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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

林牧人 Makito Hayashiひばり児童合唱団





CD    東映(株)・日本テレビ放送網(株)提携作品 読売新聞大阪本社発刊30周年記念/「誘拐報道」伊藤俊也監督作品 原作・読売新聞大阪本社社会部(新潮社刊)
「誘拐報道」主題歌 風が息をしている(Columbia AH-248) (P)1982.8

SIDE 1:
「誘拐報道」主題歌 風が息をしている (作詩 谷川俊太郎/作曲 菊池俊輔) 唄・林牧人
SIDE 2:
宿題なんかおさらばさ 唄・紙ひこうき

映画を見ていないのでこの映画の内容がハッピー・エンドだったのか或いはその逆だったのかは不明。ただし、どちらにしろ、ラストで林くんのボーイソプラノが切々と流れたとしたら、相当に印象的だったはず。作詩になっているが、この作品は詞ではなくて確かに詩。事象や物象は頼りなく移ろいやすいからこそ、周囲と争うことなく、みんなが寄り添って生きよう、みたいなメッセージが聞こえてくる。(具体的にそうは書いていないのであくまでもHetsuji解釈)「風が息をしている」「星が息をしている」「人が息をしている」という詩人谷川俊太郎のまなざしの行方を、私たちが林君の唄を聴きながら追体験していくのだ。林君の声は少し鼻にかかって粘るが、クリアでストレートで印象的。幼げで少年期の入り口辺りの声。どんな経歴か気になるところだがプロフィールは不明。他に録音があるのかも不明。私にはこの歌のために在る声のように思える。そして歌もこの声だからこそ生きる、そんな気がする。大人の声(唄)では聞けない詩だろうと思う。(by Hetsuji) 2002/06/09 up

追記:これは82年に出ていますが、CD「心の翼」のブックレットには、82年に中学受験のためにひばり児童合唱団を退団、と記載されています。 (by Hetsuji) 2002/11/03 up 

 CSのAXNミステリーチャンネルで「誘拐報道」が放映されました。女優の高橋かおりさんが子役で出演されているんですね。最後の写真の赤いランドセル、かわいかった。レコードジャケットの向かって左の足の子がたぶん高橋さんです。
 ラストの主題歌のみ、見て、そして聴きました。林君の歌は、レコードで聴くよりも、粘り気が少ないというかスッキリと聴こえました。もちろん、TVの下の普段は使わない専用TVスピーカーにもスイッチオンで聴きましたよ。なかなかに地味な映画ではあるものの、この主題歌が話題にならなかったのが不思議で仕方ありません。  (by Hetsuji) 2016/12/14 WED up 
CD    MAKITO HAYASHI Ich flieg' zu dir (D20L1001 CANYON CLASSICS) 1988/12/7-1989/2/22 武蔵野市民文化会館ホール
林牧人(カウンターテナー)/心の翼

1.心の翼 Ich flieg' zu dir        
2.パニス・アンジェリクス Panis Angelicus        
3.よるべなき荒野をあなたとともに With Thee, The Unsheltered Moor I'd Tread        
4.生ける神への賛歌 Praise to The Living God       
5.アメイジング・グレイス Amazing Grace        
6.互いにパンを分かち合おう Let Us Break Bread Tigether

  林くん17歳のおりの録音(らしい)。変声後、鼻にかかって粘る癖が抜けて、本当にストレートで清潔な歌声になった。ビブラートもきつくなく、聴かせどころの高音もきれいで、声にまだ不安定なところを残しているが、イメージとしては、ちょうどこの年代のマックス君を彷彿させる歌声でもありながら、精神的には相当な高みを感じさせる。歌声に「華」を感じさせるにはまだまだ遠いが、余分な「色」がない分、「4.生ける神への賛歌 Praise to The Living God」なんかはピッタリくる。彼の生きる姿勢が歌声を通して見えてくる気がする「6.互いにパンを分かち合おう Let Us Break Bread Tigether」も素晴らしい。私は改めて、歌が感動させてくれるのは小手先の技術的なうまさだけではなくて、むしろそこから、そこはかとなく伝わってくる歌い手の気持ちなのだ、と感じた。演奏を支えている管弦楽、合唱共に控えめながらも彼を引き立てていて好ましい。
  CDタイトルにもなっている「1.心の翼 Ich flieg' zu dir」は実は、斎藤毅作曲のオリジナル曲。「オペル」のCFで使われたらしい。荘厳でありながらもどこか若々しい管弦楽の調べと合唱。そこへ林くんのドイツ語の歌が入るのだが、その日本語訳も又Good!!! 深き谷を越え 流れる雲を越え 険しき山を越え 僕は君のもとへ 心の翼をはためかせ・・・と全部は書けないけれど、林君の歌うドイツ語の語感が格調高く聞こえてくるのも又Good!!!  (by Hetsuji) 2002/11/03 up 

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