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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Kieran WhiteKieran White





CD    Britten - Missa Brevis and other works for treble voices featuring Kieran White (Lammas/LAMM171D), recordedon 2nd April 2004 and on 28th May 2004 (Kieran's solos)
The Boy Choristers of Wells Cathedral, Director: Malcolm Archer, Organ: David Bednall
Soloist:Ned Berry(*), Daniel Macklin(+), Harry New($), Kieran White(#)

Missa Brevis in D (Benjamin Britten)
1. Kyrie        
2. Gloria *+$       
3. Sanctus        
4. Benedictus *#       
5. Agnus Dei
6. Lux aeterna (Nadia Boulanger)       
7. If with all your hearts (Felix Mendelssohn) #      
8. The Call (Ralph Vaughan Williams)       
9. Be still, for the presence of the Lord (David J Evans arr. Malcolm Archer) #       
10. Brightest and Best (Malcolm Archer) #        
11. Lead kindly light (Malcolm Archer) #       
12. Ex ore innocentium (John Ireland)       
13. Song for a young prophet (Damian Lundy arr. Malcolm Archer) #       
14. When I survey the wondrous cross (Malcolm Archer) *
15. We give thee thanks, O Lord (Philip Moore) #     
16. Pie Jesu (Gabriel Faure)       
17. I call on thee (Stanley Vann) #        
18. A grateful heart (Mary Plumstead)       
19. I will lift up mine eyes (Noel Rawsthorne) #      
20. And now another day is gone (Leonard Blake)     
21. Nunc Dimittis in D (George Dyson)

Young chorister of the year 2002・2003 のファイナリスト、キーラン・ホワイトを特集した1枚で、少年16人だけで歌われている。ブリテンの「ミサ・ブレヴィス」は金属的なキリエから始まり、ウェールズの華やかな雰囲気にマッチしてるねーという感じ。が、後は予想外に「じっくり聴かせる」選曲。そして、半分の曲でソロを取っているキーランが、これまた予想外に柔らかくストレートな声で丹念に歌っている。たぶん、声のトーンが下がって来ているのだろうけど、落着きがあって子音を丁寧に歌い繋いで行く様子が何とも心地良い。聞く前は突き抜けるような声のイメージを持っていたんだけど、ピアノ伴奏で歌われるとDavid Wigramみたいで、ひたすらきれいで清純。選び抜かれた16曲も、定番からはちょっと外れているけどオアシスのように心潤うものばかり。解説に「クワイアの間で非常にポピュラーになりつつある」と書かれている"Brightest and Best"・"When I survey the wondrous cross"は、アーチャー氏作曲のやさしいメロディで一度聞けば耳に残ってくる。ウェールズでの最後の録音であろうこの1枚に、アーチャー氏はいろんな想いを込めて作り上げたと思う。聞きたいと願っていたソリストの声に、私も思いの丈を込めながら聞かせてもらった大満足のCD。が!聞ける事が一番大事なんだけど、ソリストの写真もデータもないというのはどうでしょね。  (by Nao) 2005/01/14(Friday)up 

 Kieran Whiteは、2002年2003年のBBC Radio 2 Young Chorister of the Year のファイナリストです。ちなみにそのときの優勝者が2002年がJamess Eager、2003年がHarry Sever です。このコンテストの優勝者やファイナリストにはソロ盤を出しているケースがありますが、聴いてからコンテストそのものを想像してみると、私の耳ごときでは、演奏に良し悪しの大きな差があるとは思えません。差は、個性の範囲なのだと思います。とはいえ、Kieranが、2年続けてファイナリストに入ったことは、実力があった、ということだと思います。
 彼はWells Cathedralのコリスターで、このCDは彼のソロ盤というわけではないですが、ソロ盤に近い特別扱い盤ということで彼を中心に聴いてみました。
 不安旋律が原因で苦手の Britten ですが、16人のBoy Choristersくんたちの演奏水準は高いと思います。そしてソロが目立つ Benedictus あたりから、私の目と耳も覚めてくる訳でして・・・。録音が Ampleforth Abbeyで行われていますが、残響が多すぎず少なすぎず、充実した16人のシャープで完璧な演奏が採録されています。一糸乱れぬ音っていうのが上手なんですけれど、ホントに16人の男の子だけの演奏なんですか?・・・すご過ぎる・・・。
 さて、Kieranくんですが、このときの録音が2004年でコンテストの1年後です。声が更に充実していたもっとも良い時期の頃にレコーディングが行われたのではないでしょうか。彼の声には、熱く錬られ、強く強く鍛えられ磨かれた重金属的な輝きの美しさを感じます。それでいて柔軟で、ほころびの無い声、です。聖歌隊ソリストの完成形の一つであると思います。聖歌隊と一緒の録音なのも良かったです。それにしてもWells Cathedralは、誰でも入隊を希望出来るCHOIRなのでしょうか? 録音メンバーのコリスターさんたちのお名前ですが、イングランド王家でおなじみの名前が多くて、オヨっとのけ反ってしまいました。合唱の音の質というか味わいが少年合唱ならではの清冽さが貴重なお宝CDです。ソロ合唱ともに、2004年のWells Cathedral Choir の充実ぶりを示した盤だと言えると思います。 (by Hetsuji)2016/09/24 SAT UP

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(お返事は出来ないと思います)