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Art of the treble~sounds’Library (JAPAN)

Heldur Harry PõldaHeldur Harry Põlda





CD

2010 
  Terra Mariana (ERP 3810)
ARSIS Handbell Ensemble & Heldur Harry Polda (boy soprano)
Conducted by Aivar Mae, Recorded:March 26-28, 2010

1. Ave Maria (Bach/Gounod, arr. A. Hartley)
2. Ave Maria (Caccini, arr. V. Soonberg)
3. Panis Angelicus (Franck, arr. J. Meredith)
4. Aria (Bach, arr. V. Soonberg)
5. Adagio (Albinoni, arr. K. McChesney)
6. Morning (Grieg, arr. A. B. Sherman)
7. Anitra's Dance (Grieg, arr. F. A. Merrett)
8. Danse Macabre (Saint-Saens, arr. M. R. Keller)
9. Golliwogg's Cake-Walk (Debussy, arr. R. Ivey)
10. The Ball (Bizet, arr. B. B. Garee)
11. Ave Maria (Schubert, arr. W. H. Griffin)
12. O Holy Night! (Adam, arr. V. Soonberg)
13. Silent Night, Holy Night! (Gruber, arr. F. L. Callahan)
14. Festive Dance (Bizet, arr. K. McChesney)

フラフラと動画サイトを見ていて、ショパンの「別れの曲」にたどり着いたのが彼の声との出会い。(ピアノ曲なので、普通は歌わないのだろうけど) 即座にそのピュア・ボイスの虜になったが、これまでに聞いたBSのどのタイプでもない気がする。作為なしの真っ直ぐな声は、誰が聞いても「ボーイソプラノ」と分かってもらえると思う。成熟前の爽やかさと熟練した安定感・透明感が混ざり合った不思議な声なの。高い声も、やせ細るでもなく声を張り上げるでもなく、至極自然に歌っている。ハンドベルが伴奏のBSソロは初めて聞いたけど、ハンドベルの音色は多彩で奥行があり、スロー・テンポの曲によく合っている。ソロは1番~3番・11番~14番の6曲のみ。前奏が長くて「バンドベルだけ?」と思っていると、ひょっこり歌声が聞こえて来たりする。全曲ゆったりとした誤魔化しようのない曲をamazing voiceで歌っており、ジワリと胸に沁みる。 (by Nao) 2012/01/11 up

Naoさんから最高の評価ですすめられたCDですが、いつもカバー写真の見てくれ重視(でもって失敗している)のリスナーのため、長らく手にしなかったCDです。尊敬しているCHOIRともだちの言うことなので、ずっと気にはなっていて、ようやく聴くことと相成りました。・・一言で言うと「ショック!」
カッチーニで茫然自失状態でした。この声、信じられない・・・。一応、数十年、ボーイソプラノファンをしている訳ですョ。でもって最愛のボーイソプラノもあったりする訳ですよ。・・だけどだけど、ショック!違う!今までとは何かが違う!
 かつて好きだった声は今も変わらずに好きで、かつて好きだった演奏は今も好きで、その価値は私の中で変わりませんが、このCDを聴いたときに、新しい価値基準が出来てしまったのでした。ハリー君、凄すぎる。
 伴奏というか協演がハンドベルです。うるさいっ!このすさまじい音でハリー君ショックが和らぐっちゅうに。時代掛かっている音ですね、昔っぽい。映画クリスマス・キャロルでハンドベル演奏しているシーンがありましたね。なので、ハンドベルというとあの映画の時代と演奏風景を連想してしまいます。(もっと演奏の音量を遠慮してくれていたらハリー君の声を思い切り聴けたのに。)
 この盤のハリー君はピーク前のクリアさとピークに向って伸びていく感じがあって私のもっとも好みの声の時期。しかも声には柔軟さと安定感もバッチリ。声の奥から聴こえてくるハートの方は、何しろ、声が今までのリスナーとしての私の経験値を遥かに超えているため、測定不能。
 声の素材として超一級品。この声だからハンドベルとも競演できて負けていない音を残せたのかもしれないけれど、ボーイソプラノの名曲は数限りなくあるのにこの選曲では惜しすぎる。せめて伴奏を1枚目と2枚目で取り替えていてくれたら、とさえ思う。 
 この盤に最高峰のカッチーニのアヴェマリアが残っています。私はこちらのカッチーニの方が好み。そこが色々な録音に置いて、Naoさんと私との好きな声の時期のズレるところなんですけれど。(Naoさんの円熟好み VS Hetsujiのお子ちゃま好み?)私がゾクゾクする音がこの盤のカッチーニに採録されているんです。(by Hetsuji) 2012/05/05 up
 CD

2011
  Cantus angelicus (ERP 5312)
Heldur Harry Polda (boy soprano), Tallinn Sinfonietta, Conductor:Risto Joost
Recorded:October 14th-16th, 2011

1. Amor's aria (from Orfeo) (Christoph Willibald Gluck)
2. Ave Maria (Giulio Caccini)
3. Ave Maria (Johann Sebastian Bach / Charles Gounod)
4. Pie Jesu (from Requiem) (Gabriel Faure)
5. Sadness (Frederic Chopin)
6. Ave Maria (Franz Schubert)
7. Panis angelicus (Cesar Franck)
8. O Holy Night (Adolphe Charles Adam)
9. Aria (from BWV 1068) (Johann Sebastian Bach)
10. Funiculi funicula (Luigi Denza)
11. Where is Love (from Oliver!) (Lionel Bart)
12. On the Street Where You Live (from My Fair Lady) (Frederick Loewe)
13. Caruso (Lucio Dalla)

このレコーディング時期、Heldurは15歳のはずだけど、変声の危うさは感じない。微塵も感じないかというと微妙で、ピークは過ぎているのかもしれないけど、まだ充分いけるのだと思う。年齢やその見かけからすると、もっと大人っぽい声を想像するけど、彼の場合は純真無垢な声を携えたまま成長しちゃった感じ。BS定番の曲は、その実力を誇示する事なく余すところなく、ナチュラルに歌いまとめている。1番や10番以降の曲を聞くと、オペラなどで活躍してしているのも首肯ける。どんなステージでもこなしたろうし、盛り上がったに違いない。11番は”Oliver!”好きにはたまらないナンバーで、うれしくなる。エストニア語圏の少年ではあるが、聞き慣れた言語の曲だったのは有難く、この歌声との出会いにも感謝している。
私の中でカッチーニの”アベ・マリア”はこれが最上級となりました。Studio Life さん、「トーマの心臓」でまたこの曲を使うなら、雰囲気はこちらの方が絶対合います。是非、採用してくださいな。 (by Nao) 2012/01/11 up

 (個人的にピーク以前の声が好きなので)このときのハリーくんの声は、録音の時期が私の好みの時期からチラッと遅れ満開状態(?)のため、私的にはストライクゾーンから0.1ミリ外れてはいたのですが・・・。
 ハリーくんのソプラノの素晴らしさを教えてくれたNaoさんは、この盤に収録されているカッチーニのアヴェマリアは「最上級」評価しています。癖の無い伸びやかで清清しいソプラノで聴く曲は、どの曲もどの曲も一等賞! とっても丁寧に歌っているんです。私も、オリバーの Where is Love は今まで聴いたうちで一番良かったです。ついでに言うと、スピーカーで聴くよりもヘッドフォンの方が又良かった。あまりに声が楽々とストレートに出てしまうので単調に聴こえることもあるのですが、声の出しにくい曲になればなるほど彼の声が生きるようです。流れるような声でジャンニ・スキッキも聴きたかったかも。
・・・彼の声を通して曲の生命に触れたと感じるとき、感動してしまいます。実はカッチーニで泣けそうになりました。ショパンのソプラノ音・・・美しかった~。1曲1曲、集中力も素晴らしいです。カルーソも・・・。感動するのが曲の持つ生命力なのか彼の声の生命力なのか判断できないところですが彼の「声」故の良さ、が曲に発揮されるんでしょうね。彼の「生」のコンサートを体験したかったです。Naoさんは彼が歌うカッチーニのアヴェマリアは「最上級」と表現しましたが、長いボーイ・ソプラノの歴史の中で、Heldur Harry Põlda くん自身がソリストとして「最上級」の存在なのだと思います。(by Hetsuji) 2012/05/05 up
 CD

2011
Heldur Harry Polda (Knabensopran / boy soprano)
Eesti Kaitsevae Orkester (orchestra of the Estonian Defense Forces)
Dirigent:Peeter Saanagi, juuni-november 2011

1.Koit (T. Magi)
2.Pastoraal oratooriumist "Pro Patria" (U. Sisask)
3.Jaljed (T. Magi)
4.Popurrii "Viis isamaalist laulu" (A. Mattiisen)
5.Amori aaria ooperist "Orpheus ja Eurydike" (C. W. Gluck)
[Aria "Gli sguardi trattieni" (Opera "Orfeo ed Euridice")]
6.Pie Jesu Reekviemist (G. Faure)
7.Panis Angelicus (C. Franck)
8.Igatsus (F. Chopin)
9.Kodumaine viis (H. Eller)
10.Freddy laul muusikalist "Minu veetlev leedi" (F. Loewe) "On the street where you live" (Musical "My Fair Lady")
11.Armastust ei leia ma muusikalist "Oliver" (L. Bart) "Where is love?" (Musical "Oliver")
12.Funiculi funicula (L. Denza)

Herdurの3枚目のCDで、再びピュア・ボイスに触れる事ができて幸せ~。収録の半分は、これまでのCDで聞いた曲の別録音。”ピエ・イエズ”はあまりにアッサリと歌っていて、聞かせどころがいつの間にか終わってしまうのはちょっと残念。”Panis Angelicus”も然り。彼の3枚のCDの指揮者・伴奏がそれぞれに違っており、前作CDの方がしっとり歌えているように思える。決して悪くないんだけど、このCDではBSの定番よりミュージカル曲の方が上手さを実感する。ショパンの”別れの曲”も後半の盛り上げなんぞ上手で、ピアノより歌の方でイメージしまいそう。”Koit”はエストニアの独立運動に関係している曲らしい。力強さを強調して息を吐き出すように歌っている箇所もあるけど、余りにも素直な声なので、アピール度は程々といったところ。”Jaljed”は、表情を出さずに歌う彼が気持ちよさそうに歌っていたバラード風の曲。ちょっとずつ盛り上がっていくアレンジがHerdurの再高音を引き立てている。この曲はかなりリピートして堪能してしまった。4番・9番はオケだけの曲だけど、弦の音がしないので実質ブラスバンドですかね。エストニア国防軍オーケストラの伴奏で、ちょっと少年合唱らしからぬ選曲。この辺はこれまでのCDと趣が異なる。1番”Koit”は「夜明け」、9番”Kodumaine viis”は「祖国の歌」らしいので、エストニアのお国の事情も影響しているのかもしれない。(by Nao) 2013/01/01 up

・・・す・・・素晴らしい・・・。格の違いを感じてしまいます。3作目ともなると、ボーイ・ソプラノ故に、もしかして変声という負の要素もありそうと邪推して聴くことをためらっていたのですが、この盤は、鋼鉄ダイアモンドの声でありました。むしろ、全2作以上に、少年らしさが増していたのは驚きでした。声が微妙に0.01%低くなったかもしれないから? 声が低くなったからこそ、逆にとんでもなく高音を要する曲を歌っているかのようです。柔らかさはなりをひそめ、代わりに真っ直ぐ天を衝く声に変貌しています。特別な才能を受けた故の返礼的な作品群には、挑戦する勇気や歌うことへの礼儀や背負う名誉等々、騎士道精神すら感じさせてくれます。・・・にしてもオソロシイ程の高音です。そしてその声を活かす選曲になっているようです。ショパンの別れの曲もHelder君だからこそ、の出来栄えです。これ1曲だけでもコンサート1回分の価値があります。オーケストラも非常に素晴らしい。Helder君のCDは3枚所有していますが、3枚が3枚ともHelder君のそのときどきの声の特長を活かしきった選曲がされているのとベスト・コンディションで録音されているのが、本当に素晴らしいと思います。加えて、今回のCDには、前2作とは違った趣き、ボーイ・ソプラノ故の切なさや儚さまでも収められているようで、伸びやかな超高音を聴いていながら、なぜか泣けそうになってしまい困りました。選曲にあるのかもしれません。数多くのレコードやCDをリリースしたボーイ・ソプラノは数多く存在しますが、このHelder君に匹敵する完成度のみの作品を残した完璧主義者はそれほどには居ない、と思います。存在そのものが素晴らしすぎます。稀代のボーイ・ソプラノに極東日本から拍手を送ります。尊敬に値する立派なボーイ・ソプラニストです。(by Hetsuji)2016/09/05 MON UP

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(お返事は出来ないと思います)