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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Harry SeverHarry Sever


CD

2005.1 
  My Own Country
A Recital of English Song (Herald HAVPCD 311)

1.Orpheus with his lute (Sullivan)
2.Edward Gray (Sullivan)
3.Weep you no more (Parry)
4.Willow, willow, willow (Parry)
5.Over the mountains (Quilter)
6.Drink to me only (Quilter)
7.A poet's hymn (Dyson)
8.Song of the Cyclops (Dyson)
9.The stranger (Armstrong Gibbs)
10.Five eyes (Armstrong Gibbs)
11.Down by the Salley Gardens (Gurney)
12.Snow (Gurney)
13.O, my deir hert (Howells)
14.King David (Howells)
15.My own country (Warlock)
16.Rest, sweet nymphs (Warlock)
17.Tewkesbury Road (Head)
18.Lavender Pond (Head)
19.Tom Bowling (Britten)
20.The choirmaster's burial (Britten)  

HARRYは、2003年のBBC Young Chorister of the Year に輝いた少年です。とはいえ、私のことですから、このアルバムカバー写真に惹かれました。いつもの購入動機です。ステキですよね。髪の色、シャツの白、ジーンズと背景の麗しくも穏やかなイギリスの自然の緑。少年が1人でCD1枚を歌いきることと聴き終えることの難しさは、あると思うのですが、5番目の曲の激しさや、7番目の曲の伸びやかな高音の美しさ、等々、ソリスト君の充実ぶりを聴くことが出来ます。技術も鍛えられています。私には馴染みの薄い選曲ですが、美しい英国を彷彿させてくれます。ソリスト君自身と祖国への敬意と誇りを持って誕生したCDだと思います。Brittenを今回、初めて好きかもと思いました。歌い方もとても丁寧でした。(by Hetsuji)2016/09/05 MON UP
 CD

2006
  Franz Schubert: Die Schone Mullerin (Tadpole/TAD 0606)
Harry Sever (boy soprano), Nadanai Laohakunakorn (piano), c.2006

1. Das Wandern - Wandering
2. Wohin? - Where to?
3. Halt! - Halt!
4. Danksagung an den Bach - Giving thanks to the brook
5. Am Feierabend - After work
6. Der Neugierige - He who longs to know
7. Ungeduld - Impatience
8. Morgengruss - Morning greetings
9. Des Mullers Blumen - The Miller's Flowers
10. Tranenregen - Rain of Tears
11. Mein! - Mine!
12. Pause - Pause
13. Mit dem grunen Lautenband - With the green lute ribbon
14. Der Jager - The Hunter
15. Eifersucht und Stolz- Jealousy and pride
16. Die liebe Farbe - The beloved colour
17. Die bose Farbe - The hated colour
18. Trockne Blumen - Dry flowers
19. Der Muller und der Bach - The miller and the brook
20. Des Baches Wiegenlied - The brook's lullaby

最初に。ハリー・ファンが読んだらぶっ飛ぶかもしれない事をお許しください。
ハリー、好き。シューベルト、好き。ピアノもよく溶け合って言う事なし。なのに、聞き続けたいという気持ちと裏腹に「な〜んか違う」と思ってしまう。シューベルト→WSK→ムント氏時代の「Das Wandern」「Wohin?」を歌っているソリスト、と連想してしまうんだなぁ。このソリストが全曲を歌ってくれていたらと叶わぬ妄想を抱いていたので、このチャンスを手にしたハリーにちょっとばかり嫉妬しているのかも。でも、シューベルトの曲って人生普遍の喜びや悲哀が織り込まれていて、その晴朗と影がまさに「美しき水車小屋の娘」だとすれば、よくこんな曲にチャレンジしたもんだと思う。前回のソロ集も、イギリスの宗教色の無い歌集だったし、トレブルの新しい境地を反映させた事は評価に値する。いっぱしの歌い手として成熟した歌い回しを披露しており、通常のトレブルの域は超越している。QuiristersのCDで幼さの残る声でソロを取っていた事、BACのソリストとして来日し、上手く歌えず悔し涙を流していたシーンが交錯する。その時はこの年齢まで活躍して、ドイツリートを歌うなんて思わなかったものね。マックスを連想するけど、大きな違いはハリーが紛れも無く少年の声である事。シューベルト志向の私、歌もピアノもしあわせ気分で堪能しましたよ。全部いいのだけど、表現力によって微妙に様相が変わって来る9番の「Des Mullers Blumen」が大好き。男性歌手では深い洞察のディースカウなんか最高だけど、少年にそこまで求めてもね。ハリーの表現力は充分だし、トレブルでこの歌集が聞けた事はすご〜くうれしい。欲を言えば、ここまで成熟する手前のハリーの声で歌って欲しかった。もっと言って良ければ、しっとりと重みを感じるような声の子でも聞いてみたかった。ごめんね、ハリー。あなたは充分素晴らしいんだけど、私の複雑な了見ではそこに行き着いてしまうの。でも「少年の声で丸ごと1枚シューベルト」を実現してくれた事にはとっても感謝している。素直にありがとう、デス!     (by Nao) 2006/06/23(Friday)up

声良し、テクニック良し、曲に向かう気迫良し、で、HARRY君の超力作だと思います。本当に素晴らしいです。そして、シューベルトのこの曲集は、ボーイ・ソプラノの音質にとても似合っているとHARRY君の演奏から気づかせていただきました。残るはリスナーのボーイ・ソプラノに対する好みの問題だけで、やわらかい声でもファルセット気味ではなく、出来たらもっと硬質の声でぐいぐいと攻めて欲しい曲だと思いました。次は、そういうソリスト君が歌うのを聴いてみたいです。(by Hetsuji)2016/09/05 MON UP
 CD

2004 
  Hear My Prayer (Herald HAVPCD 303) 2004
Winchester College Chapel Choir
Harry Sever and Thomas Jesty trebles

1.Hear my prayer H.Sever
2.I know that my redeemer liveth H.Sever
3.O nomen Jesu T.Jesty;H.Sever
4.I will lift up mine eyesH.Sever
5.Hear ye, Israel H.Sever
6.God is gone up
7.The Woodcutter's Song T.Jesty
8.O mysterium ineffabile
9.Pie Jesu H.Sever
Stabat Mater
10.Stabat mater dolorosa T.Jesty;H.Sever
11.Vidit suum dulcem natum H.Sever
12.Eia, mater, fons amoris T.Jesty
13.Quando corpus morietur T.Jesty;H.Sever
14.Amen

15.Te Deum in C H.Sever
16.Jubilate in E flat

 Harry Sever(BBC Radio 2 Young Chorister of the Year 2003) & Thomas Jesty(BBC Radio 2 Young Chorister of the Year 2004)の 二人の受賞盤的な意味合いもありそうです。
 ブックレットというにはつつましやかな?三つ折りのカバー写真を広げたら、ウィンチェスター・カレッジ・チャペルとチャペル・タワーの写真が掲載されており、その佇まいにノックアウトされてしまったのでした。彼らの日常がここに在るのですね〜。歌心の深さに納得です・・・。
 この録音は2004年です。人それぞれ、ボーイ・ソプラノの好みのコンディションの時期(変化していく声&変化していく表現力)があると思うのですが、このCDでの二人は、たぶん変声前の早い頃で、声的には私が好む時期、積極的に言えば、ファン的にはベストの時期に入っています。選曲も短く編曲されずに1曲1曲がじっくりと歌いこまれていると感じる長さも満足度が上がります。Harry Severくんの占める割合とその充実ぶりは目立ちますが、Harryくんの声から華美度を3%そぎ落とし質実度5%アップしたようなThomas Jestyくんの声もなかなかです。Thomasくんがフルートの調べに乗せて歌う曲もステキでした。少年のソロで歌い上げたスタバトは貴重でもあります。少年のソロでの録音は、古くはテルツを始め、フロリアン、チューリヒ、ドルトムント等々、思い出すだけでもいろいろとありますが、録音における%は少ないと思います。
 合唱の Winchester College Chapel Choir は、声の若々しさが清々しいと思います。テノールに目立つ声が一人居て、彼の声が気になるのですが、それは大したことではありません。その合唱に乗せて、空中を長ーく伸びるHarryくんの声の麗しいこと・・・。合唱よりも、Harryくんの声の装飾が 15.Te Deum in C ではうわてかもしれません。ある意味、二人のボーイ・ソプラノは、ボーイ・ソプラノとして成熟しているのですが、合唱の方は、まだ青い感じがしました。その青さが、魅力なのかもしれませんが・・・。(by Hetsuji) 2016/10/09 SUN UP  
 CD

2002
  Something's Coming/(Herald/HAVPCD 276)/Winchester College Quiristers, Nicholas Stenning(BBC Young Chorister of the Year 2001), Harry Sever, Samuel Wesley, trebles, Robert Bottone Piano, Christopher Tolley Director of Chapel Music, Reorded in Winchester College Chapel, June 2002

1.Something's Coming(Bernstein)  
2.The Salley Gardens(arr. Britten)(Nicholas Stenning)
3.Weg der Liebe(Brahms)
4.To Sylvia(Schubert)(Harry Sever)  
5.Ah perdona al primo affetto(Mozart)
6.Vocalise-etude(Messiaen)
7.O waly, waly(arr. Britten)  
8.The Birds(Britten)(Harry Sever)
9.Fancie(Britten)
10.Willow willow(arr.Grainger)(Nicholas Stenning)   
11.Corpus Christi Carol(Britten)
12.Over the mountains(arr.Quilter)(Nicholas Stenning)
13.It was a lover and his lass(Rutter)         
14.Bridge over troubled water(Simon)         
15.La vendetta(Mozart)         
16.My ship(Weil)(Samuel Wesley)         
17.Angels, ever bright and fair(Handel)        
18.Linden Lea(Williams)(Nicholas Stenning)      
19.Old Sir Faulk(Walton)         
20.Somewhere(Bernstein)(Harry Sever)

日曜日には聖歌を、土曜日には古典やポピュラーを披露…と、彼らは幅広いレパートリーを持っている。このCDはその土曜日のレパートリーからの名詩選集で「ウェスト・サイド・ストーリー」の曲で始まり、締め括られる。ブラームスやモーツァルトなどは2声部での合唱だが、あとは単一メロディを全員で、あるいはソロで歌うという内容。コーラスは曲によってバラツキがあり、ブラームスやモーツァルトは何だか練習不足のウィーン少年合唱団のような印象。かと思えば、9番・20番などはしっかり歌いこなしているし、13番はミュージカル・ナンバーのような楽しい様子が伝わってくる。ソロには、元 Quilister の Nicholas Stenning(現在はWinchester College のMusic scholar) が参加しているが、受賞から半年以上経っており、最もよい時期を過ぎてからの録音ではないかと感じる。それでも、艶を帯びた声と落ち着いた歌いっぷりを残しており、大切に育てた消え行く宝ものを、いとおしむ様にレコーディングされている。片や、Harry Sever, Samuel Wesley は、まだこれからを期待したいソリスト。少年だけの聖歌隊の違うジャンルの曲に触れた事が単純にうれしく、これからも応援するぞぉと思ってしまった。(by Nao) 2003/02/02 up 
   
     
     
     

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(お返事は出来ないと思います)