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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Petits Chanteurs de Notre-Dame de la Joie





 CD    FRANZ AND FERDINAND SCHUBERT:REQUIEM(ESOLDUN/MOS 1003)1980.11et 1981.1,a Prais録音/Petits Chanteurs de Notre-Dame de la Joie/Ensemble Vocal Jean-Pierre Lore/Direction:Jean-Pierre Lore

FERDINAND SCHUBERT:REQUIEM opus 9 in G minor 1.INTROIT
2.SEQUENCE
3.OFFERTOIRE 
4.SANCTUS
5.BENEDICTUS 
6.AGNUS DEI
7.COMMUNION
8.FRANZ SCHUBERT:Unfinished REQUIEM D433 in C minor KYRIE
FRANZ SCHUBERT:DEUTSHES REQUIEM opus 2 in G minor 9.ZUM EINGANG
10.NACH DER EPISTEL
11.ZUM EVANGELIUM
12.ZUM OFFERTORIUM
13.ZUM SANCTUS
14.ZUR WANDLUNG
15.ZUM MEMENTO
16.ZUM AGNUS DEI
17.ZUR COMUNION
18.AM ENDE DER MESSE

Damien Degos(soprano garcon)

 「世界初録音」と銘打っているわりには、作品番号がどうも違うようだし、音質は悪いし、合唱もうまいとはいえないし、解説の英文は文法が所々間違っていて内容も要領を得ないし、でなにやら怪しげな盤である。が、フェルディナンドのレクイエムは、フランツの兄だけあって素直にロマンチックでよい感じ。
 フェルディナンド・シューベルトはかのフランツ・シューベルトのすぐ上の兄で、学校の教師を務める一方、自身も作曲や演奏をする音楽家であった。またフランツの作品を世に広めるため尽力するなど、フランツのよき理解者であり、影響を及ぼした人物だったそうである。この「レクイエム」が作曲された経緯については何ら触れられていないが、初演はフランツが他界する2週間ほど前の1828年11月3日にされている。アルバムでの演奏は初っ端なからのくぐもった粗悪な音、訓練されきれていないガサガサっとした少年合唱なのだが、それをちょっと大めに見てあげれば、曲は流れにのっており雰囲気は出ているのでいいかなと思う。それに旋律の一つ一つが印象的。それと3曲目から登場するB-SソリストのDamien Degosが華があってなかなかよい。古典〜ロマン派のミサ曲ソリストとしてイケるタイプかと思う。
 後半2曲が、フランツ・シューベルトによるもので、8曲目が二つあるレクイエムのうちの一つ。未完。未完の理由不明。9曲目以降のレクイエムは、長らく兄フェルディナンドの作と思われていたもの。兄の演奏活動を手伝っていたフランツが、「適宜改訂して使ってください」と本作を兄に贈ったところ、フェルディナンドが自作と偽って発表してしまったのがその原因とのこと。後に往復書簡の中でフランツはフェルディナンドのことを許す云々ということを書いている。・・・というのが、解説から分かることだが、もうちょっと周辺事情を説明して欲しかった(もっとドラマがあったに違いない)。旋律には「ドイツ・ミサ曲」にあるような、シューベルトらしい流暢さと優しさとが感じられる。が、印象は普通。 (by Emu) 2004/02/22 up

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(お返事は出来ないと思います)