本文へスキップ

Art of the treble~sounds’Library (JAPAN)

英国ケンブリッジ大学キングズ・カレッジ合唱隊King's College Choir, Cambridge

指揮者  
1876~1929 Arthur Mann  
1929~1957 Boris Ord  
1941~1945  Harold Darke Darkes氏はOrd氏が兵役中、代理指揮者を勤めた 
1957~1973   David Willcocks   
1974~1982 Philip Ledger   
1982~  Stephen Cleobury   
 1982年7月の衝撃を,私は,生涯忘れることがないだろうと思う。名前くらいは知っていたが,ほとんど何の予備知識もなく,キングス・カレッジのコンサートに出かけて,繰り出される曲や,究極のヤスリかけとでも言える発声の異質さに,???と,ただただ,ボーゼン…。情けないが,頭の中が真っ白なままでコンサートは終わったのだった。その間,楽しむという発想すら浮かばなかった。がーん!そして,これがドイツ・オーストリアやフランスとは全く違う英国の聖歌隊との初めての「生」の出会いだった。音楽堂というよりは,講堂に近いホールで,貧しい音を聴かされて釈然とせず,なんだかお経みたいだったなぁ,とブツブツ感想を抱いていたら,二度目の衝撃波は,数日後にやってきた。ほぼ同じ曲のライブ録音を,聴かされたのだ。一糸乱れぬコントロールされた音の迫力と曲の表現力の高さに,思考が止まるほど驚いた。それから,これだけの音を出す合唱団を貧しい音で聴かせた地元のホールを恨めしく思った。少なくとも,あのとき同じホールの真ん中よりも後ろの席で聴いた人には,この合唱団の素晴らしさが伝わらなかっただろう。
 2度目の衝撃波を浴びて以来,逆に英国聖歌隊の究極のヤスリかけ的な「音」が好きになって,指揮者のレッジャーさん(サー・レッジャー)とケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団を特別ひいきにしている。(by Hetsuji)1999up 


CD

2012.6.23-24

2013.5.20

2013.1.14-15 
  BRITTEN
SAINT NICOLAS
HYMN TO ST CECILIA
REJOICE IN THE LAMB (KGS0003)

CD1: SAINT NICOLAS
1.Introduction
2.The birth of Nicolas
3.Nicolas devotes himself to God
4.He journeys to Palestine
5.Nicolas comes to Myra and is chosen Bishop
6.Nicolas from Prison
7.Nicolas and the pickled boys
 Adam Banwell, Rupert Peacock, JamesWells treble
8.His piety and marvellous works
9.The death of Nicolas

CD2:
10.HYMN TO ST CECILIA Alexander banwell, William Hirtzel treble
11.REJOICE IN THE LAMB William Crane treble

 最初の1音から、「格の違い」を感じさせてくれます。
曲のイメージをつかみ難いので私はBRITTENが苦手ですが、
King's Collegeの演奏は、曲のイメージが伝わってきます。さすが、世界最高峰の演奏です。BRITTENが、曲として聴こえてきましたから。コリスターたちの演奏も明確な旋律のラインを描いています。
 ・・・上手だし、完全主義っぽいのです、ここは。私もそろそろCleobury氏に懐く時期なのかもしれません。元々1982年には大大大好きだったのですから。
 いやいや、トレブルの音がソフトな女声っぽさに傾き過ぎです。この作品では成功していますが。テノールは良いですね。男声部は良いですが、この録音のコリスターさんたちは私の基準値レッジャー・キングスと比較すると、ちょっと雑かもしれないです。でも、その雑さが作品の味わい故なのかは私の耳では判別不能です。言えることは、コリスターが女声テイストに聴こえること、くらいです。
 ただし、キングス以外に二つのChoirが曲によって演奏しています。たぶん、完璧っぽいのがキングスで、ちょっとフレンドリーに雑っぽいかなと感じたのが他のChoirかも、です。
 さて、トレブルくんたちの名前が思った以上に記載されていました。中では、 11.REJOICE IN THE LAMB William Crane のソロのパートが他に比較して長かったです。でも、キングスは、トレブルソリストを特別に育てている、って感じはないですね。Cleobury氏ゆえに、ちょっともったいないような気もしますが、キングスだから、かもしれません。
 この録音は、CDが2枚ついています。普通のCDとSACDです。そしてSACDを聴こうとしたら・・・ダメでした。うちのTivoliは拒否されました。・・・悲しかったです。プレーヤー買わないとダメなんでしょうか?  (by Hetsuji)2016/10/20 THU UP 
CD

2011 
  Mozart : Requiem (Realisations)/(KGS0002)/Recorded on June 26-27 and September 27, 2011 at the Chapel of King's College/The Choir of King's College/Condctor Stephen Cleobury/Academy of Anicient Music/Elin Manahan Thomas(Soprano), Christine Rice(Mezzo Soprano), James Gilchrist(Tenor), christopher Purves(Bass Baritone)

Disc 1
1-15. Mozart:Requiem(ed.Sussmayr)
Realisations
16.Amen
17.Sanctus
18.Benedictus
19.Cum sanctis tuis
20.Lacrimosa

Disc 2
Mozart's Requien: An Audion Documentary
1.Mozart in 1791 and the commisioning of the Requiem
2.The Composition of the Requiem
3.Reception

キングスのオリジナルレーベルからの第二弾。SACDということですが、自分のは対応機器ではないので醍醐味、よしあしは分かりません。演奏についていえば、少なくともBS好きにとっては大変よいアルバムでした。躍動感あふれつつも安定した演奏。その中で、ぶれのない、浮かない、でもあくまでも思い切りボーイソプラノな響きの合唱が終始堪能できます。ソプラノソリストは女性ですが、一瞬ボーイソプラノかと思ったほどの透明さで、高音でのビブラートと肉付がやっぱり女声だなと思うものの、全体の清澄さを損なわず、合唱と調和しています。(逆にメゾと一緒のときに若干合わないと感じるときがありました)。
レクイエムのバージョンは、解説によるとジュスマイヤー版を基本に、ほかの人の補作つき。また、CD版には、ダウンロード版にはない特典版ディスクがついて、ソプラノのエリン・マナハン・トーマスによる解説が収録されています。
ほかの人の補作は疑似モーツァルトなメロディーをいろいろ楽しめます。一種パロディーですね。うち、Maunderという人によるAmenは、ジュスマイヤー版に慣れているからというだけでなく、モーツァルトのメロディーラインとはちょっと違うと思いました。「モーツァルトへのオマージュ」と言った方がいいかもしれません。
あと、余談ですが、この録音中に、前指揮者のレッジャー氏の訃報が入ったとライナーノーツに書かれていました。 
CD 

2010
  A Year at King's(EMI/5099960900425)rec. Chapel of King's College, Cambridge 6?9 July 2009 and July 2008/
Stephen Cleobury, Conductor/Choir of King's College, Cambridge

1-2.Magnificat Antiphons(Arvo PART)
3.Canite tuba(Francisco GUERRERO)
4.Hodie Christus natus est(Giovanni Pierluigi da PALESTRINA)
5.Away in a manger(John TAVENER)
6.Videntes stellam(Francis POULENC)
7.Videntes stellam Magi(Orlando de LASSUS)
8.When to the Temple(Johannes ECCARD)
9.Nunc dimittis(Gustav HOLST)
10.Miserere(Gregorio ALLEGRI)
11.Agnus Dei(Samuel BARBER)
12.Surgens Jesus(Peter PHILIPS)
13.'Tis the day of Resurrection(Charles WOOD)
14.Ascendens Christus in altum(Tomas Luis de VICTORIA)
15.Coelos ascendit hodie(Sir Charles Villiers STANFORD)
16.Spem in alium(Thomas TALLIS)

treble solo:Jon Wimpeney(9,10), Sebastian Johns(5,10,11)

2010年に発売されたキングスの一番新しいCD。古今の宗派を問わないクリスマスの宗教曲を集めている。コンセプトは良かったけれど、似た感じの曲が並ぶラインナップになってしまった。そして何よりもキングスの合唱が、統制されすぎておとなしくこじんまり纏まってしまっていて、没個性。せっかくのミゼレレなんかも、伸びていかずにちんまりした感じ。ヴィットリアのAscendens Christus in altumなんかも、ウェストミンスター大聖堂で魅了された、昇降していくあの力強さが欲しい。比較してはいけないと思いつつ、つい比較してしまう。スタンフォードやバーバーなんて、きっと技術的にはめちゃくちゃ上手いに違いないのだけれど。ということで、ちょっと残念なCD。※曲によっては、高音はたまに割れている。ペールとか。(by Emu) 2011/02/25 up 
CD 

2007
   I Heard a Voice-The music of the golden age(EMI Classics/0946 3 94430 2 4)Recorded 2007 at King's College Chapel, Cambridge/Stephen Cleobury/Choir of King's College, Cambridge

1.Alleluia, I Heard a Voice(Weelkes)
2.When David Heard(Weelkes)
3.Most Mighty And All-Knowing Lord(Weelkes)
4.Hosanna To the Son Of David(Weelkes)
5.In Nomine a 4(Weelkes)
6.Hosanna To the Son Of David(Gibbons)
7.O Lord, In Thy Wrath(Gibbons)
8.This Is the Record Of John(Gibbons)
9.O Clap Your Hands(Gibbons)
10.In Nomine a 4(Gibbons)
11.O Praise the Lord(Tomkins)
12.When David Heard(Tomkins)
13.Fantasy a 6(Tomkins)
14.Rejoice, Rejoice And Singe(Tomkins)
15.O Sing Unto the Lord(Tomkins)

Trebles(No.14)Tom Etheridge, George Wood

チューダー朝時代のルネッサンス・ポリフォニー。しばらく前は、ロシア正教系や現代音楽の録音が目立ちましたが、ここに来て王道の英国国教会ものが多くなっているような気がします。最近(といってもこれは2年前のアルバム)、懐古趣味に走っているクレオベリー氏。なんちゃって。合唱はさすがのさすがで美しいです。が、デジタル技術の功罪か、音を正確にとらえすぎているので、かつての、反響がほどよく声を増幅させる神々しさではなく、生の少年の声の感触が伝わる感じの演奏です。あと、テンポとしては早く、雰囲気も、しっとりさよりは明るく現代的な感じ。これを是とするか非とするかは好みの問題と思いますが。とにかく整った合唱はさすが、見事!しばらく前はちょっとよろよろしていたキングスですが、復活したようで嬉しいです。(by Emu)2009/11/22 up
CD 

2006.
4.22-25
  BRAHMS: EIN DEUTSCHES REQUIEM Op. 45(EMI/0946 3 66948 2 5)2006.4.22-25/Choir of King's College, Cambridge/Director, Stephen Cleobury

ブラームス自身によってオーケストラ部分が2台のピアノ用に編曲され、ヴィクトリア女王に謙譲されたバージョンとのこと。大曲が違う形でアレンジされたり、それを少年合唱が歌っているのは大歓迎だけれど、一般には受け入れ難いものもあるらしいというのが事実。とあるオンラインショップでの投稿されていたアルバム評に、「冒頭からソプラノパートが声を張り上げていて唖然とした。あらゆる意味で未熟」とあった。さもありなん。実際、ピアノ伴奏になったことだけでもドイツレクイエムが本来もっている重厚さがなくなって軽い曲になっているのに加え、高音が高く透明なイギリス系の聖歌隊といことで、さらに軽くなっている(同じ少年合唱でもウィンズバッハが歌っている盤などは、低音も重々しく重厚さが出ているのだけれど、そこはお国柄の違いだろう)。それで、従来とは別ものとしての、例えば幽玄であるとか透明感が素晴らしいなどの特色が出ていればいいのだけれど、正直言って昨今のキングスは少しばらつき感があり、「声を張り上げ」ている時も聞き苦しさが出なくもない。また、実のところテンポが単調。ということで、試みはよかったのだけれど、面白みはあまりない演奏である。             (by Emu) 2007/01/05(Friday)up 
CD 

2005.
4.23-25録音
  PURCELL:MUSIC FOR QUEEN MARY(EMI/0946 3444382 2 1)2005.4.23-25録音Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury/Academy of Ancient Music

1-12.Come, ye sons of Art(Birthday song for Queen Mary).....22:18
13.Praise the Lord, O Jerusalem.....5:51
14-23.Love's goddess sure was(Birthday song for Queen Mary).....20.01
24-27.Music for the Funeral of Queen Mary.....8:08
28-30.Funeral Sentences.....11:11
31.Funeral Anthem for Queen Anthem.....2:32

treble solo:Edward Philips(18、28-30)

大人ソリストの名前は割愛した。パーセルの曲でも好みがあって、メアリー女王の葬送の音楽などは地味な感じがしてで得意ではない。そんなわけで最初のこのアルバムのタイトルをみて、またか、と思っていたら、実はそれだけではなかった。大好きな「来たれ、汝ら芸術の子ら」が入っていた。そういばこれもメアリー女王のための曲だったのだ。最近のウィーン少年合唱団のコンサートや少年合唱の録音で部分的に聞くことは多いが、正式なフルバージョンでの録音は、知っている限りこれまでニュー・カレッジのもののみだった。それがめでたくキングス・カレッジで登場(もしかしたら古い時代の録音があるのかもしれないが、私は持っていない)。ソロは女声やカウンターテナーが受け持ち、キングスは合唱部分のみの演奏。ソプラノソリストやカンターテナーが結構ねっとりした歌い方をしているのを、合唱におけるボーイソプラノ独特の硬さが引き締めているというか、くどさをいい具合に抑えている感じで、全体的にほどよい華やかさの中で調和している。響きも厚く豊かで、なかなか魅力的な演奏である。
13曲目Praise~は合唱のみなのだが、ここではなぜかトレブルパートがなんだか子供っぽい感じで浮いている。14-23のLove's goddess sure wasは、途中までテナーの地味な(失礼)ソロが続いて注意力散漫で退屈になるのだが、18曲目の冒頭から入るEdward Philipsのトレブル・ソロではっと目が覚める。B-Sの透明さと硬質さの中に厚みをあわせもつ、ちょっと面白い声。それが、きりっと張った根のしっかりした声で何フレーズか続き、その後に、透明B-Sのこれまたしっかりした合唱。ちょっと気分転換というか、メリハリになる。Edward Philipsのソロは28-30のFuneral sentencesでも聞けるが、前述のようにちょっと厚みのある面白い声で、しかも伸びるので、一瞬カウンターテナーとの区別がつかなそうになる時がある。Funeral sentencesはソロ4人での静々とした曲だが、なんとなくここでは華やか。トレブルに張りがあるせいかもしれない。Edward Philipsはミサ曲などでソロを歌わせても映えるかもしれないなどとも思ったりする。   (by Emu) 2006/06/30(Friday)up 
CD 

2004.7
   RUTTER: GLORIA(EMI/7243 5 57952 2 9)2004.7録音/Conducted by Stephen Cleobury/Choir of King's College, Cambridge/Gonville & Caius College Choir/City of Birmingham Symphony Orchestra

GLORIA
1.Allegro Vivace
2.Andante
3.Vivace E Ritmico

MAGNIFICAT
4.Magnificat Anima Mea
5.Of A Rose, A Lovely Rose
6.Quia Fecit Mihi Magna
7.Et Misericordia
8.Fecit Potentiam
9.Esurientes
10.Gloria Patri
11.PSALM 150

Fergus Thirlwell, Sam Landman, Christopher Beale(treble)

現代イギリス教会音楽の代表的な作曲家ラッター(B.1945)の作品。アルバム全体的にさらりと終わってしまう感があるのは、曲そのもの性質のためもあるだろう。GloriaとPsalmはGonville & Caius College(男女混声)と一緒に歌っているので、大合唱になると肉厚な女声が聞こえるのが少し残念だが、少年声も部分的にはっきり聞こえる。たぶん、トレブルだけのパートをはっきり作っているのだと思う(分からないが)。ただし、ちーとか細くてパンチに欠ける。Gloriaの曲に関しては、辛口コメントになるが、いきなりクリスマス祝典音楽かというファンファーレで始まり、流れるように美しかったり格好いい旋律が続くのだが、それだけで、あまり印象に残らない。Magnificatは一曲目のAnima Meaがクリスマス・キャロルか映画音楽のようにリズム感があって楽しげでよい感じ。トレブルが主に用いられているのもイギリスっぽくていい。Quia Fecitの終わりの方で、グレゴリオ聖歌の、たぶんミサ・アンジェリクスの旋律が用いられているのが、個人的にはツボ。7曲目や9曲目でトレブルのソロがあるが、やはりか細い。    (by Emu) 2005/08/26(Friday)up
CD 

2004.3
  Heavenly Voices(EMI/7243 5 57812 2 2)2004.3録音/The Boys of King's College Choir, Cambridge/Director Stephen Cleobury

1.Paris Angelicus(Franck)
2.Hymn of Praise - I waited for the Lord(Mendelssohn)
3.Quattro pezzi sacri - Laudi alla vergine Maria(Verdi)
4.Elijah - Lift thine eyes(Mendelssohn)
5.The Lord is my shepherd(Greene)
6.Requiem - Pie Jesu(Faure)
7.Choeur de Paques - Alleluia!(Franck)
8.Ave Maria Op.67, No.2(Faure)
9.Gott ist mein Hirt(Schubert)
10.Ex ore innocentium(Ireland)
11.I sing of a maiden(Hadley)
12.Messe Basse(Faure)
13.Dritte Sinfonische Kanzone (Fuge, Kanzone und Epilog) Op.85, No.3(Karg-Elert)

Treble Soloists:Fergus Thirlwell(7), Sam Landman(6,7),Charlie Phillips(2,7)

異なるアルバムカバーで、日本国内盤も出ている。キングス初の、トレブルだけをフィーチャーしたソングブック。従来ソロを売りにするChoirではないが、たまたまよいソリストがいて、クレオベリーさんの制作意欲を刺激したのだろうか。ものすごく傑出したソリストがバリバリにソロ曲を歌いまくるようなアルバムとは違い、あくまでも力まず自然体で歌われている。故に地味さも併せ持つが、逆に、変に技術や加工を駆使せずにいながらこのレベルの高い内容はさすがといえるし、聞き手に媚びず、キングスがあくまでもキングスなのが嬉しかった。
Charlie PhilipsやSam Landmanの安定した歌声が心地よい。Fergus Thirlwellはちょっとか弱いか。明記されているトラック以外でも、たとえばフォーレのミサ・ブレヴィスなどにもソロがたくさん登場する。むしろこれこそソリスト名を重視すべきだろうというような曲を明記しなかったのはなぜなのだろう。ソロアルバムではないとうことを暗に示しているのだろうか(深読みしすぎ?)。聞きなれた曲に混じって収録されているGreeneのThe Lord is my shepherdが逸品。これまでグリーンの曲に特別に意識を向けたことはなかったが、明るく美しい旋律が耳に残る。いろいろなアルバムに収録されているはずだから(確かニューカレッジで、一枚グリーンだけのアルバムがあった)今度集中的に拾い上げて聞いてみようと思う。7曲目のフランクのアレルヤも初めて聞く曲だが、ソリストの声がすがすがしいほどに伸びやかで、このアルバム一、二の美しさ。    (by Emu) 2005/08/26(Friday)up 
CD 

2002.
6.8
  SCARLATTI:STABAT MATER(EMI/7243 5 57331 2 2)Recorded in the Chapel of King's College,Cambridge/8‐11 July 2002/Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury

1~2.Te Deum       
3~11.Stabat Mater       
12.Miserere in E minor/e-moll/mi mineur       
13~15.Magnificat       
16~18.Laetatus sum

Nicholas Daly,treble(9,16~18)/Richard Butler,tenor(9)/Timothy Mead,alto(16~18)

ドメニコ・スカルラッティの宗教作品を集めたアルバム。一曲目「テ・デウム」は手放しに誉めるほどではないが、まずまずのいい滑り出し。次のスタバトだが…トレブル、高音が出きれていなくないか?合唱、時々乱れていやしないか?トレブルパート、儚げ、というよりお腹に力が入っていないんじゃないか…?ということで低年齢化が進み過ぎてしまったのではと思わせるほど、トレブルが音的にも技術的にも(キングスとしては)弱い。聖母が十字架の下で嘆く場面の8曲目はトレブルが何声かに分かれてもの悲しい旋律を絡めていくのだが、もう少ししみじみと行ってほしかった。9曲目で、それまで時々出没していたソロが目立つ位置で歌うが、その声もまた弱かったので、ああこれが全てを表しているのだな、と納得してしまった。終曲(11曲目)のポリフォニーも、漸く元気が出てきたかという感じで、盛り上がりきれずに終わってしまっている。しかし12曲目「ミゼレレ」の半ば以降から(トレブルが)急に声が出てきてノリが良くなり、響きもきれいになってホッ。やっぱりMagnificatなんかは元気が良くないとね。何日かに跨って録音しているから、スタバトの日は調子が悪かったのだろうか(あながちない話とは言えない)。最後のLaetatus sum(I was glad~)は明るくテンポの良い讃歌。出ずっぱりとなるソロのNicholasは相変わらずか細さを感じさせる声だがスタバトよりも伸びて通りが良くなっており、これはこれでB-Sの儚げな美しさというものを感じさせてくれていいのかも。合唱は讃歌にふさわしく華やかで楽しげだ。16曲目の終りで繰り返される「abundatia」での高音の伸びの美しさなどは聞いていて気持ちが良い。最後18曲目の締めくくりのGloriaからAmenにかけての一連も文句なし。アルバムの最後にこれは良かった。 (by Emu) 2003/05/25 up 
CD 


2002.11.
29/30
1999.12.2
  CHRISTMAS MUSIC(BBC Music Magazine December 2003付録/BBC MM236)録音:1999.12.2(1,9)、2002.11.29/30(2-8)/BBC Singers, Choir of King's College Cambridge conducted by Stephen Cleobury(9), BBC Concert Orchestra/BBC Singers

1.L'adorazione dei Magi, from Trittico botticeliano(RESPIGHI)
A Boy Was Born(BRITTEN)
2.Theme:A boy was Born       
3.Variation:Lullay, Jesu       
4.Variation:Herod       
5.Variation:Jesu, as Thou art our Saviour       
6.Variation:The Three Kings       
7.Variation:In the Bleak Winter       
8.Variation(Finale):Noel!       
9.Une cantate de Noel(HONEGGER)

Solist:Alexander Main-Ian,treble(5),Oliver Perkins,treble(9), Stuart MacIntyre,baritone(9)]

BBC Music Magazine 2003年12月の付録CDだが、録音内容に怪しい部分あり。1曲目のレスピーギ「東方三博士の礼拝」だが、リーフレットの曲目にはキングスカレッジの演奏とあるのに、解説を読んでも実際のものを聞いても管弦楽のみである。間違えたんだろうとは思うけれど、大きすぎる間違いだ。聞いたことのない曲だしと期待してたのにー。しかし曲は、ボッティチェリの画にインスピレーションを受けて書いたそうで、おなじみのキャロルが流麗な管弦楽となって聞けてそれはそれで嬉しい。2-8曲目はブリテンで、トリニティーが歌っている。ブリテンは苦手な部類なのでそんなにしっかり聞いていないが、まあよいんじゃないだろうか。9曲目はウィンチェスターで麗しい録音が出ているオネゲルの「クリスマス・カンタータ」。リーフレットの記載事項が正しいのであれば、これはBBC Singersとキングスカレッジによる演奏ということになる。それでドキドキしながら聞き始めるわけだが、最初、おばちゃんの声しか聞こえないよお~と焦り始め、しかし10分ぐらい経って「Freu dich~」と少年合唱が聞こえてほっとする。17分あたりのB-Sソロ「Laudate Dominus~」と、コラールもちゃんとB-Sだった。しかしその後のソプラノパートは総じておばちゃん声が勝っていて、キングスの演奏に期待していた私には少々不満。しかし、男女混声に一部天使の声として少年合唱が入るのが本来の姿のなのだろうかと思ってみたりもして。そうすると、アクセントとして入るB-Sが却って際立つ感じがしなくもない。演奏自体は祝典音楽にふさわしく華やかで、よくできたものだと思う。ところで9曲目の冒頭をヘッドホンで聞くと、かすかに咳払いが聞こえるので、コンサートライブかもしれない。そうすると、1曲目のその時の演奏で、編集者が両方の演奏者に「キングス」の名を入れたことも十分考えられる。       (by Emu) 2005/02/11(Friday)up 
CD 

2001
  HANDEL:CORONATION ANTHEMS (EMI/7243 5 57140 2 2) 2001年1月10~13日録音

Choir of King's College,Cambridge/The Academy of Ancient Music/Susan Gritton(Soprano)/Robin Blaze(contertenor)/Michael George(Bass)/conducted by Stephen Cleobury

CORONATION ANTHEMS
1-3.Zadok The Priset       
4-6.My Heart Is Inditing
7-11.Let My Hand Be Strengthenend
12-15.The King Shall Rejoice
16.ODE FOR THE BIRTHDAY OF QUEEN ANNE

クレオベリー指揮によるヘンデル「戴冠式アンセム」。テンポが速く、パシパシッと歯切れの良い、まずまずの演奏ではないだろうか。B-S合唱は、抜けるような透明声ではなく近年のキングスの特徴である元気な少年声で、明るくあっけらかんとしているが、この演奏にはこれでいいと思う。ただし'King's Daughters'の冒頭などトレブル合唱のみになった時、少し雑な感じがする。あるいは、一人二人声質の異なる隊員がいるようなので、それでバラけ気味に聞こえるのかもしれない。CD後半に収録されている「アン女王の誕生日のための頌歌」(約25分)は、最初のテノール・ソロの伴奏で挿入されるトランペットの旋律がとても優雅。要注目。また、各曲の前奏や合唱の入り方など、それぞれに効果的だったりドラマチックだったりと、曲そのものにメリハリがあって飽きない。そう有名な曲ではないようだが、私は結構気に入っている。(by Emu) 2002/08/25 up 
CD 

2000
  BEST LOVED HYMNS(EMI/7243 5 57026 2 3)Recorded in the Chapel of King's College,Cambridge,19&21-24 March 2000/Choir of King's College,Cambridge/The Wallace Collection/Stephen Cleobury

1.All my hope on God is Founded.....5:05       2.Praise,my soul,the King of Heaven.....2:54      
3.Morning has broken.....1:50       
4.Come down,O Love devine.....3:44       
5.A mighty fortress is our God       
6.O what their joy and their glory must be.....7:54   
7.When I survey the wondrous Cross.....3:33     
8.Dear Lord and Father of mankind.....3:58      
9.Be thou my vision.....4:34       
10.The day thou gavest,Lord is ended.....3:23     
11.Let all mortal flesh keep silence.....4:09      
12.Praise to the Lord,the Lord Almighty,the King of creation.....3:13       
13.My soul is love unknown.....3:27       
14.The Lord's my shepherd(Brother James' Air).....2:45
15.Thine be the glory.....3:01       
16.Drop,drop,slow tears.....1:21       
17.Glorious things of thee are spoken.....3:54     
18.All people that on earth do dwell.....5:03

'Holy,Holy,Holy'以来約14年ぶりのクレオベリー氏による賛美歌集だが、前回とはまるで別の団体のような個性になっている。レベルで言うとダウン、というより雑になった感じが…(あくまで前回との比較の問題であって、「ド下手」になったわけではないが)。前回がカリスマ性を感じさせる神々しいばかりの演奏だったのに比べ、本アルバムは「元気な少年たち」による、幾分土臭いとも言える合唱になっている。ゆったりめのフレーズに入っても勢いを落とさずにがんがんと進んでいくような印象の強い演奏だから、余計そう感じるのかもしれない。あざといぐらいでいいからもうちょっとじっくり行って欲しかった。'Holy,Holy,Holy'でキングスに魂を奪われた自分としては、その変貌ぶりを如実に感じて寂しい。今のクレオベリー・キングスって、次の「形」に至る前の過渡期なのだろうか。
 もっとも悪い点ばかりではなく、曲目は通常の賛美歌プラスαで魅力的だし、アレンジにも心惹かれるものが多い。有名な割に露出度の少ない3曲目Morning has brokenと14曲目The Lord's my shepherd(Brother James' Air)が入っているのが嬉しい。両者ともポロンポロンと綴られる伴奏のハープが可憐で、さらに後者はトレブルパートによる繊細なデスカント部分もきれいだ。(余談だがBrother~でまず思い浮かべるのはポール・フェニックスとセント・ポールの演奏。これぞ天下一?)。15曲目はヘンデルの「マカベウスのユダ」より「見よ、勇者は帰る」をアレンジしたものだが、賛美歌として取り上げられているのは珍しいのではないだろうか。祝祭的で華かやかな曲調と現在のキングスの持つ元気さがとがマッチして、アルバムの中では最も開花した演奏になっている。アレンジも○。 (by Emu) 2003/03/30 up 
DVD 

2000
  "CAROLS FROM KING'S" (BBC/OA0822D)Choir of King's College, Cambridge

2000 Service
1.Once in royal David's city        
2.Quem pastores laudavere        
3.In dulci jubilo        
4.Angels from the realms of glory         
5.In the bleak mid-winter        
6.Quittez, pasteurs         
7.While shepherds watched        
8.Silent night        
9.The Shepherd's Carol        
10.The Angels and the Shepherds        
11.Riu,riu,chiu        
12.O little town of Bethlehem        
13.The Shepherds' Farewell        
14.I wonder as wander        
15.Small wonder the star         
16.Sussex Carol        
17.Gloria in excelsis Deo         
18.God rest ye merry gentlemen        
19.Hark! the herald angels sing

1954 Servie
1.Once in royal David's city        
2.And there were shepherds        
3.Up! good Christen folk        
4.In dulci jubilo        
5.Hali, Blessed Virgin Mary!         
6.A Virgin most pure         
7.While shepherds watched         
8.The three Kings        
9.Sing lullaby        
10.O Come, all ye Faithful

初めて放送された記念すべきミサの映像がおまけに付いている、おいしいDVD。2000年のミサは、最新の技術を駆使して記録されたとあって、画像も音も非常にクリア。映像と共に聴くミサはかなりの感動ものだ。選曲も、定番に新しいもの(ベルリオーズやウィールクス、ドイツ系の曲)が加わり、垢抜けた仕上がりになっている。一緒に歌ってよい曲の時は、しっかり聴衆になって口ずさみ、キングスと一心同体の気分。やさしい雰囲気のキャロルもいい。コリスターとスカラーズ、オルガンとのバランスもとれていて、おみそれいたしましたデス。そして、オード氏時代のミサ!レコードの音だけかと思いきや、映像まで保存されていたのね。現在のように世界中へミサが発信されるなんて事と程遠い時代の、素朴なミサの原点を垣間見る事ができる。"Once in royal David's city" でソロをとるコリスターの横で拍子をとるオード氏からは、緊張を解そうとする優しさを感じたり、画像ならではのお楽しみもたくさんある。もひとつのおまけは、サー・ウィルコックス、サー・レッジャー、クレオベリー氏の三者会談だが、これはチンプンカンプンなので、雰囲気だけ。「キングスのクリスマス・ミサは毎年聴きたい」から「毎年観たい!」に変わりマス。(by Nao) 2001/12/30 up 
CD 

1999.
9~11
  TARO IWASHIRO/TIME TO TIME~Music From NHK Original TV Drama Series‘AOI’(SONY RECORDS/SRCR 2505)Recorded and Mixed from 1999.9~11 at NHK509 and 506 Studios,Tokyo and Abbey Road Studio No.1,London

小山実稚恵(ピアノ)(Track1,5)/デイヴィ・スピラーン(イラーン・パイプ&ロウ・ホイッスル&ティン・ホイッスル)(Track4,7)/シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団(Track1,2,5)/ケンブリッジキングス・カレッジ合唱団(合唱指揮:スティーブン・クレオベリー)(Track1,5)/オリヴァー・パーキンズ(ボーイ・ソプラノ・ソロ)(Track7)

1.Time Of Destiny(Extended Version)       2.Time Of Ambition  
3.Time Of Destiny(Quartet Version)       
4.Time Of Mercy       
5.Time Of Destiny(On Air Version)       
6.Time Of Cruelty       
7.Time Of Destiny(Traveling Version)

キングス・カレッジの名を日本のお茶の間に知らしめたNHK2000年大河ドラマ「葵~徳川三代」の音楽集。作曲・編曲は岩代太郎。オープニングでクレジットと一緒に流れたキングス参加のテーマ曲オンエア・バージョン(track05)と、同テーマ曲を様々に編曲したtrack01,03,07、その他が収録されている。日本の時代劇用だが、ドラマを十二分に盛り立てる、普遍的で壮大なクラシック系の音楽。諸外国在住だったらこの録音の存在を知り得なかったかもしれず、日本人でよかったと思った瞬間。キングス以外の演奏者も、ピアノに小山実稚恵、シャルル・デュトワ指揮と豪華メンバーである。解説書ではキングス参加の経緯については何も言及されていないが、聖歌隊起用の理由については岩代氏のコメントの中に「ダイアナ元妃の葬儀が世界中に中継された際、ウェストミンスター寺院内に響き渡った聖歌隊の声に魅了され、天使のような声を持つロンドンの少年聖歌隊といつの日かレコーディングを共にしたいと憧れを抱き続けていた」とある。念願叶って、ロンドンではないがイギリス最高峰の聖歌隊が加わり、実際的効果としても曲に透明感と共に広がりと厚みが出たわけである(この録音では本来の少年合唱に女性合唱も加わっていて、少し肉感的な響きも帯びてしまった気もするが、きれいはきれい)。
テーマ曲の構成は、オケ&ピアノによって壮大でドラマチックな旋律がひとしきり奏でられた後、今度は聖歌隊がオケ伴で同じ主題を「Aaa」のコーラスで歌い、しばらくして天に昇るような慈しみ深い旋律に変わるというもの(この部分も聖歌隊が歌う)。この最後の部分が私は1等気に入っている。昇華する美しい旋律には透明さを持つイギリス系聖歌隊の声がよく似合う。Track05のオンエア・バージョン(演奏時間2分44秒)では曲は早めのテンポでとっとと進み、01の拡大バージョン(演奏時間6分50秒)は同じ演奏編成だがテンポが少しゆっくりめ、ピアノのソロ部分が入るなど協奏曲風にアレンジされている。もちろん合唱部分も長い。03は弦楽四重奏バージョン。07は楽器をイリアン・パイプ(アイリッシュ・パイプ)などに変えて演奏しており、笙や篳篥を使った雅楽のような響きがある。オケバージョンでは聖歌隊が歌う部分にB-Sがソロで入る。歌声がほかの楽器の音色に余りにも自然に融け込んでいるので一瞬楽器の一つと思ってしまうのだが、紛れもなくボーイ・ソプラノであり、そしてその気になって改めて聞くとしっかりしているが何とまあ透明な美声。解説書にはソリストのオリヴァー・パーキンズの名がひっそりと書かれているが、キングスの隊員なのかは不明(2000年来日メンバーにも同時期のレコーディングのソリストにも名前はない)。流れから言ってキングスの隊員と考えるのが妥当だが、どうせなら所属を一言書いておいて欲しかったな…とこだわる私であった。(by Emu) 2002/05/19 up 
CD 

1998
  A FESTIVAKL OF NINE LESSONS & CAROLS(EMI CLASSICS 73693 2) 1998年12月12-14日録音。 Stephen Cleobury指揮

CD1.
1.Once in royal David's City 〔Edward Moore(treble) 〕
2.BIDDING PRAYER   
3.Up! good Christen folk,and listen    
4.The Truth from Above   
5.FIRST LESSON   
6.Adam lay ybounden   
7.SECOND LESSON   
8.Sussex Carol   
9.In the bleak mid -winter   
10.THIRD LESSON   
11.In dulci jubilo   
12.God rest you merry gentlemen   
13.FOURTH LESSON   
14.A Tender Shoot   
15.The lamb   
16.FIFTH LESSON   
17.Gabriel's Message   
18.Joys Seven〔Edward Harries (treble) 〕   
19.SIXTH LESSON   
20.DOrmi,Jesu   
21.Riu riu chiu

CD2.
1.SEVENTH LESSON   
2.The Fayrfax Carol   
3.While shepherds watched   
4.EIGHTH LESSON   
5.I saw three ships   
6.IIIuminare,Jerusalem   
7.NINTH LESSON   
8.O come ,all ye faithful   
9.PRAYER AND BLESSING   
10.Hark! the heard angel sing   
11.In dulci jubilo BWV729
 CD

1998年6月21~25日
  RACHMANINOV:VESPERS ラフマニノフ「晩祷」作品37(スモレンスキーを記念する夕べのミサ曲)(EMI/TOCE-55040)録音:1998年6月21~25日 ケンブリッジ・キングス・カレッジ礼拝堂/キングス・カレッジ合唱団/スティーブン・クレオバリー(指揮)

1.起立を。おお主よ.....1:13       
2.来れ我らの主、神に.....1:53       
3.わが霊や主を讃めあげよ.....5:52       
4.悪人のはかりごとに行かざる人は.....       
5.聖にして福たる常生なる天の父.....5:15       
6.主宰や今爾の言にしたがう...2:52       
7.生神童貞せや喜べ.....3:03       
8.いと高きには光栄.....2:38       
9.主の名をほめあげよ.....2:06       
10.主よ爾は崇め讃められる.....6:11       
11.ハリストの復活を見て.....2:56       
12.わが心は主を崇め.......9:32       
13.いと高きには光栄に帰し.....6:58       
14.今救いは世界に.....1:51       
15.爾は墓より復活し.....3:06       
16.生神童貞女賛歌.....1:50

助祭:ヤン・ロッホマン(バス)/司祭:リチャード・エテソン(テノール)、マーガレット・キャメロン(アルト)、ジェームズ・ギルクリスト(テノール)

キングス2000年来日時のレパートリーだった曲。CDの解説に「ロシア以外の演奏家がレコーディングするとは珍しい」とあった。確かに。そしてキングスが取り上げたことによって知名度は格段に上がったのではと思う。正教の曲というと神秘のイメージなのだが、そこはラフマニノフなので、荘厳さの中に美しいメロディーラインが期待できる(そのためつい信仰告白よりも演奏会向けものとして聴いてしまうのだが)。キングスも90年代後半は「生身の存在感」を多分に感じさせる歌声なので、透明感がありながら重厚さをも帯びた演奏になっている。4曲目の転調していく「アレルヤ」の詠唱、カトリックでは「グロリア」に相当する華やかな9曲目、独特の旋律が印象的な13曲目などが、トレブルの響きもひときわ美しく、気に入っている。(by Emu) 2003/05/04 up 
 CD

1997
   RUTTER: REQUIEM(EMI CDC 5 56605 2) 1997.7.15-18録音/Choir of King's College, Cambridge/City of London Simphonia/The Wallace Collection/Robert Quinney(organ scholar)
Stephen Cleobury

Requiem
1.Requiem Aeternam           
2.Out Of The Deep           
3.Pie Jesu(Edward Saklatvala,treble)          
4.Sanctus           
5.Agnus Dei           
6.The Lord Is My Shepherd           
7.Lux Aeterna(Thomas Harris,treble)         
8.Veni Sancte Spiritus           
9.What Sweeter Music           
10.Hymn To The Creator Of Light           
11.Cantate Domino           
12.Cantus           
13.Te Deum

1945年イギリス生まれ(タヴァナーと1歳違い!)、宗教音楽の作曲や演奏で活躍中のジョン・ラッターの作品集。曲のどこを切っても金太郎アメのように旋律が美しい。また、健全な精神の持ち主で性格も明るいと見え(彼の作曲するクリスマス・キャロルが「赤鼻のトナカイ」のように楽しいノリであることからも容易に想像がつくことなのだが)、どの作品も繊細で流麗ではあるものの、神経質や不安定さとは無縁で、安心感や健やかさが漂う。ということでラッター作品はどちらかというとコンサート演奏向き音楽であり、内面性に欠ける傾向があるため、表面的と捉える人も多いかもしれない。しかしそれは各自の好き好きであるし、美しいものが美しいことに変わりない。しかも極めて美しい。くどいようだが本当にうっとりするほど美しい。
演奏するキングスの歌声も透明かつ流麗。「レクイエム」は最初こそ重々しく始まるが、1分10秒ほどで曲調が変わり、早くもクラッとくるようなトレブル合唱による美しいメロディーが現われ、and so on。「ピエ・イエス」は、トレブル・ソロの新しい定番となりつつあるお馴染みの曲。ソリストのEdward Saklatvalaの声は少し低めだが透明で、集団の中で光るものの、主張はしない謙虚な歌い方。合唱と自然に柔らかく溶け合う。この曲の聞かせ所である一番高い音が、無理なくとてもきれいに出ているのが印象に残る。7曲目で2人目のトレブル・ソロが歌うが、こちらは、きれいだが線の細さが目立つ。締めくくりだけあって、旋律的にはこの7曲目が一番繊細で美しいと思う。
9曲目のWhat Sweeter Musicは最近では色々な合唱団がレパートリーにしているが、そもそも1987年にキングスに献呈された曲。さらに、11、12曲目はこの録音のために書かれた書下ろし。キングス、その名の通り王道を行く。さて12曲目はパーカッションやブラスと共に「Alleluia」の合唱だけが繰り返されるのだが、波が寄せては還すように旋律が強弱をつけながら変化していく独特の美しさがある。膨らみのあるブラスとストイックな合唱の絡みが秀逸で、トレブル・ソロによる天上の高みに到達しそうなほどの高音の「Alleluia」が時折挿入されるのが極めつけ。(by Emu) 2002/03/17 up
 CD

1997
  BACK TO TITANIC~more music from the motion picure
original music composed and conducted by James Horner

1.Titanic Suite(London Symphony Orchestra,the Choristers of King's College,Cambridge,director of the choir:Stephen Cleobury)          
2.An Irsih Party In Third Class          
3.alexander's Ragtime Band           
4.The Portrait          
5.Jack Dawson's Luck           
6.A Building Panic          
7.Nearer My God To Thee          
8.Come Josephine,In My Flying Machine        
9.Lament          
10.A Shore Never Reached           
11.My Heart Will Go On           
12. Nearer My God To Thee           13.Epilogue―The Deep And Timeless Sea(London Symphony Orchestra,the Choristers of King's College,Cambridge,director of the choir:Stephen Cleobury)

映画タイタニックのサントラ第2弾。1弾目のオリジナル・サウンドトラックでは作曲者ホーナーの手がけたものがメインの収録だったが、こちらは映画の中で実際に演奏されている歌や曲をそのまま収録したもの。映画を直接の音源としているので、当然1部にはセリフも入ったまま。映画人気にあやかりいわゆる「2匹目のドジョウ」を狙ったものだが、ジャックがローズの肖像画を書いている時のテーマ曲ピアノバージョンや3等客室でのパーティーのダンス音楽、最後の楽団の演奏など、第1弾サントラを買った時に「どうして入ってないんだー」と残念がったファン(私)には嬉しい企画だった。ちなみにピアノを弾いているのはホーナー氏である。映画音源だけでなく、テーマ曲をアレンジした「タイタニック組曲」(1曲目)なども入っており、クレオベリー指揮キングスカレッジのトレブル隊員がコーラス部分を歌っている。しかし声が浮いてしまっていて何だかミスマッチ。ここでキングスが起用される必然性は全然なかった、というより歌わなければ良かったのに…うう…。キングスの録音としては、残念ながら単なるコレクターズアイテムにしか過ぎない、としか言えない。(by Emu) 2002/02/10 up 
 CD

1997
1996
  THE KING'S COLLECTION(DECCA/460 021-2)Recording location:Chapel of King'S College,Cambridge,July 1996 and September 1997(Tavener)/Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury

1.I Was Glad(Parry).....7:33       
2.Ave Verum Corpus(Mozart).....3:32       
3.Miserere(Allegri).....13:03       
4.Zadok The Priset(from‘The Coronation Anthem’)(Handel).....5:27       
5.Jesu,Joy Of Man's Disiring (J.S.Bach).....5:57    
6.O For The Wings Of A Dove(Mendelssohn).....5:56  
7.Cantique De Jean Racine(Faure).....5:33       
8.Panis Angelicus(Franck).....3:52       
9.Toccata(Widor).....6:02       
10.Jubilate Deo(Walton).....3:47       
11.A Hymn To The Virgin(Britten).....3:52       
12.God Be In My Head(Walford Davies).....1:41    
13.Nunc Dimittis(Burgon).....2:59       
14.Song For Athene(Tavener).....6:11

treble soloists:Alastair Hussain(3,6)/Edward Saklatvala(10)/Thomas Hopkinson(13)

いわゆる「名曲アルバム集」。過去の演奏を編集したベスト盤はあったが、キングスが企画としてこういった「名曲」ばかりを録音をしたのはひょっとして初めて?ちなみに国内盤のタイトルは「ミゼレレ」。曲目は魅力のラインナップだが、何となく投げやりに聴いてしまうアルバム。なぜなら(1)録音技術が今ひとつなのか、音が篭っていて演奏が全体的に平べったく聞こえる。(2)録音位置が近すぎて、生声を捉え過ぎていてCDだとちょっときつい。声量がもの凄くて、その迫力に圧倒されるのだが、それだけで終わってしまいそうなのだ。残響付きのもう少し余韻のある音で聞きたいなあ。(3)そうでなくてもこの時期のキングスは(キングスのレベルとしては)ちょっとばかし力任せかつさらりとし過ぎる感がある。・・・1曲目のI was Gladはそんな力任せな感じが強いし、続くアヴェヴェルムコルプスやミゼレレなども急ぎすぎずにもう少し間を取りながら繊細に行ってくれればいいのにと思う。
しかしそうは言いながら、ミゼレレ、主よ,人の望みの喜びよ、などの乱れのないハーモニーや、高音をフォルテで歌う時に音が全然割れないのはやはり流石。タヴァナーで本領発揮というところか。トレブルの合唱だけで歌われる「パニス・アンジェリクス」では、で出しをはじめとしてすんばらしく整っていて美しい。この曲については、余韻に欠けるというのを除けば、惚れ惚れしてしまう。「~クス」をもうちょっと伸ばして歌ったらもっときれいだったのにな。
ソロを歌うアリステア・フセイン(スタンファードのCDのソリストでもある)は、このCDだと息継ぎが目立っていて、若干気の毒と思えなくもない。余韻に少し欠けるのは合唱と同じ。Nunc Dimittisの聞かせどころである「Glory be to the Father~」なんかでも伸びがもう少し欲しいかな。    (by Emu) 2004/01/11 up 
 CD

1996
  Evensong & Vespers at King's (1997 Master Music 0144) The Choir of King's College, Cambridge- Stephen Cleobury, conductor Recodred in the Cjapel og King's College, Cambridge: 15-18 July, 1996

*Vespers for the feast of the Blessed Virgin Mary*
1,Organ Prelude: Toccata,        
2.Deus in adjutorium,        
3.Aniphon:Laeva ejus,        
4.Psalm:Dixit Dominus,       
5.Antiphon:Nigra sum,       
6.Psal,:Laudate pueri,        
7.Aniphon:Iam hiems transit,        10.Psalm:Nisi Dominus,       
11,Hymn:Ave Maria Stella(Hans Leo Hassler),     
12.Antiphon:Beatan me dicent,        13.Agnificat octavi toni(Sebastian de Vivano),      
15.Benedicamus,        
*Evensong for advent*
16.Prese and resposes(Philip Radcliffe),        17.Psalm50(Thmas Attwood),        18.Magnificat in D(George Dyson),       19.Nunc Dimittiss in D( George Dyson),        20.Responses(Philip Radcliffe),       21.Anthem:Lord, Thou hast been our refuge,      
22.Hymn:Hark! A Herald voice is calling,        
23.Dismissal,       
24.Organ Voluntary (Herbert Howells) 
CD 

1996
  STANFORD:EVENING SERVICES & ANTHEMS/CLEOBURY'EMI 7243 5 55535 2 2) 1996年録音。

Charles Villiers Stanford 1852-1924
1.-2.Magnificat and Nunc dimittis in G*
3.For lo, I raise up*
4.A Song of Peace
5.Pray that Jerusalem* Three Motets
6.Justorum animae
7.Beati quorum via
8.Coelos ascendit hodie
9.Postlude in D minor
10.Magnificat for double chorus
11.A Song of Wisdom
12.O for a closer Walk with God*
13.The Lord is my shepherd*
14.-15.Magnificat and Nunc dimittis in C*

Alastair HussainのTreble Soloで幕を開ける。スタンフォードはキングスの得意分野。Treble Soloはいわゆる合唱のための声だが,いかにも的な表現ではないところが曲に合っている。キングスの良い点は,パートが一枚岩のごとく揃っていて個々の声が飛び出さないところ。そして,その音の重なりが聴かせる。カウンターテノールやバスの実力もある。学業の片手間に歌っているとしたらたいしたものである。さすがに名門中の名門,老舗中の老舗のケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団ではある。Treble専門タイプの聞き手にはどうかとも思うが,そこから抜けた方には,魅力ある合唱団だと思う。(by Hetsuji)1999up 
CD

1996
1985 
  FEVOURITE CAROLS from King's ---Willcocks/Ledger ( EMI CDM 5 66241 2)/This compilation and digital remastering(P) 1985 By EMI Records Ltd .(C) EMI records Ltd, 1996

1.Once in Royal David's City......5.11 (P)1971     
2.O little Town Of Bethlehem......Philip Ledger(P)1976.
3.The First Nowell......Philip Ledger(P)1976       
4.I Saw Three Ships......Philip Ledger(P)1976      
5.Personent hodie......(P)1971          
6.Myn Lyking(Terry) ...... (P)1971          7.A 7.Spotless Rose......Philip Ledger(P)1976       
8.Away in a manger ......Philip Ledger(P)1976      
9.I sing of a maiden......Philip Ledger(P)1976      
10.O come, O come, Emmanuel......(P)1971      
11.While shepherds watched...... (P)1969       
12.Up! good Christain folk and listen......Philip Ledger(P)1976         
13.In the bleak midwinter...... (P)1969         
14.Silent Night......3.05 (P)1969          
15.The Holly and the Ivy......(P)1971          
16.It came upon the midnight clear ......(P)1969    
17.The Three Kings......(P)1969         
18.On Christmas night......(P)1969          
19.A Child is Born in Bethlehem......(P)1969      
20.In Dulci Jubilo......(P)1976         
21. O came, all ye faithful......(P)1973         
22.Hark! the herald angels sing......(P)1973
 CD

1995
  GRGORIAN CHANT~THE CEREMONY OF THE SHEPHERDS AND MIDNIGHT MASS (HERALD/HAVPCD180) Recorded in the Private Chapel,Arundel Castle,January,1995/Schola Gregoriana of Cambridge/Choristers of King's College,Cambridge(Solo Treble:Ashley Gorte/Director:Stephen Cleobury)/director:Mary Berry

1.The Ceremony Of The Shepherds       2.Introit:Dominud Dixit
3.Kyrie Rex Genitor
4.Gloria Quem Cives Celestes
5.Collect For Midnight Mass
6.Prophecy
7.Gradual:Tecum Principium
8.Epistle
9.Allelluia:Dminus Dixit       
10.Sequence:Nato Cantunt Omnia       
11.Gospel       
12.Credo       
13.Offertory:Letentur Celi       
14.Preface For Christmas       
15.Sanctus:Ante Secula       
16.Pater Noster       
17.Princeps Ecclesiae       
18.Agnus Dei Fons Indeficiens       
19.Communion:In Splendoribus       
20.Lauds:First Antiphon       
21.Benedicamus Trope       
22.Antiphon:ecce Completa Sunt

指揮を取るMary Berry氏は中世教会音楽の研究者で、Schola Gregoriana of Cambridge(成人男声)の創設者でもある。本アルバムは、13世紀のフランス・ルーアン大聖堂で行われていたクリスマスの真夜中のミサと、その最中に組み込まれた降誕劇を再現したもの。ということで単旋律のグレゴリアーナ。演奏のメインはSchola Gregorianaが行い、キングスのコリスターたちは天使の合唱を担当。1曲目(約9分):長めのアルトのソロに続いて合唱で、15曲目(約5分):合唱とソロで登場する。合唱・ソロとも声量と張りのある申し分のない歌声(このソリスト君には別のアルバムで何か歌ってほしいぐらい)だが、響き過ぎてしまって、響きのそのまた響き、つまりは歌声の残りカスのようなものの方が前面で聞こえてもったいない。では響いて幻想的で中世の神秘を感じるかというとそうではなく、全体は非常に明瞭で雰囲気が出ていない。明るい昼間に怪談をやっているような感じだ。録音技術の人は、もう少し考えて欲しかったなあと思う。資料的価値としては貴重なものなのだろうけれど。(by Emu) 2002/05/12 up 
 CD

1995
   HANDEL:ISRAEL IN EGYPT(DECCA 452 295-2)1995.7録音 2枚組み/Choir of King's College, Cambridge/The Brandenburg Consort(Leader:Roy Goodman)/Stephen Cleobury

Susan Gritton,Libby Crabtree(soprano),Michael Chance,Robert Ogden(alto),Ian Bostridge(tenor),Stephen Varoce,Hnery Herford(bass)

CD1
PartⅠ:The Lamentations Of The Israelittes For The Death Of Joseph(The Ways Of Zion Do Mourn)
PartⅡ:Exodus

CD2
PartⅢ:Moses' Song

ヘンデルのオラトリオ「エジプトのイスラエル人」。作曲された18世紀前半当時、重厚で大掛かりなオラトリオは既に時代遅れになっていて、この作品も今日ほど評価は高くなかったそうだ。実際、ヘンデルにしては重め。しかし、キングスの合唱がトレブルパートも含め軽やかさを抑えて重厚に歌っているので、トーン的には合っており、全体の調和は取れている。ソロよりは合唱曲が多い。ただしそれなりにまあまではあっても、これといった曲はないかも。
このアルバムでは、キングスの技術に改めて感心させられる。前述のように、この録音でのトレブル合唱はクリアに伸びて行くというより、エネルギーが迸るような声量がすごい(ヘンデルの曲って、声を思いきり出しやすいのだろうかと常々思う)。しかも、今更ながら彼らは思う存分発声しながらもこれを余裕を持ってこなしているのだと感じる。だから、高音を出すだけで精一杯レベルの合唱を息苦しく聞いているのと違って、聞いていても全然疲れない。旋律内において音がめまぐるしく変化せずに一つ一つが長いので、その発声と声量のほどを実感できる。(by Emu) 2002/03/10 up
 CD

1994
  BACH St.Matthew Passion Magnificat highlights (EMI CLASSICS WHS 5 68396 2) 1994年

Bach
1.~12. St.Matthew Passion -highlights -South German Madrigal Choir-Consortium Musicum / Wolfgang Gonnenwein

Wachet auf, ruft uns die Stimme
13.Chorale BWV 140      
14.Chrale Prelude BWV 645 - Choir of King's College, Cambridge: Sir David Willcocks director&Organ

15.~16. Magnificat hightlights - Nederlands Kamerkoor - La Petite bande / Sigiswald Kuijken
 
 CD

1994年8月2~3日録音
  CHRISTMAS CAROLS(maps 290105)1994年8月2~3日録音/Choir of King's College, Cambridge/directed by Stephen Cleobury/David Goode,organ

Guy Johnston,treble solo(1)/Nicholas Todd,treble solo(8)/Alexander Knight,baritone solo(6)

1.Once In Royal David's City
2.Rejoice And Be Merry
3.Ding Dong,Merrily On High 
4.What Sweeter Music(John Rutter) 
5.O Little Town Of Bethlehem
6.A Spotless Rose (Herbert Howells) 
7.Heer Jezus Heeft een Hofken(Flor Peeters) 
8.King Jesus Hath A Garden
9.The Lamb(John Tavener) 
10.Bogoroditzse Dyevo 
11.Infant Holy,Infant Lowly(Arvo Part)
12.Illuminare,Jerusalem(Judith Weir) 
13.While Shepherds Watched 
14.Quittez,Pasteurs 
15.In Dulci Jubilo(Dietrich Buxtehude) 
16.In Dulci Jubilo(Praetorius)
17.The First Nowell 
18.Coventry Carol 
19.Presonent Hodie 
20.O Come All Ye Faithful"

輸入盤のキングスのクリスマスのCDです。特に聴き込んではいませんが(うまいのですが特徴がないので聴いていてもピンと来ない) Rejoice and be Merry が入っている嬉しい一枚です。このアルバムと、既にアップ済みのNoelというのにしか入っていません。ソロのGuy JohnstonはIKOSのソロもしてます。話反れますが、先日BBCのサイトを見ていたら、彼が若手の期待チェリストとして活躍中で今年のPromsにも出演したとあって、超びっくりしました。こ、こんなところで会おうとは・・・(by Emu) 2001/11/11 up 
 CD

1994年録音
  イコス[グレツキ,タヴナー&ベルト合唱曲集]/ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団 TOCE-8586, 1994年録音

1. 恵み深き救い主のみ母(boys),
2. すべて御身のもの(グレツキ),
3. アヴェ・マリア(men),
4. アーメン(グレツキ),
5. 天の女王よ,喜びたまえ(men),
6. マニフィカト(ベルト),
7. アレルヤ「私のもとへ来なさい」(men),
8. 幸いなるもの(ベルト),
9. 心清き人たちは幸いである(men),
10. マニファクト(ダヴナー),
11. ヌンク・ディミッティス(ダヴナー),
12. レクイエム(イントロイトゥス)(men),
13. 埋葬のためのイコス(ダヴナー),
14. 私はよみがえりえる生命たる(men),
15. 天国に-天使のコーラス(boys)

3人の20世紀の作曲家,へリンク・グレツキ/ アルヴォ・ベルト/ジョン・ダウナーによる現代宗教曲を集めたCDです。一見保守的に思われがちなキングスですが,このように,現代作品にも積極的に取り組む意欲的な合唱団のようです。知らない曲ばかりでしたので,入り込むまでに多少時間がかかりましたが,何度も何度もかみ砕くように聴いていくうちに,彼らの超越した歌声にじわじわと引き寄せられていくような感覚を覚えました。3人の作曲家による作品の合間に,良く知られたグレゴリアン・チャントの旋律が歌われる構成になっていますから,そこでちょっと一息つきながら聴けます。ただ,このCDは男声が前面に出るアレンジが多いので,純粋に少年声のみを求めている人は,あまり受け付けないかもしれません。キングスのテノール・バス,或いはカウンターテナーファンの方は必聴です。(by Rise)1999up 
 CD

1993
  LASSUS:MISSA VINUM BONUM (GOOD WINE MASS)(DECCA/444 335-2)Recording location:King's College Chapel,Cambridge,December 1993/Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury

1.Chanson:Triste depart(Nicholas Gombert.....3:03  
2~7.Missa super Triste depart(Orlande de Lassus).....21:47       
8.Madrigal:Quand'io pens'al martire(Jacob Arcadelt).....3:14       
9~14.Missa super Quand'io pens'al martire(Orlande de Lassus).....21:01       
15.Motet:Vinum bonum(Orlande de Lassus).....4:06  
16.Missa Ad imitationem Vinum bonum(Orlande de Lassus).....17:00

ルネッサンス期にミュンヘンの宮廷家として活躍したラッソの三つミサ曲と、それぞれの音楽的形式のモチーフとなっている他所様のマドリガルやシャンソンが収められたアルバム。アルバムタイトルになっている「Vinum Bonum」は「良きブドウ酒」という意味で、8曲目の同題モテットは「ブドウ酒っておいしいな。キリストもかつて水からブドウ酒を作ったよね(※カナの婚礼の奇跡)。神の御業を称えつつ、神の恵みであるブドウ酒をおいしく飲もう!」というこじつけのような歌詞だが、世俗歌も得意としたラッソの一面を伺わせて何だか微笑ましい。何にしてもどの曲も色ガラスを折り重ねたように美しい旋律である。キングスも93年は安定期だったのだろうか、それより数年前に録音されてバード「Great Service」で聞かせているような丁寧で整ったハーモニーが麗しい。ところで私の持っているCDの歌詞カードは、8曲目と15曲目の歌詞の順番が逆になっていた。編集ミスですな。(by Emu) 2003/06/08 up 
 VT

1993
   "聖しこの夜 キングス・カレッジ聖歌隊のクリスマス・キャロル"  (ポリドール/POVL-1078)A FESTIVAL OF NINE LESSONS AND CAROLS from the chapel of King's College, Cambridge/ケンブリッジ・キングス・カレッジ礼拝堂から贈るクリスマス・イヴの大晩祷
P.1993 C.1992 107分

~9つの朗読とキャロルの祭典~
A FESTIVAL OF NINE LESSONS AND CAROLS from the chapel of King's College, Cambridge

1.ONCE IN ROYAL DAVID'S CITY*       
2.THE TRUTH FROM ABOVE        
3. ADAM LAY BOUNDEN(Ord)        
4.IN DULCI JUBILO        
5.UNTO US IS BORN A SON        
6.ES IST EIN' ROS' ENTSPRUNGEN(Praetorius)      
7.THE HOLLY AND THE IVY       
8.JOYS SEVEN       
9.SILENT NIGHT(Gruber)        
10.O LITTLE TOWN OF BETHLEHEM        11.SHEPHERD'S PIPE CAROL(Rutter)       
12.WE THREE KINGS OF ORIENT ARE        
13.O COME, ALL YE FAITHFUL*       
14.HARK! THE HERALD ANGELS SING*(Mendelssohn)   *デスカント:スティーヴン・クレオベリー

~キングス・カレッジ聖歌隊ドキュメンタリー~
KING'S COLLEGE CHOIR a documentary film

15.キングス・カレッジ聖歌隊の伝統       
16.少年聖歌隊の一日       
17.聖歌隊練習する       
18.少年聖歌隊であること       
19.キングス・カレッジ礼拝堂       
20.聖歌隊学校での生活       
21.9つの朗読とキャロルの祭典にむけて

前半が1992年の「A FESTIVAL OF NINE LESSONS AND CAROLS」のライヴ、後半が聖歌隊のドキュメンタリーという構成。あこがれのクリスマス・ミサを目で確認できるのはうれしい。お馴染みの曲が歌われている、聴衆とコーラスしている、チャペルの全景、天上が高い。あぁ、いつかこの礼拝に行かなくっちゃ。 ドキュメンタリーでは、コリスターの生活や合唱団への想いもたっぷり見ることができる。 その中でも、声変わりに関するコメントからは、コリスター達の微妙な気持ちが伝わってくる。「ずっとソプラノでいたい。」「ここでの生活に馴染んでいるんだ。離れたらきっとさみしい。」等のセリフは、BGMにフォーレのレクイエムの「サンクトゥス」が流れて、雰囲気を盛り上げる事といったらない。見る度にウルウルっときてしまう。インタビューに応じるコリスター達はテロップで名前が出るので、1992年前後のCDで名前を見つけるのも楽しいかもしれない。(by Nao) 2001/12/02 up
 CD    
 CD

1992
  CHORAL EVENSONG LIVE FROM KING'S COLLEGE,CAMBRIDGE/CLEOBURY(EMI CDC 7 54412 2) 1991年録音。

1.Chapl Bell and Entrance of Congregation
2.Organ Voluntary:Psalm-Prelude in Dminor Op.32 No.1(Howells)
3.Introit:A Prayer of King Henry Ⅳ(Ley)(sung by the Choir)
4.SentenCe(sald by the Dean)
5.Bidding Prayer(Dean)
6.General Confession and Absolution(Dean and Congregation)
7.The Lord,s Prayer(Dean and Congregation)
8.Versicles and Responses(Radcliffe)(Chaplain and Choir)
9.Psalm89(chants:Woodward-Smart-Flintoft)(Choir and Organ)
10.FirstLesson:Deuteronomy34:1-12(Drlaln Fenlon,Vice-Provost of King's College)
11.Magnificat(Howells:Gloucester Service)(Choir and Organ)
12.Secondlesson:Luke24:13-35(Dr Philippa Berry,Fellow of King's College)
13.Nunc dimittis(Howells:Gloucester Service)(Choir and Organ)
14.Creed(Chaplain and Congregation)
15.Versicles and Responses(Radcliffe)(Chaplain and Choir)
16.~18.Collects(Chaplain)
19.Anthem:Lord,let me know mine end(Parry:Songs of Farewell)(Choir)
20.~23.Prayers(Dean)
24.Hymn:Praise,myn soul,the King of heaven(music Goss,words H.F.Lyte;descant Cleobury)(Choir, Congregation and Organ)
25.FinalResponses(E.W.Naylor)(Choir)with John Bowley(tenor)
26.Organ Voluntary:First movement Of Sonata in G Op.28(Elgar)★

 キングス・カレッジからのライヴで趣がある。控えめな鐘の音も良い。これが彼らの本来の仕事なのだろう。行けば,こういう響きに出会えるわけだ。
そして,出会えば,典型的日本人*は,カメラと録音機が必需品。このCDは精神的な豊かさに触れたい人と,行きながらも録音に失敗して悔しい思いをしている人向き,と言える。(*『典型的日本人』の由来について=今から15年以上も前のこと。某合唱団の某団員が,ヨーロッパの某所で行ったコンサート後に感想を尋ねられてPalさんに応えて行った言葉。
「典型的日本人が数人来ていたよ」「典型的って?」「カメラとウォークマンを持って,最前列の中央で聴いている」お後がよろしいようで…。チャンチャン!(by Hetsuji)1999up 
 CD

1991.
3.23-25録音
  CAROLS FROM KING'S(COLLINS 13352)1991.3.23-25録音/The Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury,Director/Christopher Hughes,Organ


1.Once In Royal David's City(treble solo:Thomas Rose)       
2.Sussex Carol       
3.Jesus Christ The Apple Tree       
4.Adam Lay Ybounden       
5.O Little Town Of Bethlehem(tenor solo:John Bowely)
6.It Came upon the midnight clear       
7.The Lamb       
8.Gabriel's Message       
9.The Cherry Tree Carol(treble solo:Michael Pearce,Rupert Johnston,Peter Winn) 
10.God Rest You Merry,Gentlemen       
11.Noel Nouvelet        
12.Infant Holy,Infant Lowly
3.King Jesus Hath A Garden(tenor solo:John Prince)
14.While Shepherds Watched       
15.In The Bleak Mid-Winter       
16.Tomorrow Shall Be My Dancing day        
17.The Three Kings(baritone solo:Dan Sladden)
18.O Come All Ye Faithful       
19.Oragan Solo:In Dulci Jubilo(J.S.Bach)

「キングスらしくないなあ」と思ってしまった一枚。指揮者が変わらないのにかつての絶妙な「間」や「響き」が感じられなくて、何だか淋しくなりました。普通の合唱団だったらこれで十分なのでしょうけれど、個人的にキングスには思い入れたっぷりなので、もはやこれくらいでは満足できませぬ。しかし思えばこれは最近の雑っぽさの前触れだったんだなあ……。(by Emu) 2001/12/02 up 
 CD

1990
わが祈りを聞きたまえ|メンデルスゾーン&ブラームス:宗教合唱曲集●ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団|クレオベリー(LONDON POCL-1427)  1990年録音。

メンデルスゾ--ン MENDELSSOHN(1809-1847)
1.聞けぞかしわが祈りを(わが祈りを聞きたまえ)Hor mein Bitten(Hear My Prayer)
2.いかなれば諸々の民の立ち騒ぎ、Op78-1 Warum toben die Heiden,Op78-1
3.神よ、われを裁きたまえ、Op78-2 Richte mich,Gott,Op78-2 6つの頌歌、Op79 6 Spruche,Op79
4.1)聖夜(歓び歌え、地の民よ)Weihnachten(Frohlocket.ihr Volker auf Erden)
5.2)新年に(神よ、汝はわれらが庇護者なり)Am Neujahrstage(Herr Gott,du bist unsre Zuflucht)
6.3)昇天日に(いと高く、おお主よ、いかなる讃美も及ばず)Am Hlmmelfahrstage(Erhaben,o Herr,uber alles Lob)
7.4)受難節に(主よ、われらが悪行を思うなかれ)In der Passionszeit(Herr,gedenke nicht unsrer Ubeltaten)
8.5)待降節に(歓び歌わしめよ、救い主は近い)Im Advent(Lasset uns frohlocken)
9.6)受難日に(われらが罪の贖いに)Am Karfreitage(Um unsrer Suden willen) ブラームスBRAHMS(1833-1897)
10.ああ神よ、わが内に清き心を、Op29-2 Schaffe in mir,Gott,ein rein Herz,Op29-2
11.救済がわれらのもとにやってきた、Op29-1 Es ist das Heil uns kommen her.Op29-1 いかなれば艱難にある者に光を賜い、Op74-1Warum ist das Licht gegeben dem Mulhseligen
12.1)いかなれば艱難にある者に光を賜いWarum ist das Licht gegeben dem Mulhseligen
13.2)われら天にいます神に向かいてLasset uns unser Herz
14.3)見よ、われらは忍ぶ者を至福の者と称えんSiehe,wir preisen selig
15.4)平和と歓喜のうちにわれは行けりMit Fried und Freud ich fahr' dahin
16.おお救世主よ、天国を引き開けて、Op74-2 O Heiland.reiss die Himmel auf、Op74-2 17.宗教的歌曲、Op30 Geistliches Lled,Op30 ステイーヴン・クレオベリー指揮/ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団 STEPHEN CLEOBURY conducting/

トーマス・ローズ(ボーイ・ソプラノ)

B-Sの名曲Hear My Prayerが聖歌隊隊員のTrebleによって歌われるのも良いもの。この曲は,Treble SoloのCDでは珍しくないが,ソロCDとキングスとの決定的な違いは,ソロを支える合唱にある。実に格調高い。ピーンと音の張るB-SのSt.ポールも魅力的だが,キングスにはキングスならでの音がある。売れ筋以外の曲も,限りなく完璧に近い(完璧が何かを知らないので)合唱に,旋律が応じていて聴き応えがある。Trebleに関して言えば,少しだけ目立つ音のバランスが,メンデルスゾーンの曲では,とても似合っている。この作品を歌うために,音のバランスを変えたのかと思うほどだ。ブラームスは,ドイツ系がっしり感的合唱で慣れてきたが,天上に向かう声で聴くと,繊細で,別な作曲家の作品のように聞こえた。この合唱を聴くことが出来るならば,キングス・カレッジ・チャペルに住みつきたいものだ。(by Hetsuji)1999up 
 CD

1990
  HEAR MY PRAYER~Choral music by Medelssohn & Brahms(ARGO/433 452-2) 1990年録音
The Choir of King's College,Cambridge/Thomas Rose(treble solo in‘Hear my Prayer’)/Christopher Hughes(organ)/Stephen Cleobury(director)

わが祈りを聞きたまえ/メンデルスゾーン&ブラームス:宗教合唱曲集(LONDON POCL-1427)に同じ。こちらは外盤(イギリス盤)。 
 CD

1990
 
 CD

1990
   
 CD

1989
  TALLIS:SPEM IN ALIUM,etc./KING'S COLLEGE CHOIR/CLEOBURY(ARGO 425 199-2)  1989年録音。

1.Spem in alium
2.Lamentations of Jeremiah Ⅰ
3.Lamentations of Jeremiah Ⅱ
4.Videte miraculum
5.Dum transisset sabbatum
6.Honor, virtus et potestas
7.Loquebantur variis linguis

天上を想う声,天上に届く声がここにある。大人のアルト・Countertenorは好みの分かれるところ。個人的にはさほど好きではないが,Lamentations of Jeremiah Ⅱは,Trebleなしで歌われていて,大人のアルト・Countertenorの美しさが充分に引き出されている。クレオベリー氏に引き継がれてからの音は,高い音の鋭さが強調され,それが華やかさに繋がっているような気がする。バランス的には,Trebleなしの音に私のイメージの中の「キングス」らしさを感じる。Tallisの曲も素晴らしい。次元的に天上から遠い所に置かれる我々の肉体の哀しみの深さが,かいま見える。(ただし,バリバリのB-S愛好者には不向き)(by Hetsuji)1999up 
 CD

1987
  BERLIOZ:L'ENFANCE DU CHRIST(EMI CDS 7 49935 2)198年7月17~19日録音/Choir of King's College, Cambridge/Royal Philharmonic Orchestra/ Stephen Cleobury

Soloists
Sainte Marie:Ann Murray(mezzo soprano),un recitant:Robert Tear(tenor),Sainte Joseph:Thomas Allen(baritone),Herode:David Wilson-Johnson(bass),Un pere de famille:Matthew Best(baritone),Polydorus:Gerald Finley(baritone),Un centurion:William Kendall(tenor)

キングスによるベルリオーズ/キリストの幼年時代です。輸入盤です。国内盤があるかは未確認です。曲調が全体的に単調なので(と私は思う)、その上、合唱部分も少ないので、あまり聴いていません。と言いつつ、キングスが歌う天使の合唱と羊飼いの合唱は気に入っています。別にヒイキしているわけではないのですが・・・。(by Emu) 2001/11/11 up 
 CD

1987
  MOZART:WEISENHAUS-MESSE/CREDO-MESSE (ARGO POCL-1111) 1987.7録音/モーツァルト:孤児院ミサ/クレド・ミサ
Choir of King's College, Cambridge ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊/English Chamber Orchestra イギリス室内管弦楽団/conducted by Stephen Cleobury 指揮:スティーヴン・クレオベリ/Stephen Layton(organ) スティーヴン・レイトン(オルガン)

Suzanne Mentzer(soprano) シュザンヌ・メンツァー(ソプラノ)/Bernadette Manca Di Nissa(contralto) ベルナデッテ・マンカ・ディ・ニッサ(コントラルト)/Neil Mackie(tenor) ニール・マッキー(テノール)/Stephen Roberts(Bass) スティーブン・ロバーツ(バス)

1~6.Missa Solemunis in C Minor,K.139(K.47a)“Weisenhaus-Messe” ミサ・ソレムニス ハ短調,K.139「孤児院ミサ」       
7~12.Mass in C Major,K.257“Credo Messe” ミサ曲ハ長調,K.257「クレド・ミサ」

ウィーンの孤児院の落成式のために書かれた「孤児院ミサ」は、モーツァルト12歳の時の作品。小学校6年生相当で書かれたとは思えない熟成度で、流麗で堂々とした魅力的なメロディーがテンポ良く続く。そのノリの良いメロディーを、明るく、膨らみと伸びのあるトレブルが曲の前面で歌っている。出だしや高音・フレーズの終わりなどを丁寧に処理しており、歌声が「響く」というよりは「スーッと伸びるように滑らかに展開」していくように聞こえる。声質はB-Sであることをはっきりと意識させるものだが、常のイギリスの聖歌隊らしいストイックさや繊細さはなく、と言って声を張り上げて元気たっぷりというのでもなく、モーツァルトの曲に合った艶のある明るい声と歌いっぷりはウィーン少のような印象。時々クリアに高く伸びていく高音が(突出して浮くようなことは全くない)、キングスであることを思い出させる。合唱と管弦とのバランスも取れており、モーツァルトのミサ曲の演奏としても良い出来映えだと思うが、それを置いておいても、艶やかなトレブルの声そのものとその耳障りの良さに聞き惚れてしまう。(by Emu) 2002/01/27 up 
 CD

1987年3月14~15日録音
  KODALY&JANACEK:MASSES(EMI CDM 5 65587 2)1987年3月14~15日録音/Choir of King's College,Cambridge/Stephen Cleobury

1. Zoltan Kodaly:Missa Brevis Jason James(alto),James Gilchrist(tenor),Stephen Rice(bass)
2. Leos Janacek:Mass in E flat Charles Steward,Jonathan Hunt,Ian Barter,Oliver Smith(trebles) Jason James(alto),Christopher Walker,Meurig Bowen(tenor)Stephen rice,Laurence Whitehead(basses)
3. The Lord's Prayer(Otcenas)(1906 virsion) Arthur Davies(tenor),Osian Ellis(Harp)

「ミサ・ブレヴィス」は、第二次大戦末期、コダーイがナチスの迫害を逃れてブダペストの隠れ家にいる間に書かれたのだそうです。その隠れ家というのは、最初は修道院、次がオペラ座だそうで、おばかな私は「…オペラ座の怪人」とつい思ってしまったのでした。それはさておき、民族音楽の収集で知られるコダーイですが、この曲はそういった民族性からは離れた20世紀現代音楽の部類。しかしながら古典的な要素をベースとしており、新旧が混ざって何とも神秘的で(ブリテンの作品に似ていますね)、キングスのストイックでシャープな歌い方がその雰囲気をまたうまく醸し出しています。「Gloria」が特に印象的で、「Sound of King's」というベスト盤にも収録されている、きれいですが迫力とインパクトのある旋律です。ヤナーチェクの未完のミサ曲Mass in E flatでは、Credoでオルガンと合唱が鳴り響いた後に現れる最初のトレブル・ソロが声・旋律共に哀しいぐらいにきれい(3分40秒ぐらいのところ)で、思わず息を潜めて聴いてしまう数秒間。単にEmuの好みともいえますが…その昔自動車のコマーシャル(マツダかな)で歌っていた子の声に似ている気がします。(by Emu) 2001/12/02 up 
 CD

1987
   
 CD

1987
  MOZART: VESPERES k321&339/AVE VERUM CORPUS/CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE / CLEOBURY(CDC 7 49672 2)

MOZART Vesperae de Dominica K321
1.Dixit Dominus
2.Confitebor
3.Beatus vir
4.Laudate pueri
5.Laudate Dominum
6.Magnificat
Vesperae solennes de confessore K339

7.Dixit Dominus
8.Confitebor
9.Beatus vir
10・Laudate Pueri
11.Laudate Dominum
12・Magnificat
13.Ave verum corpus K618 /THE HILLIARD ENSEMBLE/ Lynne Dawson(soprano) ・David James(alto) Rogers Covey-Crump(tenor)・Paul Hillier(bass)/ Choir of King's College,Cambridge /STEPHEN CLEOBURY

普通の合唱団だったら,悪くはない(かもしれない)。が,キングスらしさ(イギリスの聖歌隊らしさか)が,薄いような気がする。下手ではないんだろうが,没個性的で,ちょっと上手な平均的などこにでもありそうな合唱団の音に聞こえる。W.A.Mozartのソリストにキングスのトレブルは向きにくいのかもしれないが,何故,女声を外注してまで,W.A.Mozartを演奏したいのかが解らない。ときどきは,ああキングスかなあ,とは感じるけれど。(by Hetsuji)1999up 
CD

1987 
  MAURICE /モーリス original motion picture soundtrack(Rambling Records RBCE1013)映画製作年:1987年、監督:ジェームズ・アイボリー、音楽:リチャード・ロビンズ

1.OPENING CREDITS プロローグ/授業       2.AT THE PIANOLA  二人の出会い       
3.TWO LETTERS 二通の手紙       
4.IN GREECE/THE WEDDING ギリシャでのクライブ/クライブの結婚       
5.ALLEGRIE“MISERERE” アレグリ「ミゼレレ」(King's College Choir,Cambridge,conducted by David Willcocks)       
6.PENDERSLEIGH IN GROOM 暗闇の別荘ペンダースリー
7.THE CAFE ROYALE カフェ・ロワイヤル       
8.MISS EDNA MAE'S SURPRISE エドナへの仕打ち/汽車での誘惑       
9.THE MOONLIT NIGHT 月明かりの夜       
10.IN THE RENAULT ルノーの中で       
11.ALEC'S FAREWELL  アレックとの別離       
12.THE BOATHOUSE ボートハウスの一夜        
13.CLIVE AND ANNE クライブとアン       
14.END TITLES エンド・タイトル

映画「モーリス」のサントラ。音楽を担当しているのは、ジェームズ・アイボリー作品の常連であるリチャード・ロビンズ。繊細で美しいテーマ曲やチャイコフスキーの「悲愴」の編曲などが心を揺さぶる、サントラの隠れた名盤といえませう。長らく廃盤となっていましたが、一昨年の2001年にようやく再盤が出ました。こちらは再盤の方。ジャケットやケースが気取っていて、ちょっと扱いづらいのが難点。5曲目のアレグリのミゼレレを、キングス・カレッジが歌っています。作品中では、礼拝中の主人公モーリスを親友クライブが呼び出すシーンにスタートし、その後、ケンブリッジの大学群のパノラマが映し出されるシーンのバックにこの曲が流されていました。解説書その他には「ウィルコックス指揮キングス・カレッジ」としかありませんが、映画のエンディング・クレジットに「コピーライト:DECCA」とあることや、聞き比べてみた結果から、99パーセント、ロイ・グッドマンのソロによる演奏(録音1963、CD番号LONDON POCL-3031)であると思われます。(by Emu) 2002/02/10 up 
 CD

1986
キングス・カレッジ合唱団の讃美歌集/ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団 POCL-5070, 1986年録音

1. 我が魂よ,天なる王を賛美せよ,
2. キリストは堅固なるいしずえとされたり,
3. なべての栄光と賛美と栄誉は,
4. 奇跡の十字架を見るときに,
5. 復活の日,
6. おお神は過ぎたる年月の間の我らの救い,
7. 人々の親愛なる主にして父,
8. 高きに在りてこよなく聖なるものを讃美せよ,
9. 全能なる主を讃美せよ,
10. 教会の一つなるいしずえは,
11. あまたの冠をもて彼に冠せよ,
12. 神の愛,なべての卓越せる愛,
13. 聖なるかな,聖なるかな,聖なるかな!,
14. いまや彼らのすべては彼らの神に感謝する,
15. 我とともに在れかし,
16. おお汝等主を讃美せよ

 教会に集う聴衆が親しみを持って耳を傾けることが出来る讃美歌を集めたCDです。このCDの輸入版もしばしばレコード店の店先で見かけます。日本人にも良く知られている素朴な曲ばかりです。ここで紹介するのは国内版なので,曲のタイトル一つ一つを日本語で紹介していますが,最初は併記されている英語で紹介しようかと少し迷いました。というのは,見て頂いて分かるとおり,讃美歌のタイトルは日本語にすると文語体でとっつきにくいイメージになるからです。例えば3.「なべての栄光と讃美と栄誉は」は,英語題だと「ALL GLORY,LAUD AND HONOUR」ですし,15.「汝とともに在れかし」は,「ABIDE WITH ME」というように,英語の方が非常にシンプルで分かりやすく,率直に心に飛び込んでくるからです。これは歌詞の内容しかりです。例えば歌詞カードを見ると"helper"は援助者と対訳されていますが、"helper"はそのまま"helper"の方が胸にすーっと入ってきませんか? この素朴で清らかな讃美歌の数々を、キングスは歌詞の内容によって変化をつけながら極めて丁寧に歌い上げています。キングスの英語の発音は非常にクリアーで、またメロディーも誰の耳にもすぐに受け入れられるキャッチーなものばかりですから,一緒に口ずさんでいくうちに自然に覚えてしまします。讃美歌は苦手という方にもぜひお勧めしたい1枚です。(by Rise)1999up 
 CD

1986
   
CD

1985 
  WILLIAM BYRD:The Great Service.THE CHOIR OF KING'S COLLEGE CAMBRIDGE/STEPHEN CLEOBURY(CDC 7 47771 2) 1987年録音。
Stephen Cleobury

WILLIAM BYRD 1543-1623 THE GREAT SERVICE

The Morning Service

1.Ⅰ Venite
2.Ⅱ Te Deum
3.ⅢBenedictus
4.ⅣKyrie
5.Creed  

The Evening Service*

6.Introit-"Lift up your heads"   
(Psalm/Psaume24)
7.ⅡFirst Preces
8.Psalm/Psaume47"O Clap your hands"
9.ⅢMagnificat
10.ⅣNunc dimittis
11.ⅤResponse/Repons
12.Prayers/Prieres
13.Collects/Quetes
14.ⅥAnthem"O Lord make thy servant"
15.ⅦAnthem"Sing joyfully unto God our strength"   (Psalm/Psaume81,1-4)  

 少年合唱団やB-S録音情報、写真の撮り方等について教えて下さった,私にとって「B-S界のお師匠さま」にあたるK氏が,「今度出たキングスのTHE GREAT SERVICEはすごく良いよ」とご教授下さった1枚。
 トレブルの音に存在感が増した。木管楽器から金管への移行途中か。ソロには木管のやさしさが残っているが,揃ったトレブルの音は,瞬間的に金属の表面のように冷たくクリアーかつ繊細で鋭く美しい。アルトやテノール,バスとの音の重なりは,それぞれのパートが一つの音に溶けたり分かれたりするので,しなりながら,音が絡んで行って見事。Creed等で全てのパートの音が一斉に放たれる瞬間の気持ちよさといったらない。クレオベリー氏は,キングスを,氏以前とは違う「音」に,造り変えた。存在感がありながらも曲のパートに徹しきっているTreble Soloは,Graham GreenとThomas Elias
 そして欲を言えば,この曲をサー・ウィルコックス,レッジャー氏でも聴き比べてみたい。(なんのかので正直言うと、個人的には前任指揮者たちの方が好き…) (by Hetsuji)1999up  
LP

1985.
12.13-14 
  WILLIAM BYRD:The Great Service(EMI 067 EL 27 05641)
Stephen Cleobury

Side 1
The Morning Service
1.Venite
2.Te Deum
3.Benedictus
4.Kyrie
5.Creed

Side 2
The Evening Service*
1.Introit-"Lift up your heads" (Psalm/Psaume24)
2.First Preces Psalm/Psaume47 "O Clap your hands"
3.Magnificat
4.Nunc dimittis
5.Response/Repons
5.Prayers/Prieres
5.Collects/Quetes
6.Anthem "O Lord make thy servant"
7.Anthem "Sing joyfully unto God our strength" (Psalm/Psaume81,1-4)

 CDで聴いてその後にレコードで聴くと、レコードの音に感動するのですが、この盤はそれほどの意外性はありませんでした。現在のKING'Sを聴いていないのでこういうこと言えないのかもしれないですが、Cleobury氏の最高傑作は個人的に、1982年6月録音のALLEGRI:MISERERE WESTMINSTER CATHEDRAL CHOIR/CLEOBURY (ARGO 410 005-2ZH) で、そのときのソリストのソール・カーク君の声が彼のソプラノの理想形だと思っているので、キングスとは違うんじゃないかと思っているわけです、今もって頑固にも。
 もちろんこの演奏は上手だし、キングスでなければOKの音なんです。でも、キングスのトレブルはソプラノソプラノしちゃあかん・・・とか勝手に思う。この世のものではないくらいに幽玄であってほしいという欲張り。ごめん。でも、きれいに歌ってくれたから良いレベルなんだろうな。聴いていて心地よいし。
 長い間、Byrdは私にとって特別な作曲家でした。不運とか悲惨なイメージがあってずっと聴けなかったのですが、実は重用された方、だったのですね。国教会系からの嫉妬も半端じゃなかったんだろうな。でも反骨精神もあったんじゃないかな? ラテン語じゃなくて強要された?英語のサービスに"GREAT" ってネーミングはどうよ?やるなあ、って思う・・・。
 バードだけじゃなくて、音楽史に名前を残すような作曲家なら誰でも、言葉の壁を越えていると私は思う。ラテン語じゃなくても、英語でも、フランス語でもスペイン語でも、中国語でも韓国語でも日本語でも、曲は書けると思う。彼の心の中に神さまがいて音楽があるから、宗派の違いは作曲することに関して、彼自身には問題ではなかったはず。機能的な処理レベルの問題であっただけだって。だからバードは、普通に作曲したんだろうな。って。
 そして、イメージが違うとしても、本当のところ、トレブルもアルトもテノールもバスも、繊細で、でも艶もあってなんともいえず麗しいのだ。思ったよりもソプラノはソフト木管系でもあるし。聴いていて破綻を感じないところなんか、さりげなくすっごい実力でもあるなあ。そして、静かで、歌っている言葉の訳からはほど遠く美しいのだ。 (by Hetsuji) 2013/01/01 tue up
 CD

1985
   BAX・FINZI:CHORAL MUSIC(EMI/CDC 7 47663 2)1985.7.17-18録音/Choir of King's College, Cambridge/directed by Stephen Cleobury

1.Lo,The Full,Final Sacrifice(Finzi).....14:02      
2.Mater Ora Filium(Bax).....10:25        
3.God Is Gone Up(Finzi).....4:32       
4.I Sing Of A Maiden(Bax).....3:54       
5.The Worldes Joie(Bax).....6:18       
6.Magnificat(Finzi).....9:20

Graham Green and Bruce Blyth(treble solo at track no.6)

バックスもフィンジも20世紀前半の人だが、バックスに関しては難しいとは言わないが分かり易いメロディラインをしていないから、一般人の私には今ひとつ範疇外。キングスも練習不足って感じだな。というより歌うのが難しいんだろうな。
フィンジはBairstowに支持したらしく、時折り劇的で華やかだ。ここで取り上げられている3曲はいずれもフィンジの代表作で、1、3曲目は個人的にも好きな曲だ。1曲目の「Lo,The Full,Final Sacrifice」は途中途中で格好いい盛り上がり個所がいっぱい入っていて聴き所多し。特に前半がいい。暗めのオルガン前奏がやたら長くて2分近くも続くのだが、それを我慢(?)すると、まずぼわ~っと「Lo~」と入ってくるのがなかなか味。その後のフレーズでJesu MasterからShepherd tooまでのわずか15秒が、しずしずとして美しい。特に最後のtooを伸ばすところこでほーっとため息をついていると、間髪をいれずに低音部がO let that love~と動的な旋律で入ってきて、一通り歌った最後のMortalityの単語に、今度はトレブルが同じ歌詞でO let that love~と重なって入ってきて、転調して一気にサビへ。ここが一番好き。後半では、やはり最後のAmen。穏やかな旋律がそれまでの劇的さを落ち着かせるような安心感がある。3曲目「God is gone up」は出だしと中途で現れる大インパクトフレーズ「God is gone up」も、オルガン伴奏も全てが華やか(っていうか派手)で格好いい。ハモるのが難しそうだから、キングスのレベルならではの名演といえるだろう。    (by Emu) 2004/01/11 up
 CD

1985
1968
   
CD

1984 
  ALLEGLI:MISERERE,etc.:CHOIR OF KING'S COLLEGE:CLEOBURY(CDC 747065 2) 1984
年録音。

GIOVANNI MARIA NANINO (1543?-1607) ADORAMUS TE, CHRISTE GREGORIO ALLEGRI (1582-1652)
MISERERE MEI, DEUS
 LUCA MARENZIO (1553-1599)
MAGNIFICAT GIROLAMO FRESCOBALDl (1583-1643)
MESSA SOPRA L'ARIA DELLA MONICA
Kyrie Gloria Credo Sanctus Agnus Dei VINCENZO UGOLINl (1580-1638)
BEATA ES VIRGO MARIA  CHOIR OF KING'S
COLLEGE,CAMBRIDGE /STEPHEN CLEOBURY

レッジャー氏の音は,2枚のCDからは何とも言えないが,サー・ウィルコックスと比較して,クレオベリー氏の音は,選曲にもよるのかもしれないが,トレブルが少しだけ存在感をアピールするようになって,サー時代のふんわり空気感が薄れた。MiserereのTreble SoloはTimothy Beasley-Murray。この曲はどちらかというと,詩はともかく旋律は,イタリア語やフランス語圏の明るさ華やかさプラス哀愁を持つ発声の方がアピールすると思うが,キングス風もなかなか良い。好みが分かれるところではあるが,クレオベリー氏に代わってから,「音」が華やいできた。(by Hetsuji)1999up 
 LP

1984

 
O COME ALL YOU FAIITHFUL(Favourite Christmas Carols)(DECCA/414 042-1)1984年3月録音

Choir of King's College,Cambridge/Stephen Cleobury(director)/David Briggs(organ) /Soloists:Robin Bartar(1-1)/Graham Green(2-3)/Jonathan Lamb,Christopher Hughes,Simon Heins(2-6),John Bowen(1-7,2-7)

Side1
1.Once In Royal David's City         
2.Up!Good Christen Folk,and Listen          3.On Christmas Night         
4.Ding Dong!Merrrily On High         
5.O Little Town Of Bethlehem         
6.Silent Night          
7.In The Bleak Mid-Winter         
8.The First Nowell

Side2
1.Hark!The Herald Angels Sing          
2.Away In A Manger         
3.The Seven Joys Of Mary         
4.The Infant King          
5.God Rest You Merry,Gentleme         
6.The Holy And The Ivy         
7.I Saw Three Ships          
8.O Come All Ye Faithful

CD(LONDON F35L-50280)と同じ。張りのある声、艶美な演奏で、大のお気に入りである。無人島にクリスマスキャロルを一枚持って行くとしたら、私ならこれ。「Seven Joys Of Mary」がことのほか好きで(CDのところでも書いたが…)、冒頭のトレブルソロ、繋ぎに入るオルガンのアレンジなど、何もかもが素晴らしい~。(by Emu) 2002/12/01 up 
 CD

1983年12月 録音
  MOZART:CORONATION MASS,K317,MISSA SOLEMNIS,K337(ARGO 411-904-2) 1983年12月 録音

King's College Choir,Cambridge/English Chamber Orchestra/Stephen Cleobury

Maragaret Mareshall(soprano)/Ann Murray(contralto)/Rogers Covey-Crump(tenor)/David Wilson-Johnson(bass)/David Briggs(organ)

少年合唱ファンが手にする「戴冠式ミサ」としては珍しくソプラノ・ソロが女性ですが、その分厚み(重み?)のある演奏になっています。キングスの合唱が時々弱いですが、気にならない程度。繊細なボーイ・ソプラノが続くと女声も聴きたくなることもあるのですが、そういう時に聴く一枚。(by Emu) 2001/11/18 up 
 CD

1983
  PALESTRINA:VICTORIA:MASSES" (argo/410149-2)/Choir of King's College, Cambridge Stephen Cleobury, March 1983

VICTORIA
1.Motet"O quam gloriosum", Mass"O quam gloriosum"           
2.Kyrie          
3.Gloria          
4.Credo           
5.Sanctus-Hosanna           
6.Benedictus-Hosanna           
7.Agnus Dei
PALESTRINA
8.Motet"Tu es Petrus", Mass"Tu es Petrus"          
9.Kyrie           
10.Gloria           
11.Credo          
12.Sanctus-Hosanna           
13.Benedictus-Hosanna           
14.Agnus Dei Ⅰ          
15.Agnus Dei Ⅱ

クレオベリー氏就任後、半年のちの録音とあって、ハーモニーはレッジャー・キングスの名残にあふれている。もっとも、それを目論見んでの入手というのが本音。まろやかに、起伏も押さえ気味に創られているが、残響をも計算したかのような、真っ直ぐで極上のコーラスが響き渡る。バランスの良い音のシャワーに身を任せていると、至福の時間はアッとう間に過ぎていく。ヴィクトリアもパレストリーナも、「この時代の教会音楽が、こんなに華やいでいていいの?」と思うくらい明るい。CDカバーに、見知った顔ぶれがちょっぴり大人びて写っているのもうれしい。(by Nao) 2002/03/03 up 

指揮者が変わりたての頃、Cleobury氏で何が変わったかというと、トレブルのトーンが強調されるようになった、ということかも、と当時、感じました。その後、数枚のレコードは購入しましたが、レッジャー氏ではないので、購入はリタイヤしました。
 この盤の購入目的はアルバムカバー写真に有ります。来日メンバーたちがいますから。なので録音紹介というよりは、1982年当時の私としては精いっぱいの勇気を出しての追っかけ報告をさせてください。
 図々しくも、コンサート前の(地元=田舎です の)リハーサル会場に1人で入って、リハーサルの様子を鑑賞し、写真も撮りました。その時、こんな子が家に一人居たら可愛いだろうと思う隊員君が居て、写真を撮りたかったのですが、後ろの席だったので大きい隊員君に隠れていて撮れませんでした。その様子を後ろで見ていらしただろう聖歌隊の関係者の方が、その隊員君を呼び、何か耳元で囁くと、その隊員君がステージの中央に写真を撮って!とばかりにしばらく立ったのです。そこで撮っていたらバッチリの写真が撮れたと思うのですが、私はなんだか恥ずかしくなってしまって、せっかくのチャンスにとうとう撮ることが出来ませんでした。その隊員君が、カバー写真の左から3人目、前の子の後ろから顔を出しています。
 コンサート後に、小さなプレゼント(男の子にとっては面白くも無かっただろうと今は思いますが)を渡したら、とっても感謝のまなざしを向けてくれて、その育ちと品の良さにも感動してしまいました。わざわざ極東の1ファンのために隊員君に指示を出してくださった関係者の方を含めて、今もって感謝の気持ちでいっぱいで、以後、何があっても、Kingsに出会ったことで、Choir以外にも大雑把にイギリスLOVEが続いています。
 なぜリハーサルに潜り込むことが出来たのかは、今もって謎(興奮のあまりに私が会場に異常に早く行ってしまったとか?)で覚えていません。こういうのは一生一度の幸運なんだろうと自分では思っています。そしてあのときのご一行様の人生に幸あれと願っています。 (by Hetsuji)2015/03/01 SUN UP
 LP

1983
  "HANDEL/CORONATION ANTHEMS FOR GEORGE Ⅱ" (EMI/ASD143445 1)
John Butt(harpsichord), David Briggs(Organ), CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE
ENGLISH CHAMBER ORCHESTRA, conducted by PHILIP LEDGER P.1983

SIDE ONE
1.The King shall rejoice           
2.Zadok the Priest
SIDE TWO
1.Let thy hand be strengthened          
2.My heart is inditing(Paul Smy treble, Michael Chance alto, Charles Daniels tenor, Gerald Finley bass)

レッジャー氏のキングスでの最後のレコーディングだろうか。針を落とす前は、ヘンデルだし、きっとあでやかで目一杯高音を利かせてくると思っていた。が、戴冠式に相応しい華やかさを持ち合わせながらも、品良く清爽にまとめている。余力を持って、無理せずに歌っているが、細かい音までキッチリと響いてくる巧妙さは流石。何の苦もなくスーッと伸びてくる高音や、管弦楽とコーラスのバランスの美しさに、キングスらしさを感じる。ポール・スマイのソロはキリリとしていて、コーラスの合間に入ってくる各パートの掛合いも心地良い。(by Nao) 2002/04/14 up 
 CD

1983
1966
  HANDEL:CORONATION ANTHEMS/DIXIT DOMINUS(EMI/7243 5 85454 2 5)
1966,1983/
Choir of King's College, Cambridge/
conducted by Sir Philip Ledger(1-13),
Sir David Willcocks(14-21)

CORONATION ANTHEMS
1-5.The King shall rejoice.....12:44
6.Zadok the Priest.....6:06
7-9.Let thy hand be strengthened.....8:16
10-13.My heart is intiding.....12:13
14:21.DIXIT DOMINUS(Psalm 109)

soloist:Paul Smy,treble(10-13)

レッジャーさんによるヘンデルの戴冠式アンセム。格調高さと実力はいわずもがななので割愛。ウィルコックスさんやクレオベリーさんの演奏との違いだけ挙げておくとすると、シャープさが勝るというところかな。この演奏で言及したいのは曲順である。戴冠式アンセムって、「Zadok the Priest」で始まるのが普通と思っていたが、何でこれは「The King shall rejoice」で始まるんだろう。解説が載っていないので分からない。個人的には、前奏で徐々に気持ちが高揚していく「Zadok the Priest」で始まるスタンダードな曲順の方が好みだ。もう一つ、「My heart is intiding」が合唱でなくてソロの三重奏なのね~。これはこれで面白いと思う。ただ、上手い下手でなく声質として、ヘンデルの派手派手さに比べてストイックな声のボーイソプラノがどうしても線が細く感じられてしまう。ちなみにB-Sは、この時期のトップソリストであるPaul Smy。ほかにもフォーレのレクイエムやギボンズ作品集などでソロを務めている。Kings Daughtersから合唱が復活。やっぱりここは合唱の方が適度なボリュームがあっていい。
Dixit Dominusの方は、ソリストはソプラノが女声なのでソリスト名を割愛。同曲はクレオベリーさんの演奏でもある。クレオベリーさんの演奏がバラの花(華やかバロック系)だとすると、ウィルコックスさんのはリンドウ(凛とした古典)といった感じか。    (by Emu) 2005/07/15(Friday)up 
 LP

1983
1965
1963
1962
1960
1959
   
 CD

1982
   
 LP

1982
  "ORLANDO GIBBONS/Tudor Church Music" (ASV/DCA514)

The Choir Of Kins's College, Cambridge, London Early Music Group(*), John Butt:Organ
Directed by Philip Ledger, C+P1982


SIDE ONE
:
1.Full Anthem:ALMIGHTY AND EVERLASTING GOD    
2.MAGNIFICAT(Short Service)        
3.Organ:VOLUNTARY         
4.NUNC DIMITTIS(Short Service)         
5.Organ:FANTASIA FOR DOUBLE ORGAN        
6.MAGNIFICAT(Second Service)Trebles:Mark Cumberland, John Graham-Maw, Paul Smy, Altos:Michael Chance, Ian Jones, Tenors:Charles Daniels, Paul Rivers, Basses:Gerald Finley, Simon Crookall        
7.NOW SHALL THE PRAISES OF THE LORD BE SUNG(Hymns and Songs of the Church)         
8.NUNC DIMITTIS(Second Service)Trebles:John Graham-Maw, Paul Smy, Alto:Michael Chance, Tenor:Charles Daniels

SIDE TWO
:
1.Verse Amthem:THIS IS THE RECORD OF JOHN* Alto:Michael Chance         
2.O LORD OF HOSTS(Hymns and Songs of the Church)  
3.Verse Amthem:O THOU, THE CENTRAL ORB* Trebles:John Graham-Maw, Paul Smy, Alto:Michael Chance         
4.A SONG OF JOY UNTO THE LORD WE SING(Hymns and Songs of the Church)         
5.Verse Amthem:SEE, SEE, THE WORD IS INCARNATE* Treble:Paul Smy, Altos:Michael Chance, Ian Jones, Tenors:Charles Daniels, Paul Rivers, Bass:Gerald Finley  
6.COME, KISS ME WITH THOSE LIPS OF THINE(Hymns and Songs of the Church)        
7.Full Anthem:LIFT UP YOUR HEADS        
8.Organ:FANTASIA        
9.Full Anthem:HOSANNA TO THE SON OF DAVID

日本盤CDの解説によると、オーランド・ギボンズはキングスの少年合唱団員として在籍、その時の指揮者はお兄さんのエドワードだったそう。曲名は記録通りに曲目やソリスト名を表記したら、訳が分からなくなってしまった。聴く機会が多いのは、1面1番、2面1番・9番あたり。どんな風に歌うだろうと思いきや、さり気ない、しかしその真似の出来ない完成度にほとほと感心する。ピンと張りつめた各パートの声が溶け合ったハーモニーは見事の一言。最高の声色が心を満たし、共鳴する。これぞ、レッジャー氏の醸し出す世界で、格上の上手さを実感する。彼のおかげで混じり気なしの上質なものを聴いて来られた事を、改めて感謝したい。今回のトレブルの一人である John Graham-Maw にはソロLPが存在する。アンサンブルあってのキングスなのでソロLPというのは珍しいが、いつか聴く事ができればと願っている。(by Nao) 2002/07/07 up 
 CD
1982.
3.15-17
  Faure/Requiem (EMI/7243 5 73028 2 1 )
King's College Choir, Cambridge, English Chamber Orchestra, Philip Ledger, 1982.3.15-17

Requiem, Op.48
1.Ⅰ Introit et Kyrie
2.Ⅱ Offertoire
3.Ⅲ Sanctus
4.Ⅳ Pie Jesu
5.Ⅴ Agnus Dei
6.Ⅵ Libera me
7.Ⅶ In Paradisum
Arleen Auger (soprano)
Benjamin Luxon (Baritone)

Messe basse
8.Ⅰ Kyrie eleison
9.Ⅱ Sanctus
10.Ⅲ Benedictus
11.Ⅳ Agnus Dei
Paul Smy (treble solo)

12.Cantique de Jean Racine, Op.11
City of Birmingham Symphony
Chorus & Orchestra
Louis Fremaux

13.Pavane, Op.50
Academy of St Martin in the Fields
Neville Marriner

Dolly, Op.56
14.Ⅰ Berceuse
15.Ⅱ Mi-a-ou
16.Ⅲ Le Jardin de Dolly
17.Ⅳ Kitty
18.Ⅴ Tendresse
19.Ⅵ Le Pas espagnol
Orchestre de Paris
Serge Baudo

1番から11番までの「レクイエム」と「小ミサ曲」をキングスが歌っている。少年合唱でこの2曲が収録されているのって意外に少なく、聞いているのはこれとウェストミンスターくらい。2回目の来日前の録音でポール・スマイのソロもあるのに、レコードを買わなかったのはレクイエムの”ピエ・イエズ”のソロが女声だから。キングスの全曲録音なのに、トレブル・ソロじゃないなんて悲しい。でもいいの、”Sanctus”と”In Paradisum”が上出来だから。すごく幸せ。クリスタルで真っ直ぐなコーラスを聞くと、1992年のドキュメンタリーのシーンやコリスターのコメントが脳裏を駆け巡る。毎回、飽きもせずに。「小ミサ曲」はトレブルのソロとコーラスで、静穏に歌われている。(by Nao) 2009/11/22 up 
LP

15-17 March, 1982 
   死者のためのミサ曲/REQUIEM (EMI EAC-90126)

REQUIEM  死者のためのミサ曲
1.REQUIEM(Inteoitus) やすらぎを(入祭唱)
2.KYRIE 主よ、あわれみたまえ(憐れみの賛歌)
3.DOMINE JESU CHRISTE(Offertorium) 主イエス・キリストよ(奉献唱))
4.SANCTUS サンクトゥス(聖なるかな、感謝の賛歌))
5.PIE JESU いつくしみのイエス
6.AGNUS DEI アニュス・ディ(平安の賛歌)
7.LIBERA ME 我を解きはなちたまえ
8.IN PARADISUM 天国に

MESSE BASSE 小ミサ曲
1.KYRIE 主よ、あわれみたまえ
2.SANCTUS サンクトゥス
3.BENEDICTUS ベネディクトゥス 主の御名によりて きたれる者は祝せらる
4.AGNUS DEI 平和の賛歌(アニュス・ディ 神の小羊)

実はフォーレは割合苦手です。でも、サー・レッジャーなだけに、Inteoitusから、既に、この世のものではないのです。この精神性(普通の人間性を超越しているかのような合唱)は一体どこから来るのでしょうか? 加えて、音が冷たく麗しいですし。弦の音も気持ち良いわー。
サー・レッジャーは外部ソリストを多用するので、リアルタイムでは、結構、購入を迷った盤もあるのですが、今聴くと作品としては良いなあと聴いてしまいます。基本の合唱が素晴らしいですから。つーか、良いなあとのびーっとして聴いている私、年経ったのかも。余り、外注に拘らずに聴けるようになってしまって。
女声はこの世のものというか現実世界に所属して聴こえてくるのですが、決して下手ではないのですが、気を配って歌っているのですが、ヴィヴラートに違和感はあるかも・・・。つられてサンクトゥスの出だしの男声も、トレブルが出てくるまで現実世界になってしまっていますから。ま、男声も女声も喉に力を入れて頑張って声を出されると、非常に現実的に聴こえて来て、シラケてしまうという特性を私が持っているだけのことかな。(頑張らないでサラッと歌ってほしいだけのこと)
IN PARADISUMは同じくこの世のものではなかったです。
小ミサ曲のあちこちで聴こえてきた声がPaul Smyですか? この録音後の日本公演を聴いているのですが、私が聴いた会場では、残念ながらトレブル・ソロは無かったので、彼の声の記憶はありません。キングスはソロには重きを置かないChoirのような気もするので、John Graham-Maw のような存在は例外なのかもしれません。ただ、せっかくPaul Smyと記名があるのに、いかにもソロって感じでまとまって彼の声を聴くことが出来なかったのはとても残念に思いました。 (by Hetsuji)2015/03/01 SUN UP 
 LP

1982

 
"Byrd/Mass in five parts, Tye/Mass in six parts Euge bone" (EMI/ASD4104)/Choir of King's College, Cambridge
directed by Philip Ledger P.1982

SIDE ONE
Byrd:Mass in five parts
1.Kyrie-Gloria 2.Credo 3.Sanctus-Benedictus-Agnus Dei
SIDE TWO
Tye/Mass in six parts Euge bone
1.Gloria 2.Credo 3.Sanctus-Benedictus-Agnus Dei

バードはイギリスのクワイアの重要なレパートリーで、中でも5声部のミサ曲は各合唱団がレコーディングしている。タイもよくお目見えする作曲家だが、6声部のミサ曲はかなり軽快な展開で、ハイトーンが多用されている。双方とも非の打ちどころのない完璧な演奏。ちょっとした間合いの取り方や音の膨らませ方、あくまで澄み切ったコーラス、明るく揺るがない発声…それらが語りかけるように聴き手へと伝わってくる。キングスが歌うからこそ引き立つ、ポリフォニーの美しいアカペラ2曲、選曲も演奏も実にお見事。(by Nao) 2001/07/08 up 

Stephen Cleobury、ニューカレッジ、モードリン経由で、 Philip Ledgerに戻ってきたけれど、これが王者キングスの演奏という気がする。余計な装飾や華やかさがなくて、崇高。常人が踏み込んでは行けない精神域に、彼らは居る。(THE GREAT SERVICE と比較するとByrd本来のこちらのミサの方が生き生きして切実かなあとは感じてしまうが。)この盤のキングスが、他のCHOIR、他の指揮者とどこが違うのか分析できないが、言葉のエッジが鋭く端正な印象を与えるし、甘く可愛らしく崩れたりもしない。大抵のCHOIRは人間の立場で神に向かって歌うけれど、キングスのは、神サイドの人間が歌っているような気がする。この合唱の響きを浴びたら、私自身の魂の弱さや汚れが洗い流せそう。この演奏に向き合うと自分自身が見えてくるようで、ある意味、怖い思いをするかもしれない。それだけ俗的ではない、ということ。キングスも、作曲者のByrdも。響きの中に身を置くことで作曲者Byrdや演奏者キングスが開いた扉の向こうの世界へリンクし生きにくいこの時代を存在する意味を問いながら生き切って欲しい。それだけのパワーがこの演奏には秘められている気がする。
Tyeの曲には、慰めと癒しを感じた。合唱に少し体温が戻ってきているようで、演奏を聴きながら、いろいろな風景を見せられているようだった。旋律も気持ちになじむものではあったけれど、この時代のこの指揮者の演奏曲としては、ちょっと人間っぽすぎるメロディラインかな、とも思った。 (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
 CD

1981.12.
14-17

1977.
7.27-28
  MUSIC for HOLY WEEK (EMI CDM 5 65103 2) 録音:1977.7.27-28(track11~)、1981.12.14-17(track1~10)

Choir of King's College, Cambridge
Philip Ledger,director fo music
Thomas Trotter,organ(21,24)

Lamentations Of Jeremiah Ⅰ(Tallis)
1.Incipit lamentatio       
2.Aleph       
3.Beth

Lamentations Of Jeremiah Ⅱ(Tallis)
4.De Lamentatione       
5.Ghimel       
6.Daleth       
7.Heth
8.O Nata Lux(Tallis)       
9.Salvator Mundi(Tallis)       
10.If Ye Love Me(Tallis)        
11.Crucifixus(Lotti)        
12.There Is A Green Hill Far Away(Horsley)      
13.O Vos Omnes(Victoria)        
14.Nolo Mortem Peccatoris(Morley)        
15.Tristis Est Anima Mea(Lassus)        
16.Crux Fidelis(John Ⅳ,King of Portugal)       
17.Videte Omnes Populi(Victoria)        
18.Drop,Drop,Slow Tears(Gibbons)       
19.When I Survey The Wondrous Cross(Adapted Edward Miller,Harm.Samuel Webbe)       
20.Dum Transisset Sabbatum(Taverner)        
21.Jesus Christ Is Risen Today(Davidicia)       
22.This Joyful Eastertide(Dutch Carol)       
23.Haec Dies(Sheppard)       
24.Let All The World In Every Corner Sing(Leighton)

1~10曲はLP「THOMAS TALLIS:The Lamentations of Jeremiah etc.(EMI/ASD4285)」のA面に同じ。11曲目以降はLP「MUSIC for HOLY WEEK(EMI/ASD 3450)」に同じ。コメントは、各LPの紹介文を参照されたし。『Jesus Christ is risen today』については、Naoさんの「レッジャー氏のタイミングをちょっとずらした手法のデスカントがいい」とある通り。そして、それを歌うキングスのトレブルの声にまた張りと弾力があって素晴らしい出来映え。この1曲を聞くだけでも価値あり。(by Emu) 2002/03/24 up 
 LP

1981.12.14-17 
  THOMAS TALLIS:The Lamentations of Jeremiah etc.(EMI RECORDS ASD4285) C.1982
Choir of King's College,Cambridge/directed by Philip Ledger

SIDE ONE
1. The Lamentations of Jeremiah
2.Motet:O nata lux
3.Mote:Salvator mundi
4.Anthem:If ye love me

SIDE TWO
Mass:Puer natus est nobis
1.Gloria 2.Sanctus 3.Agnus Dei

テューダー王朝期の作曲家タリスの作品を集めた1枚。録音状態は明瞭。演奏は、声のきれいさもさることながら、まろやかで耳障りがよく心地良いので、ついつい聞き入ってしまう癒し系の1枚。1曲目「預言者エレミヤの哀歌」は男声パートのみの曲。高音部やフォルテでもソフトに歌い上げており、最初に書いたように何ともまろやか~に響いてくる。緩急のつけ方や出だしのタイミングなどの細部に、目立たないけれどレッジャー氏が技を駆使しているのだと思う。3曲目の「Salvator mundi(世の救い主)」でようやくトレブルが登場。B面のミサ曲「御子が生まれ給えり」もそうだが、トレブルは常の通りシャープでクリアでストレートなのだが、すーっと伸びた後に天井の湾曲に沿って滑らかに下降してくるような響き方で(わ、分かってもらえるかしら…)、ちっともキンキンせず、鋭いのに同時に柔らかい。また、テナーとバスがここでもとてもマイルドに歌っており、トレブルを支えるというよりは、餃子の皮のように軽く包み込む感じで、トレブルのシャープさが際立ちつつ、全体的には緩和されてソフトな響きになる。バランスが良いとか調和が取れているというレベル以上のところで各パートの音が溶け合っている。やはりキングスはスバラシイのであった。(by Emu) 2002/02/17 up 

「エレミアの哀歌」は、アルト、テノール2、バリトン、バスと男声のみの編制だと思うのですが、これがまた、超絶に麗しいのです。男声のアルトを美しいと思う瞬間でした。テノール、バス、バリトンみんな麗しいのですけれどね。
 グーグルマップでエルサレムとかベツレヘムとかを中心に中東の地図を見ながら聴いたのですが、楽しいよりも哀しい曲調の方が、心をザワザワさせるって何なんですかね? アルトの声が又、そういう気持ちを刺激するのですワ。
 そしてO nata luxにトレブルが入ってくるでしょ。そこで、軽くショックを受けても耐えるのですが、次のSalvator mundi でノックアウトされます。それから男声のみのIf ye love meで慰められて我に返るって感じですかね? トレブルの使いどころというか、抜きどころというか、音質の構成も聴いていて素晴らしかったです。
 B面「ひとりのみどりごが私たちのために生まれた」は、とても厳かに聴こえました。ほぼ手の届かない世界。隔絶された世界から祈りの歌が届く感じ。
 少年合唱によるこれ以上のタリスの演奏が残っていたら聴いてみたいと思うくらいに、私には最高水準の演奏だと思います。 (by Hetsuji)2015/02/01 SUN UP 
 LP

1981
   J.S.Bach Cantatas Nos. 11&34 (ASD4055)

SIDE ONE
Cantata No.11 :Lobet Gott in seinen Reichen
1.Lobet Gott in seinen Reichen
2.Der Herr Jesu hub seine Hande auf
3.Ach, Jesu, ist dein Abschied
4.Ach,bleibe doch, mein liebstes Leben
5.Und ward aufgehoben
6.Nun lieget alles unter dir
7.Und da sie ihm nachsahen
8.Ach ja, so komme bald zuruck!
9.Sie aber beteten ihn an
10.Jesu, deine Gnadenblicke
11.Wann soll es doch geschehen

SIDE TWO
O ewiges Feuer
1.O ewiges Feuer
2.Herr! unsre Herzen halten dir
3.Wohl euch, ihr auserwahlten Seelen
4.Erwahlt sich Gott die heil'gen Hutten
5.Friede uber Israel! Dankt den hochsten Wunderhanden

 どこかでキングスのバッハ演奏をメタメタにけなしたような気がするのだが、こちらは、まあまあの許容範囲。外部ソリストの登用もいつも通り。合唱隊には実力があるので、どうせならアリアやレチタティーヴォ抜きで録音してくれたら良かったのに。   (by Hetsuji)2015/03/01 SUN UP 
LP 

1980
デュリュフレ/レクイエム  (東芝EMI/EAC-90084)
ステファン・ロバーツ(バリトン)、ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ)、ジョン・バット(オルガン)、ティもシー・ヒュー(チェロ)、ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、指揮:フィリップ・レッジャー
録音:1980年10月15-17日

Side 1
レクイエム Introit - Kyrie - Domine Jesu Christe - Sanctus
Side 2
レクイエム Pie Jesu - Agnus Dei - Lux Aeterna - Libera me - In Paradisum
(a)これほど大きい秘蹟を(TANTUM ERGO)        (b)貴方はペテロで(TU ES PETRUS)

フォーレほどメジャーではないが、デュリュフレのレクイエムは聴き始めるとハマル事は請けあい。清浄とした叙情的なメロディは、控えめで敬虔な旋律が美しく、盛り上がった高音部には耳を奪われ酔いしれる。この手の作品は、レッジャー氏の得意とする分野だし、キングスの力量を持ってすれば、相乗効果はてき面。が、メゾ・ソプラノのピエ・イエズはちょっと雰囲気に合ってないかも。トレブルのコーラスでの歌声を想像してしまう。グレゴリオ聖歌の影響を受けている事は今回解説を読んで知ったのだけど、四線譜の譜例を見ると、なるほどと頷ける。(by Nao) 2002/08/11 up 
LP 

1979.12
  “パレストリーナ/「アヴェ・アリア」ミサ”(6声部のための) (EMI/EAC-90101)ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、フィリップ・レッジャー指揮 録音:1979年12月14~15日、キングス・カレッジ・チャペル

SIDE 1
イントロイトゥス-キリエ-グロリア-グラドゥアーレ-トラクトゥス-クレド
SIDE 2
オフェルトリウム-サンクトゥス-アニュス・デイ-コンムニオ

スカラーズだけで歌われる単声部よりは、待ち望んだポリフォニー(多声部)に入った方がボルテージが盛り上がる。やはりトレブル・パートあってのキングスだ~と感じる。6声部という厚みのある、一糸乱れぬ透明感に満ち溢れた歌声は50分の演奏時間を短く感じさせる。しかし、何度聴いてもこの時代の流れるような曲は、覚えて口ずさむという事ができない。「この至福の時がずっと続いて欲しい。」と、ひたすら曲に浸って酔うだけ。こんな曲を年端もゆかぬ少年たちは、どんな想いで歌っているのだろう。(by Nao) 2001/05/20 up 

 この盤もまた、演奏力の頂点に位置する番だと思う。完璧としか言いようがない。・・・Ledger Love・・・。
 1面のグラドゥアーレとトラクトゥスは男声部中心なのだが、これが又素晴らしく、特にもグラドゥアーレのソリストは名前を記しても良かったんじゃないかと、というか記すべきだったと思うくらいだ。それほど、声も演奏も素晴らしかった。
 レッジャー・キングスを聴いていると、彼らの精神が高みに在るかのように感じる。歌うことで、はるか高みへ到達している、驚異的だ。(by Hetsuji)2015/01/01 THU UP
LP 

1979
"PROCESSION WITH CAROLS ON ADVENT SUNDAY" (EMI/ASD3907)
Choir of King's College, Cambridge / directed by PHILIP LEDGER / Dec.1979

SIDE ONE
1.Come, thou Redeemer of the earth(Praetorius)
2.Drop down, ye heavens, from above      
3.O come, O come, Emmanuel!       
4.Up, awake and away!      
5.All and some(Byrt)       
6.'Twas in the year      
7.The Cherry Tree carol       
8.King Jesus has a garden

SIDE TWO

1.On Jordan's bank the Baptist's cry       
2.Gabriel's message      
3.Wake, O wake! with tidings thrilling       
4.I wonder as I wander       
5.My dancing day       
6.Judah and Jerusalem, fear not       
7.Lo! he comes with clouds descending

キングスのクリスマス・ミサは"Once in Royal David's City"から始まるが、アドヴェント・サンデイのミサはプレトリウスの"Come, thou Redeemer of the earth"から始まるのが伝統らしい。透明度の高いキングスに、レッジャー氏のアレンジの映える事。 "King Jesus has a garden"は初来日時のアンコール曲だった「からたちの花」のメロディーに、古いドイツのキャロルの歌詞を付けたもの。ハミングから始まる期待感・日本語の韻を含む美しい歌詞はそのまま残して欲しかったけど、こんなところで歌ってくれるのはやはりうれしい。"I wonder as I wander"はAndrew Carterのアレンジだが、聖歌隊の構成を知り尽くした編曲にちょっと注目している。イギリスに1ヵ月滞在できるなら、アドヴェント・サンデイとクリスマス・ミサを聴ける期間を確保して、その間は毎日夕方のミサを聴いて…などと夢見ている。(by Nao) 2001/07/29 up 

 アセンションのLPと同じようにこちらもイベント形式ですが、音も演奏もこちらのがうまく録れていました。上手ではあるのですが、私の場合は情熱も失われたので、サービス系はパスかな。音の奥行きや臨場感を出すためか、声が遠いこともある(逆にオルガンは近い)ので、自室で音楽として聴くには、負担がかかりますが、実際にその場に居たらこのように聴こえてくるのかも、と想像が膨らむ音でもあります。
 慣れた選曲で余裕たっぷり難なく歌っています。正直に言うと、儀式的な臨場感はいらないので、スタジオ録音して欲しかったです。我欲、我欲・・・。 (by Hetsuji)2015/02/01 SUN UP
LP 

1978
 (東芝EMI/EAC-90116)


(EMI 1C 065-03272)
"PALESTRINA パレストリーナ"  (東芝EMI/EAC-90116)フィリップ・レッジャー指揮、ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団

Side-A
ミサ曲<オディエ・クリストゥス・ナトゥス・エスト> HODIE CHRISTUS NATUS EST
キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、ベネディクトゥス、アニュス・デイ
Side-B
6つのモテトゥス SIX MOTETS
1.モテトゥス<今日、キリストは生まれたまいぬ> Hodie Christut natus est       
2.モテトゥス<トランペットを吹き鳴らせ> Canite tuba  
3.オフェルトリウム<アヴェ・マリア> Ave Maria    
4.オフェルトリウム<天と地は御身にあり> Tui sunt caeli
5.モテトゥス<主に向かいて歓呼せよ> Jubilate Deo    
6.モテトゥス<おお、大いなる神秘> O magnum myster ium

如何ともし難いこの透明さはどうだろう。降り注ぐ音の波動に身を任せる至福の時に、胸が打ち振るえ、鼓動は早くなっていく。レッジャー氏はいとも簡単に、曲そのものの美しさをストレートに表現する。このレコーディングが抜きん出て玄人受けするものであった事は記憶していた。が、久しぶりに針を落とし思ったのは、類まれなる完成度の高さを前にして注釈は無用だという事。小細工の利かないパレストリーナは、キングスの中でも最高の記録ものに違いない。(by Nao) 2001/09/30 up 

始まりのKyrie のトレブルの中に、心持ち色彩の違う声が一人居るのがアクセントになって、トレブル全体の音が非常に心地良い。完成された合唱がシンプルかつ美しい旋律を奏でていく。この音がサー・レッジャーの音。心が洗われる思いだ。(by Hetsuji) 2015/01/01THU up 
 CD

1978.
12.12-16録音
 

A FESTIVAL OF LESSONS AND CAROLS FROM KING'S(EMI/CDM 7 63180 2)1978.12.12-16録音

Choir of King's College,Cambridge/directed by Philip Ledger/ Thomas Trotter,organ

1.Once In Royal David's city(Jason McCaldin,treble)  
2.Bidding Prayer       
3.Resonet In Laudibus       
4.First Lesson(a Chorister)       
5.Adam Lay Ybounden       
6.Sussex Carol       
7.Second Lesson       
8.Joseph And Mary       
9.The Third Lesson       
10.A Maiden Most Gentle       
11.Fourth Lesson       
12.Silent Night       
13.Chester Carol       
14.Fifth Lesson       
15.Angels,From The Realms Of glory       
16.Sixth Lesson       
17.A Babe Is Born       
18.Seventh Lesson       
19.O Come All Ye Faithful       
20.Collect       
21.Hark!The Herald Angels Sing       
22.In Dulci Jubilo(Organ)BWV729

キャロルと朗読のトラックが分かれているが、内容は同題のCD(EMI/CDM5662422)に同じ。本CDの発売の方が古い(もとはLPだが)。アルバムカバーは、制服である黒い燕尾服を来てチャペルに向かう隊員たち。カバーに建物や聖歌隊服の写真が使われているのは多いが、燕尾服のものは珍しい。(by Emu) 2002/04/28 up 
LP

1978 
  A FESTIVAL OF LESSONS AND CAROLS FROM KING'S(EMI ASD 37782) 
Jason McCaldin (treble)
Charles Daniels(tenor)
Thomas Trotter(organ)

SIDE ONE
1.Once In Royal David's city(Jason McCaldin,treble)  
2.Bidding Prayer       
3.Resonet In Laudibus       
4.First Lesson(a Chorister)       
5.Adam Lay Ybounden       
6.Sussex Carol       
7.Second Lesson       
8.Joseph And Mary       
9.The Third Lesson       
10.A Maiden Most Gentle       
11.Fourth Lesson  

SIDE TWO
1.Silent Night       
2.Chester Carol       
3.Fifth Lesson       
4.Angels,From The Realms Of glory       
5.Sixth Lesson       
6.A Babe Is Born       
7.Seventh Lesson       
8.O Come All Ye Faithful       
9.Collect       
10.Hark!The Herald Angels Sing       
11.In Dulci Jubilo(Organ)BWV729

 クリスマスにこの合唱を生で聴けたら素敵ですよね。朗読と歌。各曲が微妙にフェイントのかかった編曲になっているのも実力ゆえの余裕でしょうか。初めて聴いた曲もありました。でも私は信徒ではないのでちょっと物足りないかな。
 相変わらずの実力と「余裕」で歌っているのはわかりました。声質も涼やかでしたし。レッジャー時代はトレブルも素晴らしい。映画クリスマスキャロルの世界を彷彿させます。  (by Hetsuji) 2015/01/01THU up
VT 

1978
  Christmas Carols from Cambridge (LUMIERE/LUM 2179)
Sung by the King's College, Conducted by Philip Ledger/The Festival of Lessons and Carols from King's College, Cambridge has been an essential part of English Christmas since Tudor times. C.P.1978

1.IN DULCI JUBILO        
2.ONCE IN ROYAL DAVID'S CITY        
3.ADAM LAY Y-BOUNDEN        
4.SUSSEX CAROL ON CHRISTMAS NIGHT        
5.DING, DONG MERRILY ON HIGH        
6.O LITTLE TOWN OF BETHLEHEM        
7.THE ANGEL GABRIEL        
8.I SAW THREE SHIPS        
9.AWAY IN A MANGER        
10.IN DULCI JUBILO(German Translation)        
11.THE FIRST NOWELL        
12.PAST THREE O'CLOCK        
13.STILLE NACHT        
14.THE HOLLY AND THE IVY        
15.O COME ALL YE FAITHFUL        
16.HARK THE HERALD ANGELS, SING

EMIが撮影していたものらしく、歌う場所やフォーメーションが変わったり、ライトもしっかり当たっていたりと、耳より視覚に訴えてくる。"Away in amanger" を歌っている時は、レッジャー氏をコリスターが円陣で囲み、更にスカラーズが外円を作っているという、いかにも画像を意識した作り。音質が落ちてしまうのは仕方ないけど、歌っている様子を確認できるお楽しみも捨て難い。この時代のものがDVDになる事はないだろうしね。歌の方は当然ながら上手い。しっかし、デスカントを歌うコリスターの様子が見たい時に、スカラーズを映してくださるなよ。その中に、Mr.ビーンに似ているスカラーがいるのも、妙に気になった。 (by Nao) 2003/07/13 up 
 EP

1978
  "The Choir of King's College in Memorial / 花の歌" (東芝EMI/EWC-3002)キングス・カレッジ合唱団 フィリップ・レッジャー指揮 1978年9月4日 東京・石橋メモリアルホール

ブリトゥン 
作品47 / 花の歌 5章
1.水仙に寄す  
2.楽しき月 四たびめぐり  
3.沼の花  
4.夕べの桜草  
5.緑のエニシダのバラード
山田耕筰曲北原白秋詩
からたちの花

キングス初来日時のライヴ盤だが、ジャケットのコントラストのきれいな事。ブリテンの曲は好みの分かれるところだろうが、なかなかに高度な曲だ。最後の「からたちの花」はアンコール曲。外国の歌は歌詞の最後の韻をそろえるのが通例だが「からたちの花」の歌詞も「さいたよ(ォ)、いたいよ(ォ)、とげだよ(ォ)」とオの韻で括られている為、曲の美しさが一層引き立っている。キングスの本領は宗教曲でこそ発揮されるが、聴衆も息を飲んで聴き入ったであろうこれらの曲を記録に残したEMIに感謝したい。もうひとつ、解説を書かれた石井歓氏の賛辞と洞察が真に意を得ていて、私が言葉に出来ないキングスへの尊敬の念を見事に言い表わしておられる。(by Nao) 2001/08/26 up 

このまるでLPみたいなアルバムカバーの33回転のレコードは残念ながらEPレコードです。LPで作ってくれていたら良かったのに・・・でもEPだからこそ、あまり出回らず貴重なのかもしれません。
 1978年9月4日、石橋メモリアルホールでの録音。おそらく、元々は、1ステージ拍手から何から公演の全てを採録したのでしょうね。想像が広がり、もう涎が出てきそうです。・・・とはいえ、一般市民が手にできるのはこれのみ。当日(当年)、公演を楽しまれた方には、いわゆるファンでしたら必須のアイテム、ということになるでしょう。私はギリギリ82年(レッジャー氏指揮)の公演を聴きましたが、レッジャー・キングスを好きなら、お宝の1枚、ということになります。なんといっても日本公演からのもの、ですから。
 この手のレコードには付属するのがお約束の「天使のハーモニー」の文字が帯に邪魔っけにくっついていますが、この方々、絶~っ対に「天使」ではありません。ものっすごく堅固で壮大壮麗繊細(ホントはもっともっと誉めたいのですが言葉を知らない私)な聖堂そのもののような合唱を聴かせてくださるのです。
 日本人はBrittenが好きだからって、彼の曲を取り上げたようですが、私個人は苦手なので、別な作曲家を聴きたかったな~。絶対に崩れない地味(真面目)だけれど端正な合唱。82年公演の音の面影があって、ホロっときてしまいました。写真を見ると78年のレッジャー氏は私が見たときよりもちょっとだけスリム。もう30年も前の話になりますが、音も指揮者も団員君たちも記憶の中では当時のままでついついタイムスリップしてしまいました。・・・好きだったんですよね、キングス・カレッジが。上手でしたもの。
(by Hetsuji) 2015/01/01THU up
LP 

1978
 


(EMI 29 0301 1)
"MARC-ANTOINE CHARPENTIER/TE DEUM * MAGNIFICAT" (EMI/ASD3482)
Felicity Lott(soprano), Eiddwen Harrhy(soprano), Charles Brett(alto), Ian Partridge(tenor), Stephen Roberts(bass), King's College Choir, Cambridge, Academy of St.Martin-in-the-Fields, Philip Ledger, P.1978

SIDE ONE
1.TE DEUM(part Ⅰ)
SIDE TWO
1.TE DEUM(Conclusion)      
2.MAGNIFICAT

好きな時期のレコーディングでありながら、なかなか聴き返す機会がなかったのは、キングスのコーラスが少なかったからか。が、冒頭のトランペットとティンパ二ーの効いた華やかなプレリュードはいつ聴いても心躍る。イギリスのクワイアにはフランス・イタリア系の作曲家の曲が結構合うと思っているが、ここでも颯爽とした響きがシャルパンティエの曲を引き立てている。ソロ・パートの合間にコーラスが加わるが、キングスは余裕を持って臨んでいる。高音に達する時の発声にキングスらしさを感じるが、半分以上がソロなので、個人的には不完全燃焼。もっとド~ップリと浸りたい。(by Nao) 2002/07/14 up 

・・・Ledger Love・・・とは言いつつも、当時、ドップリと浸れなかったのは、このお方、外部のソリストを重用なさるのですよね。特にも女声。男声部のソリストさんたちにも氏名記載があるという事はこちらもプロなのでしょうか。完成度を重視するとこうなるのかもしれません。トレブルが雌鶏ソプラノに勝るかどうかわかりませんし。往年のエストニアのB-SのHeldur Harry Põlda さんなら女声でなくても良かったような気もしますが、時代がズレていますしね。
 金管と合唱が生き生きしていて良かったのですが、賑やかなうちに終わったね、って感じでした。   (by Hetsuji) 2015/01/01THU up
 LP

1978
  "CHORAL EVENSONG FOR ASCENSION DAY" (EMI/ASD3764)Choir of King's College, Cambridge / directed by Philip Ledger / Thomas Trotter, organ Recorded in the Chapel of King's College, Cambridge, 12-16 December 1978

SIDE ONE
1.Introit:Alleluia, Ascendit Deus(Byrd)       
2.The Preces(Durham)       
3.Psalm24(Barnby)       
4.Hymn:The head that once was crowned with thorns(Clarke)       
5.Magnificat in A flat(Rubbra)       
6.Nunc Dimittis in A flat(Rubbra)       
7.The Responses(Durham)       
8.The Collects:
(ⅰ)for Ascension Day   
(ⅱ)for Peace    
(ⅲ)for Aid against all Perils

SIDE TWO
1.O clap your hands(Gibbons)       
2.Ascendit Deus(Philips)       
3.A prayer of King Henry Ⅵ(Ley)       
4.Hymn: The Lord ascendeth up on high(Luther)

レッジャー氏率いるキングスは、限りなく清浄で美しい。繊細なピアニッシモも湧き上がるようなコーラスも、一糸乱れぬハーモニーで展開されていく。技巧的な意図のない正統派の合唱団が持ち合わせている張り詰めた力強さを感じる。針を落とした瞬間流れてくる「アレルヤ」の一声から、血沸き肉踊り、心の襞にヒタヒタとキングスが染み込んでいく。これだけの世界をどのようにレッジャー氏は創り上げていったのだろう。Rubbraは現代の作曲家だが、壮大な広がりある曲がどこもでも伸びていくトレブルに奏上されて見事な出来映えだ。キリスト様の昇天にまつわる聖歌が続くが、ミサ形式の録音は指揮者がどんな思惑で構成したのかに想いを巡らすのも楽しい。(by Nao) 2001/08/12 up 

 こちらは音楽というよりはモロに宗教イベント的でしたので、イベント的リアル追求のためか、「演奏」として聴くとちょっと雑な印象を受けました。採録も良いとは言えないような・・・。ま、直前に聴いたのがタリスだったので、仕方ないのかもしれません。
 あ~、こーゆーことしているんだなあ、(演奏会よりもこちらが本務)という気持ちで聴きました。リラックスして歌っている感じが良いです。  (by Hetsuji)2015/02/01 SUN UP
 CD

1978
  CHORAL EVENSONG FOR ASCENSION DAY (EMI/CDM 5 65102 2) 1978.12.12-16録音
Choir of King's College,Cambridge/Philip Ledger(Director of Music)/Thomas Trotter(Organ Scholar)

1.Introit:Alleluia,Ascendit Deus       
2.Scentence       
3.Preces(William Smith of Durham)       
4.Psalm 24(chant by Joseph Bamby)       
5.First Lesson       
6.Hymn:The Head That Once Was Crowned With Horns(Jeremiah Clarke;descant Ledger)       
7.Magnifigcat(Edmund Rubbra)       
8.Second Lesson       
9.Nunc Dimittis(Edmund Rubbra)       
10.Creed       
11.Responses(Smith of Durham)       
12.Collects       
13.O Clap Your Hands(Gibbons)       
14.Ascendit Deus(Philips)       
15.Prayers       
16.A Prayer Of King HenryⅥ(Ley)       
17.Blessing       
18.Hymn:The Lord Ascendeth Up On High(music Martin Luther,adapt.and harm.byJ.S.Bach)       
19.Heut' Triumphieret Gottes Sohn(J.S.Bach)     
20.Toccata(Eugene Gigout)

同題のレコード(EMI/ASD3764)と同じ(ただしLPの方には最後のオルガン演奏2曲が入っていないようだが)。キリスト昇天の祝日(Ascension Day)に行われる晩祷の形式にのっとって構成されたアルバムで、聖歌の合間に朗読や祈りが入っている。レッジャー指揮キングスの歌声がいつもながら素晴らしい。弾力のある豊かな声量が自在にコントロールされている。ルネッサンスものに混じって現代作曲家ラッブラ作品が2曲入るが、音程を取るだけでも難しそうな曲なのに、こともなげに歌いこなしている。最近、別の合唱団で「ドヘタな演奏」を聞いたものだから、この「こともなげ」がいかにすごいことか再認識した次第。(by Emu) 2002/05/19 up 
CD

 1978年12月12-16日録音
  "A Festival of Lessons and Carols from King's" (EMI/CDM5662422)Choir of King's College, Cambridge、Philip Ledger、Thomas Trotter(Organ)、1978年12月12-16日録音

1.Once in Royal David's City(treble:Jason McCaldin)  
2.Resonet Prayer(Jacob Handl)      
3.Adam lay ybounden(Boris Ord)
4.Sussex Carol       
5.Joseph and Mary      
6.A maiden most gentle      
7.Stille Nacht!       
8.Chester Carol       
9.Angels,from the realms of glory       
10.A Babe is born(William Mathias)       
11.O come,all ye faithful      
12.Hark! the heald angels sing

クリスマス前に録音されたライブもどきだが、内容がオーソドックスなだけに、アレンジやデスカントの巧妙さが光る。ファースト・レッスンはトレブルのコリスター、サード・レッスンはレッジャー氏の朗読だ。(レッジャー氏のお声の良い事!) 私のお気に入りは、オード氏の"Adam lay ybounden"と、マサイアスの"A Baby is born"。オード氏は1929~1957年のキングスの指導者だが、この短いアカペラはキングスの構成にマッチする小曲。中盤、ユニゾンからハーモニーに分かれていくところ等、何度聴いても奥深くて聴き飽きる事がない。そしてマサイアスは、1982年の来日公演のラストを飾った曲だ。これを最後にレッジャー氏は離任してしまったが、パイプオルガンとコーラスの迫力に思わずのけぞりそうになった。トレブルのソロはか細いのに、コーラスになると何故これだけの声量が出るのだろう。音程の取りにくい難しい曲なのに、キングスはいとも簡単に歌ってのける。玄人受けしそうな曲の間に、"A maiden most gentle"や"Angels,from the realms of glory"のような優しい曲が入っているのも気が利いている。同じメロディーの曲を繰り返し歌っても、歌うパート・オルガンの有無・ブレスの位置を変化させていく点は、イギリスのアレンジに共通している。キングス故にレッジャー氏故に、私にとって満足度の高い録音。(by Nao) 2001/05/27 up 
CD

1976年7~8月録音 
  BACH:WEIHNACHTS-ORATORIUM、BWV248(CHRISTMAS ORATORIO) 2CD (EMI 5 695032)1976年7~8月録音/Choir of King's College, Cambridge/Academy of St.Martin in the Fields/conducted by Philip Ledger

Elly Ameling soprano/Janet Baker contralto/Robert Tear tenor/Dietrich Fischer-Dieskau baritone

キングスのクリスマス・オラトリオ。輸入盤CDです。ソリストがよく見ると豪華ですよね。でもクリスマス・オラトリオはドレスデンのばかり聴いていて、こちらはたまにしか聴いていません。(by Emu) 2001/11/11 up 
 CD

1968-76
 

CAROLS FROM KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE WILLCOCKS.LEDGER(7243 5 56537 2 7) Recorded in the chapel of King's College, Cambridge, 1968-78 Sir David Willcocks,Philip Ledger

1.Once in Royal David's City......5.18 (P)1971     
2.Angels, from the realms of glory......2.37Philip Ledger (P)1979     
3.Adam lay ybounden(Ord)......1.09 Philip Ledger(P)1979     
4.O little town of Bethlehem......3.31 Philip Ledger(P)1976
5.In dulci jubilo......3.29 Philip Ledger(P)1976
6.The First Nowell......4.53 Philip Ledger(P)1976    
7.I saw three ships......1.44 Philip Ledger(P)1976   
8.Whence is that goodly fragrance flowing?......4.19 (P)1976      
9.Quem pastores laudavere......1.58 (P)1971     
10.Personent hodie......2.41 (P)1971      
11.The Holly and the Ivy......3.11 (P)1971      
12.A Spotless Rose......3.10 Philip Ledger(P)1976   
13.Away in a manger......2.10 Philip Ledger(P)1976  
14.While shepherds watched......2.51 (P)1969     
15.Tomorrow shall be my dancing day......1.55 (P)1979
16.Up! good Christain folk and listen......1.17 Philip Ledger(P)1976      
17.In the bleak midwinter......4.33 (P)1969      
18.Ding dong! merrily on high......2.24 (P)1969    
19.Silent Night......3.05 (P)1969      
20.It came upon the midnight clear......3.34 (P)1969 
21.The Three Kings......2.43 (P)1969      
22.I saw a maiden......3.05 (P)1969      
23.Sussex Carol......1.53 (P)1969      
24.O came, all ye faithful......4.45 (P)1973      
25.Hark! the herald angels sing......4.08 (P)1973

トレブルソロが始まったときから、醸し出す空気が他の聖歌隊とは格段に違うのであった。音(録音状態)の悪い合唱が聞こえた瞬間から、その合唱は他の聖歌隊の追従を許さないのであった。完璧な合唱の、声にこもる気迫が違う。精神の高さが違う。アクセントの付け方等による聴かせる技術に過ぎないのかもしれないが、結果的に合唱が精神的にも高く聞こえてしまう、これが「一流」の合唱隊のなせる技なんだろう。語りかけるような起伏の少ない旋律の曲にも、言葉は分からないながらも、説得力があるから不思議だ。歌う、語りかける、弾む・・・声の表情はとても豊かでしかも洗練されている。当たり前と言えば当たり前なのかもしれないが、彼らは曲によって声の表情を変える。ご贔屓レッシャーさんの編曲もキングスならではの芸術。透き通った聖堂の中、透き通った人たちが、透き通った光に包まれて歌っている。この頃のキングスを聴いていると、あちこち寄り道しないで、「聖歌隊の王道」のみコレクションした方が良いのではないかという気になってくる。俗人の Hetsuji には手の届かない高みにいて歌う彼らの合唱は、天使のラッパのごとく日常に埋もれ惰性に汚れる魂に警告を発しているかのようだ。価値ある1枚のCDだ。(by Hetsuji) 2001/07/29 up 
LP 

1977
  "ELGER/CORONATION ODE op.44" (EMI/ASD 3345)
KING'S COLLEGE CHOIR,CAMBRIDGE, Cambridge University Musical Society, Band of the Royal Military School of Music,Kneller Hall, New Philharmonia Orchestra, PHILIP LEDGER
Felicity Lott(soprano), Alfreda Hodgson(contralto), Richard Morton(tenor), Stephen Roberts(bass), Recorded in the Chapel of King's College,Cambridge P.1977

Side one
1.The National Anthem(arr. Elgar)          
2.I was glad when they said unto me(Parry)
3.Coronation Ode(Elgar)
(Ⅰ)Crown the King          
(Ⅱa)The Queen          
(Ⅱb)Daughter of ancient Kings

Side two
(Ⅲ)Britain, ask of thyself           
(Ⅳ)Hark, upon the hallowed air           
(Ⅴ)Peace, gentle peace          
(Ⅵ)Land of hope and glory

レッジャー氏は、テノール歌手のピアノ伴奏をしたり、バッハのブランデンブルク協奏曲を録音したりと、合唱のみならず、音楽に広く携わっていたようだ。ここでも、皇室関係のフェスティバル用だったものをレコーディングしており、キングスに、大学の合唱団・オケ・ブラスが加わって、雰囲気はとても華々しい。国歌はエルガーのアレンジで小粋。お馴染み、パリーの "I was glad" のオーケストラ・バージョンは、パイプオルガンの伴奏より、そりゃあ豪華。でも、透明感のある中盤のメロディに女声が混じるのは、もったいなく思える。エルガーの"Coronation Ode" は、コリスター・男声・ソロ・混声といろんな形で展開していき、最後は「威風堂々」のメロディで締めくくられる。繊細な音が生きるキングスのチャペルで大掛かりな構成の演奏を行なっているが、キングスがご用達されたのは、一流のお墨付きでもあるという事。祭典用の絢爛な音楽の世界は、普段耳にしている教会音楽とは少々異なるが、これもまた英国ならではのジャンルだ。(by Nao) 2002/02/24 up 
LP 

1977
  "MUSIC for HOLY WEEK" (EMI/ASD 3450)KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE conducted by PHILIP LEDGER ;Recorded in the Chapel of King's College, Cambridge, 27 & 28 July 1977

SIDE ONE
1.Crucifixus(Lotti)        
2.There is a green hill far away(Horsley)       
3.O vos omnes qui transitis per viam(Victoria)     
4.Nolo mortem peccatoris(Morley)        
5.Tristis est anima mea(Orland di Lassus)      
6.Crux fidelis(King John Ⅳ of Poutugal)       
7.Videte omnes populi(Victoria)        
8.Drop, drop slow tears(Gibbons)

SIDE TWO
1.When I survey the wondrous Cross(Webbe-Miller)  
2.Dum transisset Sabbatum(Taverner)        
3.Jesus Christ is risen today(Traditional)        
4.This joyful Eastertide(Traditional)        
5.Haec Dies(Shepherd)        
6.Let all the world in every corner sing(Leighton)

幅広いレパートリーを、よくここまで魅力的に歌い上げるものだ。歌う直前の息遣いまでが伝わって来る。ルネッサンス時代の朗々とした曲を、時には予想外に力強く膨らませる。賛美歌の繰り返されるメロディーを、微妙に変化させていく。すべてが、レッジャー・キングスらしい。この時期のキングスが他の追随を許さない高みにいる合唱団である事を痛感する。好きなはずのソリストの存在さえ横に置いて、ひたすらハーモニーにこだわり、これぞ合唱の醍醐味と思ってしまう。"Jesus Christ is risen today"は、レッジャー氏のタイミングをちょっとずらした手法のデスカントがいい。レイトンの"Let all the world in every corner sing"は、不協和音のオルガンから始まる迫力ある曲で、まるでキングス用に誂えられたかのよう。心憎い工夫の凝らされた秀作が堪能出来る小品集。(by Nao) 2001/09/16 up 

 Music for Holy Week は、昔のことばと今のことばの歌詞で歌われていて、意外でした。Holy Weekなので、儀式ばっているのかと誤解していたので。
 どの曲も良いのですが、私はVictoriaとMorleyとか英語ではない曲の方が好きでした。自分でもヘンだと思うけれど、普通に歌っているその合唱の余りの美しさ清らかさが悲しかったです。次元の違う世界の音で、心がえぐられるようでした。Victoriaは多くのChoirが歌っていて、聴いてもいるのにね。78年、来日していますから、このレベルの合唱を生で聴くことが出来た幸運な方がいらっしゃるんですね。良かった、良かった。
 絞り出すトレブルの音質の涼やかなこと。そして冷たさが心地良いこと。これがサー・レッジャーのキングスなんだって思います。男声部も麗しい・・・。合唱隊には個々の隊員の個性のある声はありません。ここにあるのはあたかも各パート1人の巨大な個人が歌っているかのような究極的に均された声です。合唱としての最高峰の芸術がここにあります。
 Tavernerも切実でした。
 こんな聖歌隊を擁している信徒さんは幸せ。でも、私が会衆だったら、歌わずに聴いているかも。(by Hetsuji) 2015/01/01THU up 
 CD

1976 
  J.S.BACH:MAGNIFICAT IN D, BWV 243/C.P.E.BACH:MAGNIFICAT,Wq.215(LONDON 421 148-2) 1976年3月録音。(フィリップ・レッジャー指揮)

J.S.BACH:
Magnificat in D major・remajeur D-Dur, BWV243
C.P.E.BACH :Magnificat,Wq・215 FelicityPalmer,soprano/Helen Watts,contralto/Robert Tear,tenor/Stephen Roberts,bass /The Choir of King’s College,Cambridge/Academy of St Martin-in-the-Fields /PHILIP LEDGER

J.S.Bachではこの合唱団の良さは解らない(と勝手に私は思っている)。しかも外部からのソリスト付き!(by Hetsuji)1999up 
 LP

1976
1973
1969
  Christmas Carols from King's College(EMI Records Ltd. EG 29 0701 1)

SIDE ONE
1.Once in Royal David's City......5.11 (P)1971     
2.O little town of Bethlehem......3.28 Philip Ledger(P)1976
3.The First Nowell......4.53 Philip Ledger(P)1976    
4.I saw three ships......1.44 Philip Ledger(P)1976   
5.Personent hodie......2.35 (P)1971      
6.Myn Lyking......3.15 (P)1971      
7.A Spotless Rose......3.05 Philip Ledger(P)1976   
8.Away in a manger......2.07 Philip Ledger(P)1976  
9.I sing of a maiden......2.25 (P)1976     
10.O come, O come, Emmanuel......3.31 (P)1971
11.While shepherds watched......2.49 Philip Ledger(P)1969

SIDE TWO
1.Up! good Christain folk and listen......1.13 Philip Ledger(P)1976      
2.In the bleak midwinter......4.31 (P)1969
3.Silent Night......3.00 (P)1969
4.The Holly and the Ivy......3.08 (P)1971
5.It came upon the Midnight Clear......3.30 (P)1969
6.Three Kings......2.39 (P)1969
7.On Christmas Night......1.51(P)1969
8.A Child is born in Bethlehem......2.28(P)1969
9.In dulci jubilo......3.25 Philip Ledger(P)1976
10.O came, all ye faithful......4.45 (P)1973
11.Hark! the Herald Angels sing......4.08 (P)1973  

 録音の時代的には、 The Lord is my Shepherd (EMI ESD 1077971)か? オフィシャルで芸術的な完璧演奏の合間に親しみがチラッとブレンドされる、ような。
 でも、入りの1.Once in Royal David's Cityからして、彼らは、すでに高みに存在している。・・・遠い人たちだなあ。歌うのは難しくない曲ばかりなのだろうけれど、聴かせるのは難しすぎる曲ばかり。良く知られたシンプルな旋律をシンプルに歌っているだけなんだけれど、聴いていると意思に関係なく気持ちが感動してしまっている。音量Maxでも破綻しない。トレブルも良いけれど変声後の声も良いなあ。徹底的に声を均していて、合唱全体が一つの楽器のようで個を感じさせないのもすごい。ソロでも、数人でも、全体でも、声の質のクォリティが高く、しかもその質は変動しない。神業、としか言いようがない。好きというよりは、たぶん私はこのChoirを尊敬している。 (by Hetsuji) 2014/12/01 MON UP
 CD

1976
   
LP

1976 
  The Psalm of David Volume 3 (EMI CSD 3768)

SIDE ONE
1.(a)Psalm 93:The Lord King
 (b)Psalm 94:O Lord God, to whom vengeance       belongeth
2.Psalm 49:O hear ye this, all ye people
3.Psalm 107:O give thanks unto the Lord

SIDE TWO
1.Psalm 45:My heart is inditing
2.Psalm 37:Fret not thyself
3.Psalm 53:The foolish body
4.(a)Psalm 130:Out of the deep
 (b)Psalm 131:Lord, I am not high-minded

このカバーも雰囲気があって大好きな写真です。合唱力の完成度も1077971盤よりも、上がっているような気もしました。1曲1曲が素晴らしく、珠玉というのはこういうケースで使うのだろうなと・・・。詩編が芸術になってしまって良いものなのか解りませんが、・・・なっています。これだけの演奏になってしまうと、逆に演奏を気にせず、曲そのものに集中できるというか、曲に向き合う自分を発見してしまいますね。・・・羅針盤のない舟のように、この世を漂っていて良いのかなあ・・・などと。
とにかく文句のつけようがない演奏です。もしかして私って詩編好き? なのかな。 (by Hetsuji) 2014/12/01 MON UP
LP

1976
1972
1969 
  The Lord is my Shepherd (EMI ESD 1077971)

SIDE ONE
1.Psalm 23:The Lord is my shepherd (P.1969)
2.Psalm 46:God is our hope and strength (P.1969)
3.(a)Psalm 42:Like as the hart (P.1969)
 (b)Psalm 43:Give sentence with me (P.1969)
4.(a)Psalm 65:Thou O God art praised in Sion (P.1972)
 (b)Psalm 66:O be joyful in God, all ye lands(P.1972)
 (b)Psalm 67:God be merciful unto us and bless us (P.1972)
5.Psalm 84:O how amiable (P.1969)

SIDE TWO
1.Psalm 93:The Lord is King (P.1976)
2.Psalm 115:Not unto us, O Lord (P.1972)
3.Psalm 121:I will lift up mine eyes (P.1969)
4.(a)Psalm 130:Out of the deep (P.1972)
 (b)Psalm 131:Lord, I am not high-minded (P.1976)
5.Psalm 137:By the waters of Babylonn(P.1969)
6.(a)Psalm 149:O sing unto the Lord (P.1969)
 (b)Psalm 150:O Praise God in His Holiness (P.1969)

 このアルバムカバー写真をご覧になってください。大好きな世界が広がります。これが私のイギリスに対するイメージの一つであり、この中の明るめの緑が私の中でのイギリスのシンボルカラーです。
 ダヴィデ詩編集かな? 日曜日のサービスで信徒さんたちと聖歌隊が歌うような雰囲気の曲が収められています。その完璧なお手本と言えるかもしれません。高みを目指すコンサート・バージョンではなくて、どこか懐が深い演奏で、信仰を同じくする者同士が声を合わせることができるような穏やかさや温かさを感じます。上手に、ではなくてふつーに歌っているだけなんですが、でも、たとえばThe Lord is Kingなどでさりげなくそれぞれのパートの音が重なるとゾクゾクずるような美を感じてしまいます。上手に歌ってはいないのに、上手だ~、と感じさせるなんて、キングスっぽい失敗なのでしょうか? 76年はトレブルの音もスッときれいに出てしまっているのですよね。こういう曲はザラッと歌うのも良いのに、合唱的に上手ではマズイんじゃ?
 それにNot unto us, O Lordのソロ・トレブルが気になります。素敵な名無しさんは誰? ソロLPがあったら欲しい。
 この詩編集、どう聴いても美しすぎる・・・。美しさ=華美ではないですが、心と魂にとても贅沢な合唱です。(by Hetsuji) 2014/12/01 MON UP
 LP

1975

(EMI/CSD3774)

(EMI/PLE127)

(MHS 4813M)
 "Carols for Christmas Eve" (EMI/CSD3774)/KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE/conducted by PHILIP LEDGER P.1976

SIDE ONE
1.Up! good Christen folk, and listen       
2.I saw three ships       
3.A Spotless Rose       
4.O little town of Bethlehem       
5.Alleluya, a new work is come on hand
6.Away in a manger        
7.Quittez pasters(Tenor solo:Robert Chilcott)      
8.Lully, lulla, thou little tiny child(Treble solo:Timothy Byram-Wigfield)       
9.The first Nowell

SIDE TWO
1.In dulci jubilo        
2.I sing of a maiden       
3.Remember, O thou man       
4.Hark, the herald angers sing       
5.Sans Day Carol        
6.A Hymn to the Virgin        
7.Quelle est cette odeur agreable?(Baritone solo:Gareth Morrell)        
8.O Come, all ye faithful

ウィルコックス氏とレッジャー氏の違いを意識した1枚。イギリスとフランス伝来のキャロルが、ごく自然に比類のない美しさで歌われている。このジャンルは指揮者のカラーが出やすいが、ここでもレッジャー氏の巧妙なアレンジが曲の魅力を盛り上げている。イギリスのクワイアを聴くのは大きな楽しみだが、押しも押されもせぬ、確固たる「キングス」の存在感は、こんなキャロルにも反映されている。どの曲を聴いても洒落た仕上がりで、"Away in a manger"・"In dulci jubilo" に涙し、"Hark, the herald angers sing"・"O Come, all ye faithful" のデスカントに酔える。Timothy Byram-Wigfield は、キングスの中にあって私が名前を覚えている数少ないトレブルだが、オルガニストを経て、現在は Jesus College Chapel Choirs で、音楽監督に就任している。(by Nao) 2001/12/02 up

"Carols for Christmas Eve" (EMI/PLE127)
こちらは同内容での米盤ジャケット。(by Nao) 2001/12/02 up

格の違いと「オフィシャル」であることを感じさせる演奏。ボーイ・ソプラノにありがちな「甘さ」が合唱には微塵も反映しない。逆にトレブル・ソロには、声の陰影とかいろいろと私が期待してしまうので、こちらもオフィシャル過ぎて、聴き過ごしてしまった。私の聖歌隊所属演奏のトレブル№1がソール・カークのミゼレーレなので、さもありなんの感想にはなってしまうと思う。でもソロなしの合唱そのものが良すぎる。(1人の秀でたトレブルが出現すると合唱も変わりますものね。)さすが、レッジャー・キングス。In dulci jubilo など芸術の域。なんて、美しいのだろう。最高のシステムでこの演奏を聴いてみたい。起伏の少ないなだらかな曲も実力のあるChoirで歌われるとなんと麗しいことか。思いがけない曲が荘厳に聴こえたり、愛らしかったり。The first Nowellも気品があって良いなあ。レッジャー・キングスは収集から外せない演奏群だと思う。レコード盤そのものは私のはCSD3774の方がよりきれいに聴こえた。写真は米盤が印象的。音もカバー写真もレコード盤の良さを感じさせてくれる。 (by Hetsuji) 2014/11/01 SAT UP

(MHS 4813M)
Recorded December 18, 19 & 22, 1975, at King's College Chapel.とありました。
 これが誰が聴いてもおそらく王者キングスの演奏と納得の録音です。なかなかこの高みを感じさせる素晴らしい演奏には出会えないことでしょう。この音がキングスの音であり、私がイギリスをイメージする音でもあります。Naoさんがおっしゃるとおり、6.Away in a manger のさりげない美しさに泣けますね。どうしてこんなにも清らかなのでしょう? 
 LP

1976
 
"Purcell/Funerel music for Queen Mary/Five Anthems" (EMI/ASD3316) CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE / conducted by PHILIP LEDGER PHILIP JONES BRASS ENSEMBLE, ACADEMY OF ST. MARTIN-IN-THE-FIELDS (Organ:Francis Grier) C.1976

SIDE ONE
1.FUNERAL MUSIC FOR QUEEN MARY
(a)March, Canzona   
(b)Funeral Sentences:Man that is born of Woman/In the midst of life/Thou knowest, Lord   
(c)March(repeated)   
(d)Thou knowest, Lord(second setting) (with Timothy Byram-Wigfield:treble, Michael Cockerham:alto, Robert Chilcott:tenor, Jonathan Robarts:bass)         
ANTHEMS
2.Hear my prayer, O Lord       
3.Remember not, Lord, our offences

SIDE TWO
VERSE ANTHEMS
1.Rejoice in the Lord alway (with Michael Cockerham:alto, Andrew King:tenor, Nicholas Hayes:bass)       
2.My beloved spake (with Michael Cockerham:alto, Robert Chilcott:tenor, Gareth Morrell & Nicholas Hayes:basses)  
3.Blessed are they that fear the Lord (with Timothy Byram-Wigfield & Peter Castle:trebles, Michael Cockerham:alto, Jonathan Robarts:bass)

パーセルの葬送曲と5つのアンセム集。葬送曲の方は行進曲(ゆったりとした曲で、元気のいいマーチにあらず)付きで、パーセルの物悲しいメロディーがいかにも葬祭を感じさせる。全体を通じて男声のソロパートが多いが、英国ものの録音ではテノールやバスまでもが軽い仕上がりに聴こえる。トレブルのティモシー・バイラム=ウィッグフィールドは繊細なだけのトレブルではなく、他のパートのソリストに引けを取らない声量で歌えている。声質もきれいで、願わくば彼の声だけを聴き続たくなる。キングスの歴代のソリストの中でも、印象に残るトレブルだ。ヴァース・アンセムでは男声のソロが多い為ボーッと聴いてしまい、コーラスになると引き戻されるという、いい加減な聴き方をしているが、相変わらずコーラスは質が高い。(by Nao) 2001/08/19 up 

 生命力に溢れ今後の人生を肯定して生きようという人間(トレブル)が、これだけ厭世的な詞を歌っても影響はないのかなあとふと思った。宗教曲を通して日常的に死に向き合うから人生を大切に生きることが出来るのか? などと考えながら聴いていると管の音に救われたりして。
 往年のトレブル君がテノールで歌っているのも良いなあ。ソロに重きが置かれたような盤で、涼しげな声のトレブルさんたちがよろしいので合唱そのものを楽しむにはちょっと量的に物足りないが、逆にキングスっぽくない通る声のトレブルくんたち、個の声を楽しめる。  (by Hetsuji) 2014/11/01 SAT UP
 CD

C.1975
  "CHORAL MUSIC of SCHUBERT & BRAHMS" (EMI/ASD3091)
Choir of King's College, Cambridge,
Philip Ledger(conductor & pianist)
C.1975

FRANZ SCHUBERT
1.Gebet, D.815(Tenor solo:Richard Morton; Philip Ledger, piano)
2-6.Psalm 23:Gott ist mein Hirt, D.706(Philip Ledger, piano)
7-8.Gott in Ungewitter, D.985
9.Christ ist erstanden(Chorus of Angels), D.440

JOHANNES BRAHMS
10.Schmuck dich, o Liebe Seele
11-12.Es ist das Heil uns kommen her, Op.29 No.1
13-15.Schaffe in mir, Gott,Op.29 No.2(Psalm 51)
16-20.Warum ist das Licht gegeben dem Muhseligen?, Op.74
21.Es ist ein'Ros' entsprungen Op.122 No.8

キングスにレッジャー氏、シューベルトにブラームス、ピアノもレッジャー氏。素敵な要素が一杯で困ってしまう、というのが針を落とす前の印象だった。シューベルトの曲は、ハーモニーの変化が巧みで、聴き込むほどに味わい深くなるメロディの展開がたまらない。哀愁漂うブラームスの小品も魅力ある。が、キングスに重厚さを求めるのは厳しいとしても、何となく深みが足りない感じ。企画自体があまり宜しくなくなかったのか。収録曲は本当にいいので、楽しませてもらったけど。もちろん、これがキングスの実力とは思っていませんとも。    (by Emu) 2005/07/15(Friday)up  
 LP

1975
  "CHORAL MUSIC of SCHUBERT & BRAHMS" (EMI/ASD3091)
Choir of King's College, Cambridge, Philip Ledger(conductor & pianist) C.1975

SIDE ONE
SCHUBERT

1.Gebet, D.815(Tenor solo:Richard Morton; Philip Ledger, piano)          
2.Psalm 23:Gott ist mein Hirt, D.706(Philip Ledger, piano) 
3.Gott in Ungewitter, D.985           
4.Christ ist erstanden(Chorus of Angels), D.440

SIDE TWO
BRAHMS
1.Es ist das Heil uns kommen her, Op.29 No.1       
2.Schaffe in mir, Gott,Op.29 No.2(Psalm 51)       
3.Warum ist das Licht gegeben dem Muhseligen?, Op.74

キングスにレッジャー、シューベルトにブラームス、ピアノもレッジャー・・・ 素敵な要素が一杯で困ってしまう、というのが第一印象だった。シューベルトの曲は、ハーモニーの変化が巧みで、聴き込むほどに味わい深くなるメロディの展開がたまらない。哀愁漂うブラームスの小品も魅力ある。が、キングスに重厚さを求めるのは厳しいとしても、深みが足りなくて上滑りしている演奏は残念。このジャンルは、S.A.T.Bでバランス良く構成されている方が相応しい。シューベルトはウィーン少年合唱団とコルス・ヴィエネンシスの組合わせで、ブラームスはレーゲンスやクロイツで聴いてみたいと思ってしまう。オルガンのソロLPを出している腕前のレッジャー氏だが、歌曲との相乗効果を生む程のピアノ伴奏を期待するのは無理というもの。企画自体があまり宜しくないレコーディングと言わざるを得ない。収録曲は本当にいいんだけど・・・ もちろん、これがキングスの実力とは思っていませんとも!(by Nao) 2002/04/28 up 

 トレブルという表現をするイギリスでは、アルトが男声で微妙な音の風合いであると個人的に感じることもあるのだが、こちらは、繰り出されるひとつひとつの音の粒が実に清冽、透明で、聴いていて心地よかった。これは私が常に曲としてではなくて音として聴いてしまう癖にあるのかもしれない。出来としては「ん~ん~ん~」とどこか不完全燃焼な気もするが、澄み切っていることには変わりなく、キングスだっていろいろある、ということで。収録曲の中では、3.Warum ist das Licht gegeben dem Muhseligen?が曲として良く演奏されていたと思う。 (by Hetsuji) 2014/12/01 MON UP
LP 

1975
  "夏の夜 水の上にて歌える" (東芝EMI/EAC-80448)指揮:フィリップ・レッジャー、RECORDED DATE&PLACE:19/20 April 1975, Guildhall,Cambridge

Side1
1.ディーリアス:夏の夜 水の上にて歌える (4分12秒) ロバート・ティアー(テノール)、ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、      
2.ハドリー:丘 (プロローグ、春の丘、タクサルの森のなかで)
Side2
1.ハドリー:丘 (結婚とその後、エピローグ)

フェリシティー・パーマー(ソプラノ)、ロバート・ティアー(テノール)、ロバート・ロイド(バス)、ケンブリッジ大学音楽協会合唱団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

発売当時買いそびれてしまったが、運良く非売品のサンプルを見つけることができた。原題は "To be sung of a Summer Night on the Water" だが、邦題のなんと美しい事。歌の方もこの上なく抒情的で、第1曲・第2曲とも「ア~」の無歌詞・アカペラで歌われる。陽の落ちた湖畔に涼風がそよぎ、樹々が覆いかぶさる水面を小舟が漂っているノスタルジックなシーンが脳裏をかすめる。キングスの繊細さと高音の美しさが遺憾なく発揮される秀作だ。この曲の後はケンブリッジ大学音楽協会合唱団によるハドリーのカンタータで、ディーリアス同様宗教色のない声楽作品。私にはディーリアスだけで価値あるお宝LPだけど、この地味~なジャケットではあまり売れなかったかもしれない。(by Nao) 2001/06/03 up 
LP

1975 
  HADLEY : HILLS (SAN 393) 

Felicity Palmer, soprano
Robert Tear, tenor
Robert Lloyd, bass
Cambridge University Musical Society Chorus
London Philharmonic Orchestra conducted by Philip Ledger

DELIUS:TO BE SUNG OF A SUMMER NIGHT ON THE WATER

Choir of King's College, Cambridge conducted by Philip Ledger
tenor solo:Robert Tear

SIDE ONE
1.Delius: "To be sung of a summer night on the water"
(tenor solo:Robert Tear)

Hadley:"The Hills"
2.Prologue:Along the Old Manchester Coach Road
I.The Hills in Spring
3.II.Interlude:In Taxal Woods

SIDE TWO
1.III.Wedding and after
Epilogue: The Hills by moonlight

"夏の夜 水の上にて歌える" (東芝EMI/EAC-80448)の外盤です。この超ロマンチックで麗しい日本語のタイトルとアルバムカバーのこの盤を、もう何十年も探していたのですが、見つけることが出来なかったので、とりあえず、外盤で聴いてみました。・・・思ったとおり、うるわしい・・・。抒情的なところがキングスっぽくない。欲を言えば、男声ソロがいらないかも。そこだけオペラっぽく現実的に聴こえるので。とにかく、とにかく、トレブルたちの声が気流のように自在に宙をかけめぐる感じなのが気持ち良い。風を追いかけるように聴いてしまいました。このトレブル、・・・好きだぁ。
作曲者のディーリアスは、アメリカに滞在していたとき、住まいがセントジョンズ川のほとりの(本人は掘立小屋と呼ぶ)大きなコテージだったそうですが、ものすごい夏の暑さも、川から吹込んでくるさわやかな風とオークの木で出来る木陰のおかげで、やり過ごすことが出来たらしいです。そして、船舶の所有者たちが甲板員たちに仕事中に歌うことを奨励していたため、蒸気船が通ると、昼夜をとわず、彼のベランダには、水面から、芳醇で透き通った歌声が届いたということです。その風景を思い浮かべると素敵ですが、ディーリアスが描いた曲は、それ以上に幻想的で、色彩にとんだイメージを聴く者にもたらすのです。
ハドリーはイギリスの風景を題材にした作品を残したそうですが、この丘陵地帯もその一つなのでしょう。音楽を聴いていると映画の中でストーリーが進んでいく感じがしました。
このLP、私にとって、最愛かつ最大のヒーローPhilip Ledger氏の作品です。冴え冴えとした彼の作品を聴いてもらいたいです。特にディーリアス。テノールがソロしていますが、ディーリアス氏、もっと自在に駆け巡るにはテノールよりも超上空トレブルを起用して欲しかったです。CDでも音源が欲しいです。
(by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
CD

1990 
  CHORAL FAVORITES (EMI CD-CFP 4570 STEREO)
KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE
conducted by SIR DAVID WILLCOCKS and PHILIP LEDGER

1.HANDEL; HALLELUYAH CHORUS from "THE MESSIAH" P.1973
2.J.S.BACH;JESU, JOY OF MAN'S DESIRING from "CANTATA NO.147" P.1972
3.HAYDN;THE HEAVENS ARE TELLING from "THE CREATION" P.1974
4.PURCELL; REJOYCE IN THE LORD ALWAY P.1977
5.SCHUBERT; PSALM23-GOTT IST MEIN HIRT, D.706 P.1975
6.FAURE; SANCTUS from "REQUIEM,OP.48" 1968
7.ELGAR; LAND OF HOPE AND GLORY from "CORONATION ODE, OP.44 NO.6" P.1977
8.DELIUS; TO BE SUNG OF A SUMMER NIGHT ON THE WATER P.1976
9.BRITTEN; THE BIRTH OF NICOLAS from "SAINT NICOLAS CANTATA,OP.42 NO.2" P.1970
10.BRITTEN; THERE IS NO ROSE from"A CEREMONY OF CAROLS,OP.28" P.1972
11.HARRIS: FAIRE IS THE HEAVEN P.1974
12.WOOD: HAIL, GLADDENING LIGHT P.1974
13.DYKES arr.WILLCOCKS: HOLY, HOLY, HOLY P.1973

このCDの中に、「夏の夜 水の上にて歌える」が収録されており、きれいな音で聴くことができます。8.DELIUS; TO BE SUNG OF A SUMMER NIGHT ON THE WATER P.1976です。

最初の4小節を聴いただけで、この曲の幻想的な美しさ、そしてキングズカレッジの演奏の完璧な美しさに胸が締め付けられると思います。
PHILIP LEDGER指揮による1976年の演奏のすごさは、声が風になり空気になって自然の風景を表現しているところです。これは人間の合唱ではなく自在な気流です。
イメージしてみてください。時代的には「トム・ソーヤーの冒険」の頃でしょうか。
寝苦しい夏の夜に、涼を求めて外に出ていると、川面の方から、爽やかな風が吹いてきて頬や髪を撫でていく・・・。そこへ蒸気船で働いているらしい甲板員の楽しげな歌声が幽かにランランラ~と聴こえてくる、のです。
合唱がイメージさせる風景が物悲しくも あまりに麗しかったので、その風景の中に聴こえてくるテノールソロが現実的で邪魔だな~とか思ったんですが、テノールソロこそが、夏の夜に水の上で現実的に歌っているタイトル&主役の人間だったんですね。
多くの人々が休んでいるだろう夜に、"いかにも楽しげ" に歌いながら働いている人を描き、その人をやさしく美しく包む夜の澄んだ空気の涼やかさ穏やかさを、作曲者ディーリアスと世界最高峰の合唱団であるPHILIP LEDGER指揮のキングズカレッジ聖歌隊の演奏が見せてくれました。そこには、この世界を造りたもうたお方の慈愛すら表現されているように思います。
現実的な一人の主人公(テノール)を中心に据えて、実は作者が描きたかったのは、私たちを慈しむ自然の大らかさや美しさ、だったのでは? そして、この合唱団は十二分以上の力量でその風景に重なっている透明なものまでをも垣間見せるのです。チャンネルでテノールソロを削除できるなら、譜面通りに聴くと同じくらいに、(人間がいない風景)、気の流れ(風)的なソプラノ&アルトだけでも、聴いてみたかった曲でもありました。ふわ~っと羽のように軽いボーイ・ソプラノの素晴らしさを堪能できる曲でもあります。  (by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
 LP

1976
  上のCD、CHORAL FAVORITES (EMI CD-CFP 4570 STEREO)の元盤LPです。オリジナルよりも後に出たセレクトLPなので、オリジナル盤のLPよりも音がシャープなような気がします。 
しっかし、選曲が・・・出だし、ヘンデルのアレルヤはないと思うなー。 (by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
 CD

1974
  THE PSALMS OF DAVID volume 3(EMI CDM 7 63102 2)Recorded in the Chapel of King's Colleg 1974.12.11-13録音/Choir of King's College, Cambridge
conducted by Philip Ledger with Francis Grier(organ)

1.Psalm 93:The Lord Is King       
2.Psalm 94:O Lord God,To Whom Venegeance Belongeth       
3.Psalm 49:O Hear Ye This,All Ye People       
4.Psalm 107 : O Give Thanks Unto The Lord      
5.Psalm 45:My Heart Is Inditing       
6.Psalm 37:Fret Not Thyself       
7.Psalm 53:The Foolish Body       
8.Psalm 130:Out Of The Deep       
9.Psalm 131:Lord,I Am Not High-Minded


キングスの「ダビデの詩篇曲集」の3枚目(完結)。Volume 3 よりさらに3年後のレコーディング。指揮もウィルコックスからレッジャーの手に移り、3枚を聞き通すと、時代によるキングスの変遷がはっきりと分かって面白い。本盤では、ウィルコックス指揮のvolume 1に見られたふんわりした叙情性というものはもはやなく、冴え冴えと空気を震わし、情よりは理性や聡明さを感じる。高音を出す時は依然として柔らかく丁寧だが、より凛とした響きを帯びている。Psalm93で高音から下降する時や、37番で節々の終わりなどが聞き所、陶酔のし所。(by Emu) 2002/01/13 up 
 CD

1974
  HAYDN:The Creation sung in English(HMV classics YMVD 5 72764 2) 2枚組み 1974年頃の録音。

Heather Harper(soprano)/Robert Tear(tenor)/John Shirley-Quirk(bass)/Choir of King's College,Cambridge/Academy of St Martin-in-the-Fields/Sir David Willcocks

テンポがゆったりめでじっくり演奏しているのですが、それが良く言えば「内面を深く掘り下げている」、悪く言えば「くどい!」演奏。(私はニュー・カレッジのすっきり演奏盤が好きなので)。ですがキングスのコーラスはさすが美しく、エコーがほどよく効いているのもまた良く、惚れぼれしてしまいます。(by Emu) 2001/11/18 up 
LP 

1974
  "BRITTEN & BERNSTEIN" (EMI/ASD 3035)/KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE/James Bowman,counter tenor Osian Ellis,harp James Lancelot,organ David Corkhill,percussion conducted by PHILIP LEDGER  C+P 1974

SIDE ONE
LEONARD BERNSTEIN:Chicester Psalms
1.No.1:Maestoso ma energico        2.No.2:Andante con moto, ma tranquillo(counter tenor solo:James Bowman)        3.No.3:Prelude-Peacefully flowing
BENJAMIN BRITTEN
4.Festival Te Deum, Op.32

SIDE TWO
BENJAMIN BRITTEN
1.Rejoice in the Lamb, Op.30(Festival Cantata) soloists:Simon Channing(treble), James Bowman(counter tenor), Ricahrd Morton(tenor), Marcus Creed(bass)     
2.Te Deum in C major(treble solo:Rory Phillips)     
3.Jubilate Deo

録音時期からすると、レッジャー氏就任直後のレコーディングだろうか。ブリテン・バーンスタイン共に、華やかさと音づかいが魅力的。「チチェスター詩篇」は、バーンスタイン指揮+ウィーン少年合唱団のソリスト(アルト)のものはフル・オーケストラだった。が、レッジャー氏そして後年のクレオベリー氏によるものは、オルガン・ハープにパーカッションの伴奏で、キングスの構成には返ってピッタリ来る。バーンスタインの作品の中では調性にこだわっているようで、2番のゆったりとしたメロディーも印象的だ。理想的な演奏ついでに、ソロはトレブルで残して欲しかったな。ブリテンも聴き応え充分。"Rejoice in the Lamb"はオルガンとの融合が実に魅力的。"Jubilate Deo"も透明感のある声が映え、アッという間にその曲調に取り込まれる。心躍るような歌っぷりに、惹き込まれ、ときめき、レッジャー・キングスのとりこになっている。(by Nao) 2001/09/23 up 
LP 

1974
  "ANTHEMS FROM KING'S / English Cathedral Anthems 1890-1940" (EMI/CSD3752)CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE / conducted by DAVID WILLCOCKSOrgan:James Lancelot P.1974

SIDE ONE
1.I was glad when they said unto me(Parry)       2.Give us the wings of faith(Bullock)       
3.Let all mortal flesh keep silence(Bairstow)       
4.A prayer og King Henry VI(Ley)       
5.Vox Dicentis:Clama(Naylor) (Solo Treble:Rory Philips)  
6.Evening Hymn(Gardiner)

SIDE TWO
1.O how glorious(Harwood)       
2.Beati quorum via(Stanford)       
3.And I saw a new haeven(Bainton)       
4.Hail, gladdenning light(Wood)      
5.O gladsome light(Darke)      
6.My beloved spake(Hadley)       
7.Faire is the Heaven(Harris)

ここには錚々たるグレート・ブリテンの作曲家のアンセムが集結されている。作曲家名の後には、どこそこのディレクターだとかオルガニストと付記されているので、作曲当時のポストだろうか。それがまた皆様、カシィードラルやケンブリッジ・オックスフォードの大学関係で、イギリス声楽界の重鎮であった事を物語っている。録音時期はウィルコックス氏の退任前で、声楽を愛して止まないサーが意識してアンセム集を選択したように思われ、胸を熱くしている。(私の勝手な盛り上がり)合唱の成熟度は必ずしも良い時期ではなさそうだが、聴き進むにつれていぶし銀のごとく味わい深い曲に酔いしれてしまう。ことNaylorの曲は、一曲の中に起承転結があってお気に入り。さびのメロディーを思い出すと、いとも簡単に泣けてしまう。少年合唱に興味のある人なら、誰しも惹きこまれるであろう、そんな一枚だ。(by Nao) 2001/08/12 up 
LP

1974 
   VENETIEN FESTIVAL MUSIC (SQ Q4 CSD 3755)

King's College Choir, Cambridge
Cambridge University Musical Society
Buch Choir
Wilbraham Brass Soloists
conducted by DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE
1.O mnes gentes, plaudite manibus (G.Gabrieli) (4 choirs with brass)
2.O magnum mysterium (G.Gabrieli) (2 choirs)
3.In dulci jubilo (S.Scheidt) (2 choirs and brass)
4.Psalm 150 (H.Schutz) (2 choirs and brass)

SIDE TWO G.Gabrieli
1.Buccimate in Neomenia tuba (4 choirs with brass)
2.O Domine Jesu Christe (2 choirs)
3.Angelus ad pastores ait (2 choirs and brass)
5.Hodie completi sunt (2 choirs with brass)
6.Hodie Christus natus est (2 choirs and brass)

Music for St.Mark's(SERAPHIM S-60324)と内容が同じで採録された音はこちらが格段に良いです。同じ内容なのにタイトルが別なのも、意味が同じなので納得です。
音を出すときに、音符の移動で、聖歌隊は身体的なコントロールを強いられると思うのですが、バッチリ出来ています。さすがキングズカレッジ。
生き生きと華やかで晴れがましい合唱がキングズカレッジっぽくない魅力を引き出していると思います。  (by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
 LP

1974
  Music for St.Mark's
for multiple choirs & brass
by Giovanni Gabrieli, Scheidt & Schuts (SERAPHIM S-60324)

King's College Choir, Cambridge
Cambridge University Musical Society
The Bach Choir & Wilbraham Brass Soloists
DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE
1.G.Gabrieli: O mnes gentes, plaudite manibus
2.G.Gabrieli: O magnum mysterium
3.S.Scheidt: In dulci jubilo
4.H.Schutz: Psalm 150

SIDE TWO
1.G.Gabrieli: Buccimate in Neomenia tuba
2.G.Gabrieli: O Domine Jesu Christe
3.G.Gabrieli: Angelus ad pastores ait
5.G.Gabrieli: Hodie completi sunt
6.G.Gabrieli: Hodie Christus natus est

いきなりMAXで始まる大演奏!うん、いーぞ! ピーチクトレブルさんたちも声が出ている。が、オーケストラと声が融合しすぎていてどこからが声で楽器なのか・・・。レコードの採録と貧弱な私のプレーヤーに難あり。
このときのトレブルさんたちは金管的に華やかなソプラノを披露しています。男声部も最小限の人間臭さで声が楽器に変化しているところが曲を聴くことに集中できるかな。これはきれいな音源のCDでしかもスピーカで聴きたい録音です。
Music for St.Mark'sってガブリエリがお仕事していた聖マルコ大寺院の音楽、ってことなんですね。
ガブリエリは、大寺院での音響効果について計算しつくして声楽と器楽を配置したりしていたらしい。どこか明るく開放的な感じがするガブリエリのモテットを、大聖堂から降り注ぐ聖歌隊の声で聴くことが出来たら至福、でしょう。
私は結構この盤は好きですが、細かいことを言えば、トレブルさんたち、もうちょっとです。まあ欲張りファンの戯言です。なんたって、聴いていたら「しあわせ」感が自分の中から出てくるのですから。ガブリエリ、良いですねえ。
(by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP 
 CD

1974
1971
  ブリトゥン/キャロルの祭典 ウィルコックス (東芝EMI CE33-5244)
指揮 ディビット・ウィルコックス 1ー12&17ー21 1971年7月録音 14ー16 1974年3月録音

ブリトゥン: キャロルの祭典 作品28ー少年合唱とハープのための (ソプラノ) ジェームズ・クラーク  ジュリアン・ゴットリー  

1. 入場  
2.来たれ喜びよ  
3.比ぶるバラもなし  
4.かの幼児  
5.子守歌  
6.四月の朝露のごとく  
7.この小さな嬰児  
8.間奏(ハープ)  
9.凍てつく冬の夜に
10.春のキャロル
11.神よ感謝します
12.退場
13.聖セシリア讃歌 作品27ー無伴奏のための   (ソプラノ) リチャード・クロス
14.キリストとありて喜べ 作品30(祝祭カンタータ)   (ソプラノ) サイモン・チャイニング
15.テ・デウム ハ長調
16.ユビラーテ・デオ   (ソプラノ) ロリー・フィリップス ミサ・ヴレヴィス 作品63-少年合唱とオルガンのための (ソプラノ)ジュリアン・ブラウン/クリストファー・アンダーソン  アンソニー・サックヴィル/ロリー・フィリップス ジェームズ・クラーク
17.キリエ
18.グロリア
19.サンクトゥス
20.ベネティクトゥス
21.アニュス・デイ  
CD

1974
1971 
  BRITTEN:CHORAL MUSIC/CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE(EMI CLASSICS 0777070646530206) SIR DAVID WILLCOCKS/PHILIP LEDGER*1972年(サー・ウィルコックス指揮),1974年(フィリップ・レッジャー指揮)録音。

A Ceremony of Carols Op.28
1.Procession
2.Wolcum Yole!
3.There is no Rose
4.That younge child
5.Balulalow
6.As dew in Aprille
7.This little Babe
8.Interlude(Andande pastorale)
9.In Freezing Winter Night
10.Spring Carol
11.Adam lay i-bounden
12.Recession
13.Hymn to St Cecilia Op.27
14.Rejoice in the Lamb-Festival Cantata Op.30*
15.Te Deum in C*
16.Jubilate Deo*  Missa brevis in D Op.63
17.Kyrie
18.Gloria
19.Sanctus
20.Benedictus
21.Agnus Dei

やはり,J.S.Bachよりは,Brittenの方がピッタリ来る。一頃,B-Sを聴きたいがために,キャロルの祭典を良く聴いた。B-Sを探すにはうってつけの曲だった。その結果,いろいろな合唱団のキャロルの祭典がコレクションになった。で,好きかというと,私はどうもBrittenの曲は不安感を内包しているようで,実は苦手である。ただ,今回,聴き直してみて,ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団が歌うなら良い,と思った。それほど,精神の揺れを起こさない聞き手を不安にさせない仕上がりである。いったい,サー・ウィルコックスは,どのような人物なんだろう? その後,合唱団は,レッジャー氏が引き継ぐ。音はソフト感が薄れ,リアルになっていく。私がコンサートで聴いた音に近い。心なしかトレブルの音量が増えたような気がする。聴き比べも面白い。(by Hetsuji)1999up  
LP 

1973
  "TYE/EUGE BONE, WESTERN WYNDE" (argo/ZRG740)/The choir of King's College, Cambridge/Directed by David Willcocks P.1973

Side One
EUGE BONE MASS:GLORIA-CREDO-SANCTUS-BENEDICTUS-AGNUS DEI
Side Two
WESTERN WYNDE MASS:GLORIA-CREDO-SANCTUS-BENEDICTUS-AGNUS DEI

キングスにコリスターとして在籍していた CHRISTPHER TYE のミサ曲2曲。曲のフレーズも覚えられないままに聴いてしまうが、この時代のミサ曲は、とにかく和声が美しい。最高音にスーッと移行する時のトレブルの声に、背筋がゾクッとする。単調なようでいて実際には起伏に富み、曲調が盛り上がった時の迫力は晴らしい。アカペラで誤魔化しのきかない分、完成度の高いキングスの演奏が光っている。EUGE BONE MASS は、後年レッジャー時代にもレコーディングしているが、ここでの録音は奇をてらわず、300年前もこのように歌っていたのだろうなと思われるような正統派のコーラスを披露している。(by Nao) 2001/10/21 up 
LP 

1973
   "HYMNS FOR ALL SEASONS" (EMI/CSD3739)CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE with The Philip Brass Ensemble * Ian Hare, organ
directed by DAVID WILLCOCKS (1973/8)

SIDE ONE
1.Processional:Come thou Redeemer       
2.Hark! the Herald Angels sing(Mendelssohn)       
3.As with gladness men of old(Kocher)       
4.Drop, drop slow tears(Gibbons)       
5.When I survey       
6.Ye choirs of new Jerusalem       
7.The head that once(Clark)       
8.Come down, O Love divine (V.Williams)       
9.Holy, holy, holy(Dykes)       
10.Praise to the Holiest(Howeis)

SIDE TWO
1.Sleepers wake(Nicolai)       
2.O come, all ye faithful       
3.Bethlehem of noblest cities       
4.Dear Lord and Father(Parry)       
5.O sacred head       
6.Jesus Christ is risen today       
7.Hail the day(Williams)       
8.Come, Holy Ghost(Tallis)       
9.O Praise ye the Lord(Parry)

ブラスとオルガン、それにコーラスが加わる讃美歌集だが、合唱と伴奏が効果的に響き合い、荘厳さを増長している。聴き馴染んだ曲なのに、その美しさは胸に迫るものがある。そして、この日本盤を手にして解説を読んだ時はウィルコックス氏の人となりを知った想いがした。本人の著で、賛美歌歌唱に変化をつける可能性を語っている部分にもワクワクしたが、教会音楽への情熱の深さに感動する。ウィルコックス氏はキングスに就任する前、ソールズベリー・ウースターのカシードラルで指揮をする傍らオケも振っていたそうだ。(ここから後は解説を引用。) しかし、教会音楽を愛するウィルコックス氏はこう語っている。『私はつねにカシードラル・ミュージックに余りにも興味を持っていたので専任のオーケストラ指揮者になりたいとは思わなかった。私はソールズベリーかウースターで生涯を送ったとしても悔いはなかったろう。私は両地でとてもしあわせだったから。』
こういう方に長年導かれてきたこと事態、キングスにとっても大変幸せな事だったに違いない。そして、そのキングスを聴くことができる私もまた、大きな幸せを手にしている。(by Nao) 2001/06/10 up
LP 

1973
  "Handel/Messiah" (EMI/SLS845)
King's College Choir, Cambridge / David Willcocks
(soprano solos sung by the boys of King's College Choir) 1973年6月録音

「この人数でメサイア?」と、キングスがこの大作に取り組んだ事には驚いた。が、ヘンデルの艶やかさを失う事なく歌いこなしており、キングスの名演奏のひとつだと思っている。ソプラノのソロ・パートをトレブルのコーラスにしたのも、いかにもイギリスのクワイアらしくて良い。半数を占めるコリスターがソプラノなので、バランスからすると若干低音部は弱い。高音パートが幅を利かせているが、これが結構好きなんですわ。繰り返し聴いたけど、実はコーラスとソプラノの部分を中心に抜粋して親しんでいる。(by Nao) 2001/08/05 up
 CD

July,1973
  ANTHEMS FROM KING'S(EMI/7243 5 85620 2 6)Recorded in the Chapel of King's College,Cambrdidge,10 and 11 July,1973/CHOIR OF KING'S COLLEGE,CAMBRIDGE/conducted by DAVID WILLCOCKS/Organ:James Lancelot

1.I was glad when they said unto me(Parry).....5:09  
2.Give us the wings of faith(Bullock).....2:36     
3.Let all mortal flesh keep silence(Bairstow).....3:11  
4.A prayer og King Henry VI(Ley).....1:34       
5.Evening Hymn(Gardiner).....5:29      
6.Vox Dicentis:Clama(Naylor).....8:04       
7.O how glorious(Harwood).....6:22       
8.Beati quorum via(Stanford).....3:10       
9.And I saw a new haeven(Bainton).....4:24      
10.Hail, gladdenning light(Wood).....3:12      
11.O gladsome light(Darke).....2:51      
12.My beloved spake(Hadley).....2:47       
13.Faire is the Heaven(Harris).....4:45

Solo Treble:Rory Philips(6)

Naoさんが紹介されている同題のLP(EMI/CSD3752)CHOIRをCD化したもの。私もCD化される前はレコードで聴いていたが、媒体は変わってもウィルコックス氏の醸し出す幽玄さと柔らかで美しい音色は依然として失われていない。そして抜群の緩急の付け具合によって、サビがものすごく活きている。全編が、力で押さず、情に訴えかけるウィルコックス氏らしさに満ち満ちた演奏である。私が初めて聴いた英国国教会のアンセムはこの録音であり、I was Gladをはじめこれら主要アンセムは今もってこの演奏のイメージが強い。部分的に強烈に気に入っているところも多く、羅列していくと、I was Glad で、オルガン間奏の後に「O feet shall stand~」とトレブル合唱がゆっくり上昇していくところとか、ふわ~っと浮くように始まる「O pray for the peace of Jerusalem~」のフレーズとか、いつ聴いても涙ものの美しさ。Evensongは、出だしは捉え様によっては音が割れているとも取れなくてもないが、一音一音が噛み締めるように歌われる「Sis praesul et custodia~」の部分がぐぐっとくる。Vox dicentisは、トレブルソロと続くトレブル合唱のハーモニーが(ほんの短いフレーズだけど)いい!O how glorious は、曲自体が明るいのと時にバッハっぽいので好きなのだが、それでもってウィルコックスさんは、がんがんと明るく歌う合間にはっとするほど緩やかに曲調を変えた部分を取り混ぜており、このメリハリ部分によって美しさ倍増。そしてBeati qourum viaの、ちっともキンキンさせずに創り出されるこの透明感はどうだ!And I saw a new heavenは、3分前後のサビの部分への持っていき方なんかがもうたまらない。  (by Emu) 2004/01/11 up 
 CD

1972
1971
  Handel MESSIAH  2枚組み (EMI CMS 7 63784 2)1971年7月27~29日、1972年7月8~9日録音 Choir of King's College,Cambridge Academy of St Martin-in-the Fields(director sir Neville Marriner) conducted by Sir David Willcocks

James Bowman(alto) ,Robert Tear(tenor),Benjamin Luxon(bass)Soprano solos sung by the boys of the choir

キングスのメサイア、輸入盤です。同じのでレコードがアップされていますね。メサイアはクライストチャーチがメインですが、こちらも時々聴きます。ソプラノパートが前面で響きまくっていて細くて高いイギリスのboys choirぶりが弦の渋い響きと一緒に堪能できます。ソプラノ・ソロがトレブルなのも嬉しいところ。ちなみにクレオベリーの録音もあったのですが、手放してしまいました。(by Emu) 2001/11/11 up 
 CD

1972
  J.S.BACH:CANTATA NO.147 / THREE MOTETS / SOLOISTS/KING'S COLLEGE CHOIR/ACADEMY OF ST MARTIN/WILLCOCKS(0777 7 64510 2 2)1972年録音。

CANTATA NO.147-"HERZ UND MUND UND TAT UND LEBEN"
1.Herz und Mund
2.Gebenedeiter Mund!
3.Schame dich, o Seele, nicht
4.Verstockung kamm Gewaltige verblenden
5.Bereite dir,Jesu
6.Wohl mir, dass ich Jesum habe
7.Hilf, Jesu, hilf
8.Der hochsten Allmacht Wunderhand
9.Ich will von Jesu Wundern singen
10.Jesus bleibet meine Freude
11."DER GEIST HILFT UNSRER SCHWACHHEIT AUF",BWV.226
12."FURCHTE DICH NICHT",BWV.228
13."LOBET DEN HERRN ALLE HEIDEN",BWV.230

楽器の音がうるさすぎるような気がする。トレブルが木管楽器になりすぎている。音の輪郭が雑で不鮮明なような気がする。その分,テンポと勢いと元気が良いので,聴く側の好みでもある。でも,こういう歌い方だったら,ドイツ語系の合唱団がしているので,何もキングスが歌わなくても良いのだが。J.S.Bachが取り上げられているし,普段,ドイツ系の合唱団を聞き慣れている人には違和感なく受け入れられるだろう。注文を一つ。割と,外部から,ソリストを連れてきて録音する機会の多い合唱団なので,作品を仕上げるために完璧を期すということだろうが,ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団を聴きたい私としては不満である。OB以外の,枠を拡げるなら,男声以外の外部ソリストなんて,聖歌隊にはいらない。(by Hetsuji)1999up 
LP 

1972
  "J・S・バッハ カンタータ第147番" (東芝EMI/EAC-30348)
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、アカデミー室内管弦楽団、ディヴィッド・ウィルコックス指揮、エリー・アメリンク(ソプラノ)、ジャネット・ベイカー(コントラルト)、イアン・パートリッジ(テノール)、ジョン・シャーリー=クワァーク(バス) 1972年5月録音

side 1
1.バッハ:カンタータ第147番"心と口と行いと生活をもって"BWV.147

side 2
1.バッハ:モテット"神はわれらの弱さを励ましたもう"BWV.226    
2.バッハ:モテット"恐れるな"BWV.228    
3.バッハ:モテット"異教徒らよ、主を讃えよ"BWV.230

コーラスに興味のない人でも知っている超有名なコラールの入った147番と、モテット6曲のうちの3曲が収められている。バッハは重厚な演奏が似合うかと思いきや、高音がスーッと伸びる軽い響きのキングス仕立ては私のお気に入りとなっている。購入当時、レーゲンスやクロイツで聴くこともできたのに、このLPを繰り返し聴いて歌詞を覚えてしまった。(意味は判らずとも) モテットは特に偶数番号が好きだし、ソロパートなしの合唱を聴けるのが好みに適っている。バッハを堪能するというよりはキングスを楽しんでいる向きの強い、私ならではの聴き方だろうか。スッキリと清楚に歌われているこの1枚、廉価盤だったので大勢の人が聴いたと思われるが、どのように映ったのだろう。(by Nao) 2001/06/17 up 

その名も「心と口と行いと生活をもって」のドキュメンタリーを見た後なので、第147番のメロディは自然に耳に入ってきた。悪くない。が第一印象。またもや完成度を狙ってかソリストは外部委託。バッハのアリアって「泣き」が入って来るので大人の声(ソプラノからバスまで)の感情に溢れた演奏は苦手です。淡々と歌ってくれると聴いていて疲れないのですが。正直言えば、外部委託しなくて済む選曲だけだったら良かったのですが、盤として作品にならないと判断したのかな。ソリストの声は割合クリアに採録されていますが、合唱はそれほどにも思えません。ですが、ソロの合間に聴く合唱は端正で清らかに涼しい。ソロに盤を割いたのがもったいなく感じるほどでした。音の色彩として、男声部の分量とか音の飛び出し具合で私は聖域と感じたり世俗と感じたりするようです。有名なコラールも麗しかったです。が、「神はわれらの弱さを励ましたもう」は腹筋運動的でイマイチ。もっとも曲がそんな感じなので仕方ないとは思いますが、人間っぽく聴こえました。Hetsuji的には、音も麗しいとは言いがたかったです。B面は合唱がメイン。ですが平凡にしか聴こえて来ません。何故に? 音だけ聴いたらキングスカレッジとは言い当てることができないかもです。平均的上手CHOIR止まりの演奏に聴こえます。別にこんなだったらキングスではなくても良いのでは? ヘタではないので辛口コメントは申し訳ないのですが。まあ良かったのは147番の6番目のコラールです。これを聴いている時だけは心が和ぎました。
思うに、カレッジクワイヤが大人の合唱団と同じ方向を目指したら魅力が失せると思うんですよね。なのにそちらを志向していているような気が・・・。なんとなく今まではサー・ウィルコックス氏LOVEで来ていたのですが、今月はちょっとその気持ちがグラグラし始めたところです。
 (by Hetsuji)2013/07/01 mon up
LP

1972 
  KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE
J.S.BACH
CANTATANO.147"HERZ UND MUND"
Three Motets (HQS 1254)

Elly Ameling, soprano
Janet Baker,  mezzo-soprano
Ian Partridge, tenor
John Shirley-Quirk, bass
Academy of St.Martin-in-the-Fields(Director:NwvilleMarriner)
conducted by David Willlcocks

SIDE ONE
CANTATANO.147"HERZ UND MUND UND THAT UND LEBEN"
part one
1.Chorus: Herz und Mund
2.Tenor recitative: Gebenedeiter mund
3.Alto aria: Schame dich, o Seele, nicht
4.Bass recitative: Verstockung kann Gewaltige verblenden
5.Soprano aria: Bereite dir, Jesu
6.Chorale: Woh mir, dass ich Jesum habe

part two
7.Tenor aria: Hilf, Jesu, hilf
8.Alto recitative: Der hochsten
9.Bass aria: Ich will von Jesu

SIDE TWO
10.Chorale: Jesus bleibet meine Freude

THREE MOTETS
1."DER GEIST HILFT UNSERE SCHWACHHEIT AUF" BWV.226
2."FURCHTE DICH NIGHT" BWV.228
3."LOBET DEN HERRN" BWV.230

本国EMI盤? 国内盤のところで、平凡とか書いていますけれど、合唱は麗しかったです。ソロもけなすほどではありませんでした。CDのところでの感想もキツイなあ。バッハって苦手、とずっと思ってきましたが、キングスの合唱で聴いて「良いかも」とかちょっと思ってしまいました。モテットはちょっともてっとしてるかも。曲に原因があるかもしれませんが、モテットよりはカンタータのコーラスとコラールの出来の方が良いような気がします。モテットの方はまとめきれていない感じ。(って素人がサーの音楽に対して言う?)(by Hetsuji) 2014/06/01 SUN UP
 CD

1972
1968
  BACH:MOTETTEN(EMI CDM 7 63237 2)録音1967&1970/Choir of King's College, Cambridge/Sir David Willcocks

Singt Dem Herrn Ein Neues Lied BWV225 
Der Geist Hift Unsrer Schwachheit BWV226 
Jesu,Meine Freude BWV227
Furchte Dich Nicht BWV228 
Komm,Jesu,Komm BWV229 
Lobet Den Herrn BWV230

キングスの「バッハ モテット集」輸入盤CDです。(by Emu) 2001/11/11 up 
 CD

P.1968
-1972
   J.S.BACH :JESU,JOY OF MAN'S DESIRING (HMV 5 72324 2) P.1968-1972

Choir of King's College, Cambridge
Sir David Willcocks,director

MOTETS
1.Singt Dem Herrn Ein Neues Lied BWV225
2.Der Geist Hift Unsrer Schwachheit BWV226

CHORALES AND CHORALE PRELUDES
3.Allein Gott In Der Hoh'sei Ehr(Chorale BWV104,Chorale prelude BWV711)
4.Herr Christ,Der Ein'ge Gottes-Sohn(Chorale BWV22,Chorale prelude BWV601)
5.Vom Himmel Hoch(Chorale BWV248,Chorale prelude BWV700)
6.Lobt Gott,Ihr Christen,Allzugleich(Chorale BWV151,Chorale prelude BWV609)
7.Der Tag,Der Ist So Freudenreich(Chorale BWV294,Chorale prelude BWV605)
8.Wir Christenleut'(Chorale BWV40,Chorale prelude BWV612)
9.Puer Natus In Bethlehem(Chorale BWV65,Chorale prelude BWV603)
10.CANTATA No.147(Herz und Mund und Tat und Leben)

68~72年頃に録音されたウィルコックス指揮キングスのバッハを集めたCD。複数の音源が元になっている。モテットBWV226とカンタータ147はCD『J.S.BACH:CANTATA NO.147/THREE MOTETS(0777 7 64510 22)』及びLP『J・S・バッハ カンタータ第147番(東芝EMI/EAC-30348)』に同じ。モテットBWV225はCD『BACH:MOTETTEN(EMI CDM 7 63237 2)』とLP『J.S.Bach:MOTETS (EMI/HQS1144)』に同じ。コラールとプレリュードの音源は不明。おそらく一枚ものレコードが存在するのだと思うが、現時点では未確認である。
キングスのバッハは重厚なドイツ系と異なり、線が細く高く透明に伸びていく「キングス流」で、皆さん既にお書きのように、聞く人によって好みが分かれるところ。私はというと、重力から解放されて天の高みに向かっていくようなこの録音のカンタータ147は、特に出だしのコーラスがとても気に入っている(ドイツ系を聴き慣れた後に久々に聞くと余りの高さにびっくりしてしまうが)。モテットはトレブルがキンキンとし過ぎだし浮いてしまっていて、これはHetsujiさんやNaoさんの意見と同じく、ちょっといただけない。「コラールとプレリュード」はオルガン伴奏の合唱曲(Chorale)とオルガン独奏曲(Chorale prelude)から成る。オルガン曲の方が主体で、これがピロピロと(※オルガンの擬音のつもり)メロディーを綴っていて結構美しい。ちなみにオルガンを演奏しているのはウィルコックス氏である。合唱はオルガン曲に押されて目立たず印象が薄いが、注意していると曲も演奏もそれなりにきれいだと思う。演奏は、少し抑えた「キングス流」。(by Emu) 2002/03/24 up
LP 

1971




 
ブリトゥン:キャロルの祭典 (東芝EMI/EAC-80383)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団,指揮:デイヴィッド・ウィルコックス,録音:1971年

SIDE 1
1. キャロルの祭典
SIDE 2
1. 聖チェチーリアへの賛歌
2. ミサ・ブレーヴィス

「キャロルの祭典」のマイ・ベストはウィルコックス氏のキングス盤。今回聞き直してみて、各シーンの情景描写さえ織り込んだ完成度に改めて惚れ惚れ。一糸乱れぬ掛け合い・曲のテンポ・間合い・メリハリ…どれを取っても一朝一夕に真似できるものではない。ソリストはか細いイメージながら芯のしっかりした歌い方で、合唱から突出する事無く溶け合っている。バリバリ上手いヴィブラート系ソリストなんかを持って来たら、ウィルコックス氏の創った余情ある優美な世界は崩れてしまう。理想的な組合せで歌声とハープが回遊していく至高の「キャロルの祭典」。声の波動が伝わってくるア・カペラの「聖チェチーリア~」、高音を多用している「ミサ・ブレヴィス」もキンキンしていないのでとても聞きやすい。声楽の分野しか聞いていないけど、ブリテンの透明な和音には心惹かれるものがある。
蛇足…ブリテンって、少年合唱にこだわって作曲したり、普通のプレップ・スクールの音楽にも係わったりと、そういう世界が好きな人だとは思っていた。が、テノール歌手のピーター・ピアーズが公然の伴侶だったそうな。    (by Nao) 2005/03/25(Friday)up 
LP 

1971 
  BENJAMIN BRITTEN
A CEREMONY OF CAROLS
MISSA BREVIS
HYMN TO ST.CECILIA, Op.27(EMI HQS 1285)

SIDE ONE
A CEREMONY OF CAROLS, Op.28
Soloists:James Clark, Julian Godlee
I.PROCESSION
II.WOLCUM YOLE!
III.THERE IS NO ROSE
IVa.THAT YOUGE CHILD
IVb.BALULALOW
V.AS DEW IN APRILLE
VI.THIS LITTLE BABE
VII.INTERLUDE (Harp Solo)
VIII.IN FREEZING WINTER NIGHT
IX.SPRING CAROL
X.DEO GRACIAS
XI.RECESSION

SIDE TWO

HYMN TO ST.CECILIA, Op.27
Treble Solo:Richard Cross

MISSA BREVIS IN D, Op.63
Soloists:Julian Brown, Christopher Anderson, Anthony Sacville, Rory Phillips, James Clark,
KYRIE
GLORIA
SANCTUS
BENEDICTUS
AGNUS DEI

音は下の(SERAPHIM S-60217)よりもクリアです。入場の音が近づいてくる感じも良いですね。BALULALOWのソロにはゾクゾクさせられます。(by Hetsuji) 2014/06/01 SUN UP
LP 

1971 
  BRITTEN
A CEREMONY OF CAROLS
KING'S COLLEGE CHOIR
WILLCOCKS (SERAPHIM S-60217)

SIDE ONE
A CEREMONY OF CAROLS, Op.28
Soloists:James Clark, Julian Godlee
I.PROCESSION
II.WOLCUM YOLE!
III.THERE IS NO ROSE
IVa.THAT YOUGE CHILD
IVb.BALULALOW
V.AS DEW IN APRILLE
VI.THIS LITTLE BABE
VII.INTERLUDE (Harp Solo)
VIII.IN FREEZING WINTER NIGHT
IX.SPRING CAROL
X.DEO GRACIAS
XI.RECESSION

SIDE TWO

HYMN TO ST.CECILIA, Op.27
Treble Solo:Richard Cross

MISSA BREVIS IN D, Op.63
Soloists:Julian Brown, Christopher Anderson, Anthony Sacville, Rory Phillips, James Clark,
KYRIE
GLORIA
SANCTUS
BENEDICTUS
AGNUS DEI

せっかく感想を書くのだから、何か1つくらい、注文を付けても良いかも、とか思うのですが、一切、ございません。
まったく素晴らしい演奏です。トレブルもソリストも、作品に似合っていて曲として完璧。ついでにアルバムカバーも3枚のうちでは一番好き。
BRITTEN の曲ってもしかして美しい(?)と錯覚させてくれるような出来栄えです。(基本、BRITTENは、旋律的に苦手・・・)(by Hetsuji) 2014/06/01 SUN UP
LP 

1971
  "パレストリーナ/教皇マルチェルスのミサ・ミサ・ヴレーヴィス"  (東芝EMI/EAC-70219) デイヴィッド・ウィルコックス指揮、ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、1971年6月録音

第1面
1.パレストリーナ/教皇マルチェルスのミサ
第2面
1.パレストリーナ/ミサ・ヴレーヴィス

キングスはパレストリーナの演奏を数多く残しているが、清純そのもののパレストリーナに相応しいという点で、これ以上のクワイアは存在しないかもしれない。パレストリーナの時代は、半音階や急激な音の移行が官能的とされ、単調な音階やリズムを良しとしていたよう。そんな制約がある中で作曲されたとは思えない、揺るぎない個性・類まれなる才能を感じる。キングスの一糸乱れぬハーモニーで綴られていくコーラスは実に濃密。ヒーリング・ミュージックになりそうなものだが、こんなにドキドキさせられては心穏やかに聴いていられない。LPの帯には「彫琢の限りをつくした、このあまりにも透明なハーモニー」との評が付いている。(by Nao) 2001/11/18 up 
LP

1971 
  Kings College Choir, Cambridge
David Willcocks
conducting
Palestrina:The <<Pope Marcellus>> Missa & Missa Brevis

SIDE ONE:
MISSA PAPAE MARCELLI
Kyrie-Gloria-Credo-Sanctus-Benedictus-Agnus Dei I -Agnus Dei II

SIDE TWO:
MISSA BREVIS
Kyrie-Gloria-Credo-Sanctus-Benedictus-Agnus Dei I -Agnus Dei II 

「彫琢」って単語が三省堂の辞典には無かった・・・。以下は、他のいかなる聖歌隊、いかなる少年合唱団の感想文との比較はすべからず。JUST KINGSのみのレベルでの、しかも当時の採録レベルを無視しての、超絶キビシイ感想になります。しかも演奏レベルの高さは前提にした上での感想です。
まずはトレブル。ppやffで、言葉が音の塊になってしまう。もっともっとシャープにお願いしたいところ。中音域は、冷たい清水レベル。ですが、すべてのパートで無理がかかる音域と音量に至って、水道水レベルまで声の温度が周囲の温度になじんでしまうのがイマイチです。
リード(最初に声を発するその音)が又、余りに人間的に聴こえてしまうのですよね。でも、これは、人間が歌っているのだから良いのかも。
David Willcocks氏、思ったよりも人間的というか、肉感的(まではいかないにしても)な音づくりをしていたのだなあ、と。その温もりを良しとする方々に、完璧演奏で愛されたのだろうなと感じました。(by Hetsuji) 2014/06/01 SUN UP
 LP

1971
  Palestrina(1525-1594)
Missa Papae Marcelli/Missa Brevis (HQS 1237)stereo
Choir of Kings College, Cambridge/David Willcocks

SIDE ONE:
MISSA PAPAE MARCELLI
Kyrie-Gloria-Credo-Sanctus-Benedictus-Agnus Dei I -Agnus Dei II

SIDE TWO:
MISSA BREVIS
Kyrie-Gloria-Credo-Sanctus-Benedictus-Agnus Dei I -Agnus Dei II

困ってしまった・・・。冬の間、寒さを凌ぐために、私は台所(とてもキッチンなんていう家ではない)でDENONの音聴箱でレコードを聴いているのですが、キングスのコーラスがこちらはちょっぴりフワンと夢心地の音。に、ケーブルで繋ぎCDプレーヤーのスピーカーで再生したら、夢心地がいきなり肉感的な音に変貌してしまった・・・のです。おおっ、人間が歌っている!的な・・・。
なので以後、「麗しい、ひたすら麗しい」的な感想は鳴りをひそめてしまいましたが、別の意味で完璧に美しい。と思いました。
ピアニストはピアノでヴァイオリニストはヴァイオリンで音楽を表現しますが、磨きぬいた声を楽器として音にする合唱隊員たちを楽器のように操り、あたかもオーケストラの如くの印象で音楽を紡ぎだす指揮者の力量が素晴らしすぎるのです。
加えて、素晴らしいのはパレストリーナのミサ曲も同じで、宗教曲というと、どちらかというと艶っぽいメロディラインも多く、ホントにコレ修道院で歌ってた???とか感じる曲もあるのですが、このパレストリーナに関しては「清浄さ」のみが心に残りました・・・。謙虚な曲想ですねぇ。パレストリーナさんは。ちゃんと、神さまを敬っておられます。
決して好きな「音質(声の色彩)」ばかりが聴こえてくるわけではないのですが、演奏力に文句のつけようがないのは確かです。今感じている音の好き嫌いなんて、フルートが好きかそれともオーボエか、くらいのレベルなんだろうな、と思いました。Naoさんの紹介文に共感しております。まことキングスは素晴らしい。  (by Hetsuji) 2014/03/01 SAT UP
LP

1971 
  Once in Royal David's City (CSD 3698)
CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE
conducted by DAVID WILLCOCKS
Organ:Ian Hare

SIDE ONE
1.Once in Royal David's City
2.Adam Lay Ybounden
3.The Truth From Above
4.How far is it to Bethlehem?
5.Parsonent Hodie
6.Myn Lyking
7.The Angels and the Shepherds
8.Of the Father's Heart Begotten
SIDE TWO
1.The Holly and the Ivy
2.Resonemus Laudibus
3.Gabriel's Message
4.The Shepherd's Cradle Song
5.Quem Patores Laudavere
6.Whence is that goodly
7.The Infant King
8.Sir Christemas
9.O Come, O Come, Emmanuel

17曲のキャロル集です。英語が地域限定なのか歴史的なのか、ちょっと格式ばっているような?
メジャーなキャロルと同じくらいに他では見かけないキャロルも選曲されています。もしかしたら、これぞ王道のキャロル集って感じなのでしょうか。私には初めての曲がたくさん在りました。(←単に忘れていただけ?)線の細いトレブルソリストくんと自信に満ちた男声諸君。これぞ実力者キングスの正統派キャロルかな? 結構地味で、上手ですが。
トレブル君たちのMAX声量で始まった2.Resonemus Laudibusで、雪におおわれた大聖堂の回廊が見えるような気がしました。これは街角でチャリティで歌うキャロルではなくて、聖堂の中で歌われるキャロルだと感じました。クリスマスの楽しさ優しさ晴れがましさではなくて、敬虔な祈りの内に歌われているように思います。(by Hetsuji) 2014/03/01 SAT UP
 CD

1971.7.26
  THE PSALMS OF DAVID volume 2(EMI  CDM 7 63101 2)Recored in the Chapel of King's College,1971.7.26/Choir of King's College, Cambridge/Sir David Willcocks(conductor and organ)

1.Psalm 126:When The Lord Turned Again       
2.Psalm 65:Thou,O God,Art Praised in Sion      
3.Psalm 66:O be Joiful In God,All Ye Lands      
4.Psalm 67:God Be Merciful Unto Us,And Bless Us   
5.Psalm 114:When Israel Came Out of Egypt     
6.Psalm 115:Not Unto Us ,O Lord       
7.Psalm 12:Help Me Lord       
8.Psalm 133:Behold,How Good And Joyful       
9.Psalm 134:Behold Now,Praise The Lord       
10.Psalm 81:Sing We Merrily Unto God       
11.Psalm 22:My God,My God,Look Upon Me      
12.Psalm 78:Hear My Law,O My People

ウィルコックス指揮によるダビデ詩編曲(Psalms of David)セレクション・全3枚の2枚目。Volume 1の3年後に録音されており、メンバーに変動があったせいなのかは分からないが、穏やかさ・柔らかさなど演奏の根幹は変わらないながらも、前作に比べてトレブルが大人びているというか、腰が据わったというか、やや力強さを増した気がする。Volume 1の紹介文の表現を踏まえるなら、「春」から「夏」へ変わったといったところだろうか。また、レコーディングが前作のトリニティカレッジに替わって残響の長いキングス・カレッジのチャペル内で行われており、トレブルがより高みに向かって響き、「祈り」をストレートに感じさせる。(by Emu) 2002/01/06 up 
LP

1971 
  Kings College Choir, Cambridge
sings THE PSALMS OF DAVID Volume II
David Willcocks 

SIDE ONE
1.Psalm 126:When The Lord Turned Again
2.Psalm 65:Thou,O God,Art Praised in Sion
Psalm 66:O be Joiful In God,All Ye Lands
Psalm 67:God Be Merciful Unto Us,And Bless Us
3.Psalm 114:When Israel Came Out of Egypt 
Psalm 115:Not Unto Us ,O Lord
4.Psalm 12:Help Me Lord
5.Psalm 133:Behold,How Good And Joyful

SIDE TWO
1.Psalm 81:Sing We Merrily Unto God
2.Psalm 22:My God,My God,Look Upon Me
3.Psalm 78:Hear My Law,O My People

日曜日ごとにサーヴィスを受ける、ってこんな感じなんだろうな。芸術ではないけれど、聖歌隊に合わせて歌うんだろうな。上手ではあるのだけれど、それ以上に、親近感を以て聴くであろう1枚。空気のように、聞き流すであろう1枚。イギリスは遠いなあ。 (by Hetsuji) 2014/06/01 SUN UP
LP 

1970
  HENRY PURCELL/Geistliche Musik am englischen Konigshof(TELEFUNKEN/SAWT9558-B)

James Bowman(Countertenor), Nigel Rogers(Tenor), Max van Egmond(Bass), KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE, Leitung:DAVID WILLCOCKS, LEONHARDT-CONSORT, Cembalo, Orgel und Leitung:GUSTAV LEONHARDT, 9/1970

Seite 1:
1.Rejoice in the Lord alway Z49
 主にあっていつも喜べ
2.Blow up the trumpet in Sion Z10
 シオンでラッパを吹き鳴らせ    
3.O God, Thou art my God Z35
 神よ、あなたはわたしの神    
4.Chaconne Z730

Seite 2:
1.O God, Thou hast cast us out Z36
 神よ、あなたはわれらを捨て    
2.My heart is inditing Z30
 わたしの心はうるわしい言葉であふれ    
3.Remember not, Lord, our offences Z50
 主よ、われらの咎を思うことなかれ

バッハのカンタータ全集で知られている「ダス・アルテ・ヴェルク・シリーズ」。あまり売れそうにないマイナーな内容のものをセッセとレコーディングしてくれていたが、その中の一枚。歴史的なオリジナル楽器を使用しているレオンハルト合奏団との演奏は、古楽の魅力を純粋に引き出している。柔らかなキングスのコーラスとの組み合わせは、当時の雰囲気を再現しているものと思われる。1面3番は、パーセルの中でも好きなヴァース・アンセムで、華やかに繰り返される"アレルヤ"のコーラスが美しい。クライスト・チャーチの爽快な演奏も魅力的だったが、リズムまでもが優しく奏でられるキングスのコーラスは、シリーズの意図に相応しい演奏となっている。(by Nao) 2002/07/21 up 

ダヴィデ詩編の直後に聴いたので世俗臭が・・・宗教曲なのに不思議なものです。男声部の声の裏声っぽい発声と明るさに原因があるかな? この盤でもダヴィデ詩編に続き、トレブルがキングスっぽくなく元気にf的合唱を聴かせてくれています。ここまで声が聴こえると(自分でもわがままなことは自覚しているけれど)キングスにしては声が出過ぎのような・・・スミマセン・・・。あぁあ、Blow up the trumpetのトレブルを石造りの聖堂で聴いてみたい・・・。発声の時の子音がキングス・・・だけど、トレブルが・・・この時代のトレブルメンバーをチェックしたいな~。それにしても完璧キングス。演奏が崩れる、ってことないんだな~この合唱団は、って思う。合唱になると凄すぎる。ソロなんていらない合唱だけで良い、なんて言わせる合唱団が世界中にいくつある? Where の繰り返しの音にゾクゾクッ。曲に関係なく一つ一つの音に神経を行き届かせて歌っているんだな~って感じる。だから伸ばすときの音が切ないまでに美しい。LEONHARDT-CONSORTの弦もその切なさ美しさを盛り立てている。
この盤で宗教を感じたのはB面1.O God, Thou hast cast us out Z36「神よ、あなたはわれらを捨て」。この曲が盤の中では一番好き。世俗臭が全く無く最後のアーメンまで清冽。短い曲だが、この曲は宗教曲的で、あたかも清らかな水に守られた「水晶球」のよう。それぞれの声部が時間差で重なって行きコーラスに厚みを加えていくところも、キングス的な聴かせどころ、泣かせどころ。ううう・・・。
そしてトレブルの高音トーンが目立つということは曲にひたむきな印象を与えることにも気が付いた。 (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP 

1970
  "BRITTEN/SAINT NICOLAS" (EMI/ASD2637)/ROBERT TEAR(TENOR), BRUCE RUSSELL(TREBLE), Solo pianists:Andrew Davis, Ian HareCambridge Girls' Choir, KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE, Academy of St. Martin-In-The-Fields(LEADER:Neville Marriner), conducted by DAVID WILLCOCKS, P.1970

SIDE ONE
1.Introduction          
2.The Birth of Nicolas         
3.Nicolas devotes himself to God         
4.He journeys to Palestine         
5.Nicolas comes to Myra and is chosen Bishop

SIDE TWO
1.Nicolas from Prison         
2.Nicolas and the Pickled Boys         
3.His Piety and Marvellous Works          
4.The Death of Nicolas

航海や子供の守護聖人で、サンタクロースのモデルにもなった聖ニコラスの生涯を描いたカンタータ。ピアノ2台・オケに、少年合唱・成人合唱が加わる。テノールとトレブルのソリストは、成人・少年の聖ニコラスらしい。宗教音楽の範疇なのだろうが、弾むような力強いメロディあり、心洗われるような美しいメロディありで、映画音楽のよう。タイトルと音楽から、ストーリーすら目に浮かんでくる。ストレートに感動させられ、巧みな構成からいろんな楽しみ方ができる。ピアノコンチェルトのごとくピアノが効果的に用いられ、きれいなオーケストレーションも魅力。全体を通じて、ブリテンってこんなにノーマルな曲を創る人だったっけ?と思うくらい、どのシーンの音楽も惹き込まれる。1面の5番はよく耳にする聖歌だが、オケにピアノ、デスカント付きで、シンバルもジャジャ~ンという豪華バージョン。コリスターだけで歌われるパート、1面の2番は「小さな煙突そうじ」の楽しいシーンを連想、2面の3番はドキドキするほど単唱のコーラスが美しい。キングスの高い声は聴き慣れているけど、きれいな少年声での低めの単一コーラスは、そこだけ聴いてもウットリさせられる。この曲をキングスを含む一流どころの共演陣で聴ける事を心より感謝したい。(by Nao) 2002/04/07 up 

ブリテンの作曲の特徴の1つに演奏者・団体の能力を考慮に入れ、大人にしろ子どもにしろプロでなくても演奏に参加できるような工夫があるそうです。聖ニコラスはその好例なそうですが、某カレッジの創立記念?のための委嘱作品で初演もそのカレッジでした。台本がEric Crozier。構成は、1序奏、2ニコラスの誕生、3ニコラス、神に身を捧げる、4パレスチナへの旅立ち、5大僧正に任ぜられる、6獄中のニコラス、7ニコラスと塩漬けにされた少年たち、8ニコラスの敬虔な行い、9ニコラスの死
 並んだテーマだけ見ると、サンタクロースのモデルにもなった聖人の曲に、なんで「獄中」とか「塩漬けにされた少年たち」とかグロテスクな訳?とか感じましたが、簡単に言うと、ニコラスは幼い時から良い行いをし、教会に従事し、天使のお告げで大僧正になり(され)、迫害され幽閉されその後復職し、…長年の善行が検証され?…とニコラスの誕生から死までを描いています。彼にはいくつもの奇跡のエピソードがあるのですが、塩漬け少年はその中の一つで、飢饉の年に、肉屋の夫婦は一夜の宿を求めた3人の子供を殺し、樽の中に放り込み塩漬けにしたが、7年後、聖ニコラスが通りがかり、肉屋に入って店の奥にあった塩漬けの樽に指を三本のせると、 中から三人の子供たちは、まるで今まで眠っていたかのように、大アクビを しながら出てきた。というものです。
 さてこの演奏は、完璧、普通に上手です。が、面白くないっ。何故って、キングスっぽくないですから。これ、キングスの音(精神)じゃないです。
 元々がカレッジからの委嘱作品であることを思えば、キングスだけで演奏できたと思うんですよね。でも、いろいろ参加しているのは雑多なイメージ、聖ニコラウスをにぎにぎしくしかも世間レベルで完成度も高くお祝いするイメージを作りたかったのかな、と思います。孤高、とか芸術ではなくて実に人間臭い下卑たデキで、そこが良いのかもしれませんが、私はそんなに何度も聴きたいとは思いませんでした。 (by Hetsuji)2013/07/01 mon up
LP

P.1970 
  CHRISTMAS JUBILEE (JL 41047)

SIDE ONE
1.HARK! THE HERALD ANGELS SING
2.THE FIRST NOWELL
3.WHILE SHEPHERDS WATCHED
4.I SAW THREE SHIPS
5.DING, DONG, MERRILY ON HIGH
6.KING JESUS HATH A GARDEN
7.IN DULCI JUBILO
8.UNTO US IS BORN A SON
SIDE TWO
1.O COME ALL YE FAITHFUL
2.AWAY IN A MANGER
3.O LITTLE TOWN OF BETHLEHEM
4.THE HOLLY AND THE IVY
5.GOD REST YE MERRY, GENTLEMEN
6.SEE AMID THE WINTER'S SNOW
7.PAST THREE O'CLOCK

 始めの合唱が男女の混声に聴こえてしまいました。なんというかにぎにぎしいというか・・・。アルバムカバーの写真のイメージ通りの音でした。が、素人が歌えるはずもない。
 キングスって地味だなあ。選曲が選曲だから仕方ないのかもしれないですが。ですが、地味ではあるものの、オルガン伴奏の合唱が、錯覚でオーケストラ付の合唱に聴こえてしまうのですよ。凄すぎる。どうしたら、ここまで完璧に歌えるのでしょう? 少しくらいほころびがあっても良いのでは? 少年合唱の定番クリスマス・キャロル集。可愛くはありませんが、神聖とも違うような気もしますが、このキングスカレッジは、どこか土俵の違う手の届かない崇高な合唱隊という気がします。ソロとかは並みっぽいですが こと合唱においては憧れますね。(by Hetsuji) 2014/02/01 SAT UP
 CD

1970
1967.12
  ウィルコックス フォーレ レクイエム (EMI CLASSICS TOCE-4120) 

フォーレ
レクイエム 作品48
1.入祭唱とキリエ
2.奉献唱
3.サンクトゥス
4.ピエ・イエズ
5.アニュス・ディ
6.リベラ・メ
7.イン・パラディズム
8.パヴァーヌ 作品50

パレストリーナ
教皇マルチェルスのミサ
9.キリエ
10.グローリア
11.クレド
12.サンクトゥス
13.ベネディクトゥス
14.アニュス・ディI
15.アニュス・ディII

CDの収録時間はスゴイ。これは別のLPで出ていた2枚を1枚にまとめたものです。
それとCDよりはレコード派ですが、傷のない音源と、ふわんとやさしい音(言葉を変えると音の輪郭が細いペンで書いたようにはクッキリハッキリせず、芯にワックスを多く含んだ色鉛筆のように音が滲むのです)で、聴く良さも感じているところです。私には、ウィルコックス時代のレコードの音は、絶対にレコードで!とこだわりたいほどの音では無いので、というよりも、レコードと比較してですが、不思議と、「合唱」が伝わってくるように思います。それから、レコードでは感じたテノール等の、肉感的な印象が割合、抑制されて聴きやすくなったようでした。
録音年月に2~3年の隔たりがあるレコードを1枚のCDに収録したことと作曲者の違いもあるが、印象がガラッと変わる。ささやかに装飾を施した華やかさから、装飾をそぎ落とした堅固さに。ですが、サー・ウィルコックスの紡ぎ出す音は、人肌的に温かい気がします。上手で、どこか内省的な合唱でバンバン聴き手に向かってくる合唱を好む方には、この合唱団の奥ゆかしさに驚かれることでしょう。オーケストラ付のフォーレよりも合唱のみのパレストリーナの方が、よりこの合唱団の個性を感じると思います。 (by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
LP

1974 

1967.12
   フォーレ
レクイエム 作品48
パヴァーヌ 作品50 (SERAPHIM EAC-30030 STEREO)

ディヴィッド・ウィルコックス指揮
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団
ジョン・キャロル・ケイス(バリトン)
ロバート・チルコット(ボーイ・ソプラノ)
ジョン・ウェルズ(オルガン)

第1面
レクイエム作品48
1.入祭唱(入祭文)とあわれみの讃歌(主よ憐れみ給え)
 イントゥロイトとキリエ (INTROIT et KYRIE)
2.奉納唱(奉献文)オファトリ(OFFERTORY)
3.感謝の讃歌(聖なるかな)サンクトゥス(SANCTUS)
4.やさしいイエズスよ(慈悲深きイエズスよ)(PIE JESU)

第2面
5.平和の讃歌(神の子羊)アニュス・ディ(AGNUS DEI)
6.赦禱文 リベラ・メ(LIBERA ME)
7.楽園歌(天国に)イン・パラディズム (IN PARADISUM)
8.パヴァ-ヌ作品50

録音年を盤を出した年と勘違いしていたため、1年ぶりのフォーレとなりました。
で、感じ方も、そのときどきで違うという、そこは批評ではなくて感想ですから、今回は、アニュス・ディの拡がり感がすごく気持ちに響きました。相変わらず抑えた感じのトレブルにも共感したりして・・・。
もちろん、オーケストラのプロ感あってのことでもあります。少年合唱というと、バックのオーケストラがイマイチだったりしますから。
正直、ソロよりも合唱に迫力と潔さ清らかさがあるように思いました。
宗教曲のソリストにヴィブラートは、不要かも。 にしても、フォーレはどこか哀しく美しい。 (by Hetsuji) 2014/07/01 TUE UP
LP    FAURE : REQUIEM & PAVANE (SERAPHIM S-60096)

Choir of King's College,Cambridge. David Willcocks cond.Robert Chilcott (Treble)

SIDE ONE
1 INTROIT AND KYRIE
2 OFFERTORY
3 SANCTUS
4 PIE JESU
SIDE TWO
1 AGNUS DEI
2 LIBERA ME
3 IN PARADISUM
4 Pavane,Op.50

barirone solo の John Carol Case が聖歌隊員だとするとこれは自前の演奏です。トリニティカレッジでの録音になりますが、オーケストラの弦の音も素晴らしいです。
フォーレのレクイエムは甘美ですが、ここでのキングスの演奏は、男声部がちょこっとだけ庶民的かも。正直、歌いすぎかも。メロディラインがそう聴こえさせるのかもしれません。比して、トレブルは、音が出てきません。歌い手と聴き手の間に透明なバリアがあってその障害物を乗り越えて幽かに音が届く、感じです。その音の不明瞭さが、幽玄に優美に思えるのですから、個人(Hetsuji)の好みなんていい加減なものだと思います。
Robert Chilcott (Treble)のPIE JESUですが、このトレブル君、録音でご活躍でしたが、昔、他盤で出会った頃から、華々しい印象はありませんでした。この盤でもスッキリしないうちに終わってしまいます。たぶん、モヤッと具合が良かったんだろうと最近思います。あくまでも聖歌隊員のソロでありレクイエムですから。 LIBERA MEを男声ソロで歌曲のごとく朗々と歌われて、なんだかな~あまりに世俗臭プンプン
でしょうと感じた感覚が、私の場合、宗教曲系にはあるんだろうと思います。その手の旋律が割合多いと思うので、だからこそ、歌い方がポイントなんだと思います。 (by Hetsuji)2013/07/01 mon up 
CD

1969 
  PURCELL:ANTHEMS(TELDEC/2292-43548-2)Recorded at Bennebroek,Holland,June-July 1969/King's College Choir,Cambridge,Sir David Willcocks/Leonhard Consort/GUSTAV LEONHARDT

1.Rejoice in the Lord alway.....8:51       
2.Blow up the trumpet in Sion.....7:41       
3.O God,thou art my God.....4:11
4.Chacony in G minor.....5:02       
5.O God,thou hast cast us out.....4:27       
6.My heart is inditing.....16:37       
7.Remember not,Lord,our offences.....3:02

James Bowman(Countertenor), Nigel Rogers(Tenor), Max van Egmond(Bass)

レコード「HENRY PURCELL/Geistliche Musik am englischen Konigshof(TELEFUNKEN/SAWT9558-B)」と同じもの。なぜか分からないが、ついこの間まで合唱の指揮者はレジャーさんだと思い込んでいた。トレブルがクリアに伸びていくせいだろうか。このアルバムに収められている曲はパーセルが21歳前後の時に書いたものだそうで、必ずしも伴奏と合唱のバランスが取れた円熟の作品とはいかないが(と解説は言っている。そりゃそうだ。)、パーセルらしい明るさと伸びやかさがよく出ている。だいたいからしてイギリス系に親しんでいるものには、耳慣れた作品ばかり。ちなみに「O God thou art my God」は賛美歌「Christ Is Made The Sure Foundation」の原曲。最後のアレルヤが美しい。息の揃った古楽器演奏にキングスの晴れやかな合唱がよく映える。    (by Emu) 2004/01/11 up  
LP

1969 
  KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIGE sings THE PSALMS OF DAVID (EMI CSD 3656)
DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE
1.Psalm122:I was glad (Woodward)
2.(a)Psalm 42:Like as the hart (Turle)
 (b)Psalm 43:Give sentence with me (Turle)
3.Psalm104:Praise the Lord, O my soul (Crotch and Longhurst)
4.Psalm 61:Hear my crying, O God (S.Wesley)
5.Psalm 24:The Earth is the Lord's (Barnby)
6.Psalm121:I will lift up mine eyes (Walford Davies)
SIDE TWO
1.Psalm 23:The Lord is my shepherd (Goss)
2.Psalm 46:God is our hope and strength (Descant from Martin Luther)
3.Psalm 84:O how amiable (Parry)
4.Psalm 15:Lord who shall dwell (Goss)
5.Psalm137:By the waters of Babylon (Garrett)
6.30th Evening
(a)Psalm 147:O praise the Lord (Stanford)
(b)Psalm 148:O praise the Lord of Heaven (WWalmisley)
(c)Psalm 149:O sing unto the Lord (Hanforth)
(d)Psalm 150:O praise God in His Holiness (Goodenough)

 コーラスの完全性というか完璧性を求めらるこのようなタイプの曲集は、個の声を均したキングズカレッジのもっとも得意とするところだと思う。あたかも1人の個性が歌っているかのような合唱は見事としか言いようがない。単に半音階の動きに過ぎないところがアクセントになって、ものすごーくものすごーく美しい。Psalm121のB-Sソリストくんも普通に無個性で、無個性に徹しきっているところが曲の個性を引き立てる。この表現力があるから、CHOIRファンは、キングズカレッジから離れられないわけだ。
 この盤のキングスのトレブルたちは珍しくトーンが高く、いつもの男声部にその音がコーティングされるので、王者キングスに対して失礼な表現になるかもしれないが、実に”愛らしい”演奏に聴こえる。今までキングスを聴いて”愛らしい”などと感じたことは無かったのだが。トレブルにソリスト系的声の持ち主(異端者)が存在したのだろう。合唱がひらすらに美しく神々しい。キングスカレッジにはもしからしたらソロ旋律はいらないのかも。合唱そのものが命だから。又、今回いつもよりトーン高めに聴こえるトレブルの存在が全体の音の厚みを増す働きをし、今までになくトレブルパートを活かすような編曲になっていると感じた。
 それにしても、キングスカレッジの、というよりもこの盤のすごいところはその選曲にある。曲名は知っていてもいざ聴き始めると知らない曲。そう、作曲者選択に技あり、なのだ。よそのCHOIRで頻繁に聴くのとは違う作曲者を取り上げて演奏している。音楽とキングスカレッジの奥深さをまざまざと知らされる1枚、でもあるのでした・・・。キングスLOVE。 (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP 

1969 
  Vaughan Williams
Mass in G Minor / Five Mystical Songs
Motet: O clap your hands (EMI ASD 2458)

DAVID WILLCOCKS

Side 1 FIVE MYSTICAL SONGS
John Shirley-Quirk, baritone
1.Rise, heart (Easter)
2.I got me flowers
3.Love bade me welcome
4.The Call
5.Antiphon
6.Motet: O clap your hands
Side 2 MASS IN G MINOR
Soloists: JOHN EATON, treble; NIGEL PERRIN, alto; ROBIN DOVETON, tenor; DAVID VAN ASCH, bass
1.Kyrie
2.Gloria
3.Credo
4.Sanctus-Osanna I -Benedictus-Osanna II
5.Agnus Dei

 このカバー写真はなんとなく好きです。歴史と伝統を感じさせてくれる石と雲の色でもあります。
 Vaughan Williamsは初めて聴きました。(一応)。FIVE MYSTICAL SONGSはテノールが主旋律で合唱が添え物だったり、なかったり。ですが、Easterで主旋律を追う合唱が涼しい系の声質できれいでした。後の方になると合唱もどこか女声が混じっているような音に変形していましたが。FIVE MYSTICAL SONGSもスーパーソリストが出たときにもう一度、録り直ししてほしいと思います。隊員に歌えない旋律ではないと思うので。作曲者氏、クラシックしていないな~と思って聴いていたら新しい時代のお方だったんですね。コトバもそんなに古くないですし。
 O clap your handsはこちらも初めて聴きましたが(いつもは他の作曲者さんので聴いている)これはこれで賑々しくて良いかも、と思いました。その分、合唱はナニですが。
  MASS IN G MINORは合唱隊オンリーの演奏で、こっちが本命というか本領発揮の方です。静かにきれいに始まったキリエですが、トレブルソロが始まったあたりから曲のイメージがねじれ始めて、歪んだドームの天井へ気持ちを持っていかれそうになりました。不思議な曲であります。
 宗教曲ですがそれを感じさせません。ソリストくんも頑張っています。合唱(演奏)については細かいほころびが無いとは言えませんが、ほぼ良し。全てのパートでアーメンが重なる時の効果で、不思議な感覚を味わいました。曲の空間設計がすごいと思います。俗的に感じはしましたが。いろいろな作曲家の曲を聴いてみるのもアリですね。 (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP 

1969
  "CAROLS FROM KING'S" (EMI/CSD3661)/THE CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE/conducted by DAVID WILLCOCKS, Stephen Varcoe(Baritone), John Wells(Organ)/Recorded on 28th & 29th July 1969

SIDE ONE
1.On Christmas night         
2.And all the morning         
3.Tomorrow shall be my dancing day        
4.Three Kings        
5.Cherry Tree Carol         
6.All my heart this night rejoices         
7.Silent Night        
8.Hail, blessed Virgin Mary        
9.It came upon the midnight clear

SIDE TWO
1.Ding dong! merrily         
2.I saw a maiden        
3.In the bleak midwinter         
4.Mary walked through a wood of thorn(treble solo:James Ottaway)        
5.The Lord at first        
6.A Child is born in Bethlehem         
7.A babe is born I wys        
8.Psallite unigenito        
9.While shepherds watched

今はあまり聴けなくなった曲も含まれている。何気なく聴いてしまうが、argo盤と異なるアレンジで聴ける曲もあって楽しい。両面の最後の曲にウィルコックス氏のデスカントが入ってくるが、デスカントが突出する事なく、しっくり溶け込んでいる。全体的にソフトな雰囲気にまとまっており、これがあのキンキラキンのバッハを歌っていたのと同じ頃のキングス?と思ってしまう。やはり、このジャンルは彼らの十八番というところかな。それにしても、同じようなクリスマス・キャロルをよくぞ何回もレコーディングしたものだ。それだけ、一目置かれている特別な存在であったのだろう。(by Nao) 2001/12/23 up 

クククク・・・カワユイ・・・。だけどお上品。だけど実力バッチリで高品質芸術品。そう、芸術品!そして惜しみなく声をだしているトレブル集団の面目躍如。合唱隊としても余裕綽々の録音になった模様。普通に上手なのと、手には届かない出来との差は紙一重かもしれないが、この紙一重の差の大きさを感じさせる演奏と言える。他の団体ではこうは表現できないだろうと思う。Three Kingsのソロがすてき。合唱もすてき。曲のアレンジにも技ありで、キングス合唱の魅力をいかんなく発揮している盤。相変わらず合唱では、伸びる音がきれいすぎる。残響も超幻想的。Cherry Tree Caroは、夢の中で聴いているような合唱だった。(コンサートに行きたいな~という気持ちがつのると数年に一度夢の中で合唱を聴くのですが、この曲の響きが夢の中で聴く音に似ていた)
「格の違う合唱団」ってあるんだな、と考えさせられる演奏がここにある。クリスマスにこの盤を聴いたら・・・もったいなさすぎるかも・・・神さま、ごめんなさい。
この盤は「作品としての質にこだわった芸術品」なので神さまへの捧げものとはちょっと違う。オールシーズンに聴くことができるキャロルかと。 (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
 LP

1969
1968
1967
1966
1965
  THE SOUND OF KING'S (EMI SEOM 5 1E 061 04373 Y)
KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE Conductor:DAVID WILLCOCKS  

SIDE ONE
1.Trad. On Christmas Night (P.1969)
2.SWEELINCK:Hodie Christmas natusest (P.1965)
3.HANDEL:Dixit Dominus (Psalm 109) (P.1966)
4.POSTON:Jesus Christ the Apple Tree (P.1966)
5.M.A.CHARPENTER:Messe de Minuit-Kyrie (P.1967)
6.BYRD:Haec dies (P.1963)

SIDE TWO
1.FAURE:Requiem,Op.48-Agnus Dei (P.1968)
2.PARRY:The Psalms of David-No.84 O how amiable (P.1969)
3.HANDEL:Messiah-No.12 For unto us a Child is born with Academy of St.Martin-in-the-Fields (P.1969)
4.VAUGHAN WILLIAMS:Five Mystical Songs-No.5 Antiphon:Let all the World (P.1969)
5.HAYDN:Missa in tempore belli('Paukenmesse')-Credo excerpts (P.1967)
6.J.S.BACH:In dulti Jubilo, BWV.729 (P.1968)

 各LP作品からの抜粋だが、全体として異常に完成度は高い。1曲1曲の演奏力に余裕があり、格調高い芸術的な仕上がりになっている。私自身が何故にウィルコックス・ラヴなのか、この盤を聴いて理解した。原因は音そのものにある。訓練され切っていて、音は音でしかないところが良い。トレブルですら、個々の合唱隊員の声の個性が見事に姿を消し、指揮者の元に一糸乱れぬ音として結集しているのが見事すぎる。
 曲によって入る管弦楽やオルガンも晴れやかで自信に満ち、これはもう、King's College Choir as No.1 が演奏から聴こえてくる。 (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
LP 

1968
   "J.S.Bach*MOTETS" (EMI/HQS1144)KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE, Conductor:DAVID WILLCOCKS, 1968/6

SIDE ONE
1.Singet gem Herrn ein neues Lied(BWV.225)      2.Komm, Jesu, komm(BWV.229)

SIDE TWO
1.Jesu, meine Freude(BWV.227)

偶数番号のモテットの4年前にレコーディングされた、奇数番号3曲が収められている。偶数番号が好きな仕上がりだったのでこれも期待して針を落としたが、高音がかなり強めに響いてくる。正確無比なバッハだけど、出だしから高音が続くモテットが続くので、ちょっと厳しかった~。この後再度バッハに取り組んだ事が「キングスのバッハなんて…」と言わせない挽回のチャンスになったのではないかと思いながら聴いた次第。(by Nao) 2001/06/24 up

長いファン生活の間、ここまでヒドイ演奏を聴いたことが無い。って程に最悪な演奏だった。WILLCOCKS氏の演奏でときに出会うトレブルの音の汚さ高い音の出にくさの悪い典型がこの盤に現れている。形だけは曲の体裁を取っているけれど、旋律の動きがどのパートも腹筋運動の真似であって腹筋運動にすらなっていない。キングズってここまでひどかった?って思った。最低最悪のBWV225。ヒステリックで濁り切った音は聴きたくない。曲を曲として表現しきれていないキングズを初めて聴いた気がした。聴くに堪えない苦痛の3曲。何故にこの録音を残したのか? (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP 

1968 
  George Frideric Handel
ODE FOR ST.CECILIA'S DAY (DECCA SA 9)

Sir David Willcocks

April cantelo (Soprano)
Ian Partridge (Tenor)

Side 1
1.Overture : Larghetto e staccato
2.Recit, Tenor
3.Chorus
4.Aria, Soprano
5.Aria, Tenor & Chorus
Side 2
1.March
2.Aria, Soprano
3.Aria, Tenor
4.Aria, Soprano
5.Aria, Soprano
6.Recit, Tenor
7.Solo, Soprano & Chorus

 繊細で麗しい曲なんですね。でも出来たら弦がきゃんきゃん言わないでほしい。(再現装置=私のプレーヤが悪すぎるのかも)とても優雅な旋律が続きます。
 羽のように軽いテノールでした。表現過多ではなくてこれも良いかも、と。そして、コーラスは涼風のごとくに爽やかで、良い気分。
・・・なのに、ソプラノアリアでじっとりじめじめ雨季に入ってしまう。残念です。
 聖セシリアは音楽の守護神さま、とか。なるほど、コーラスにも気合が入りますね。
 Hetsuji的には、ソプラノはもっと湿度が落ちるボーイソプラノを起用し、テノールはボーイアルトに変換し、コーラスはこのときのキングスで、と行きたいところです。大人のプロに歌わせるには勿体ないほどにきれいな曲ですから。内容的にも毎日訓練を積んでいる聖歌隊に心から歌えると思うのです。・・・それにしても、女声って、どうしてこうも重くしか歌えないのでしょう。私はソプラノアリアのパートを脳内変換してテルツのソリストに置き換えて聴いていました。
 (PURCELLにも同じ主題の曲(?)があり、SIMON WOOLFくんがソプラノソリストを務めているのですが、ソロはこちらの曲の方が格段に多いので、こっちだったら良かったのにな~と。)
 大目的のキングスのコーラスは、弦や管とも気持ちよく溶け合って、最後まで爽やかに(誇り高く)歌い上げたのでマルなのでした。全てのソロ部分を合唱に代えて聴きたかったです。曲そのものもこのときのキングズも好き。 (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
 CD

1968
  THE PSALMS OF DAVID volume.1(EMI CDM 7 63100 2) Recorded in the Chapel of Trinity College,1968.7/29~8/1
Choir of King's College, Cambridge/Sir David Willcocks(conductor and organ)

1.Psalm 122:I Was Glad(Woodward)       2.Psalm 42:Like As The Hart,Psalm 43:Give Sentence With Me(turle)       
3.Psalm 104:Praise The Lord, O My Soul(Crotch and Longhurst)       
4.Psalm 61:Hear My Crying,O God(Samuel Wesley)  
5.Psalm 24:The Earth Is The Lord's(Barnby)     
6.Psalm 121:I Will Lift Up Mine Eyes(Walford Davies) 
7.Psalm 23:The Lord Is My Shepherd(Goss)      
8.Psalm 46:God Is Our Hope And Strength(from Martin Luther)       
9.Psalm 84:O How Amiable(Parry)       
10.Psalm 15:Lord Who Shall Dwell(Goss)       
11.Psalm 137:By The Waters Of Babylon(Garrett)   
12.Psalm 147:O Prasie The Lord(Stanford)      
13.Psalm 148:O Prasie The Lord Of Heaven(Walmisley)
14.Psalm 149:O Sing Unto The Lord(Hanforth)    
15.Psalm 150:O Praise God In His Holiness(Goodenenough)

ウィルコックス指揮による英国国教会のダビデ詩編曲(Psalms of David)セレクション・全3枚の1枚目。Psalmsは穏やかだが小細工の入る余地のないシンプルな旋律なだけに、ウィルコックス指揮によるキングスのカラーを実感する。高音やフレーズの始まりで声を張り上げることは一切なく、確かな芯の強さを持ちながらも柔らかく優しく歌い綴り、祈りの曲であるのにも関わらず叙情性、さらには郷愁さえ感じる。例えるなら、少し物悲しさを含んだ穏やかな春の夕暮れ…そんな雰囲気の漂う一枚である。(by Emu) 2002/01/06 up 
LP

1967 
  Marc-Antoine Charpentier MIDNIGHT MASS FOR CHRISTMAS EVE Purcell TE DEUM (EMI Angel S-36528)
DAVID WILLCOCKS

James Bowman:Alto
April cantelo:Soprano
Helen Gelmar:Soprano
Christopher Keyte:Bass
Ian Partridge:Tenor

Side 1
MESSE DE MINUIT
Kyrie
Gloria
Credo
Side 2
Offertory
Sanctus
Agnus Dei
TE DEUM

 キリエの出だしがトレブルです。・・・麗し・・・。その後、合唱からソロに移って行くのですが、合唱部分よりもソロの旋律の方が聴いていて美を感じるのですよね。アルトは許せるとして、ソプラノソロはトレブル隊員の声で聴きたかったです。ソロ部分はそんなに辛くない音域だと思うので。むしろ合唱部分の方が大変っぽくて粗雑に聴こえました。オーケストラと一緒だと逃げている=手抜きしている演奏に聴こえてしまいます。(←あ。キングズに対しては常に期待値と基準値が高いのでキビシイ書き方を再び、してしまいました。)合唱だけだとあれだけ完成度が高いのに不思議です。え~い、不平不満の全ての原因は雌鶏ソプラノにあります。少年合唱ファンの誰が雌鶏ソプラノを聴きたいと思うでしょうか。清楚な感じの曲なのに勿体ないです。外部ソリストに委託するとしてもボーイソプラノにお願いしたかったです。イギリスはYoung Chorister of the Yearのお国柄なのですから。
 TE DEUMは低いパートから順に声を出していく技が今回もステキです。最後に重ねるソプラノが清々しい。曲は良いのですが、どうしても外部ソリストが出てくると聴いているモチベーションが低下してしまいますね。困ったものだ。せめて最後のTE DEUMくらいは合唱隊員だけでカッコよく決めてほしかったです。(と、別コマで書いたセリフを繰り返す←本音ですもん)    (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP

1967  
HAYDN Mass in Time of War (EMI Angel 36417) 
DAVID WILLCOCKS

Heather Harper
Pamela Bowman
Alexander Young
John Shirley-Quirk

Side One
Kyrie
Gloria
Credo
Side Two
Sanctus
Benedictus
Agnus Dei
MOTET:INSANAE ET VANAE CURAE

曲名の「戦時のミサ(太鼓ミサ)」の由来は、この作品が作曲された1796年当時、オーストリア領であった北イタリア各地にナポレオン軍の侵略が展開されていてハイドンが自筆原稿に「戦時のミサ」とサインしたことによるそうです。別名太鼓ミサと呼ばれるのはAgnus Deiにティンパニ独奏があり戦いへの恐怖と平和への願いが表現されているからなそうです。(私はそうは感じなかったのでニブイんですかね)
 外部委託すると、どうしてもソリスト中心になってしまって、合唱隊の印象は薄いです。トレブルの音がスッキリさわやかなのに活躍の場がなくてとても残念です。気持ちが完全に不燃焼。外部から女声その他の歌手が入った時点でキングズの音ではなくなるって指揮者は思わないんですかね。
せめてMOTET:INSANAE ET VANAE CURAEだけでもキングズカレッジ隊員だけの合唱でカッコよく決めてほしかったんですが。   (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
 LP 

1967 
  "VIVALDI/Gloria, PERGOLESI/Magnificat" (argo/ZRG505)

Elizabeth Vaughan(soprano),
Janet Baker(contralto),
Ian Partridge(tenor),
Christopher Keyte(bass),
The Choir of King's College, Cambridge,
Academy of St. Martin-in-the-Fields, leader Neville Marriner,
directed by DAVID WILLCOCKS, 1/1967

ヴィヴァルディの「グロリア」はレーゲンスでよく聴いた曲だが、キングスが歌うと軽快さが増して聴こえる。ラテン語の発音もドイツ語圏とは少々異なり、キングス仕立てのヴィヴァルディになっている。上品な演奏のセント・マーティン・イン・ザ・フィールドとの相性も良い。でも、ソロパートもキングスのコーラスで通してもらう方が理想だったな。ペルゴレージの方は真っ先に「スタバト・マーテル」が思い浮かぶが、「マニフィカト」もスッと心に溶け込んでくる気持ちの良い曲だ。作曲家を知らずに聴いたら、気に掛かって調べたくなるだろう。チャペルの残響が心地良い、イタリア・バロックの明るい曲は、やはりキングスに似つかわしかった。(by Nao) 2002/07/21 up  

 「グロリア」はステキでした。言葉の意味に似あったスピード感のある明るい曲で。でも、当時の録音技術なのか、どこか音の輪郭がぼやけて聴こえてしまうのが残念でした。
 ペルゴレージもオーボエで歌うアリアも麗しいのですが、女声なのが(しかもカストラートっぽい女声での演奏なのが)どうにも残念でした。アリアは抒情的に書かれているのですが合唱部分になると軍隊っぽくて。ヘンデルほどには合唱が破綻していなかったように思うのは高音域が目立たなかったから?木管も金管も弦も人間の声との絡みを意識して書かれているのに合唱隊のみの演奏ではないことが惜しまれる盤でした。もともとこの合唱隊はソロ育成なんて眼中にない(かも?な)ので仕方ないですが、訓練がしっかりしているためなのか? ソリストの影も感じられないのがとても残念です。ヘンデルは難しいかもしれませんが、こちらのMAGNIFICATのソロならトレブルで歌えると思うんですよね。合唱隊も思い切り気持ちよく声を出していますし。外部ソリストなしで聴いてみたい曲でした。   (by Hetsuji) 2013/08/01 thu
LP

1966 
  SING PRAISES from THE CAMBRIDGE HYMNAL (EMI ASD 2290)
DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE CHRISTMAS MUSIC
1.Nowell!! Nowell!! Nowell!!
2.The Holly and the Ivy
3.Angelus ad virginem
4.I sing of a maiden
5.Watts's Cradle Song
6.My Dancing Day
7.That Lord that Lay in Asse Stall
8.Where Riches Is Everlastingly
SIDE TWO 16th-20th CENTURY SETTINGS
1.Alleluia on a plainsong melody(Guy Oldman)
2.Sing a Song of Joy(Thomas Campion)
3.Jesus Christ the Apple Tree(Ekizabeth Poston)
4.Most Glorious Lord of Life(Martin Peerson)
5.A Hymn to God the Father(John Hilton)
6.Morning Hymn(Praxis Pietatis Melica)
7.Evening Hymn(Henry Purcell)

 これは以前にNaoさんから、CD化されていないので是非、と薦められた盤です。1.Nowell!! Nowell!! Nowell!!その他初めて聴いた曲も複数ありました。どのような録音方法なのかわかりませんが、The Holly and the Ivyとか、音が、床から天井までくまなく、しかも均一に響いて周囲に満ちているようで、音のやさしさやわらかさが素晴らしく、聴いていると、幸せ感に溢れてしまいます。この合唱を、現場で私自身が360度音に包まれる感じで聴きたかったのですが・・・。もともとキングズ=完璧上手は当然の図式ですが、この盤には、完璧さからあふれ出した穏やかさやさしさや音の美しさがあります。キングズは1つ1つ粒ぞろいの音符が輝いて旋律を形創るんですね。
 2面になるとトレブルが活躍しだします。キングズはもともと個を均す音作りのため、出にくい音を絞り出している感がありますが、それが見え隠れします。ただし、何度も繰り返しますが、これほどの完成度は他CHOIRにはありません。それが前提での欲だし的な感想です。
 あ~静かで幸せ。心が凪いできます。聴いていると、魔法のように、日常生活で汚れた気持ちを消してくれます。
 余裕で演奏しているこの盤、石造りの聖堂で聴いているかのような、最高の空気感に包まれました。このレベルの演奏を、現地の作曲された当時の建物の中で聴きたいと思いました。 (by Hetsuji)2013/08/01 thu
LP

1966 
  Thomas Tallis (argo 414 367-1)
Sir.DAVID WILLCOCKS

Side 1
1.The Lamentation of Jeremiah
Side 2
1.Videte miraculum
2.Organ Lesson
3.Sancte Deus

 タリスは、1542年から、弟子のウィリアム・バードと共に王室礼拝堂のオルガン奏者となって、テューダー朝のヘンリー8世、エドワード6世、メアリー1世、エリザベス1世と4人の君主に仕えたんですね。あの時代にあって、タリス自身はカトリックだったみたいですが、プロテスタント向けの英語の詞でも作曲なさっていたようです。宗教宗派は違えどトップの言っていることには共通点があるのだから、こだわることなく仕事はできるはず、って考えるのはHetsujiが宗教曖昧の日本人だからですかね。この方、「40声のモテット」も作曲されたようで・・・聴いてみたいものですね。
 さて、予言者「エレミアの哀歌」です。旧約聖書のエルサレムとユダヤ王国の滅亡を主題としています。A、T×2、Br、Bの編制のためトレブル抜きでしっとりと歌われます。変声後の声でアルトを歌われるのは好みの分かれるところでしょうが、全体的にPタッチで静かに歌われるので、実は声のコントロール(腹筋の強さ)が難しいと思われ、なのに一糸乱れず旋律を紡いでいくので、もんのすごい実力集団であることを聴き終えた後で改めてじっくりと感じたりするわけです。このような歌いやすげな音域にあるゆったりめの旋律を朗々と歌えるCHOIRは他にもあるでしょうが、静けさの演出は訓練と実力なしには無理でしょう。主題により「沈んだ雰囲気」を必要としますから。一人の声を多重に録音したかのごとく個を感じさせない声を創っているキングズカレッジならではの演奏力が引き立ちます。
 Videte miraculumにはトレブルも入ってきて、音も華やぎますが、メインの実力は男声部のもの。トレブルは詰まった感じでスッキリしませんがそんな曲なのでしょう。
 Organ Lessonは文字通りのオルガン演奏でした。
 Sancte Deusは、低い声部から順に声を重ねて行って(Sancte DeusのSan)単語の最後((Sancte Deusのus)で全ての声部を重ねて終える手法が繰り返して使われるのが効いている。旋律も耳で聴く分には、シンプルで美しく敬虔な感じがする。決して派手ではない曲をキングズカレッジは歌い紡いでいくのだか、欲を言えば、コントロールされた声のうち、トレブルの音が委縮して聴こえる。これは音の好みの問題であって、Hetsuji欲以外の何物でもないので「できたらもっとクリアなソプラノを」と無理な願いを突き付けているに過ぎないのかもしれないが。(by Hetsuji) 2013/08/01 thu
 LP

1966
  handel dixit dominus (Angel 36331)
ヘンデル 詩篇曲「主は言われた」

Teresa Zylis-Gara(soprano)
Jenet Baker(mezzo-soprano)
Martin Lane(alto)
Robert Tear(tenor)
John Shirley-Quirk(bass)
English Chamber Orchestra conducted by David Willcocks

SIDE ONE
1.Dixit Dominus (SAT soli, SSATB Chorus)
2.Virgam virtutis tuæ(mezzo-soprano Aria)
3.Tecum principium(soprano Aria)
4.Juravit Dominus (SSATB Chorus)
SIDE TWO
1.Tu es sacerdos (SSATB Chorus)
2.Dominus a dextris tuis (SSATB soli, SSATB Chorus)
 Judicabit (SSATB Chorus)
 Conquassabit (SSATB Chorus)
3.De torrente in via (SS soli, TB Chorus)
4.Gloria Patri (SSATB Chorus)

 新訳でいうと詩篇110(旧約では109)です。(←あ、逆かも?)「主は言われた」は、キリスト教でいうところの天地創造の神さまがキリストに対して言った、ということらしいです。この章(?)には御父と御子と御霊との関係、その関係を通しての人間からの神さまへのアプローチ法があるらしいです。
 ソリストが客演で指揮者がCHOIRの指導者。こういうのって企画が合唱団の指揮者に持ち込まれるのでしょうか。指揮者としては振ってみたいのかもしれませんが、正直、女声ソリストの声が聴こえた時点でこれはキングスカレッジの演奏ではないと感じました。キビシイことを言えば、合唱そのものも、力不足を感じました。三連符や四連符の連続でしかも音域が意外と広い曲にトレブルたちが付いて行っていません。高音域も心なしか汚いです。Gloria Patriはまあまあきれいかも、とか思いましたが、合唱が全体的に雑に聴こえてガッカリしました。この曲、本当に旋律がきれいなのです。できたらボーイソプラノでソロを聴きたい。でもアリアを歌うのは、表現力を意識するとこの時点でのトレブルには難しそう。残念です。   (by Hetsuji)2013/08/01 thu
CD

1966
1962 
   HAYDN:NELSON MASS/VIVALDI:GLORIA(LONDON/F30L-20268)1962、1966年録音

1~11. HAYDN:NELSON MASS(Mass No.9 in D Minor)ハイドン:ネルソン・ミサ(ミサ曲第9番ニ短調)
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団/ロンドン交響楽団/指揮:サー・デイヴィッド・ウィルコックス/サイモン・プレストン(オルガン)/シルヴィア・スタールマン(ソプラノ)/ヘレン・ワッツ(コントラルト)/ウィルフレッド・ブラウン(テノール)/トム・クラウセ(バリトン)

12~23.VIVALDI:GLORIA IN D MAJOR RV.589ヴィヴァルディ:グローリア ニ長調
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団/アカデミー室内管弦楽団(リーダー:ネヴィル・マリナー)/指揮:サー・デイヴィッド・ウィルコックス/ロジャー・ロード(オーボエ・オブリガード)/ケネス・ヒース(チェロ・オブリガード)/ジョン・ラングドン(オルガン)/アンドリュー・デイヴィス(ハープシコード)

間違い探しだってできるくらい、穴の空くほど聞いたCDの一つ。ただしネルソン・ミサの方。どこがどう気に入っているというのは、またキリがないので挙げないが、艶やかで勢いがありつつ、あくまでも格調高く歌われる、豪勢なメロディーの細部に至るまでがとにかくいい。だいたいハイドンの曲は、何を聞いても楽しくていいのだけど。合唱と一緒に回転するように歌うソプラノ・ソロ(女声)も、この演奏では全体と、そして私のフィーリングに合っていて好ましく思える。ヴィヴァルディの「グローリア」はというと、これといった印象がないのは、別の演奏ばかり聴いていたせいだと思う。ソプラノさんの声がどうも苦手で。改めて聴くキングスの演奏は、特に問題なく、上手い。でもやっぱり何となく聞き流してしまう。ソプラノの声が苦手で(くどい)。(by Emu) 2002/09/22 up
 CD

1966
1964
1963
1962
1960
1959
 

THE WORLD OF KING'S / KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE / SIR DAVID WILLCOCKS (DECCA 430 092-2) 1958,1959,1961,1963,1965,1966年録音。

1.Handel :Zadok the Priest
2.Allegri :Miserere
3.Palestrina :Hodie Beata Virgo
4.Tallis :Sancte Deus
5.Vivaldi :Gloria
6.Byrd :Ave verum corpus
7.Croft :The Burial Service
8.Gibbons :This is the record of John
9.J.S.Bach :O Jesu so meek
10.Handel :O praise the Lord with one consent

AllegriのMiserereのソロトレブルはRoy Goodman,録音は1963年。古い録音は新録と比較すると,どうしても音の状態が悪いが,何を聴きたいのか,聴く側の姿勢で,静かながらも豊かな世界が広がる。音源はゴチャ混ぜ,ではあるがさほど気にはならない。(by Hetsuji)1999up 
 LP

1966
1964
1963
1962
1960
1959
  THE WORLD OF KING'S (DECCA 592937)
DAVID WILLCOCKS

Face 1
A-VIVALDI:Gloria (P.1966)
B-TALLIS:Sancte Deus (P.1966)
C-GIBBONS:This is the record of John (P.1959)
D-The day thou gavest, Lord is ended(P.1962)
Face 2
A-HAENDEL:Zadok the priest (P.1963)
B-BYRD:Ave Verum Corpus (P.1960)
C-BACH:O Jesu so meek, O Jesu so kind(P.1960)
D-ALLEGRI:Miserere, Psaume 51 (P.1964) Roy GOODMAN,Soprano enfant

 表記からしておフランス盤。 (DECCA 430 092-2)と比較すると2曲収録曲が少ない。一つのCHOIRを集中して聴いていると、このようなごちゃまぜ盤は、なんだか損したような気分になるが、CHOIR名をそのままタイトルに持ってくるあたり逆に一見さんには、自信を持ってのお奨め盤なのだろうと思う。キングスの名に恥じない自信に満ちた演奏群と言える。・・にしちゃあ、つくづく地味だなあ~LOVE。しかもオーケストラやプロ歌手との共演が無く、キングスのCHOIRだけの演奏の方がキングスっぽく完成度が高いし。
 BYRDステキ。BACHも抑制が効いているところがすごく良い。私はバッハは数学的な感じがして苦手だが、こういう歌い方なら、私でもバッハを聴けるかも、とか思わされてしまった・・。ALLEGRIのソリスト名もキングスの大看板。
 親しみやすさとか可愛らしさではなくて、キングスの「セールスポイント」は、他のCHOIRが未だに到達できない世界に既に居て歌っている、ということなのかも。(by Hetsuji)2013/08/01 thu
 LP

1966
1964
1963
1962
1960
1959
  THE WORLD OF KING'S (argo SPA 245)
DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE
A-VIVALDI:from Gloria (from ZRG 505,P.1966)
B-TALLIS:Sancte Deus (from ZRG 5479,P.1966)
C-GIBBONS:This is the record of John (from ZRG5151, P.1959)
D-The day thou gavest, Lord is ended(from ZFA 32, P.1962)
SIDE TWO
A-HAENDEL:Zadok the priest (from ZRG 5369, P.1963)
B-BYRD:Ave Verum Corpus (from ZRG 5226, P.1960)
C-BACH:O Jesu so meek, O Jesu so kind(from ZRG 5234, P.1960)
D-ALLEGRI:Miserere, Psaume 51 (from ZRG 5365, P.1964) Roy GOODMAN,Soprano enfant 

こちらが本家本元盤、ということでしょうか。しっかり、元盤の情報があるところが良いです。(by Hetsuji)2013/08/01 thu
 CD

1965
  BYRD:MOTETS IN PAIRED SETTINGS(EMI/CD-CFP 4481)P.1965/Choir of King's College,Cambridge/Sir David Willcocks

1.Haec Dies(Byrd).....2:37       
2.Haec Dies(Palestrina).....2:03       
3.Ave Verum Corpus(Byrd).....4:40       
4.Ave Verum Corpus(Philips).....4:26       
5.Miserere Mei(Byrd).....3:34       
6.Miserere Mei(Gabrieli).....3:33       
7.O Quam Gloriosum(Byrd).....2:55       
8.O Quam Gloriosum(Victoria).....       
9.Iustorum Animae(Byrd).....2:55       
10.Iustorum Animae(Lassus).....3:27       
11.Tu Es Petrus(Byrd).....2:19       
12.Tu Es Petrus(Palestrina).....3:58

レコード「BYRD and his Contemporaries (EMI/ASD641)」と同じ。イギリス・ルネッサンス音楽の巨匠ウィリアム・バードと同時代の音楽家の作品集。ルネッサンス・ポリフォニーであるが、ウィルコックスの演奏は歌声が重なり調和するのではなく、全てのパートが一つに融け合っているという感じだ。ボーイ・ソプラノも、高音域での美しさを確かに持ちながらも中性的な音になっている。そして歌声全体の、実体や質量を感じさない幽玄な響き。ぼんやりと曖昧なのではなく、形を保ちながら亜空間にふーっと吸いこまれていくかのような音色。例えば冒頭のHaec diesの「Dominus」と長く引き伸ばす部分などがそうで、聴いている自分もまた融けていくような感覚に襲われる。そしてそうでありながら、曲の持つ豊かな色彩はまるで損なわれていない。まさしくウィルコックスの作り出す音である。 (by Emu) 2003/03/09 up 
LP 

1965 

"BYRD and his Contemporaries" (EMI/ASD641) P.1965/Palestrina * Philips * Gabrieli * Victoria * Lassus/CHOIR OF KING'S COLLEGE, CAMBRIDGE/conducted by DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE

1.Haec dies
(a)William Byrd
(b)Giovanni Pierluigi da Palestrina      
2.Ave verum Corpus
(a)William Byrd
(b)Peter Philips
3.Miserere mei
(a)William Byrd
(b)Giovanni Gabrieli 

SIDE TWO
1.O quam goriosum
(a)William Byrd
(b)Tomas Luis de Victoria      
2.Iustorum animae
(a)William Byrd
(b)Orlandus Lassus      
3.Tu es Petrus
(a)William Byrd
(b)Giovanni Pierluigi da Palestrina

バードと、彼と同時代の作曲家たちの同じタイトルの曲が交互に歌われている。ルネッサンス時代の作曲家を集め、かつバードに照準を置くというコンセプトの録音は珍しい。好きな作曲家が名を連ねているが、曲目とメロディがパッと一致する曲は少ない。いつものアンサンブルで歌ってくれて心地良ければ、小難しい事は抜きにして楽しめばいいかな。キングスの響きは私にとって、琴線を刺激してくれるヒーリング・ミュージックなのだ。「大きな声で歌うとチャペルに嫌われるが、ピアニッシモは素晴らしい効果があり、建物が祝福してくれる。」かつての指導者オード氏が言っていた言葉がピタリ当てはまる、胸に染み入る1枚だ。(by Nao) 2001/05/20 up 
 
 バードと同時代の人。って素晴らしいタイトルを与えられたLPです。バードは時代の基準値? 同時代の作曲家たちも又、大物揃いです。レコーディング、どんな順番で歌ったのでしょう? 先にバードの曲だけ録音し次にそれぞれの作曲家の曲を録音したのかな?と聴く前は思ったのですが、もしかしたらこれ、交互に録音したかな、と聴いた後は感じました。例えるなら、ジャネット・リン(知らないだろうなあ)時代のフィギュアスケートみたい。コンパルソリー(規定)とフリー。質実剛健・基準値のバードを聴いた後で、それぞれのヴァリエーションを楽しむ趣向か? そう思って聴くと、同時代の方々の曲は華やかに聴こえます。が、バードの曲はなんというか、原点ゼロ、って感じです。合唱は (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
 LP

1965
  KING'S COLLEGE CHOIR sung in Latin
BYRD, PALESTRINA, Victoria, Philips, Gabriel, Lassus (EMI CFP 41 4481 1)
SIR DAVID WILLCOCKS

  SIDE ONE
1.Haec dies
(a)William Byrd
(b)Giovanni Pierluigi da Palestrina      
2.Ave verum Corpus
(a)William Byrd
(b)Peter Philips
3.Miserere mei
(a)William Byrd
(b)Giovanni Gabrieli 

SIDE TWO
1.O quam goriosum
(a)William Byrd
(b)Tomas Luis de Victoria      
2.Iustorum animae
(a)William Byrd
(b)Orlandus Lassus      
3.Tu es Petrus
(a)William Byrd
(b)Giovanni Pierluigi da Palestrina

内容は"BYRD and his Contemporaries" (EMI/ASD641)と同じですが、タイトルは上の方がコンセプトを理解しやすいと思います。どちらもUSEDで入手したものですが、こちらのコンディションの方が良かったです。(*だけど聴きこむには未熟だなあ。まだまだ。数年後にまた聴いてみよう。) (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
 CD

1965
  Tallis:Church Music  タリス:モテット集 (LONDON POCL-3029)1965.3録音
John Langdon,Andrew Davis(organ) ジョン・ラングドン, アンドリュー・デイヴィス(オルガン)/Cambridge University Musical Society(ケンブリッジ大学ミュージック・ソサイエティ)/Choir of King's College, Cambridge ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊/directed by Sir David Willcocks

1.Spem In Alium スペム・イン・アリウム       2.In Manus Tuas 主よ、あなたの御手に
3.In Ieiunio Et Fletu 断食し、泣き悲しんで      
4.Te Lucis Ante Terminum(1) 光りが消える前に(Ⅰ) 
5.Te Lucis Ante Terminum(2) 光りが消える前に(Ⅱ) 
6.Ecce Tempus Idoneum 今こそ裁きの時       
7.Veni Redemptor Gentium 救い主よ、地より来たれ  
8.O Nata Lux De Lumine おお、光りよりうまれし光  
9.Salvator Mundi 世の救い主よ       
10.Derelinpuat Impius 邪悪な者       
11.Videte Miraculum 主の御母の奇跡を見よ      
12.Organ Lesson オルガン・レッスン       
13.Sancte Deus 聖なる神

前半部はキングスにしては、なぜかソプラノが女声的で時にビブラートなども効かせており、結構クセのある演奏といえる。一時期のレーゲンスにちょっと似ている(シュナイト時代ぐらい)。8曲目ぐらいから出だしに力が入ったりかすれ気味のソプラノを出したりと、キングスらしくなる(ウィルコックスは丁寧&柔らか系との、2通りの歌い方があると思う)。各パートは完全に溶け合わずに、特にソプラノが主張して目立ち気味だが、これはこれで味がある。録音はクリアだが、チャペルの中で録音されたにしては残響がほとんどなく、狭い木目調の部屋の中で歌っているのをすぐ近くで聴いているのような印象。そんな具合で、全体としては非常に生々しいものを感じ、「生身の人間が歌っている」ということをひしひしと感じさせ意識させるような、地に足のついた演奏になっている。天より歌声が降るというより、地に生きる者が神に向けて切実に祈りを捧げているという感じか。「スペム・イン・アリウム」などは大規模編成で声量もあるし、生々しい上に迫力もすごい。タリスの決定盤というには少し違うが、タリス演奏の一形態として、なかなか興味深いアルバムだと思う。(by Emu) 2002/02/17 up 
 CD   HYMNS FROM KING'S(HMV 5 72495 2) 録音年不明/Choir of King's College, Cambridge/Philip Jones Brass Ensemble/Ralph Downes,Ian Hare,organ/Sir David Willcocks,conductor

1.Prelude In E Flat BWV552i(J.S.Bach)         
2.Come,though redeemer of the earth        
3.Hark!The herald angels sing          
4.As with gladness men of old           
5.Drop,drop,slow tears           
6.When I survey the wonderous cross         
7.Ye choirs of new Jerusalem          
8.The head that once was crowned with thorns    
9.Come down,O love divine          
10.Holy,Holy,Holy           
11.Praise to the Holiest          
12.Sleepers,wake           
13.O Come All Ye Faithful           
14.Bethlehem of noblest cities          
15.Dear Lord and Father of mankind          
16.O sacred head sore wounded          
17.Jesus Christ is risen today           
18.Hail the day that sees him rise           
19.Come,Holy Ghost,our souls inspire         
20.Bright the vision that delighted          
21.O praise ye the Lord          
22.Fugue in E flat‘St.Anne’ BWV552ii(J.S.Bach)

レコード"HYMNS FOR ALL SEASONS" (EMI/CSD3739)と同じ音源。ただし本CDでは前後にオルガンソロ曲が加わっている。ブラスとオルガンと合唱が礼拝堂内に調和の小宇宙を創り出し、しみじみとした演奏が紡ぎ出す音は聴く者の魂の奥底までじんわりと染み渡る。ゆっくりめのテンポにも緩急を付けつつ徐々に音を膨らませながら柔らかく響かせる演奏法は、まさにウィルコックス&キングス。トレブルは高音やデスカントになっても声を張り上げることなく、音量は出てもあくまでも優しく品がいい。長すぎず短すぎない残響が適度に音を増幅させて曲に量感を持たせ、時に華や力強さを帯びるが、決して派手さに溺れることはない。
2曲目「Come,thou redeamer~」は、遠くから響くアカペラ合唱が続いた最後にブラスとオルガンに支えられた美しく力強いデスカントで締めくくられ、ここで一気にキングスの賛美歌の世界に入り込んでしまう。全体的に上手い中でも、時々トレブルがはっとするような響きを聞かせる。特に14曲目や15曲目での高音の伸びがひときわ美しい。10曲目の「Holy,holy,holy」の2番では、アレンジの旋律の美しさと共に、テノールに支えられたソプラノ合唱の美しさに泣けてくる。(by Emu) 2002/01/13 up 
LP 

1965
  "CHRISTMAS MUSIC FROM KING'S" (EMI/ESD7050)
King's College Choir, Cambridge SIR DAVID WILLCOCKS
SIDE ONE:5 August 1964, SIDE TWO:3-5 August 1965

SIDE ONE
1.O magnum mysterium(Victoria)        
2.Senex puerum portabat(Victoria)        
3.Senex puerum portabat(Byrd)        
4.Hodie beata virgo(Byrd)        
5.Hosanna to the Son of David(Gibbons)        
6.Hosanna to the Son of David(Weelkes)        
7.Gloria in excelsis Deo(Weelkes)
8.Hodie Christus natus est(Sweelinck)

SIDE TWO
1.Nowell! Nowell! Nowell!        
2.The Holly and the Ivy       
3.Angelus ad Virginem(1st Version, 2st Version)     
4.I sing of a maiden       
5.Watts' Cradle Song       
6.My Dancing Day        
7.That Lord that lay in asse stall        
8.Where riches is everlastingly

1面がルネサンス時代の作曲家の作品、2面がキャロルという構成。同じタイトルのCD(EMI/CDM7641302)に、このLPの曲+6曲という内容のものがあるので、'64年・'65年にそれぞれ録音された音源からのものと思われる。1面のラテン語の曲は、聴き馴染んでいる晴れやかなものが多い。これもクリスマスの曲なのね。キャロルの方は同じEMI系ウィルコックス盤でもアレンジが異なっており、フルートのデスカントが入ったり、より優しい仕上がりだ。派手さはないがキングスが歌うだけで充分華やいでいる。が、誰かに聴かれることを意識したというより、チャペルでキリスト様をお祝いする気持ちが優先しているような録音。(by Nao) 2001/12/09 up 

意外とメロディアスでロマンチック。ま、歌詞とか日常使いで理解出来たらロマンチックとか感じないのかもしれませんが。キャロルと言っても初めて聴く曲もあり(いや既に聴いているはずです、とか?)改めて膨大な資産を垣間見た気がしました。微妙にトレブルくんたちのトーンが落ち着き、男声部は相変わらず上手で、ここまで来ると、もう何を聴いてもキングスはキングスの音、とか感じてしまいます。曲ではなくて彼らのトーンを聴いている感じ? 何を歌っても既にキングスカレッジの領域。その領域に到達できるCHOIRは無いんだろうな、って思いました。(by Hetsuji)2013/08/01 thu
 CD

1959~1963&1965年
  NOEL/King's College Choir, Cambridge(2CD) DECCA 444 848-2 1959~1963&1965年録音

CD1:
1. Hark! The herald angels sing,
2. The first Nowell,
3. While shepherds watched,
4. I saw three ships,
5. Ding, dong! merrily on high,
6. King Jesus hath a garden,
7. In dulci jublio,
8. Unto us is born a son,
9. O come, all ye faithful,
10. Away in a manger,
11. O little town of Bethlehem,
12. The holly and the ivy,
13. God rest ye merry, gentlemen,
14. See amid the winter's snow,
15. Past three o' clock

CD2:
1. Once in royal David's city,
2. The sussex carol,
3. Rocking,
4. Rejoice and be merry,
5. Joseph was an old man,
6. The three songs,
7. As with gladness men of old,
8. A great and mighty wonder,
9. The infant King,
10. Balulalow,
11. The crown of roses,
12. Christ was born on Christmas day,
13. Blessed be that maid Mary,
14. Lute-book lullaby,
15. Myn liking,
16. Personent hodie,
17. In the bleak mid-winter,
18. Coventry carol,
19. Sheperds, in the field abiding,
20. Torches,
21. Fantasia on Christmas carols

*CD1: CD タイトル「THE WORLD OF CHRISTMAS (DECCA 430 089-2)」と同じ音源です。

キングスの歌声には蝋燭の炎のようなイメージが私にはあります。暖かく,儚く,両手でそっと覆って風から守ってあげたくなります。そのイメージに特に近いのが,このクリスマスの聖歌を集めたCDです。ここで歌われているキャロルの中に,私にとってこれぞキングスのキャロルだと感じている曲が2曲あるのですが,両方ともCD2にの方に収録されています。14.「Myn lyking」 と15. 「In the bleak mid-winter」です。 「Myn lyking」は,イエスを讃える言葉とマリアが彼を優しくあやしながら歌う子守り歌とが交互に歌われます。民謡調の素朴なメロディーで奏でられるパイプオルガンの前奏が鳴り出すと,条件反射的に胸が高鳴るのは私だけでしょうか。 一方,「In the bleak mid-winter」では、厳しい真冬のさなかに御子イエスが誕生したという,古くから言い伝えられているクリスマスの物語を,シンプルで素朴な言葉を用いて歌い上げられています。この曲の魅力は最後のフレーズで歌われる歌詞の内容です。英語で,"What can I give him, poor as I am…"と歌いはじめられますが,日本語に直訳すると…,"貧しい私がイエス様に何を差し上げられるだろうか? 私が羊飼いならば,子羊をお持ちすることが出来たろうに。もし私が賢者だったならば、賢者としての役割を果たすことが出来たろうに。でも、私が幼い御子に差し上げられるものは…私の心!私の心を差し上げます!"という内容です。この箇所は,詩の純真な内容を汲んで少年声を前面に出し,切々と,叙情歌的に歌われています。月並みな言い方ではありますが,心が洗われ,自然と私の頭も垂れてくるのです。(by Rise)1999up 
LP

1965
1962
1961
1960
1959 
  Christmas Collection (MHS STEREO 7419M)

Side 1
1.O Little Town of Bethlehem
2.There Is No Rose
3.Infant Holy, Infant Lowly
4.Lullay, My Liking
5.O Babe Divine
6.A Great and Mighty Wonder
7.Good King Wenceslas
Side 2
1.O Come All Ye Faithful
2.Away in a Manger
3.The Holly and the Ivy
4.God Rest Ye Merry Gentlemen
5.See amid the Winter's Snow
6.Past Three O'Clock
7.While Shephards Watched Their Flocks by Night

一流合唱団が余裕で歌っている超フォーマルなクリスマスキャロル集に聴こえます。録音年の違う寄せ集めとは思えません。それだけ代々この合唱団は高いレベルを保って存在してきたということなのでしょう。これは一人で聴きたいかも。もしくは、この盤で練習したキャロルを(生活に密着している曲なのだろうから地元民には練習が必要ないでしょうが)アルバムカバーのごとくパーティでさりげなく披露するとか。コンサートなどで、さあご一緒にとか言われることもあると思うので、日本人ならこの盤でキャロルを歌う練習をして、さりげなく歌ってみせるとか・・・。
歌い方によって、同じ曲でも、聴くときに受ける印象は違うのだなあと感じさせられた盤でした。
この曲集には主張という色が無くて根本の根本で、オリジナルはこの盤なので、みなさんは好きに料理して(歌って)と言われているような気がしました。繰返しますが一流どころの余裕ですね。   (by Hetsuji)2013/08/01 thu
 CD

1965
1963
  HANDEL:CORONATION ANTHEMS etc.(DECCA/421 150-2) 録音:1963.7(track1-12),1965.7(track13-20)

Choir of King's College,Cambridge/English Chamber Orchestra(1-12)/Academy of St Martin-in-the-fields(13-20)/Sir David Willcocks

Coronations Anthems
1.Zadok the Priset       
2.My heart is inditing       
3.Kings' daughters       
4.Upon thy right hand       
5.Kings shall be thy nursing fathers       
6.Let thy hand be strengthenend       
7.Let justice and judgement       
8.Alleluia       
9.The King shall rejoice       
10.Exceeding glad shall he be       
11.Glory and great worship…Thou hast prevented him 
12.Alleluia       
13-20.Chandos Anthem No.9 O praise the Lord with one consent

レッジャー指揮の録音が未聴の現時点では、私にとってスタンダードとなる「戴冠式アンセム」の録音。オケも合唱も実に優美、かつ品よく華やいでいて、(自分には)聴きどころ満載。穴の空くほど聴きこんだ。細かいところまでしつこく気に入っているので、お薦め個所を挙げていくとキリがないが(前奏のヴァイオリンの音色からしてイイ!)、一番好きなのは2曲目の'My heart is inditing'。男声とB-Sが交差しながら徐々に盛りあがっていくまでの、微妙な緩急やB-Sの柔らかく麗しい響きなど、ウィルコックスらしさがよく出ている。アルバム後半に、シャンドス公のために作曲されたChandos Anthemの9番を収録。ソロと合唱で軽やかに歌われる。(by Emu) 2002/08/25 up 
LP

1963
  ウエストミンスター大寺院創立900年記念特別発売
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル
ジョージ2世の戴冠式讃歌
THE CORONATION ANTHEMS FOR KING GEORGE II
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ教会にて録音

Side One
ZADOK THE PRIEST 祭司ザドク 
MY HEART IS INDITING わたしの心はうるわしき言葉であふれ 
Side Two
LET THY HAND BE STRENGTHEND あなたの手は強く
THE KING SHALL REJOICE 王はあなたの力によって喜び

 (C)1966年の記載はあるが、 (argo ZRG 5369)の国内盤と思われる。感想は (argo ZRG 5369)で。ざっと聴いた感想では、全体のにぎにぎしい雰囲気は味わえるが、いざ、声の一つ一つの音の動きを追おうとすると、音の輪郭がぼやけていて追いにくい。こういうところはCDの方がクリアに再現できているのだろうと思った。このところ、ずっとDavid Willcocks氏を聴いていて、ちょっとだけ氏への信頼というかLOVEが薄らいできてしまっている。・・・好みの問題なんだろうとは思うけれど。キングズカレッジは「普通」じゃダメなんだけれどな~。(と心の中で言いつつ、これが他のCHOIRだったら絶対に並のデキじゃないんだけど。)
(by Hetsuji)2013/08/01 thu
LP

1963 
  G.F.Handel CORONATION ANTHEMS (argo ZRG 5369)
THE ANTHEMS FOR THE CORONATION OF KING GEORGE II AND QUEEN CAROLINE
Directed by David Willcocks

Side One
ZADOK THE PRIEST 
MY HEART IS INDITING 
Side Two
LET THY HAND BE STRENGTHEND
THE KING SHALL REJOICE

これはジョージ2世のウエストミンスター大聖堂での戴冠式のために作曲されました。その時の新作が今はクラシックなんですね~。諸行無常。曲に威厳があって華やかなのはそのせいなんですね。聖歌隊メンバーも、キングスっぽくないほど声が外に向かっているような気がします。聴いていると心が浮き立ってくるようです。
実際の戴冠式では、式に沿ってHE KING SHALL REJOICE、ZADOK THE PRIEST、LET THY HAND BE STRENGTHEND、MY HEART IS INDITINGの順で演奏されたようです。
ぽくない、と書きましたが、実はキングスのトレブルらしさ満載の演奏です。2曲目の、MY HEART IS INDITINGで、男声部の後から、遅れて出てくるときの歌いだしの感じ(発声の雰囲気)が、レッジャー氏指揮で聴いたときのトレブルに一瞬ですが通じるものがあって、これが私の知っているキングスのトレブルとか思って懐かしく嬉しかったです。当然ながら管弦楽が華やかですが、盤全体としては決して華美には走っていなくて、どこか抑制が聴いているような気がするところなんぞ、お品がよろしいとか思ってしまいます。 (by Hetsuji)2013/07/01 mon up 
LP

1963

 
   空想の音楽会III
ロンドン、ウェストミンスター寺院における国王のための音楽会(RVC株式会社 ERATO REL-3530)

指揮:ディヴィッド・ウィルコックス
王立ケンブリッジ大学合唱団

G.F.ヘンデル
ジョージII世とキャロライン王妃の戴冠式のための4つのアンセム

Face 1
ZADOK THE PRIEST 祭司ザドク 
LET THY HAND BE STRENGTHEND おんみの手は強くされ 
Face 2
MY HEART IS INDITING わが心はうるわしき言葉であふれ
THE KING SHALL REJOICE おお主よ、おんみの力によりて喜び

「空想の音楽会」というシリーズでも出た1枚。国内盤。”王立”ケンブリッジ大学合唱団という訳名も素晴らしい。(by Hetsuji) 2013/09/01 sun up
 LP

1963
 

(argo ZRG 5398)
 PALESTRINA : STABAT MATER (L20C-1250)
〈来日記念盤〉パレストリーナ スターバト・マーテル(悲しみの聖母)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団 指揮:デヴィッド・ウィルコックス

1
1)STABAT MATER スターバト・マーテル 悲しみの聖母
2)HODIE BEATA, VIRGO 今日、聖なる乙女は
3)SENEX PUERUM PORTABAT 老いびとはおさな子をいだけり
2
1)MAGNIFICAT IN 8 PARTS 八声部のマニフィカト
2)LITANIAE DE BEATA VIRGINE MARIA IN 8 PARTS 八声部の聖母マリアへのリタニア

 これは1982年のコンサートを聴いて自分なりに気分が盛り上がっているときにリアルタイムで購入したLPです。その割にあまり聴かなかったのは、音がサー・ウィルコックスでレッジャー氏のあの究極のヤスリ掛けとは(コンサートで聴いた音とは)イメージが違っていたからだったのだと今は思います。パレストリーナの曲は音符が割合ゆったりめで、しかもなだらかに推移していくのですが、その動きそのものや各声部が縦にピシっと揃ったときの音が麗しいのですよね。
 このような一見技のいらないような単純そうな曲は、かえって歌うのが難しいというか曲として完成させるのが難しいのではないかと感じました。・・・歌えませんよ、こんなにゆっくりと淡々となんて。
 だからスタバトでは普通に4声部でよさそうなところを、各声部とも、AチームとBチーム(とは言わないと思うけど)
作って、二重合唱8声部なんてしてしまったのでしょうか。
LP発売日現在、ローマ・カトリック教会では毎年9月15日に歌われているそうですが、歌う人数が果てしなく増えても信徒さんが一緒に歌っても、さまになるというかその気になれそうな曲でもあります。2曲目3曲目も美しいのですよね。
 少人数編制っぽく聴こえる(違うでしょうが)八声部のマニフィカートも出だしのフレーズでノックアウトされてしまいます。切なくも麗しすぎる・・・。トレブル君たちの声の配分が多めの曲でもあります。半音階に哀愁を感じてしまいますね~。トレブル君たちは2面の方でより重用されています。絞り出すような高音があ~キングス・・・って思います。冷静に聴くと、じわじわ実力を感じさせてくれます。そういうこと考えないで、素直~に聴くのが一番ですが。
(by Hetsuji)2013/07/01 mon up
LP 

1964
 

(argo ZRG 5450)
"A Festival of Lessons and Carols" as sung on Christmas Eve,1964 (argo SPA528)in King's College Chapel, Cambridge/The Choir of King's College,Cambridge/Directed by David Willcocks

First Side
1.Once in royal David's city     
2.Corde natus ex parentis      
3.Wassail Carol(William Mathias)      
4.Alleluya(Peter Wishart)     
5.There is no rose

Second Side
1.O little town of Bethlehem      
2.Infant holy, Infant lowly     
3.Lullay, my liking(Gustav Holst)     
4.A Baby is born(Peter Racine Fricker)      
5.Hark the herald angels sing(Mendelssohn)      
6.O baby divine(Edger Pettman)     
7.O come, all ye faithful

欧州中に放送されているキングスのクリスマスミサのライブ。日本ではウィーン少年合唱団が大ブレイクした年だが、そんな喧騒とは関わりなく行われたチャペルのミサを聴ける事はうれしい。伝統的な曲と20世紀の新しい曲が混在しているのもいいし、コリスターやウィルコックス氏等の朗読も音楽のように心地よく響いてくる。会衆と合唱する"Hark the herald angels sing" "O come, all ye faithful" は、お決まりのトレブルのデスカント部分にいつも感動してしまう。高音を全く苦にしないトレブルはここでも健在で、マサイアスのキャロルを見事に歌い上げている。(by Nao) 2001/04/01 up 

なんだか音に緊張感と華やかさがあります。1958年の録音の演奏と比較しても格段の違いを雰囲気に感じます。実力は同じく高くても「聴き手」をどの程度リアルに意識するかで、全体が引き締まるのだな~と思いました。ファーストレッスンの朗読はコリスターの Gordon Thomson くん。セカンドレッスンがコラールスコアラーの Tom Wheare 青年。サードレッスンがウィルコックス氏。そっか~、氏ってこんなちょっと鼻にかかった優しげな声をしているんだ~。必要不可欠(ほどほど)な程度に聴衆の存在をアクセント的に意識させられ、ライブとしてのバランスの良さのある盤でもあります。クリスマスイヴのサービスについてもそれなりイメージがわいたので、今年のイヴは、Naoさんにチャンネルの合わせ方を教えていただいて、キングスカレッジのサービスに極東日本の自室で参列したいです。  (by Hetsuji)2013/08/01 thu
LP

1983
1965
1963
1962
1960
1959 
  IN DULCI JUBILO (argo ZK 100)
20CAROLS INCLUDING
The Choir of King's College, Cambridge
David Willcocks

Side 1
1.In dulci jubilo
2.Rejoice and be Merry
3.Rocking
4.Lute-Book Lullaby
5.Myn lyking
6.Joseph was an Old Man
7.A Great and Mighty Wonder
8.Good King Wenceslas
9.Wassail Carol
10.O Babe Divine
11.Personent Hodie

Side 2
1.Once in Royal David's City
2.The Infant King
3.Balulalow
4.The Crown of Roses
5.Christ was born on Christmas Day
6.A Spotless Rose
7.I Sing of a Maiden
8.The Three Kings
9.As with Gladness Men of Old

 「素朴」と言ってしまうのは簡単だけれど、合唱がこれ以上無いほどシンプルに結晶している。すごい集中力だ。芸術品だけれど「芸術」を感じさせない技術。ソロも合唱の音質と同じ。まるで合唱というロープから1本の糸を取り出したかのよう。キングスって超均し系CHOIRで個々人の声が合唱から聴こえてこないCHOIR。何気なく聴けるけれど、実はものっすごい実力に驚く。また、この頃のトレブルのソフトな音質が魅力的なのだな。実に。さりげない巻き舌も麗しくアクセントになっている。柔らかいけれど完全に清涼系。  (by Hetsuji)2013/04/01 mon up
 CD

1964
1962
1961
1960
1958
  THE WORLD OF CHRISTMAS / KING'S COLLEGE CHOIR, CAMBRIDGE / SIR DAVID WILLCOCKS (DECCA 430 089-2)  1958年,1960年,1961年,1962年,1964年録音。

1.Hark the herald angels sing
2.The first Nowell
3.While shepherds watched
4.I saw three ships
5.ding dong! merrily on high
6.King Jesus hath a garden
7.In dulci jubilo
8.Unto us is born a son
9.O come all ye faithful
10.Away in a manger
11.O little town of Bethlehem
12.The holly and the ivy
13.God rest ye merry, gentlemen
14.See amid the winter's snow
15.Past three o'clock

さあ,聴くぞぉ!と身構えていると拍子抜けするかもしれない。思いの外ゆったりと歌われるクリスマスキャロルは,空気のように自然にそこに在る。ソリストは,木管楽器のように息とともにやさしく歌う。聴かせるゾという自意識を感じさせない。歌の世界を喩えて言えば,ディケンズの小説の中でスクルージが町中で聴いたキャロル,ホームズが事件を追いながらロンドンを探索するときに聞こえてきた当時そのままのキャロルが,CDから聞こえてきて19世紀に迷い込む。(by Hetsuji)1999up 
 CD

1963


 
アレグリ&パレストリーナ作品集●キングズ・カレッジ合唱団 サー・ディヴィッド・ウィルコックス(LONDON POCL-3031)1963年録音。

アレグリ
1.我を憐れみたまえ 
パレストリーナ
2.スターバト・マーテル 
3.今日,聖なる乙女は 
4.老いびとはおさな子をいだけり 
5.八声部のマニフィカト 
6.八声部の聖母マリアへのリタニア

同じ録音で、掲載されているのとは別に2枚出ています。(写真2枚添付しました) うち、legendは日本語盤で出ています。
legendのCD番号(DECCA POCL-6022)/もう一つの方(DECCA 421 147-2)/ミゼレレのソロ Roy Goodman
関係ありませんが、私にはこのミゼレレが最高です。「モーリス」のサントラにも入っていますね。(by Emu) 2001/11/11 up


AllegriのMiserereのソロトレブルはRoy Goodman。声に究極のヤスリかけを行った結果,大人のアルトが非常にきれいで清々しい。それにしてもこれほど禁欲的な世界を誰が聴くんだろう?と思う。(私が聴いていますが)録音状態も決して良いとは言えないが悪くはなく,サー・ウィルコックスとこの時代のキングスを知ることが出来る1枚かもしれない。(by Hetsuji)1999up 
 CD

1963
  Evensong for Ash Wednesday(DECCA/CDSKCH0232)録音1963年/The Choir of King's College Cambridge /Sir David Willcocks

1.Hide not thou thy face from us, O Lord(Farrent)
2.Sentence       
3.Preces(Byrd)       
4.Psalms 143(Pring)   
5.Psalms 130(Pring)      
6.First Lesson:Isaiah 57, 13-21       
7.Lent prose:Hear us, O Lrod, Have mercy upon us
8.Magnificat(Thomas Caustum)       
9.Second Lesson: St Luke 15, 10 -32       
10.Nunc Dimittis(Thomas Caustum)
11.The Apostles' Creed       
12.The Lesser Litany(Byrd)       
13.The Lord's Prayer       
14.Versicles and Responses(Byrd)       
15.Collects       
16.Anthem: Hear my prayer, O Lord(Purcell)
17.Prayers: Read by the Dean       
18.Miserere(Psalm 51)(Allegri)

Treble solo:Roy Goodman(B-8)

2011年発売のCDで、同名レコードARGO/ZRG 5365初の完全CD化。今まではロイ・グッドマンのミゼレレのみが抜粋されて各種ベストアルバムに収録されていた。キングスの晩祷の録音はいくつかあるけれど、名演の出典を通しで聞けるのはやはり良いものだなあ。ウィルコックス氏の幽玄の世界はデジタル化されても少しも損なわれず。ジャケットカバーの少年はロイ・グッドマン氏。(by Emu)2015/07/01 WED UP 
LP 

1963
  EVENSONG FOR ASH WEDNESDAY(ARGO/ZRG 5365)録音1963年/Choir of King's College, Cambridge/Director of Music:David Willcocks

Side A
1.Hide not thou thy face from us, O Lord(Farrent)
2.Sentence       
3.Preces(Byrd)       
4.Psalms 143, 130(Pring)       
5.First Lesson:Isaiah 57, 13-21       
6.Lent prose:Hear us, O Lrod, Have mercy upon us
7.Magnificat(Thomas Caustum)       
8.Second Lesson: St Luke 15, 10 -32       
9.Nunc Dimittis(Thomas Caustum)

Side B
1.The Apostles' Creed       
2.The Lesser Litany(Byrd)       
3.The Lord's Prayer       
4.Versicles and Responses(Byrd)       
5.Collects       
6.Anthem: Hear my prayer, O Lord(Purcell)
7.Prayers: Read by the Dean       
8.Miserere(Psalm 51)(Allegri)

Treble solo:Roy Goodman(B-8)

キングスによる「灰の水曜日の晩祷」。今では一人歩きしている、かのロイ・グッドマンのソロによるアレグリ「ミゼレレ」の出典となる録音である。従って、実はこのレコードには録音年は明記されていないのだが、後のCDの記載のなどから1963年3月の録音ということになる。人の生々しさをまるで感じさせない、幽玄の世界。ウィルコックスさんの真骨頂。A面8番目の朗読は、ウィルコックスさんによるもの。    (by Emu) 2005/03/18(Friday)up  

「個」を徹底的に感じさせない演奏なので(Roy Goodmanのソロですら)幾重もの透明な薄い皮膜を透かして聴こえてくるかの如くの音が、非現実を思わせる。物理的な音だけではなくて精神すら集合体に思える。合唱隊の隊員の1人1人がステージ奥のマザーコンピュータで制御されてでもいるかのような。トレブルのトーンが高めなので華やかな音には聴こえるけれど、あまりにコントロールが完璧で、演奏も上手過ぎて、異世界の演奏なのでは?とかドキドキしてしまう。  (by Hetsuji)2013/08/01 thu
 LP

1963
1960
  BYRD FROM KING'S  (ARGO S ZK 53-54)
DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE P.1963
MASS FOR THREE VOICES
1.Kyrie,Gloria
2.Credo
3.Sanctus, Benedictus
4.Agnus Dei

SIDE TWO
MASS FOR FOUR VOICES
1.Kyrie
2.Gloria
3.Credo
4.Sanctus, Benedictus
5.Agnus Dei

SIDE THREE P.1960
MASS FOR FIVE VOICES
Kyrie Gloria Credo
Sanctus Benedictus
Agnus Dei

SIDE FOUR
MAGNIFICAT AND NUNC DIMITTIS from the Great Service
Motet:AVE VERUM CORPUS (P.1960)

 2枚組でバードオンステージです。本当にバード?ってくらいに旋律が歌曲的なMASS FOR THREE VOICES。トレブルなしで歌われますが、これはこれで好ましい。キングスカレッジって声のコントロール以前に御魂のコントロールがしっかりしているのかもしれない。もちろん、歌っているときね。
 MASS FOR FOUR VOICESになったらトレブルが入ってきて、テノールの高音とは違う音でハーモニーの幅が広がった。・・・Byrdって、とってもメロディアスなことに今更ながら驚いている。そしてキングスって今更ながら、声の律し方がすごいことに驚いている。それぞれのパートがしっかり一つの声になめらかに練れていて、重ねて切るとパートごとにきれいに色分けされた音の断面が見えそうだものね。グロリアの最後のアーメンのところは音の動きに技ありでByrdの面目躍如だったんだろうな。このような曲を作るから異教徒でも女王は手離せなかった訳だな、うん。才能があるって羨ましい。
 MASS FOR FIVE VOICESになると、メロディラインが宗教的です。四声の方、弾けていたんだな、と感じました。こちらの方がByrdっぽいイメージのする曲です。昔聴いた時と違って今は幽玄というよりは哀愁を感じます。私が年取ったからだな、たぶん。人間ぽくないエアのような合唱を聴きながら生きること死ぬことを考える訳ですな、私も。「世俗」を感じさせない合唱が良いのです、うん。トレブルはトレブル、男声部は男声部に過ぎないのですけれどね。サー・ウィルコックス氏の指揮は不思議ですな。なになのでしょう?でトレブルを中心に一斉に伸ばす音がものすごく哀しかったりする訳です。あまりにきれいで。Byrdって何を考えて生きたのかなあ?
P.1960の分は、 (argoZRG 5226) (argo414 366-1ZM)と重複しています。会社も同じですし。単体では出ているとしても、サー・ウィルコックス氏指揮でByrdの3~5声部のミサをまとめたこの盤、結構、ナイスだと思います。 (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
LP    THE NATIVITY TO CANDLEMAS・THE KING'S COLLEGE CHOIR・WILLCOCKS(ANGEL STEREO S 36275)conducted by DAVID WILLCOCKS

SIDE ONE[18'38"]
1.ECCE CONCIPIES-Jakob Handl, 1550-1591, Cantor of the Church of St.Johann am Ufer at Prague[band 1-2'48"]   
2.HOSANNA TO THE SON OF DAVID-(a) Orlando Gibbons,1583-1625,Mus.B.Cantab.; Chorister of King's College, Cambridge, 1596; Sizer, 1598; Organist of the Chapel Royal, 1605; Organist of Westminster Abbey, 1623[band 2-3'10"]     (b)Thomas Weelkes, 1574-1623, Organist of Winchester College and later of Chichester Cathedral[band 3-2'07"]     
3.O MAGNUM MYSTERIUM-Thomas Luis de Victoria, c.1540-1611, Chaplain at the Collegium Germanicum, Rome, 1566; Choirmaster to the Chapel of the Descalzas Reales at Madrid, 1586[band 4-4'11"]    
4.GLORIA IN EXCELSIS DEO-Thomas Weelkes[band 5-4'06]     
5.HODIE CHRISTUS NATUS EST-(a) Giovanni Pierluigi da Palestrina, 1525-1594, Magister Puerorum of the Cappella Giulia at Rome, 1551-1555 and again 1571[band 6-2'16"]

SIDE TWO
[22'41"]
1.(b)Jan Pieterszoon Sweelinck, 1562-1621, Organist of the Old Church, Amsterdam c.1580[band 1-3'44"]     
2.HODIE BEATA VIRGO MARIA-William Byrd, 1543-1623, Organist of Lincoln Cathedral, 1563; Gentleman of the Chapel Royal, 1570, and Organist there 1575[band 2-3'40"]
3.QUEM VIDISTIS, PASTORES?-Richard Dering, d.1630? B.Mus. Oxon.; Organist to Queen Henrietta Maria, 1625[band 3-2'18"]     
4.OMNES DE SABA-Jakob Handl[band 4-2'12"]     
5.SENEX PUERUM PORTABAT-(a)Thomas Luis de Victoria[band 5-4'11"] (b)William Byrd[band 6-2'58"]     
6.WHEN TO THE TEMPLE MARY WENT-Johannes Eccard, 1553-1611; appointed Kapellmeister to Kurfuerst Joachim Friedrich of Brandenburg, 1608[band 7-3'38"]

  たぶん、異世界。こういうのは「上手」とは言わないんだろう。トレブルは口の中で音をこもらせて、全体的に音が詰まっていて伸び伸びしていない。が!、なんだか良いのだ。音はこもっていてもイヤらしくない、全く。洗練はされていない。が!、不思議と次の音が聴きたくて次に出てくる音を待ってしまうような有り様だ。なんなんだろう? 大げさな仕掛けもないが、曲に存在するほっとポイント=信仰心と信仰心に似つかわしい音が下らない社会生活ってものに疲れた魂を癒してくれるのか? こもっている音が透明感にあふれきれいに響く瞬間がある。そこもいい。(by Hetsuji) 2001/03/11 up
 LP

1962
  John Taverner Mass 'The Western Wind' (argo STEREO 411 724-1ZM)
Sir David Willcocks

Side 1
1.Kyrie 'Le roy'
2. Mass 'The Western Wind'
 Groria
3.Credo
4.Sanctus; Benedictus

Side 2
1.Agnus Dei
2.Dum transisset sabbatum
3.Christe Jesu pastor bone
4.Mater Christi

 死後その人が理解されるケースもある中で、タヴァナーは存命中に尊敬された作曲家だったようです。これは中世イングランドの俗謡「西風」の旋律を使いパロった作品のようですが、耳に優しい旋律が印象的です。内省的ではありますが宗教くささは感じられないです。でもDum transisset sabbatumで、「アレルヤ」と歌うトレブルの伸びる音が切ない感じがします。とにかく金属的には響かないトレブルがとても良いです。
 男声部が割合サラッとしたテイストで歌っているのですが、その上にチューブから絞り出すように声を出すトレブルの手法と声と空気とのブレンド感が、決して世俗的ではない雰囲気を醸し出しています。チューブから出しただけの生の絵の具ではなくてそこに光や風や空気や水を加え、オリジナルの音を創っている感があり、そこに俗世界とは違う世界が演出されているように思います。とにかく全ての声部の空気とのブレンド感が抜群です。声の均し具合と1音1音の処理の仕方もいうことがありません。
 なぜキングスカレッジが好きなのかと考えるのですが、個の主張のない均した声、徹底した音のコントロールと、その技術を感じさせない美しい音の演奏にあるかもしれません。音そのものはレコードという媒体にも関係しているかもしれませんが。 (by Hetsuji)2013/06/01 sat up
  LP

1962
JOHN TAVERNER Tudor Church Music (ZRG 5316 stereo) 
Sir David Willcocks

上(argo STEREO 411 724-1ZM)に同じ。

でもイメージ的には、こちらのカバーの方が、それらしい感じがします。 (by Hetsuji)2013/06/01 sat up
 CD

1962
  ON CHRISTMAS NGHT(LONDON F25L-20456)1962年録音 クリスマスの夜に(キングス・カレッジ聖歌隊のクリスマス・キャロル集)

ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊/指揮:デイヴィッド・ウィルコックス/The Choir of King's College, Cambridge conducted by Sir David Willcocks/サイモン・プレストン(オルガン)Simon Preston(organ)/ハーヴェイ・アラン(バス・バリトン)(13)Hervey Alan(Bass-Bariton) /ロンドン交響楽団(13)London Symphony Orchestra

1.O Come All Ye Faithful みな来たりて拝め 
2.O Little Town Of Bethlehem ベツレヘムの小さな町
3.Blessed Be That Maid Mary 祝されしおとめマリア
4.Lute-Book Lullaby 聖母の子守歌 
5.Ding Dong!Merrrily On High ディン・ドンほがらかに
6.Myn Lyking 私の愛する子 
7.Personent Hodie この日に歌え
8.See Amid The Winter's Snow 真冬の雪の中に 
9.In The Bleak Mid-Winter 木枯らし吹きすさぶ真冬 
11.Coventry Carol コヴェントリー・キャロル
12.Shepherds In The Fields Abiding 野の羊飼い
13.Torches たいまつ 
14.Fantasia On Christmas Carols クリスマス・キャロル幻想曲(Vaughan Williams/ヴォーン・ウィリアムズ)

キングスのクリスマスその2です。これも好きな1枚です。しっとりしみじみ系です。(by Emu) 2001/11/11 up 
LP 

1962
  "On Christmas Night"(argo/ZRG5333)/Christmas Carols sung by The Choir of King's College, Cambridge with Hervey Alan(bass-baritone), London Symphony Orchestra, Simon Preston(organ), directed by David Willcocks, Recorded in the Chapel of King's College, Cambridge, 1962

SIDE ONE
1.O come, all ye faithful     
2.O little town of Bethlehem     
3.Blessed be that maid Mary     
4.Lute-book lullaby     
5.Ding dong! merrily on high     
6.Myn lyking      
7.Personent hodie      
8.See amid the winter's snow

SIDE TWO
1.In the bleak mid-winter     
2.Coventry Carol      
3.Shepherds in the field abiding     
4.Torches     
5.Fantasia on Christmas Carols(Vaughan Williams)

アーゴのZRGナンバーは、曲を切ったり貼ったりされる前のオリジナル。普段は手近なCD(ポリドール/LONDON/F25L-20456)で聴いているので、レコードで聴くのは久方ぶりだが、やはり臨場感が違う。聞き馴染んだ曲ばかりだが、ちょっとした曲のエッセンスや工夫を堪能してしまった。このレコードで聴きたかったのは"Tcrches"。子供をあやすような耳障りの良い歌詞やハミングが印象的な、不思議に明るさのある短調の曲だ。ウィルコックス氏の気負いの無い姿勢は、40年を経て聴く音からもジンワリ伝わって来る。(by Nao) 2002/12/08 up 

 好きでイギリスのミステリードラマを見ています。ホームズに始まり、ミス・マープル、モースにルイス・・・。そして今はポワロを見ているところです。イギリスのミステリーは、結構クリスマスがモチーフになっているのですよね。街頭でキャロルを歌って募金するとか、教会でキャロルを歌うとそこは女性が歌うパートだと注意されるとか、ジャップ警部の奥様の実家のウェールズで親戚が集まってピアノ伴奏でキャロルをノリノリで歌いまくりするとか・・・。
 「盗まれたロイヤル・ルビー」もレイシー大佐一家のクリスマスの食卓の描写がステキです。クリスマスプディングを作るところから、青い炎に包まれたそのプディングが執事によって食卓に運ばれるところ。炎が消えるまでに願い事をするみたいです。そしてそのプディングから幸運の6ペンスが出てくるんですね。
 さて、キングスカレッジの演奏は、フォーマルですが、でも温かさを感じさせてくれます。ちょっとしたソロの挿入の仕方にも技あり、です。だけど、これはじっくり聴きたい演奏で、家族で楽しみながら聴く盤ではなさそう。だけど、この盤をクリスマスにたった一人で聴いたら、家族親族友人で集うクリスマスを知っているイギリス人なら、敬虔すぎ上手すぎて寂しくなるかも。似たような選曲でWSKの切手のアルバムのキャロルもとてつもなく上手ですが、キングスの演奏の方が、+生活感を刺激するような気がします(上手でありながらも)。完璧に上手ですが、全くの芸術ONLYって訳じゃない。それで聴いていて寂しくなるんだと思います。ただしFantasia on Christmas Carolsは、この盤ではにぎにぎしい大曲なので、レコードよりもCDで聴かれることをお奨めします。  (by Hetsuji)2013/04/01 mon up
LP 

1962
  FRANZ JOSEF HAYDN:Mass in D minor 'The Nelson' Missa in angustiis (argo ZRG 5325) (C)1962?

Side A:
1.Kyrie        
2.Gloria        
3.Credo

Side B:
4.Sanctus       
5.Benedictus       
6.Agnus Dei

Sylvia Stahlman soprano/Helen Watts contralto/Wilfred Brown tenor/Tom Krause baritone/The Choir of King's College,Cambridge/The London Symphony Orchestra/Simon Preston Organ/directed by David Willcocks/Recorded in the Chapel of King's College,Cambridge

  Missa in angustiisとは「不安な時代のミサ」。ハイドンの草案にあったネーミングだが、完成直後にネルソン提督がナポレオンの艦隊を壊滅させ、Benedictusのファンファーレがネルソン勝利のラッパと結びつけられ、実際には創作時に無関係だったこの曲がネルソンと結び付けられたんだそうだ。戦争していたんだから、ハイドンにとって当時の世相はまさに「不安な時代」・・・。そう思って聴くと、Kyrie で女声には「不安」を掻きたてられるような気がする。それから、これはミサではあるのだが、ソプラノ・ソロは少年には向かない。やはり生々しい肉感的な女声でなくてはならない曲のような気がする。
  私のイメージではウィルコックス・キングス=禁欲世界・・・。なのに、この作品には禁欲の「き」の字も感じられない。ものすごくものすご~く肉感的な世界。端正ではあるんだけれど。どちらかといえば「少年合唱団」にこだわらない(と言うよりも普段は少年合唱団を馬鹿にしている)ファン層にも受け入れられやすそうだ。それほど「少年」の味付けが抜けている1枚ではあると思う。ウィルコックス・キングスは、こういう演奏も出来ますぜ!って感じかなあ。 (by Hetsuji) 2003/02/16 up 
LP 

1961
  "A PROCESSION WITH CAROLS ON ADVENT SUNDAY" (argo/ZRG 5240)
The Choir of King's College, Cambridge Oran:Simon Preston/Director:David Willcocks Recorded in King's College Chapel, Cambridge P.1961

Side One
1.Veni,Redemptor gentium(Praetorius)      
2.Twas in the year that King Uzziah died     
3.Vox clara ecce intonat(Monk)      
4.A spotless Rose(Howells)      
5.I sing of a maiden(Hadley)      
6.Remember, O thou man

Side Two
1.On Jordann's bank the Baptist's cry      
2.Gabriel's message     
3.Wachet auf!      
4.King Jesus hath a garden(Wood)      
5.The blessed Son of God(Williams)      
6.Veni, veni Emmanuel

教会ではクリスマスの4つ前の日曜日からクリスマスのカウント・ダウンが始まり、その期間“アドヴェント”の最初の日曜日にミサが行われるが、これはそのライヴ。(朗読部分は割愛)キングスのレコーディングのタイトルを見る時、“クリスマス・イヴ”と“アドヴェント”の文字には敏感になる。ジャケットの裏面にはチャペルの見取り図が印刷されており、聖歌を歌いながら入ってくる箇所や合唱団の立ち位置の説明もある。ロウソクのほんのりした明かりの中行われたであろう礼拝の臨場感が伝わってくる。クリア過ぎない音がこの時代を映し出していて、和声の美しさはいつもの事ながら、イギリスの声楽そものもの美しさに感動させられる。(by Nao) 2001/04/29 up 

 CD

1961
  CAROLS FOR ADVENT~A Procession with Carols on Advent Sunday(BELART/450 112-2) P.1961
Choir of King's College,Cambridge/Organ:Simon Preston/Direcotr:Sir David Willcocks

1.Organ Voluntary(J.Brahms)       
2.Matin Responsory       
3.Hymn:Veni,Redemptor gentium(Come Redeemer Of The Earth)       
4.Carol:'Twas in the year that King Uzziah died    
5.Hymn:Vox clara ecce intonat(Hark A Thrilling Voice Is Sounding)       
6.Carol:A Spotless Rose       
7.Carol:I Sing of a Maiden       
8.Carol:Remember,O thou man       9.Hymn:Jordanis oras praebia(On Jordan's Bank The Baptist Cry)       
10.Carol:Gaberiel's message       
11.Choral:Wachet Auf(Up!Awake!From highest steeple)
12.Carol:King Jesus hath a garden       
13.Carol:The blessed Son of God       
14.Hymn:Veni,veni,Emmanuel(O Come,O Come,Emmanuel)

待降節の最初の日曜日に行われるキャロルと朗読のライブ録音で、音源はLP「A PROCESSION WITH CAROLS ON ADVENT SUNDAY(argo/ZRG 5240)」と同じ。ただし、CD冒頭のオルガン独奏と2曲目“Matin Responsary”はレコード未収録。ほの暗い所から声が浮かび上がるような3曲目の「Come,redeemer~」をはじめ、チャペル内にやんわりと響き、それでいてトレブルはあくまでも透明な、ウィルコックス指揮独特のキングスの演奏がとてもよい。賛美歌(hymn)が数曲入っており、これは、後にほかの賛美歌と一緒にレコード「Hymns from King’s(賛美歌集)(L20C-1251)」にまとめられた。遥かな高みで響いているかのようにトレブルパートが歌わせるアレンジ(と演奏)が極めて美しい。「賛美歌集」の方でよく聞いている。(by Emu) 2002/12/15 up 
 CD

1960
  J.S.BACH:ST JOHN PASSION complete recording,sung in English 2CD(BELART461 633-2) 

Choir of King's College, Cambridge/directed by Sir David Willcocks/Philomusica of London/Peter Pears,David Ward,Elizabeth Harwood,Helen Watts,Alexander Young,Hervey Alan

キングスのヨハネ(英語)です。最初の音源ライセンスは1960年です。CD化は1999?(by Emu) 2001/11/11 up 
LP 

1960
  J.S.BACH:JESU,PRICELESSTREASURE(ARGO/ZK67)P.1960
Choir of King's College, Cambridge
Simon Preston,organ
Directed by David Willcocks

SIDE ONE
JESU,PRICELESS TREASURE

SIDE TWO
SACRED PART-SONGS
1.O Jesu so meek, O Jesu so kind       
2.Jesus is the dark world's light       
3.Lord, pour not thy vengeance on me       
4.Now is the mournful time       
5.It is finished       
6.Breath of God, life living       
7.God liveth still

自分の知る限りでは、A面一曲目が「The World of King's」というベスト盤に入っているぐらいでこのアルバム全体はCD化されていない。英語歌詞によるバッハ曲集。BWV番号がないが、A面は「モテット・イエスよ、わが喜び/BWV227」で、通常アカペラのところをここではオルガンとチェロ、ダブルバスの伴奏付きで歌われる。B面は、シェメリという人が編集した祈祷歌集みたいなものからの抜粋。この歌集編集の際にバッハも協力したそうで、バッハが作曲したオリジナル曲と、古い旋律を編曲したものとが半々だそう。例えばここで取り上げられている「O Jesu so meek」はドイツ系のキャロルでよく歌われる「O Jesulein Suss」の旋律である。演奏は、ドイツ語と英語の語感の違いもあるのだろうけれど、ドイツ系の質実剛健さとはまた異なり、ウィルコックスさんの柔らかく幽玄な世界。トレブルの透明感などさりげなく素晴らしい。B-S好きというわけでなく曲を聞いていて「ボーイソプラノの清澄な歌声に…」心動かされるというのは、こういう演奏の時なのだろうな。    (by Emu) 2005/07/15(Friday)up  
LP

1960 

(P.1985)
  King's College Choir
WILLIAM BYRD
Mass for five voices
Magnificat and Nunc Domittis-Service Ave verum Corpus (argo414 366-1ZM)
Sir David Willcocks

Side 1

MASS FOR FIVE VOICE
Kyrie
Gloria
Credo
Sanctus
Benedictus
Agnus Die

Side 2
Magnificat and Nunc Domittis from the Great Service-Edited Fellowes MCPS
Motet: Ave verum Corpus-Edited Terry MCPS

P1985に出た (argoZRG 5226)の再発売盤。違いは、指揮者にSirの称号が付いたこと。音がクリアになって、よりメリハリが効いて立体的に聴こえること。結果、立体的(=3次元=現実的)に聴こえなくもない。もしかして幽玄のように聴こえるって、pとppとpppの音を自在に出せる、ということかもしれないな~。に、しても、曲が、深々と深い。天上へというよりは地の底へ降りていくかのよう。大勢で歌っているとしても聴いているとしても、最終的には、個々人が、1人で神を見ることになる。(by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
 LP

1960
  WILLIAM BYRD Mass for five voices Magnificat and Nunc Domittis from the Great Service Ave verum Corpus (argoZRG 5226)David Willcocks
The Choir of King's College Chapel, Cambridge

Side 1
MASS FOR FIVE VOICE
Kyrie
Gloria
Credo
Sanctus
Benedictus
Agnus Die

Side 2
Magnificat and Nunc Domittis from the Great Service-Edited Fellowes MCPS
Motet: Ave verum Corpus-Edited Terry MCPS

 Byrd は、世を去るまで王立礼拝堂の一員であり楽員であったのですが、様々な権利を与えられ、エリザベス1世から重用されても、国教会に帰依しなかったゆえに、様々なトラブルがあり、何より信仰と現実生活の狭間の葛藤は大きかっただろうと思います。カトリックの信仰を最後まで守りましたが、これらのミサ曲は弾圧が厳しくなってから作られています。そう思って聴くと、唯一帰依している神への命をかけた誓いと、厳しく自分自身の存在のあり方を申告しているかのようです。
 このラテン語のミサは構成からイギリス国教会のラテン語によるサービスのために作られたという説があります。(エリザベス1世がラテン語のミサがお好きだったとか)
 ものっすごくシュールじゃないですか? 王室礼拝堂で、政治と宗教の最高権力者たちが、このミサ曲を聴き(歌い)、神と語らっていたのですよ。聴く限り、このミサ曲は「権力欲」と反対側の存在のように感じますが。
 サー・ Willcocks氏の演奏は、ずっと「幽玄」の世界にあるという先入観を持っていたので、それからすると、ちょびっと人間界に降りてきていたようです。それは、グレート・ザービスの方に強く感じ、・・・Byrd は、母国語の曲で多くの魂を天上へ誘いたかったのかな~とも思いました。そして曲そのものへ想いを集中できるキングスカレッジの演奏の実力は「並ではない」です。演奏者の魂のピッチが揃っているんですよ。キングスカレッジに栄光あれ!です。
それから、 Ave verum Corpusは、Mozartの曲のように即、発動はしませんが、じわじわと沁みてきます。いろいろと好きなCHOIRはありますが、ウィルコックス&レッジャーキングスさえあれば、他のイギリスのCHOIRは聴かなくても良いかも、なんて思っちゃいますね~。 (by Hetsuji) 2013/02/01 fri up
LP

1962
1961
1959 
  HYMNS FROM KING'S (argo SPA 553)
 Willcocks

SIDE ONE
1.HARK! A THRILLING VOICE IS SOUNDING P.1961
2.THERE IS A GREEN HILL FAR AWAY P.1962
3.ACCORDING TO THY GRACIOUS WORD P.1962
4.DROP, DROP, SLOW TEAR P.1962
5.WHEN I SURVEY THE WONDROUS CROSS P.1962
6.GLORY BE TO JESUS P.1962
7.UP! AWAKE! FROM HIGHEST STEEPLE P.1961
8.BREAK FORTH, O BEAUTEOUS HEAVENLY LIGHT P.1959
SIDE TWO
1.ON JORDAN'S BANK THE BAPTIST'S CRY P.1961
2.ABIDE WITH ME P.1962
3.HOLY FATHER, CHEER OUR WAY P.1962
4.GLORY TO THEE MY GOD, THIS NIGHT P.1962
5.THE DAY THOU GAVEST, LORD, IS ENDED P.1962
6.O COME, O COME, EMMANUEL P.1961

 伴奏からちょっと遅れて歌に入るタイミングに王者の余裕を感じてしまう。そしてレベルとラベル(格)の違う演奏。声部が分かれるとかの一切の「芸」は無し。ただ普通に全てのパートが同じ旋律を歌っているだけ。だけ、なのに、付け入る隙もなく完璧に美々しい。普通ではない普通の演奏。世界№1の普通を体現している偉大なChoirの演奏。(by Hetsuji) 2013/09/01 sun up
LP 

1962
1961
1959
  HYMNS FROM KING'S (LONDON STEREO L20C-1251) 聖歌「讃美歌」名曲集 指揮:デヴィッド・ウィルコックス1959、61、62年録音か?

SIDE 1:
1.きけ!ひかりの子よ HARK! A THRILLING VOICE IS SOUNDING     
2.みやこのそとの、おかのえ(上)に(きみはわれらをすくうため) THERE IS A GREEN HILL FAR AWAY     
3.めぐみふかきみことばにしたがいて ACCORDING TO THY GRACIOUS WORD     
4.そそがばや、わがなみだ(へいわの主のみあしに) DROP, DROP, SLOW TEARS     
5.みさかえのきみの十字架をあおげば WHEN I SURVEY THE WONDROUS CROSS     
6.イエスにさかえあれ(いのちのちしお わがために) GLORY BE TO JESUS     
7.起きよ!よはあけぬ UP! AWAKE! FROM HIGHEST STEEPLE     
8.うるわしき朝光さしきたり BREAK FORTH, O BEAUTEOUS HEAVENLY LIGHT

SIDE 2:
1.ヨルダンにて呼ばわりぬ ON JORDAN'S BANK THE BAPTIST'S CRY     
2.主よ ともにやどりませ(日くれて、よもはくらく) ABIDE WITH ME     
3.せいなる父よ、愛のひかりに HOLY FATHER, CHEER OUR WAY     
4.さかえあるかみよ、きょうのたまものの GLORY TO THEE MY GOD, THIS NIGHT     
5.この日もくれけり THE DAY THOU GAVEST, LORD, IS ENDED     
6.イマヌエルきます、みたまよ よろこべ(ひさしく待ちにし主よ とくきたりて) O COME, O COME, EMMANUEL

旋律が親しみやすく覚えやすいので歌おうとするとさすが合唱団の基音が高くて声が出なかった。が、いかにも誰にも歌えそうに聞こえるところなどは讃美歌ならではである。サー・ウィルコックス指揮するキングスが好きな理由はいくつかあるが、第1に声へのヤスリかけ具合が適度で、個々人の声の癖が見えないこと、シャープになりすぎないので耳が疲れないこと、声に個(自我)の主張がないので俗的な方向へ流れていかないこと等々である。近年はイギリスの聖歌隊ブームのようにも見えるが、飛び抜けて上手な団体の録音をのぞくと、ほとんどは聴いていて飽きる。私は力量がある、的な指揮者たちの主張が逆にどこの合唱団を聴いても横並びに同じ演奏に感じられてつまらない。聴くことへの末期症状なのかもしれないが。その点、サーの演奏は、魂が歓迎して聴いている。虚飾がない演奏だから清しいのか。(by Hetsuji) 2001/03/25 up 
LP 

1959
  BYRD:MASS FOR 5 VOICES/CHOIR OF KING'S COLLEGE/WILLCOCKS(LONDON STEREO L20C-1249) Recording:KING'S COLLEGE, Cambridge, 1959

SIDE 1:
1.MASS FOR FIVE VOICES 五声部のミサ曲

SIDE 2:
1.MAGNIFICAT AND NUNC DIMITTIS(from the Great Service) マニフィカトとシメオン讃歌(「大典礼曲」より)
2.MOTET:AVE VERUM CORPUS モテット:アヴェ・ヴェルム・コルプス(まことのおからだ)

音が口から出て10センチくらいのところで止まっている感じ、のトレブルをはじめ、サー・ウィルコックスのつむぎ出す音楽は、非常に禁欲的だ。世俗からはかけ離れて遠い音に聞こえる。それはコンサートに出かけて行って、上手だの下手だのとは別世界の音である。後年の指揮者クレオベリー氏の華やかさとは遠い、どこかしら限られた特別の空間で限られた人しか聴くことができない、そんな特別な音の世界、を感じる。(by Hetsuji) 2001/03/25 up
CD

1958.
12.24録音 
  A FFESTIVAL OF LESSONS AND CAROLS (DECCA/436 646-2) 1958.12.24録音

Choir of King's College,Cambridge/Simon Preston.organ/Sir David Willcocks

1.Once In Royal David's City-The Bidding Prayer   
2.Iinvitatory(from J.S.Bach's Christmas Oratorio)-LessonⅠ
3.Adam Lay ybounden-LessonⅡ       
4.I Saw Three Ships-LessonⅢ       
5.Gabriel's Message
6.God Rest Ye Merry,Gentlemen       
7.Sussex Carol-LessonⅣ       
8.In Dulci Jubilo-LessonⅤ       
9.Away In A Manger       
10.While Shepherds Watched-LessonⅥ       
11.O Come All Ye Faithful-LessonⅦ       12.Hark!The Herald Angels Sing

同名のレコード(DECCA /CN2041)及び(LONDON/OS 25119)をCD化したもの。名演奏をうずもれさせずにCD化してくれたのは嬉しいが、欲を言えば、どうせならレコードをそのまま移植するのではなく、レコードでは省かれている朗読やキャロルを入れた完全盤にして欲しかった。大もとの音源はもう残っていないのだろうか…。(by Emu) 2002/06/30 up 
LP 

1958
  A FFESTIVAL OF LESSONS AND CAROLS as sung on Christmas Eve,1958 in King's College Chapel,Cambridge (London/OS 25119) 1958.12.24録音

Choir of King's College,Cambridge/Simon Preston,organ/directed by David Willcocks

FIRST SIDE
1.Once In Royal David's City       
2.The Bidding Prayer       
3.Iinvitatory(from J.S.Bach's Christmas Oratorio)   
4.First Lesson(Reader:A Chorister,Antony Seddon)   
5.Adam Lay ybounden
6.Second Lesson       
7.I Saw Three Ships       
8.Third Lesson       
9.Gabriel's Message        
10.God Rest Ye Merry,Gentlemen

SECOND SIDE

1.Sussex Carol        
2.Fourth Lesson       
3.In Dulci Jubilo        
4.Fifth Lesson       
5.Away In A Manger       
6.While Shepherds Watched        
7.Sixth Lesson       
8.O Come,All Ye Faithful       
9.Seventh Lesson       
10.Hark!The Herald Angels Sing

レコード(DECCA /CN2041)及びCD(DECCA436 646-2)と同じ内容。こちらの盤はリアルタイムで発売されたのだろう、レコード盤が分厚く、年月を感じさせる。音質はすこしくぐもっているが、その向こうからウィルコックスらしいゆったりとした優美な演奏が損なわれることなく聞こえてくる。ボーイ・ソプラノの凛とした響きも素晴らしい。お馴染みOnce In Royal David Cityのソロももちろんいいが、バッハのクリスマス・オラトリオからの抜粋曲において、天使のお告げの部分を歌うボーイ・ソプラノの透明なソロがシンとして冷たい冬の空気を震わすのが伝わってくるようで、とても印象的だ。ジャケット裏には、曲目だけでなく朗読の要約や朗読者の名前まで明記されており、演奏会のプログラムのようで嬉しい(ここには第1の朗読を読むChoristerの名前だけ記載した)。レコードのキャパの都合でキャロルや朗読を省いてあるが、なるべく本来の形で残そうとした製作者側の心意気が感じられる。(by Emu) 2002/06/30 up 
LP 

1958
   "A Festival of Lessons and Carols as sung on Christmas Eve" (Decca/CN2041)in King's College Chapel, Cambridge/directed by David Willcocks, Simon Preston(Organ), on Christmas Eve 1958
This sleeve shows King's college Chapel and Choir. The King's College Choir singing on this record is not the one shown on the photograph.

FIRST SIDE
1.ONCE IN ROYAL DAVID'S CITY         
2.INVITATORY(From the Christmas Oratorio) Soloists:Peter Harrison(a Chorister), Robert Tear    
3.ADAMLAY YBOUNDEN         
4.I SAW THREE SHIPS
5.GABRIEL'S MESSAGE         
6.GOD REST YOU MERRY, GENTLEMEN

SECOND SIDE

1.SUSSEX CAROL         
2.IN DULCI JUBILO         
3.AWAY IN A MANGER         
4.WHILE SHEPHERDS WATCHED         
5.O COME ALL YE FAITHFUL         
6.HARK THE HERALD ANGELS SING

DECCAからCDも出ているが、この臨場感はレコードならでは。(と言っても初期オリジナル盤ではなく、'81に発売されたものなので、ジャケットはレッジャー氏に'82来日メンバーも写っている。) ウィルコックッス氏の醸し出す音にはいつも優しさがあるが、この盤ではこと更それを感じる。ウィルコックッス氏は在任期間が長かったので、いくつかのアレンジがあり、ここではマイルドな雰囲気が濃い。豊かな音がゆったりと流れていく。コーラスとオルガンが溶け合い、チャペルの空間に残響をこだましていく様は、何度聴いても胸がポッと温かくなる。デスカントの柔らかい事!なんて優しい歌い方! 時代をさかのぼってクリスマス・ミサが聴ける事を心より感謝したい。(by Nao) 2001/12/16 up

 クリスマスイヴのライブかと期待していたのですが、聴衆の気配がしないのでどうも違うような気がします。これは長年キングスカレッジのチャペルでイブに行われてきたサービスの形式を(かどうかは知りませんが)録音されたものなのでしょうか。実際に行けば当日はこんなサービスを受けられるし、行かずとも自宅でキングスのチャペルの気分を味わえるということなのでしょう。
 ・・・聴いた感想は微妙。ライブではないので。コンサートでもありませんし、演奏そのものを楽しむのとは、ちょっと違うような気がします。上手ですが、芸術とか幽玄とかまでは達していないです。そこまでの選曲でもないですし、目指すものが違うような。サービスだとしたら「聴衆の気配」が全くないのでその点がとってもとっても寂しいような・・・。これなら、むしろ、ガーンと、スタジオ録音した方が聴衆がいなくても再生したときに臨場感を以て聴けたでしょうに、と思います。
 聴衆の1人としてキングスカレッジのチャペルでクリスマスイヴのサービスに出席している気分を味わうなら、部屋の灯りを消してヘッドフォンで聴くのがベターかもしれません。超一流のサービスを受けられると思います。完璧バリバリの演奏は上手には上手ですから。でも聴衆の気配の中で私は聴きたかったです。(すすり泣き入りマタイみたいに)  (by Hetsuji)2013/08/01 thu
 LP

  ORLANDO GIBBONS Tudor Church Music (argo/XWN 18165)
Under the General Editorship of Boris Ord & Thurston Dart

SIDE ONE
1.Song 44: Veni Creator
(from George Wither's Hymnes and Songs of the Church, 1623)
2.First Preces
Psaim 145
3.Voluntary I
Magnificat (Short Service)
4.Voluntary II
Nunc Dimittis
5.Voluntary III
(A fancy for double organ) Verse Anthem: O God, the King of Glory

SIDE TWO
Anthem
1.Almighty and Everlasting God
2.O Lord in Thy Wrath
3.Hosanna to the Son of the David
4.O Lord increase my faith
5.O Clap your hands. God is gone up

 ウィキペディアによると、オーランド・ギボンズは、オックスフォード出身で、1596年から1598年(13歳から15歳なのでトレブル)にかけてキングス・カレッジの聖歌隊に参加しました。ジェームズ1世に王家礼拝堂(Chapel Royal)のジェントルマンに指名され、彼はその礼拝堂で、少なくとも1615年から、カンタベリーで卒中のため亡くなるまで、オルガニストを務めたそうです。カンタベリー大聖堂に彼の記念碑が建てられており、キングスカレッジでは現在も毎年チャペルで彼の命日の典礼を行っているそうです。
 この盤、Veni Creatorから始まりますが、成熟したソプラノを聴かせるトレブル君たちの声は必聴ものです。それにしてもこの選曲、曲構成が、キングスカレッジの合唱に似合っていて本当にうるわしい。そして、出現するソロの部分は、どのパートも歌い手としての技量が要求されるらしいが、それすら悟られることなく演奏してしまう技術も素晴らしい。曲の良さと聖歌隊の演奏力が融合した素晴らしい盤だと思います。極東日本の超辺鄙な片田舎で生まれ育ち今も生きているHetsujiですが、この盤の生き生きした演奏を聴いていると聖堂で降り注ぐ音に包まれて人生を感じている気分になっちゃいますものね。声(合唱)に、どこか包容力があるんですよ、聖母マリアのように。この声の色彩の感じ、ORD時代の美点だと思います。5.O Clap your handsは1982年にレッジャーキングスで初めて聴きました。私はレッジャー信者ですが、ORD氏のは、それよりも輪郭がやさしくやわらかく、これもまた良いなあ、と感じた次第です。   (by Hetsuji)2013/03/01 fri up
LP 

1954 

(ARGO/RG 120)


(ECS 680)
This record was first issued in 1958 as RG 120 
AN EASTER MATTINS(ARGO/RG 120)P.1954/Choir of King's College, Cambridge/directed by Boris Ord/Eric Fletcher,organ

FIRST SIDE
1.EASTER CAROL:This Joyful Eastertide(Book)
2.SENTENCES-The Chaplin of King's College
3.PRECES(Tomkins)
4.EASTER ANTHEMS
5.PROPER PSALM CXI
6.FIRST LESSON-Exodus XII
7.TE DEUM(Howells)

SECOND SIDE
1.SECOND LESSON-RevelationsI-1-18 read by the Dean of the King's College
2.JUBILATE(Howells)
3.CREED
4.RESPONSES(Tomkins)
5.OUR FATHER
6.COLLECTS
7.ANTHEMS:Haec Dies(Byrd)
8.PRAYERS read by the Dean of the King's College
9.HYMN:Jesus lives,no longer now can thy terrors(Gauntlett)

復活祭の日の朝課(朝祷)。ライブ録音にしては雑音がなさすぎだが、キングスカレッジの学長などが朗読者だし、最後の賛美歌は聴衆も混じっている気配があるので、ひょっとしたらライブかもしれない。録音年も不明だが、色々な記録をたどっていくと、発売されたのは1954年ということなので、だいたいその頃。1953年のクリスマスのLessons and Carolsの後の録音だろうか。50年代前半になるわけだが、古臭さも古い録音故の聞き苦しさもなく、歌声の細部まで鮮やかに聞こえて、50年前の録音というのが信じられないほどだ。こうして鮮明な音で改めて聞くと、ボリス・オード氏の演奏はかなり明快で快活なのだなと思う。高音は柔らかめだが、全体的にははきはきして垢抜けた感じがする。例えばHaec Diesなど、高音は張り上げてはいないが結構シャープ。(それはそうと中盤のド~ミヌ~ムのところがご多分に漏れず素晴らしく美しい。)昔のものというだけで重厚さやシンプルさを想像しがちだが、現代においても現代的な演奏と言って通じる、ちょっと目から鱗なアルバムであった。     (by Emu) 2005/03/25(Friday)up   

イースターの朝祷ですか。品格、というかキングスの合唱には精神の抑制を感じます。この頃のトレブルはお子さま声ではないです。女声でもないですが、華やぎがあったりして。その華やぎが俗的ではないところが聴ける所以です。それにしてもHetsujiの幼かった頃の生活を思うにつけ、これはHetsuji生誕前の録音なので、当時の生活レベルに格段の違いを感じますね。正直、この音は、この春のキングスカレッジの復活祭に口パクで利用しても通用するくらいに現代的な感性のもとに録音されています。リーダーも素晴らしいです。レッジャーキングス時代よりは指揮者のコントロールが微妙に甘く=聖歌隊員たちの声の個性をギリギリまで認めているので、パートの声が合わさった時に切ない自由感があるような気がするのです。そこが心を刺激します。ORD氏の創る音楽はコンサート的でしかも世俗には落ちていないので、生音を実際に聴いてみたかった。教会コンサートで。男声どの時代も安定しているのだろうけれどトレブルがNaoさん好みに近く、大人びているのが魅力的。
ただし典礼的に格式高い演奏(音が)なので、この後で、イースター・バニーとふざけっこする気分ではないでしょうね。きっと、うるわしくしつらえられた復活祭の食卓を上品にかこむのでしょう。   (by Hetsuji)2013/03/01 fri up
CD

1956 
  EVENSONG(BELART 461 4532)録音1956年頃/Choir of King's College, Cambridge/conducted by Boris Ord/Hugh Maclean,organ

1.Introit:O praise the Lord(Adam Batten)       
2.Sentence:I will arise:Almighty and most merciful Father:Almighty God,the Father of our Lord,Jesus Christ:The Lord's Prayer       
3.Responses(William Smith)       
4.Psalms:When the Lord turned again the captivity of Sion,Except the Lord built the house,Blessed are all they that fear the Lord       
5.First Lesson-Isiah LXI(reader:christopher Kerte)  
6.Magnificat in G(Stanford)(Richard White,solo treble)
7.Second Lesson-St.LukeIV 16~32       
8.Nunc Dimittis in G(Stanford)(John Walker,solo baritone)       
9.Creed      
10.Prayers       
11.Collects       
12.Anthem:My Beloved Spake(Patrick Hadley)    
13.Final Responses(E.W.Naylor)       
14.Concluding voluntary:Toccata in B minor(Francis Jackson)

英国国教会で毎夕に行われる礼拝、Evensongの擬似ライブ録音。50年代ボリス・オード指揮によるアルバムです。オード指揮の録音はそういくつも聴いたわけではないのですが、何だか「艶」を感じてしまいます。敬虔さや清澄さ、透明さを残しつつ実に朗々と歌っていて、理知的なレッジャーや完璧性を追求した80年代クレオベリー、少年っぽい元気さが表に出ている(出すぎ)最近のキングスでは絶対に感じられない「色っぽさ」があるのです。スタンフォードのMagnificat(My Soul does magnify the Lord)は、そんな情感たっぷりのトレブル・ソロが大活躍、一つの歌として聞き応えがあります(……まるでここだけソロアルバムのよう)。(by Emu) 2001/11/25 up 
LP 

1956
  "EVENSONG as sung in King's College Chapel, Cambridge" (argo/RG 99)directsd by Boris Ord, Hugh McLean-organ  P.1956

FIRST SIDE
1.INTROIT/O Praise the Lord(Batten)
2.SENTENCES/I will arise;Almighty and most merciful Father;Almighty God, the Father of our Lord Jesus Christ
3.RESPONSES(Smith)
4.PSALMS/
When the Lord turned again the captivity of Sion(Psalm No.CⅩⅩⅤⅠ), 
Except the Lord build the house(Psalm No.CⅩⅩⅤⅠⅠ), Blessed are all they that fear the Lord(Psalm No.CⅩⅩⅤⅠⅠⅠ),
Many a time have they fought against me(Psalm No.CⅩⅩⅠⅩ)
5.First Lesson/Isiah LXI
6.Magnificat in G(Stanford), Solo treble:Richard White
7.SECOND LESSON/ST. LUKE IV.16-32

SECOND SIDE

1.Nunc Dimittis in G(Stanford), Solo Baritone:John Walker 2. CREED
3.PRAYERS
4.COLLECTS
5.ANTHEM/My Beloved Spake(Hadley)
6.FINAL RESPONSES-Naylor
7.CONCLUDING VOLUNTARY/Toccata in B minor(Jackson)

古い録音なので音の広がりには欠けるものの、思いの他雑音は少なく、聴きたい音はしっかり残っている。スタンフォードの「マニフィカト」のトレブル・ソロも、彼の声だけをマイクで拾ったのかと思うほど。ビブラートのない心地良いソロがコーラスに負けずに響いてくる。詩篇(Psalm)も、何気ない旋律がキングスの安定感に支えられ、4曲はアッという間だった。オード氏のものは、もっと素朴な雰囲気が強いように思っていたが、音こそひなびた感じがするものの、歌声は存外に洗練されている。私は録音メディアでしかその歌声に触れる事ができないが、毎日歌声を吸収してきたチャペルのなんとうらやましい事。それだけで、気高い特別な魂が宿っていそうだ。こんな世界が存在している事の証に触れる喜びを、誰かに伝えたいという思いを強くしている。(by Nao) 2001/10/14 up 

Emuさんのご説明により、英国国教会で毎夕に行われる礼拝Evensongのサーヴィスを受けているつもりで聴きました。異教徒Hetsujiとしては、毎夕、このようなサーヴィスを受けることができるとしたら、不謹慎ではありますが、非常に美味しいということです。曲の傾向は限定されるとはいえ、ミニ・コンサートですから。宗教という共通事項があってその中で、一日を神さまに照らし合わせて振り返ることが出来るわけですから、このような集団は、自制心が強くなることでしょう。とか思いました。普通だったら、ご近所聖歌隊で十二分なところを、超聖歌隊のキングスカレッジでサーヴィスが行われるわけですから、スゴイ。もっともご近所聖歌隊で
6.Magnificat in G(Stanford), Solo trebleがまかなえるとも思えませんが。これは夕べの拝礼のお手本盤とも言えるのでしょう。長いこと教会から遠ざかっている方が仕事から帰宅して、ネクタイをゆるめ、この盤をかけてEvensongを聴きながら、お酒をグラスで一杯、ってどうでしょう? (by Hetsuji)2013/03/01 fri up
CD

1949-54録音 
  Boris Ord/Choir of King's College Cambride/English Church Music/Favorite Christmas Carols(TESTAMENT SBT 1121)1949-54録音

1.Onece in royal David's city  treble:Alan Davies   2.In dulci jubilo      
3.The Three King's       baritone:keith Miller  
4.Ding dong! merrily on high      
Willoam Byrd

Mass in four parts      
5.Sanctus and Benedictus      
6.Abnus Dei       
Orlando Gibbons

7.Hosanna to the Son of David      
8.O Lord,in thy wrath rebuke me not       
Robert Johnson
9.Dum transisset sabbatum       
Byrd
10.Ave verm corpus      
Thomas Weelkes

11.Hosanna to the Son of David       
Thomas Mudd

12.let thy merciful ears       
Weelkes

13.O Lord,arise       
Thomas Tallis

14.Te Deum
Rishard Dering
15.Factum est silentium       
Herbert Howells

16.magbificat Collegium Regale       
John Tavemer

17.Chiste Jesu,partahat       
Byrd
18.Senex purum portabat      
19.Lustorum animae       
Adrian Batten
20.Deliver us,O Lord our God       
S.S.Wealey
21.Cast me not away from thy presence
LP 

1954

(argo/RG39)


(ECLIPSE/ECS 659)
こちらの方が再現される音はよりクリアかもしれません。
(by Hetsuji)2013/03/01 fri up
"A Festival of Lessons and Carols as sung on Christmas Eve" (argo/RG39)in King's College Chapel, Cambridge / The Choir of King's College/directed by Boris Ord / Hugh McLean, Organ / 1954/Rodney Williams(treble), Nigel Rogers(tenor), Michael West(treble), John Walker(bass)

FIRST SIDE
1.Once in Royal David's City       
2.Invitatory from the Christmas Oratorio(Bach)    
3.Ding, Dong,Ding        
4.Flos de Radice Jesse       
5.God rest you Merry, Gentlemen        
6.In Dulci Jubilo        
7.Hail, Blessed Virgin Mary

SECOND SIDE

1.A Virgin most Pure        
2.While Shepherds watched        
3.The Shepherd's Cradle Song        
4.The Three Kings (Cornelius)       
5.The Infant King       
6.O Come, all ye Faithful

オード氏時代のクリスマス・ミサのライヴ盤。ジャケットがモノクロで、時代を感じる。始まりはやはり"Once in Royal David's City"だ。トレブル・ソロの導入から徐々に盛り上がっていくが、聴き慣れたこの曲で胸が一杯になろうとは思わなかった。バッハの曲以外は純粋なキャロルばかりで、オルガンの音でコーラスが聴き取りにくい場面もあるが、なんとも暖かく素朴なのに華やいでいる。一糸乱れぬコーラスというより、手の届きそうな所から豊穣な合唱が響いてくる感じだ。1枚聴き終える間に何度その歌声に胸を詰まらせた事か。指揮者や時代と共に変遷していくキングスの一端に触れた思いだが、オード氏も間違いなくキングスの金字塔を担った一人だった。(by Nao) 2001/08/26 up 

 スースー・プチプチ・ザリザリ・グワングワンの傷ついたUSED盤で聴きました。だけど音に想像の余地があってとても豊かに聴こえます。豊かで人間的なんだけれど、なんというか精神が透明感に溢れている感じ。世俗ではないです。なんて清らかな合唱なことか・・・。加えて音の層の厚みが豪華。ソリストではなくて壱聖歌隊員としてのソロも、リーダーも、作られていない感じがしっくり来て、目を閉じて、50年も前のこのサーヴィスに参加してしまいました。自宅に居ながらにして聴衆を気にせずリラックスし合唱を聴き、聖書の言葉を聞き、今頃ですが、バーチャルでクリスマス・イヴを味わいました。ソリスト君は、Rodney Williams (treble),Michael West (treble), なそうです。ファースト・レスンのリーダーもどちらかなのかな? この盤の中に大好きなキングスカレッジが在る、と思いました。来年のイヴはこの盤で過ごすのです!  (by Hetsuji)2013/03/01 fri up
10 inch   ENGLISH Christmas CAROLS (ETS 3)
Sung by the Choir of King's College, Cambrigde

Side 1
1.The First Nowell
2.O Little Town of Bethlehem
3.The Holly and the Ivy

Side 2
1.Good King Wenceslas
2.Unto us a Boy is born
3.I saw Three Ships
4.Away in a Manger
5.Hark! the Herald Angels sing

キングスの録音は1950年代からしっかり残っているおり、SP盤も存在するらしい。10インチ盤は珍しいけど、レコード盤に”this recording comes from the BBC's regular programmes for listeners throughout the world”という表記があるので、BBCで放送されたものを提供しているらしい。男性アナウンサーが歌詞が読み上げた後に歌うという形式になっている。歌詞カードも付いており、埃も無く蝋引きの内袋にレコードが収まっていた事が愛おしい。録音時期・指揮者は不明。ウィルコックス氏アレンジのものも含まれるので、彼の時代の録音か?コーラスは少年らしいきれいな声が響いて来て、全体に優しい雰囲気。気負いの無い自然な演奏で、好感度は高い。いろんな合唱団を聞いていても、フッと戻って来て安心できる存在だなあと実感する。(by Nao) 2008/05/25 up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)