めてから、17歳でローマに留学し、広く名声や地位を得る。だが彼は全てを返上し20年後に故国に戻り、生涯を神に捧げた作曲家だった。(と思う)皇太后マリアが75歳で逝去した折りに創作されたこの作品は、彼の最後の作品であり彼の代表作でもある。
  私は生ではモンセラートを聴いていない。
  この録音は初来日の3年前にあたる。初来日の折りのTV放映で聴いた音にあまりにも清らかすぎる印象を持って「希薄な心の空気の音」「天上の光の音」として私の記憶に残り続けていたために、実際にLPで聴くと、逆に声に人間臭さを感じてしまってとまどった。ただし、モンセラートの合唱に感じる人間臭さは、神が己の姿に模して創ったという「人間の原型」の匂いのような気がする。生きる厳しさの中で耐えながらも失わない「純」の強さも合唱に感じる。彼らの精神の問題である。(by Hetsuji) 2001/05/27 up
 LP

1976
  クラウディオ・モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り/童貞マリアの晩歌 (deutsche harmonia mundi ULS-3205-6H 2枚組)LP 1976年録音/指揮:イレネウ・セガーラ神父

(Side A)
1.レスポンソリウム:神よ われを助け給え.....2:17    
2.詩篇109:主は言い給えリ.....8:13       
3.コンチェルト:われは黒し.....3:41       
4.詩篇112:しもべらよ 主を讃めたたえよ.....6:33   
5.コンチェルト:麗わしきかな.....3:32

(Side B)
6.詩篇121:われ よろこびに満てり.....6:31      
7.コンチェルト:二人のセラピムが.....5:28       8.詩篇126:主が建て給わずば.....4:09       
9.コンチェルト:天よ ききいれ給え.....8:27

(Side C)
10.詩篇147:エルサレムよ 讃めたたえよ.....4:22   
11.<聖マリアよ われのために祈り給え>にもとづくソナタ.....7:12       
12.讃歌:めでたし 海の星.....8:12

(Side D)
13:マニフィカト.....18:35

(独唱)
モンセラート修道院聖歌隊員(2名)
プロ・カンツィオーネ・アンティカのメンバー(James Griffett(Tenor), Stephen Roberts(Tenor-Bariton), David Thomas(Bass-Bariton), Michael George(Bass-Bariton)

 「セガーラ神父は、とりわけスペイン、イタリア、フランスで取り入れられているシステマティックで徹底した歌唱訓練を少年達に施し、明るくて丸みのある母音唱法を徹底的に教え込み、決して張り合わない柔軟性のある美しい響きを得ることに成功した。」と解説にありました。ここでは、まさにそのような歌唱を堪能できます。ソプラノソロの少年隊員もものすごく安定した伸びやかな声を響かせます。ソリスト2名の写真が小さく載っていましたが、かなり大人っぽい子達です。
 曲の方はというと、11曲目の「<聖マリアよ われのために祈り給え>にもとづくソナタ」で、楽器の「タッタカタッタカ〜〜」といういそがしさとは対照的に、合唱は少年達だけで「サーンタマリーア」とのみゆったりと歌われます。それが2つの全然違う主題がひとつになっているようで、妙に耳に残りました。12曲目の「めでたし 海の星」なんかも「これぞモンセラ美ぞ!」とツボにはまった旋律なので気に入っています。マニフィカトの出だしなんかも綺麗。ただ、すぐにテノールソロが腹筋を使いはじめますがね。。。それから私的な希望を述べさせてもらえば、7曲目の「二人のセラピムが」はソプラノ二人で歌って欲しかったです(実際はテノール二人)。でも5曲目「麗わしきかな」は、生で聴いたら鳥肌ものであったろうソプラノ二重唱がまさに麗しきかな!ブラヴォーであります。
 その他曲の詳しいことは、ぜひともレーゲンスのところのHetsuji氏のご紹介にjumpしてくださいませ。  (by Wing) 2004/01/18 up 
 LP

1975
  MISSA ALMA REDEMPTORIS MATER, ANSELM VIOLA (Columbia/CPS 9063)
SOLISTES:Josep Benet (escola sopra), Joan Villanueva (escola contralt), Xavier Torra (tenor), Francesc Chico (baix), CAPELLA I ESCOLANIA DE MONTSERRAT, Orquestra Simfonica, Director:IRENEU SEGARRA, 録音:1975年頃

CARA A
KYRIE
Christe
CREDO
Et incarnatus
Crucifixus
Et resurrexit
Et in Spiritum
Et vitam
SANCTUS
AGNUS DEI

CARA B
GLORIA.Et in terra Pax
Gratias agimus tibi
Domine Deus
Qui tollis
Quoniam tu solus
Cum Sancto Spiritu

アンセルム・ビオラのミサ曲「アルマ・レデンプトリス・マーテル」(救い主のうるわしき母)。私の中で燦然と輝く1970年代のソリスト、Josep Benet (ソプラノ)と Joan Villanueva (アルト)のソロがふんだんに聞ける。「キリエ」「クレド」などは、歌う構成が変わるごとに歌詞の一節をタイトル化しているので、ちょっと複雑に見えるけど、いたって普通のミサ曲(と今回判明)。でもこの曲「グローリア」が長いので、順番通りに演奏するとA面の途中で「グローリア」が収まらなくなるんですわ。で、丸ごとB面に持ってくるという大胆な事もやってくれている。この後、1989年に同じ曲をレコーディングしているけど、比較すると今回の方がテンポが速くて歌声が濃厚。メロディは軽妙で明るく幸福感に溢れている。勝手にハイドンちっくだな〜と思っているのだけど、そんな雰囲気。ソプラノ・アルトともに音が細かく上下してもブレなくしっかり歌えるし、歌えば歌うほどにノリが良くなって来て、その疲れ知らずぶりはお見事。ソロもコーラスも、モンセラート独特のビブラートやもんわり感がたっぷり。他の合唱団にも歌ってもらいたい曲だけれど、門外不出に価値があるのかも。(by Nao) 2008/03/23 up 
 LP

1974
  53声部のザルツブルク大聖堂祝典ミサ曲と讃歌(Harmonia mundi URS-3156-H) 1974/8/14(水)ザルツブルク大聖堂におけるコンサートライブ
管弦楽:コレギウム・アウレウム合奏団(オリジナル楽器使用)/モンセラート修道院聖歌隊/テルツ少年合唱団(合唱指揮:ゲルハルト・シュミット・ガーデン)/コンサート・マスター:フランツヨーゼフ・マイアー指揮:イレネウ・セガーラ神父

Side 1:
ミサ曲 
1. キリエ   
2.グローリア     
3.クレード(その1)

Side 2:
1.クレード(その2)    
2.サンクトゥスとベネディクトゥス     
3.アニュス・ディ
4.讃歌「汝ら太鼓を打ちならせ」

  解説者の渡邊学而氏は、この演奏会に列席されて「ザルツブルクのドームの構造や残響・雰囲気すべてを計算に入れて創られた作品をオリジナルな形で演奏したと言うことは音楽が単に演奏の良し悪しだけで成立するのではなく、その場に居合わせたものが目で感じ耳で感じ、身体全体で体験したすべてのものが総合されて音楽を構築している。それが音楽なのだ」の旨が記しておられる。
  同時に、教会における宗教音楽は、1つの楽節が終わり次の楽節が歌い出されてもまだ前の音が残り、音の重なりに独特の効果を生むことを計算し、残響を意識したつくりになっていることにも触れ、ビブラート唱法、奏法は音の響きを濁らせるので、高音域に少年合唱を使うのは、ビブラートのない純粋な音を得るため、としている。
  しかし。演奏会に列席していたら或いは、感動の中に私もあったかもしれないが、正直なところ、このLPが音楽に聞こえた時間は極端に少なかった。指揮はセガーラ神父だが、モンセラートの音が感じられない。全編、腹筋運動と発声練習に終始したように感じた。音符を辿って音を出してもそれだけでは音楽とは言えないと思う。当時は「53声部=すごい」的な感覚で聴いたけれども、今はそれだけでは退屈で聴けそうにない。(by Hetsuji) 2001/05/27 up
 CD

1974
  MISSA SALISBURGENSIS (deutsche harmonia mundi RD77050) 1974年8月録音/ESCOLANIA DE MONTSERRAT, TOLZER KNABENCHOR, COLLEGIUM AUREUM/Chorus Master:GERHARD SCHMIDT-GADEN, Leader:FRANZJOSEF MAIER, Directed:IRENEU SEGARRA

1:Kyrie.....5:50       
2.Gloria.....9:24       
3.Credo.....15:05
4.Sanctus/Benedictus.....15:05       
5.Agnus Dei.....5:55       
6.HYMNUS"PLAUDITE TYMPANA".....5:18

 LP版の方はすでにHetsujiさんが紹介されていますが、派手派手しくめでたそうな曲なので新年の最初の紹介にはうってつけかな〜ということで、白羽の矢を立てました。しかもテルツとの共演なんていう嬉しいオマケつきですしね。(やっぱり新しい年はテルツで始まらなくちゃ!・・あっでもここはモンセラの場所でした)
 このアルバムは私が少年合唱の魅力にとりつかれた初期の頃に入手したものですが、初めて聴いた時の感想は「騒がしい曲」とういうものだったと思います。しかし当時すでにテルツとモンセラは私にとっての憧れの合唱団であったため、内容とは別の次元でこれは特別のものとなっていました。テルツとモンセラの共演だなんてほんとに夢のようです。えらい!ハルモニア・ムンディ!!と拍手喝采。ペルゴレージのミサ・ロマーナなんかも同時期に録音されてますよね。
 で、今回紹介しようと聴き始めてはみたものの。。。やっぱり何度聴いても金管楽器の騒々しいことといったら。以前スピーカーで聞いていたときに、ソリストの声をよく聴こうとしてボリュームを大きくしたら、次の瞬間に金管楽器の大音響が始まり閉口しました。今回はこれまでのHetsujiさんの勧めもあり、ヘッドホンで聴くことを覚えたのでこれを使用。そうしたらそれほどボリュームを大小しなくてもソロの声をしっかりと聴けることがわかりました。そうなると楽しみはやはりソリストの声の聞き比べ。あっテルツ、こっちはモンセラだ!とマニアックに楽しむことができました。左側がモンセラ、右側がテルツです。でも実のところ、歌い方の差が歴然としていて一聴瞭然だったりするのですよね・・・。よくもまぁこんなクセの強い合唱団同士を共演させたものですね。なんとなくハンス君っぽいソロもたくさん聞こえるのですが、彼は歌っていたのかしら?ソリスト名が欲しいところです。ソリストは、テルツのソプラノはハンスっぽい柔らかい揺れた感じで、アルトはアンドレアス・シュタインっぽい凛とした少年の魅力。モンセラの方のソプラノは独特の伸びやかな良い声を響かせ、アルトは抑えた感じの艶っぽい魅力を漂わせてます。ほんとこの2つの合唱団、全然雰囲気が違うんですけどね〜。
 曲の方もじっくり聴いてみると騒々しいだけの曲ではないかもしれない、と再認識。これまでは圧倒的な金管楽器の印象に埋もれてしまいがちでしたが、実はソロの旋律がかなり美しくしかも多かったり、合唱が美しく盛り上がりを見せたりとか、結構聴きどころがありました。Kyrieでは「Christe eleison」っていうフレーズがあちらこちらからソロや重唱で聞こえてきて、モグラたたきみたいで楽しかったですし。Credo は15分と長い曲ですが、随所にソロや重唱の掛け合いが入りワクワクします。3分50秒から5分10秒あたりでは、両合唱団のソプラノ、アルトのソロの声を堪能できます。8分30秒から10分30秒あたりもオススメです。テルツのソプラノからモンセラのアルトへと渡り、モンセラのテナーとテルツのアルトが掛け合う。たいがい二人づつで歌われますが、10分くらいのところでテナーとアルトがそれぞれちょっとだけ一人ずつになるところがあり、二人目に歌うアルトソロにいつもハッとしてしまうんです(ってかなりマニアックな指摘かな)。Sanctusの出だしのところは輪唱みたいに始まります。テルツのバスから始まった、あっモンセラのバスが入った、次はテルツのアルト、テルツのソプラノ、モンセラのテナー・・・あーもう忙しいけどおもしろーい、という感じです。1度目の「Osanna」というフレーズでは両合唱団の各パートのペアが次々と活躍して聞き比べが楽しいですし、2度目の「Osanna」では今度は各パートが合唱でかけあい、とても華やかです。Agnus Deiの「Dona nobis pacem」でもソロの掛け合いから始まり、合唱の掛け合いになって高まりをみせて曲が終わります。そんなこんなで耳を凝らすと結構楽しいアルバムでした。
 HYMNUS 「PLAUDITE TYMPANA」もやはり金管楽器が騒々しい曲です。意識して聴いてないと、ミサの続きかと勘違いしてしまいそうに雰囲気が似ています。でもミサ曲同様にソロも結構あります。
 そういえば、53声のミサ曲はベネヴォリのものと記憶していたのですが、最近ではビーバー作曲では?という話になっているそうですね。     (by Wing) 2004/01/11 up 
 CD

1974
  L'ESCOLANIA DE MONTSERRAT CHANTE LA VIERGE MARIE (JADE 122.29) 1974年/指揮:Ireneu Segarra

1.Ireneu Segarra: SALVE REGINA"Gerninans".....8:02  
2.Antonio Nicolau: MORENETA EN SOU.....4:10     
3.Josepf Rodoreda: VIROLAI.....4:09       
4.Vicente Goicoechea: AVE MARIA.....3:49       
5.Vicente Goicoechea: SALVE REGINA.....6:52     
6.Angel Rodamilans: MORENETA EN SOU.....4:34    
7.Angel Rodamilans: ENTRE LLIRIS.....2:47      
8.Angel Rodamilans: CANCO DE MAIG.....4:25     
9.Angel Rodamilans: ROSA VERA.....3:15       
10.Angel Rodamilans: EL GIRA-SOL.....3:40      
11.Angel Rodamilans: EL NOM DE MARIA.....3:29    
12.Angel Rodamilans: SALVE MONSERRATINA.....8:01 
13.Angel Rodamilans: MAGNIFICAT.....11:48

(ソリスト)
No.9 - No.13
sopranos: Sebastia Bardolet, Xavier Canadell
tenors: Alexandre Olivar, Salvador Plans
basse: Miquel Estrade

 ひとりひとりの淡いビブラートが重なり合い、大きなうねりになって広がっていく。上へ昇るという感覚ではなく、水面に波紋が広がっていくように静かに広く遠くへ伝わっていく、そんな感じのモンセラ特有の響きがこのアルバムにはぎっしり詰まっています。ノコギリ山の上のモンセラート修道院から、信者サンたちの住む遠くの村や町までも祝福の歌が聞こえるようにと歌われているような、そんな気がします。この響きこそは、まさに私が魅了されたものそのものです。
 曲はモンセラが歌っているのを聴いたことがあるかないか程度のが1,2曲あるくらいで、耳慣れないものが多くて、メロディなんかも覚えられないものばかりですが、どれもモンセラの歌唱によく合うものばかりです。スペイン語もフランス語も読めないためはっきりしたことは言えませんが、作曲家のほとんどはモンセラートやその地域に根差した人々のようで、モンセラに合っているのもわかる気がします。
 9曲目以降では随所でソリストの朗々として艶っぽい、モンセラートのノコギリ山のように輪郭のはっきりした声を堪能することができます。10曲目のデュエットはとてもステキですし、11曲目はソプラノソロから入るきれいな曲です。12曲目はモンセラートの黒いマリア様を称えた歌でやはりソプラノのソロがあります。13曲目はトリをとるにふさわしい盛り上がりのある曲で、12分近い曲なので聴き応えがありました。途中4重唱もあったりします。ソリストの声も、合唱の響きもこの時期が私の一番好きなモンセラートだなぁと思った1枚です。   (by Wing) 2003/10/26 up 
 CD

1974
  FELIX MENDELSSOHN BENJAMIN BRITETN(JACD 006) 1974年録音。

A Ceremony of Carols
1.PROCESSION   
2.WELCUM YOLE!   
3.THERE IS NO ROSE   
4.THAY YONGE CHILD   
5.AS DEW IN APRILLE   
6.THIS LITTLE BABE   
7.INTERLUDE FOR HARP SOLO   
8.IN FREEZING WINTER NIGHT   
9.SPRING CAROL   
10.DEO GRATIAS   
11.RECESSION

3Motets Op.39
Veni Domine   
Laudate Pueri   
Surexit Pastor Bonus 
 LP

1973
  NARCIS CASANOVES (ALPHA/DB 191)
Manecanterie de l'Escolania de Montserrat, Choeur des Moines, l'Orchestre de Chambre et Gregori Estrada:orgue, Dir. Ireneu Segerra, 1973

FACE 1.
Lamentation U du Jeudi Saint /
1. (Vau) Et egressus
2. (Zain) Recordata est
3. (Heth) Peccatum
4. Ierusalem convertere

Albert Sole (soprano), Francese Mestre (contralt), Xavier Torra (tenor), Domenec Segu (bautbois), Jame Francesch (violon)

FACE 2.
Lamentation T du Samedi Saint /
1. De lamentatione de leremiae
2. (Heth) Novidiluculo
3. (Teth) Bonus est Dominus
4. Job (Recitatiu:Solitarius ponet)
5. Ierusalem convertere

Jordi Bardolet (soprano), Francese Mestre (contralt), Xavier Torra (tenor), Francesc Chico (basse)

20年くらい前に入手して針を落としてなかったもの。内容はフランス語とオランダ語で記載されており、「ラメンテーション」のTとUが収まっている。ジャケット・カバーも開いた中身も、仏・蘭が180度回転した状態で印刷されている。演奏は室内楽と各パートのソロが中心でこれにコーラスが混じってくる。1面と2面ではソプラノ・ソリストが違うが、どちらも揺らぐような独特のビブラートのかかった歌声。2面のソリストはコロコロ変わる次の音程にもスッと移っていけるタイプで、まったりとした柔らかさをもって良しとする歌声がいかにもモンセラートらしい。しゃぼん玉の中で歌っているようなモワ〜ンとした響きは特徴的。録音状態も良く、カサノバスのほのかに明るさを漂わせたメロディも美しい。でも、いいなあと思いつつ聞いていても、伴奏とテノール等のソロが続くと「コーラスやソロはまだかい?」と、モンセラートの歌う部分が凛々しいだけに、そこをもっと聞きたいという欲求にかられてしまった。 (by Nao) 2004/01/25 up 
 LP

1973
  SPANISH CHURCH MUSIC/CRISTOBAL DE MORALES(1500-1533) (harmonia mundi KHB 20343) Recorded at Montserrat C1973
Director:P.Ireneu Segarra OSB

Side 1:
Missa Quaeramus cum pastoribus for 5 Voices  1.Kyrie......4:15       
2.Gloria......5:15       
3.Credo......9:15

Side 2:
4.Sanctus......5:12      
5.Agnus Dei......5:00
6.Motette Exaltata est Sancta Dei Genitrix for 6 Voices......6:30

録音技術の関係で音の粒子(こんな言い方があるとは思えないけれど)が粗く採録されている。ザラザラした感じの音で、モンセラっぽい粘り感が薄い。そういう曲なのかもしれないが、歌い急いでいるようにも聞こえる。今の技術が有れば、彼らのホームグランドであるモンセラート修道院の響きをとらえることが出来たかも知れないが、聞こえてくる一つの音の広がりの幅が狭い。それからテノールのソリスト(先導的な役割の声)が声を抑えた感じなのも、コンサート系聖歌隊とは趣を異にする。(by Hetsuji) 2001/05/27 up
LP

1972 
  ESCOLANIA DEL MONASTERIO DE MONTSERRAT (EMI/J 053-20937)
Dir. Dom Ireneo Segarra P.1972

A
1.VIROLAI DE MONTSERRAT (J. Verdaguer y J. Rodoreda)
2.SALVE "GERMINANS" (I. Segarra)
3.TOTA PULCHRA (P. Casals) Solista:B.Bajet
4.EL NOI DE LA MARE (F. Civil)

B
1.CANCO DE BRESSOL (J. Brahms) ブラームスの子守歌
2.CANCO DE BRESSOL (W. A. Mozart) モーツァルトの子守歌
3.EL PASTOR I LA MARE DE DEU (F. Civil)
4.LA NIT (F. Schubert)  夜
5.EL DESEMBRE CONGELAT (F. Civil)
6.LES DONTZE VAN TOCANT (J. Just)
7.SANT JOSEP I LA MARE RE DEU (F. Civil)

再販ものらしいが、音色・歌声は一貫性があるので同時期に収録されたものと思われる。EP盤”Salve de la Escolania (LA VOZ DE SU AMO/7ERL1.034)”と収録曲が重複するので、これが元の録音でしょうかね。ソリストBuenaventura Bajet の名前が出てくると「1950年代後半?」と思うけど、それも信憑性はどんなもんだか。彼のソロは記載以外にもB面1・2・6・7番で聞けるが、伸びやかで安定感があり、ちょっと可愛らしさも残る魅力的なソプラノ。彼の声が聞けるだけでも幸せデス。
さて内容は、宗教色はあるけどすでに民謡化しているようなご当地ものが多い。歌声が柔らかくって温もりがあって、この時代のモンセラートにも惹かれまする。きちんと歌える力量もあるので安心してメロディを堪能できる。B面3番ではセリフが入ったりするし、全体に明るさがあって、楽しみながらリピートしてしまいましたよ。
ブラームス・モーツァルトの子守歌は、上手いんだけどフニャララ語で歌われるとちょっと違うものを聞いているよう。シューベルトは音の伸ばし方によって単調に聞こえる曲だけど、デリケートに歌ってくれてなかなかの出来。ドイツ系の歌だけを聞いたら、モンセラートとは思わないだろうな。でも、こういう品揃えのレコードって、一昔前には存在すら知らなかったけど、望んでいた内容。有難〜いレコードだと感謝している。(by Nao) 2008/03/23 up 
 LP

1972
  EL SIGLO DE ORO・Altspanische Musik des Goldenen Zeitaltaers (BASF harmonia mundi KHB 21227)LP 1972年録音/指揮:IRENEU SEGARRA

(Seite A)
1.Joan Marques: O vos omnes       
2.Narciso Casanovas: Aestimatus sum       3.Gradauale:Requiem aeternam       
4.Jose Marti: Quem vidistis pastores       
5.Juan Cererols: Salve Regina

(Seite B)
6.Cristobal de Morales: Ave Maria       
7.同: Tu es Petrus       
8.同: Andreas Christi famulus       
9.同: Quanti mercenarii       
10.同: Per crucem tuam

 ノイズが少なくければ美しい歌声が響いてきそうなのですが、盤の状態が悪くチリチリ、サーッとずっと雨が降っている上に、音が揺れたり割れたりするので正確な判断がつきかねるというのが正直なところです。実に惜しい。
 ソロは4曲目のみですが、これは比較的きれいに聴くことができました。りきむでなく流れるでなく抑制のきいた朗々とした歌い方、少し鼻にかかった甘い歌声、「あ〜モンセラだぁ」と実感します。5曲目「Salve Regina」ではノイズのベールをかぶって判別しづらいのですが、かなり私好みのアルト声が聞こえています。B面のモラレスシリーズも全曲ア・カペラで歌われ、曲も良いし聴き応え満天なのに、やはりノイズがお邪魔。モラレスはヴィクトリアより半世紀ほど先に登場し、スペインで活躍した人のようです。なので雰囲気がヴィクトリアと似てるような・・。とくに私のお気に入りは7曲目の「Tu es Petrus」。ちょっと躍動感があり、「トゥ、エス、ペトゥラース♪」というフレーズが耳に残る曲です。    (by Wing) 2004/02/01 up 
 LP

1972
  PERGOLESI/Missa Romana (deutsche harmonia mundi 1C 065-99 717 Q) (P)1972

SEITE 1:
1.Kyrie eleison          
2.Christe eleison          
3.Kyrie eleison          
4.Gloria in excelsis Deo          
5.Laudamus te fuer Sopran und Orchester       
6.Gratias agaimus tibi          
7.Domine Deus fuer Sopran, Ait und Doppelorchester

SEITE 2:
1.Qui tollis....miserere          
2.Qui tollis...suscipe deprecationem nostram fuer 6 Solostimmen und Doppelprchester          3.Qui sedes ad dexteram patris          4.Quoniam tu solus sanctus fuer Sopran und Orchester
5.Cum sancto spiritu

これはテルツとの共演録音である。ただし、説明書きにはKnabensolisten der Escolania Montserrat,Der Toelzer Knabenchor とありアルバムの裏カバー写真を見ると、モンセラートの少年聖歌隊員とテルツの変声後の団員が見えるから、テノールとバス等の男声を修道士からではなくテルツから調達した録音の模様。写真で見る限り、女声はいなかった。が、ソプラノがとても女声女声している。特に一人、ソリストが女声と見まごう成熟した艶のソプラノを聴かせるのだ。禁欲的な修道院の、その聖堂の中で、少年がこんなにも色っぽいソプラノを響かせているなんて・・・。ここまでくると、確かに女声はなくても少年の声でことたりたのだなあと、感心してしまった。肝心の演奏の方は、女声的なB−Sばかりが気になってしまって、ぼう〜っと聴いてしまって。これが少年かと思うと、実に艶めかしい録音なのだ。(もしかしたら女声がどこかに隠れているかも・・・と何度写真をまじまじと見たことか・・・)宗教曲がこんなにも艶めかしいなんて・・・?(by Hetsuji) 2002/02/17 up
 EP

1971
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT (en directe / live)(Sayton/AB-111)P.1971

Cara A
Virolai(Rodoreda)

Cara B
Salve de l'Escolania(Lopez)

珍しいピクチャーディスク。表が聖歌隊で、裏が黒い聖母。怖くて針が落とせない。入手した時は白い袋に盤が入っているのみで、もともとジャケットがあったのか不明。指揮者の記載もないが、たぶんセガーラ神父だろう。 (by Emu) 2006/01/26(Thursday)up 
 EP

1969
1968
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT (sayton Ref.CA-29-ST)

1.CANTAR VOL LA GRANDESA
Felix MENDELSSHON (Adap.IRENEU SEGARRA)
(EN DIRECTE A LA BASILICA DE MONTSERRAT NADAL DEL 1968)

2.CANGO DE BRESSOL
W.A.Mozart
EN DIRECTE AL PALAD DE LA MUSICA CATALANA 25 D'ABRIL DEL 1969

音もソリストの声も歌い方も非常に古い。それがかなり郷愁的。イイ・・・実に。艶のあるどこか女声的なボーイ・ソプラノで禁欲的な感じは一切無いが、媚びることなく淡々と歌っている。82年のTV放送を聴いて、その透明感に参ってしまい、スペイン在住者を通じてレコードを入手しようとまで思い詰めた割に、実際にはここまで聴かないで来てしまったので、モンセラのW.A.Mozartとは驚きだったが、子守歌もなかなか良い。透明ではなくてどこか肉感的にも思えるが、媚びていないから素っ気ないけれど、おおらかで豊か。そんなふうに子守歌を歌い終えたときに、大きな拍手が・・・。2曲ともライヴ録音。このときに残された音がもっとあるなら、ありったけ聴いてみたい気がした。   (by Hetsuji) 2007/07/16 up 
EP

1969
1963 
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT (Alhambra/SMGE 80040)
Capilla y Escolania del Monasterio de Montserrat, Solista:Buenaventura Bajet (soprano), Director:DOM IRENEO SEGARRA

1. MORENETA EN SOU (Rodamilans)
2. ROSA VERA (Rodamilans)
3. AVE MARIA (Victoria)

Rodamilansの曲はモンセラートの民謡的な存在で、聞くたびにモンセラートの地へ戻ってきたような気分に陥る。行った事もないのにね。母親の腕に抱かれたような安堵感のある”ROSA VERA”では、Buenaventura Bajetのソロがスッと滑り込んで来る。後年のソリストに比べるとアッサリした声だけど、芯の通った柔らかさが魅力。あちこちに散らばった彼の声をここでも聞けるのがうれしい。抑制のきいた1・2番のコーラスはモンセラートの特徴が出ていて耳に馴染むが、ヴィクトリアはコーラスがブチブチ切れるようで今ひとつ。イギリスのクワイアの滑らかさがイメージにあって、上手いのだけどちょっと物足りなさをおぼえる。
録音年の情報は、盤に1963とあったりジャケに1969とあったりで、本当のところは不明。           (by Nao) 2007/03/23(Friday)up 
 LP

1964
  DIUMENGE DE RAMS A MONTSERRAT (vergara/11.0.004L)
ESCOLANIA, CAPELLA DE MUSICA COR DE MONJOS I POBLE FIDEL, 1964

1
BENEDICCIO DEL RAMS I PROCESSO:
1.Hosanna filio David
2.Procedamus in pace
3.Gloria, laus et honor
4.Ave, Rex noster (Ireneu M. Segarra)
MISSA:
5.Introit
6.Kyrie XVII
7.Dominus vobiscum
8.Oremus
9.Passio
10.Credo I

2
11.O Domine Jesu Christe (T. L. de Victoria)
12.Prefaci
13.Sanctus XVIII
14.Consagracio
15.Per omnia
16.Agnus Dei XVII
17.Comunio:Ecce Agnus Dei. Domine non sum dignus. Pater, si fieri potest (Segarra)
18.Dominus vobiscum
19.Ite, Missa est
20.Benediccio final
21.Salve 《In coelo assumpta》 (A. Perez Moya - Segarra)
22.Virolai (Verdaguer - Rodoreda)

モンセラートの日曜ミサを録音したもの。最初に聞いた時は退屈に感じて感想に至らなかったけど、時間をおいて聞き直すと、歌も雰囲気も良いではないの。間違って2面から聞いたらヴィクトリアで、「あ、上手〜い」と。普段のミサでこんな風に歌われたら、メロメロになっちまいます。朗読と歌が混じって、曲目のどのあたりを進んでいるのかは把握しにくいが、声は女声かと思ってしまう程ビンビン伝わってくる。モンセラートの歌声はその時々によって、濃かったり薄かったりいろいろ。あまりにサラリとしていて拍子抜けする事もあるけれど、これは濃い方だね。そして、モンセラートのミサの締めくくりはいつも「ビロライ」のよう。ミサに参列した人に配られるらしきパンフレットにも、この曲の楽譜と歌詞が載っていた。やはり夢のひとつは、モンセラートのミサで「ビロライ」を歌う事だなー。(by Nao) 2007/12/15 up 
 EP

1963
 el nostre nadal (segona part) (Alhambra/MCC 30087)
Escolania de Montserrat, Escolans solistes:JESUS BESORA, JOSEP M.a GUITART, JOSEP M.a COLL, GRAN ORQUESTRA SIMFONICA, Director:DOM IRENEU SEGARRA, 1963年頃?

1. El cant dels ocells
2. Esta nit es nit de vetlla
3. Els pastorets

4. El rabada jovenet
5. Alla sota una penya
6. El tunc que tan tunc
7. El Noi de la Mare
8. Cobles en alabanca de Jesus en el pessebre


カタロニアの民謡集で、このシリーズ2番目のもの。室内管弦楽の伴奏と共に奏でられる素朴な曲は、アカペラやオルガン伴奏とは違った味わい。民族舞踏のような曲も含まれていて、これもまた楽しといったところ。アレンジも来日時と同じものがあり、懐かしさもこみ上げて来る。3人のソリストはかなり朗々と歌っており、ソロの掛け合いもよく整っている。宗教曲を歌っても、スッと溶け込めそう。古いモンセラートの録音物を聞くと、コンセプトや内容が自由である事に驚かされる。信仰と共にモンセラートの「地」を大切にしているのだろうね。
シリーズ1番目も楽しみに針を落としたら、ジャケットと中味が違っていて、盤は2番目のものでガックリ。同じジャケなので、最初の持ち主さんが入れ間違ったのか?(by Nao) 2007/08/19 up
 EP

1961
  CANCIONES POPULARES CATALANAS DE NAVIDAD (Alhambra/SMGE 80474)
ESCOLANIA DE MONTSERRAT, Director:Dom Ireneo Seggara, 1961年(?)

1. EL NOI DE LA MARE
2. LES DOTZE VAN TOCANT

1. EL DIMONI ESCUAT
2. S'ACABEN LES SETMANES

モンセラートはEP盤もかなりプレスしたようで、全様は訳分からない状態。この中にはカタロニア民謡が収録されている。”EL NOI DE LA MARE”はTV番組のBGMでも時折耳にするけど、ちょこっと入っているソロがとっても清楚。コーラスも'70年代の声をイメージしていると、呆気なく思えるほど、スッキリと柔らかに響いてくる。順序立てて聞いていくと、その変遷がまた味なものなのだろうなと思いつつ、好き勝手についばんでしまう。いつか、そのうちいつか、ちゃんと持ち物を整理しながらアップできればと思っている。         (by Nao) 2006/08/4(Friday)up 
LP

1961 
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT (Columbia CPS 9248)
director:DOM IRENEO SEGARRA

CARA A
LAMENTACION II DEL SABADO SANTO
Solista: SERGIO CASADEMUNT
SALVE REGINA
Solista: SERGIO CASADEMUNT

CARA B
STABAT MATER 
Soprano Solista: RAFAEL SUBIRACHS
Contralto Solista: SERGIO CASADEMUNT


 下の2枚のアルハンブラを入手するのは難しいかもしれませんが、これなら手に入るかもしれません。
 10インチ2枚分の録音が入っているLPです。スタバト目的でしたが、LAMENTACION II DEL SABADO SANTOがスバラシイ。こんなソロはそれほど存在しません。どの時代どのChoirにもスーパーソリストが存在しているのだと思い知らされます。 SERGIO CASADEMUNTくん。スペインのボーイ・ソプラノの代表格、かも。埋もれた録音を掘り当てたいものです。(by Hetsuji)2013/10/01 tue up
10
inch

1961 
  PERGOLEGI: STABAT MATER (Alhambra MC 25039) (P)1961 / director:Dom Ireneo Segarra

1.(1)Coro-Stabat Mater dolorosa
2.(2)Solo Soprano-Cuius animam gementem
3.(3)Coro-O quam tristis et afflicta
4.(4)Solo Contralto-Quae moerebat et dolebat
5.(7)Solo Contralto-Eia Mater       
6.(8)Coro-Fac ut ardeat
7.(11)Dueto-Inflammatus et accensus
8.(12)Coro-Quando corpus morietur-Amen

= soloists =
Soprano: Rafael Subirachs
Contralto: Sergio Casademunt

 モンセラがスタバトを録音していたなんて!という心拍数上昇の驚きのアルバムでした。ジャケットの写真もステキですよね〜。Alhambraレーベルは日本ではほとんど見かけることがなく(レコード全盛期はどうだったかはわかりませんが、少なくとも中古屋巡りをしていてお目にかかったことはありません)、こうやって未知のお宝に巡り会うことができるのもインターネットのお陰ですね。
 まずはゆったりとしたテンポの優美な合唱から始ります。まさに天上から声が降りてくるといった感じ。このアルバムは合唱が用いられるアレンジのスタバトです。私としてはヘニッヒバージョンのようにソロとデュエットのみで歌われるアレンジが好きなのですけれど。とくに8曲目Fac ut ardeat(ここでは6曲目)のデュエットが大好きなので、ここではそれが合唱なのが残念でした。そして全体の印象としては、す〜っと流れていって、あれ?もうおしまい?というような印象を受けました。曲数が省かれていることもその一因でしょうが、やっぱりヘニッヒバージョンのようなインパクトに欠けているのが最大の原因でしょうね。私のスタンダード演奏はもはやアレになってしまっているので、どうしても比較して聞いてしまいます。ここでの合唱やソロも悪くないんですけどね〜。ソロといえば、contraltoはカサノバスのアルバムでも歌っているSergio君です。彼はものすごく味わい深い歌い方をする上手な子です。sopranoのRafael君はちょっと甲高い感じの耳の奥がかゆくなりそうなハイトーンな声で、ナマで聴いたらとっても映えそうな雰囲気。このRafael君のハイソプラノとSergio君の落ち着いたアルトがデュエットでは光と影のように対照的で不思議な味をかもしだしています。このあたりはヘニッヒバージョンでは味わえない妙味かもしれません。ボーイアルトでしか表現し得ない味わいが私は何よりも好きなので、ボーイアルトを起用したスタバトとしてはこの録音が私の一番になりそうです。
 録音状態は、合唱はなんとなく霞がかかったようでフォルテになるとひずんだりもしていますが、ソロや弦楽器は割合ときれいに聴けます。盤はといえば雨降り模様ですが、こういう貴重な録音は聴けるだけで良し!ですね。  (by Wing) 2004/12/10(Friday)up 
10
inch

1961 
  SALVE REGINA / LAMENTACION II DEL SABADO SANTO (Alhambra MC 25038) (P)1961 / director:Dom Ireneo Segarra

(SEITE 1)
P.Narciso Casanovas: SALVE REGINA
(SEITE 2)
P.Anselmo Viola: LAMENTACION II DEL SABADO SANTO

= soloists =
Sergio Casademunt

 すごい!!アルバムです。モンセラのアルバムではありますが、アルトソリストのSergio君のソロアルバムと言っても良い内容でした。そして彼がまた非の打ちどころがないくらいに素晴らしい。どことなく往年のウィーン少アルトを思わせる声をしているように感じました。本当にどこもかしこも素晴らしいのですが、特に第2面の出だしなどは涙なしでは聴けません。心を揺さぶられる歌声だ〜ともう感動でいっぱい。だめです、私の貧弱な語彙などで説明してはいけない聖なるモノですね。何度でも何度でも繰り返して聴きたい、聴いてしまうそんな声でした。
 ちなみに盤はプチプチがいっぱいです。でもそんなのどーでもいいの!って感じで気になりませんでした。  (by Wing) 2004/12/10(Friday)up 
 LP

1960
  JOAN CEREROLS / Missa pro Defunctis (Requiem) (Lumen/AMS 9)
CAPELLA ET ESCOLANIA DE L'ABBAYE BENEDICTINE DE MONTSERRAT, sous la direction de Dom Ireneu Seggara o.sob., 25 JANVIER 1960

FACE 1
1. Introit
2. Kyrie
3. Graduel
4. Sequence
5. Offertorie
FACE 2
1. Sanctus
2. Motetto
3. Agnus Dei
4. Verset de Communion
5. Libera me

セレロールスの録音は数多いけど、音の良いとされる仏Lumen盤へのこだわりを持つ人がいるのが分かる。こういう繊細で空気感のある演奏は、直接レコードで聞いて何ぼのものだねえ。モンセラート独特のもわもわ&うねうね感はあるのに、心地良すぎて眠気に襲われるような清涼さも漂ってくる。各パートの織り成す歌声が絡み合って、柔らか〜く響いてくるのだけど、どこで音を拾っているのか不思議なくらい自然に聞こえる。今のように凝っていない方が、この手の録音には合っているのかも。小さいプチプチは入るけど、それもまた味と思える、心和む演奏。    (by Nao) 2006/06/09(Friday)up 
 LP

1959
  SALMOS e HIMNOS (Alhambra/MCC 30070)
CAPILLA Y ESCOLANIA DEL MONASTERIO DE MONTSERRAT, Escolan solista:Sergio Casademunt, Direccion:Dom IRENEO SEGARRA, 1959年頃

1.De Advient a Pascua


穏やかなメロディの聖歌集。もしかしたら、セガーラ神父の作曲かも。2〜3回繰り返して聞くと、覚えていなくてもメロディが追えてしまうのですわ。コーラスがとにかく柔らかい。1オクターブ内に収まる変哲ない曲がリピートして聞けるのは、このふうわりした歌い方の心地良さにある。最近モンセラートのレコードに針を落とす時は、「濃いかな?薄いかな?」とドキドキ期待するの。でも、どちらもモンセラートなんですよね。それぞれに好きなので、それも含めてのカラーと思っちょります。そしてうれしい事に、アルト音域のソリストSergio Casademuntのソロが随所に織り込まれている。彼の声は本当に慈悲深くて、簡素で清楚なメロディもちゃんと心に訴え掛けて来る。探し物をしていて彼の名前を見つけると、心臓がトクトク早撃ち。彼の声はいろんなレコードにちりばめられているので、また出会いがある事を期待したい。  (by Nao) 2008/02/24 up 
 10
inch

1959
  CASANOVAS / TROIS REPONS DE LA SEMAINE SAINTE (Lumen/AMS 5001)
Capilla & Escolania de l'Abbaye de Montserrat, Soliste:Serge Casademunt, Dom Ireneu Segarra OSB, 録音:1959年頃

1. TENEBRAE FACTAE SUNT
2. AMICUS MEUS
3. CALIGAVERUNT

両面で19分の録音なのでとにかく短くて、曲の途切れ目も分からない間に終わるんだよね。全体に軽くザックザックと雑音が入るけど、充分音は楽しめる。アルトはWingさん紹介の10インチでソロをとっているソリストと同じで、ここでも彼のソロに合唱がプラスされている作り。ソフトなコーラスはモンセラートである事を忘れてしまいそうだけど、力強いパートになるとビブラートがウワ〜ンと被さって来る。アルトのソロは淡々と抑揚なしに歌っているが、深いいつくしみに溢れた声で何とも心地良い。レコーディングという行為が貴重だった頃に、意図されて彼の声が残されたように思える。   (by Nao) 2006/05/12(Friday)up 
 EP

1958
  Solistas de la Escolania de Montserrat (Alhamnra/SMGE 80076)
Letras de Dom Angel M. Verges. Solistas:Jose Canellas y Jose Costa (Duettos y Torio). Juan Selles (Trio). Director:Dom Ireneo Segarra, 1958年頃(?)

1面
1. TARDORAL, Duetto (F. Mendelssohn) 秋の歌
2. OCELLS DE PAS, Duetto (F. Mendelssohn) 渡り鳥の別れの歌
2面
1. LES ORENETES, Duetto (R. Schumann)
2. CANCO DE PRIMAVERA, Duetto (R. Schumann) 春の歌
3. LA FILADORA, Trio (R. Schumann)

メンデルスゾーンとシューマンの歌曲をデュエット・トリオで歌うという変り種のEP。元々ドイツリートを少年が歌うというシチュエーションが好きなので、モンセラートがこんなのを歌っていた事にビックリ。どうしても「WSKが歌っていた曲」というのが先にたつけど、それを基準に聞くと少々抑揚に欠けて物足らない感じはする。でも、こういう曲を録音してくれる機会は少ないので、記録に残っているというだけでも拝んで感謝したいくらいうれしい。歌声はスッキリしているので、知らずに聞いたらモンセラートのソリスト陣とは分からないと思うが、スペイン語だかカタロニア語だかで歌っているので、ちょっと不思議チック。宗教色ドップリの彼らが、こんな曲を公衆の面前で歌うチャンスってあったのかな〜。     (by Nao) 2006/08/25(Friday)up 
 EP

1956
  Salve de la Escolania (LA VOZ DE SU AMO/7ERL1.034)
Escolania de Monasterio de Montserrat, Escolania y Coro del Monasterio de Montserrat, Solista:B. Bajet, Direccion:Dom Ireneo Segarra

1. SALVE 《GERMINANS》 (Segarra)
2. VIROLAI DE MONTSERRAT (Rodoreda)
3. TOTA PULCHRA (Casals)

録音年は不明なので1956年頃かと。選曲は、この3曲を聞けばモンセラートが分かるっていうくらいカタロニア色が強い。古いモンセラートの録音物は”Virolai”だらけで、WSKの「野ばら」のような存在だろうか。聞くと微妙に違うので、何度も録音を重ねている定番曲なのかも。私にとっても懐かしい想いの広がる曲で、聖地に行ってミサに出る事があれば、一緒に歌っていい曲なので歌っちゃうよ〜。セガーラ神父の曲もよくお目見えするが、地味〜だけどほの暗さの中に一筋の光明が射すようなパートもあって、大切に聞きたい曲。カザルスの”TOTA PULCHRA”では、50秒ほどBuenaventura Bajetがソロをとっており、相変わらずたおやかなソプラノを聞かせてくれる。録音はひずみがあって、独特のもやもやまったり感も薄いけど、こもったオルガンと伸びやかに朗々と響く歌声はオリジナリティがあって魅力的。           (by Nao) 2007/03/16(Friday)up 
 EP   VIROLAI
SALVE
ESCOLANIA DE MONTSERRAT (vergara 55.6.001 C)


VIROLAI
MAGNIFICAT

SALVE

これは日々のお勤め(専門用語で何と言うのかな?)の録音かな? 元々、採録はイマイチなんですが、VIROLAIに、コンサートや録音等で活躍するソプラノくんたち+αの声まで入っているような気がする。全く歌ったことのない声ではないけれど、モンセラのソプラノくんたちの声そのものとは違うような・・・。修道院の尖塔の鐘の音で締められるのも宗教的味わいがある。
MAGNIFICATは男声部から始まる。今更、当たり前のことを言わせていただくと、この男声部の発声法が、ソプラノくんたちのと似通っている。喉のところで(フワフワと)声を出す感じが雰囲気、一緒です。
SALVEは、意味合い的には、救いがあっても良さそうですが、旋律の雰囲気が、ちょっと暗いです。お勤めの歌だから?
全くの門外漢。宗教(入るお墓)も違う私には、日本の片田舎で聴く限りでは、起伏のなだらかな旋律が続くだけだけれど、のこぎり山の修道院で聴いたら、この旋律の静けさが、魂の何かに触れそうです。(by Hetsuji) 2009/7/26 up 
 EP   Escolania de Montserrat (vergara 14.004 SC)

SALVE REGINA (P.MIGUEL LOPEZ)
VIROLAI (VERDAGUER RODOREDA)

 VIROLAI。全部の声部が重なるときとソプラノ君たちだけの声が聞こえるときと。微妙にメリハリをつけながらも割合シンプルなメロディラインは、日常的な奉仕作業(サービスというのかミサというのか宗派によって違うのだろうけれど)で、信徒さんたちも一緒に歌うのだろうなあ。
 P.MIGUEL LOPEZのSALVE REGINA。こちらは、ひたすら聴いていたい。訓練された声に依る美しすぎる旋律・・・。少年とも女声とも言えないような幽玄的なソプラノにどこか涼しいアルトが加わったときの響きの幅がモンセラートの合唱の麗しさなのだと思ったりして。ここはまじめにP.MIGUEL LOPEZを聴かないと。(by Hetsuji) 2009/7/26 up 
 EP    
EP

1956 
  ESCOLANIA DE MONTSERRAT (Alhambra/SMGE80.021)
CUATRO CANCIONES NAVIDENAS, Pol el soprano solista:Buenaventura Bajet
録音年:1956年頃か?

1. Canco de Maria (Grignon)
2. Oh Jesuset Dolc (Rodamilans)

3. Entre flors (Nicolau)
4. Maria Bressant (Rodamilans)

ピアノ伴奏によるBuenaventura Bajetのソロ集。1956年頃と思われるLPでも歌っているので、その前後のものだろうか。一見、細くて可愛らしく聞こえる声だけど、音のコントロールが上手く、どの音階もサラリと丁寧に歌いこなしている。切々と訴えかけて来るような、心洗われる清楚な声は感動もの。曲の音階の移行やメロディラインにはモンセラートっぽさがにじみ出ている。半世紀も前によくぞこんな録音を残してくれていたものよ。収録音が小さめなのが惜しいけど、雑音が増えてもボリュームを上げて聞いた方がモノラルのストレートで小細工の無い歌声が堪能できる。他にもクリスマスもので彼の声が残っているらしいので、聞いてみたいぞ〜。          (by Nao) 2007/03/09(Friday)up 
 LP   NOCHEBUENA EN MONTSERRAT en el siglo ]XV
OFICIO DE MAITINES DE NAVIDAD (Dom Narciso Casanovas, monje de Montserrat) (LONDON/TW 91167)

CAPILLA Y ESCOLANIA DEL MONASTERIO DE MONTSERRAT, Soprano solista:Buenaventura Bajet. Con acompanamiento de gran organo y orquesta, Director:DOM IRENEO SEGARRA, 録音年:1956年頃

Cara 1
INVITATORIO 《Christus natus est nobis》 - a doble coro
RESPONSORIOS 《Beata viscera》 - a dos voces
《In principio》 - a dos voces
《Beata Dei genitrix》 - a dos voces
Cara 2
RESPONSORIOS 《Angelus ad Pastores》 - a tres voces mixtas
《Descendit de coelis》 - a dos voces
《Ecce agnus Dei》 - a doble voces

長々としたタイトルを見てクラっとしたけれど、カサノバスと見覚えのあるソリストの名前に胸を撫で下ろす。録音年の記載は無いが、1956年頃の録音物にソリストBuenaventura Bajetの名前があるので、その頃のものかと思われる。未確認ながら、手持ちの録音でも古いものになると思うと感慨深いですなあ。でも、途中で気が付いたんです、後年Alhambraレーベルから再販されているものと同じだって。曲もソリストの声も、な〜んか聞き覚えがあったんだ。音はこのLONDONの方が優れてマス。
パソコンで録音しながら聞いたのだけど、近年の録音に比べて音の出力差が小さいのがよく分かる。耳に優しく聞こえるのは、音は出ていても入力レベルが突出していないからでしょうかね。
カサノバスはモーツァルトかと思うような気持ちのよい軽快なバロック調の曲もあって、とても受け入れやすい。ほとんどエスコラーニア(少年)で歌われ、個々の実力の高さを感じさせるが、モンセラートにしてはあっさりとまとめている。古い録音ほど濃厚というわけでもないんだ。もんわり感はあるのだけど、素朴さ・敬虔さより華やいだ雰囲気が先行している。
時折入ってくるBuenaventura Bajet(ブエナヴェントゥラ?何て読む?)のソロが印象的。しなやかに伸びる高音・安定感のある中低音に、ごく自然と波動がかかって響いて来る。まったりとした歌声で、環境が違えばオペラの子役だってこなせるタイプ。圧倒的にソプラノの存在感が大きいんだけど、デュエットでのアルトのソリスト名は記載が無かった。
1枚を通じて、修道院の抑制されたイメージの無い、心浮き立つ演奏。   (by Nao) 2006/05/05(Friday)up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)