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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Michael Deason-BarrowSalisbury Cathedral Choir





EP    Solos from MESSIAH (abbey E7612)
Michael Deason-Barrow (Treble), Christpher Dearnley (Organ), recorded in the summer of 1966

Side A
1. Iknow that my redeemer liveth (Messiah-Handel)

Side B
1. Come unto him (Messiah-Handel)
2. Dido's Lament (from Dido and Aeneas-Purcell)

ソールズベリーのコリスターMichael Deason-Barrowが13歳の時の録音。当時、舞台やTVにも数多く出ていたらしい。音程がぶれないのは当然の事として、品の良い情感豊かな声がスーッと心に染み入ってくる。くゆらせた煙の向こうから聞こえるようなソロとオルガンが醸し出す世界は、アナログならでは。古い時代の録音を綴ったCDに収録されている彼の声は、こじんまりと普通に歌っていて聞き流していた。ライナーノーツを見て彼と気付いたのだけど、声音がアナログとはまるで違うんだねー。ゆったりしたメロディを着実に歌いこなす力量もさながら、ノーマルでウェットな声が最大の魅力。メサイア、どうぞ全部歌ってちょーだい!と思ってしまうのでした。          (by Nao) 2007/04/20(Friday)up 

 Hear My Prayer時の録音からほぼ、1年5か月程度後のこの録音は、同じソリストの声とは思えないほど、つややかに変貌しておりました。ボーイ・ソプラノは、青く硬い声が、変声の前に、どのように化けるかわからないので、本当に不思議です。まさに、神さまからの贈り物、預かりもの、の所以でしょうか。
 この盤の声は、確かにNaoさん好みの声ですね。
 ヘンデルの歌い方も声量がなければ難しいくらいに、ゆったりと歌っています。風格すら感じさせる演奏です。
 パーセルもしっとりと悲劇的だと感じたのですが、このパーセルは、ディドとエネアスから、なのですね。ディドというと即、テルツを連想しますが、こちらの録音は、重く格式が高く(変な表現ですが)感じました。
 たった1年半で、少年の声と演奏そのものが、成熟してしまうことの驚きを、感じることができる盤でもあると思います。   (by Hetsuji) 2017/04/01 SAT UP
EP

1965.3
 
  HEAR MY PRAYER (EAPR 366)

Side 1
Hear My Prayer

Side 2
O for the wings, for the wings of a dove!

 この選曲は、100年以上も前から(たぶん)、これぞ、というコリスターさんたちが、録音してきた選曲で、構成も、伝統的だと思います。
 アルバムカバーも又、伝統的で、トレブルや聖歌隊の歴史のある部分を担う堂々の1枚の録音であると思います。
 ソリストが端正であることはいわずもがな、ではありますが、聖歌隊もまた、清らかです。
 私が、チープなセットで音楽を楽しんでいるため、なかなか音が出にくく、この録音の本当の実力・本当の音にはもしかしたら遠いのかもしれませんが、彼の声と歌は非常に成熟していると思いました。何歳の時の録音なのかは知りませんが、声はまだ青く、しかし、歌い方は、写真の彼よりも年上に感じました。これも又、時代が創った音なのだと思います。   (by Hetsuji) 2017/04/01 SAT UP

12歳、もしくは11歳の録音なんですね。
LP 


(Lyrichord LL 174) 
"MUSIC IN SALISBURY CATHEDRAL" (ORYX 1806)SALISBURY CATHEDRAL CHOIR, Treble Soloist:Michael Deason-Barrow, Master of the Christers:Christopher Dearnley, March 1965

Side A
1.BYRD/O Lord rebuke me not        
2.GREENE/The sun shall be no more       
3.ATTWOOD/Turn thy face from my sins        
4.MOZART/Laudate Dominum       
5.BRAHMS/Ye now are sorrowful
Side B
1.WESLEY/O give thanks        
2.FAURE/Pie Jesu       
3.STANFORD/Evening Service in G, Nunc Dimittis in G

"MUSIC IN SALISBURY CATHEDRAL"というタイトルになっているが、ソールズベリーは添え物で、あくまで主役は Michael Deason-Barrow だ。ソロLPはいろいろ存在するのだろうが、これは巡り会いに感謝したい逸品。「クセのない」という表現は、無難に歌えている線の細いトレブルに使う事もあるが、Michael の場合、本当に妙なクセがない。音から音への移行がスムースで、どんな音階もスっと出てくる。ストレートなのに、微妙にビブラートも掛かっていて、きらめく少年の声そのもの。ブレスが長いのも彼の特徴で、ブラームスなども18秒の高音域を一息で歌っている。かなり歌い込んでいるベテランかと思いきや、12歳の誕生日間なしにレコーディングしたらしい。他にも、ヘンデルの「メサイア」や、メンデルスゾーンの"Hear my prayer"をレコーディングしたらしいので、これは是が否とも聴いておきたいものだ。1コリスターとして埋もれさせず、ソロの録音を残してくれた事に感謝したい。最も私だったら、無理をしてもっとレコーディングさせたかも。こうなると、ただのわがままリスナーだ・・・(by Nao) 2001/11/04 up 

 上のレコードがNaoさん所有で、下の盤が、Hetsujiのものです。Hetsujiのは、米盤なんです。英国ソリストのものは、英盤で聴きたいですよね。もしかしたら、押入れに英盤も眠っているかもしれないかな?
 このときのソリストくんはまだ、ボーイ・ソプラノ特有の艶が全面に出てくる前で、気のせいかもしれませんが、HEAR MY PRAYERよりは、やわらかい声だと感じました。私が好きな時期の声質です。
 極東日本の片田舎で、窓の外に田んぼを見ながら、何故に私がこの曲群を聴いているのか・・・ですが、宗教も違うのに、聴いていてシックリくるのです。もしかしたら、初めて聴いたかもしれない 「3.ATTWOOD/Turn thy face from my sins 」は、とてもとても心優しい印象でした。モーツァルトは、どうしても1983年WSKを思い出して泣けてきますし・・・。ブラームスの選曲も初めて聴いたかな、私。
 この盤の良さは、ソリストくんだけの単演盤ではなくて、聖歌隊の格式の高い合唱が、絵を飾るフレームのようにソロを盛り立てているところです。曲として完成しているところが良いと思います。B1が聖歌隊の合唱で始まるのも気分転換になっています。そして、しばらくしてソロの声が聴こえてホーッとため息が出るのです。スタンフォードで〆たのも、英国聖歌隊系のレコードっぽくて良かったです。
 欲を言えば、録音の時期がメサイアの頃だったら、もっとNaoさん好みの仕上がりになったと思います。  (by Hetsuji) 2017/04/01 SAT UP

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 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)