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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

グロリア少年合唱団GLORIA BOYS CHOIR





 CD   GLORIA BOYS CHOIR MISSE 1 avril 2000 Cathedrale Notre-Dame de Paris グロリア少年合唱団 パリ・ノートルダム寺院 ミサ奉仕(G-4005) 録音:2000年4月1日ノートルダム寺院(フランス/パリ)

1.ミサの始まり〜オーケストラ入場〜      
2.Credo      
3."Laudate"(ザビエル布教450周年を記念して) 
4.大オルガン演奏〜司祭入場      
5.入祭の歌「私たちは神の民」      
6.祈り      
7.Kyrie      
8.聖書朗読      
9.答唱詩編      
10.聖書朗読      
11.聖歌      
12.オルガン演奏      
13.祈り      
14.Sanctus      
15.Benedictus      
16.祈り      
17.聖歌と祈り      
18.Agnus Dei      
19.大オルガン演奏      
20.Ave verum corpus      
21.祈り      
22.「天のきさき」      
23.大オルガン演奏

  普段はミサ曲何番という曲をただ「音楽」として聴いてしまうが、ミサってこんななんだ、という聴衆の息遣いまでも聞こえる実況盤。モーツァルトの戴冠ミサにも、「音楽」だけではない彼らの信仰の世界がかいま見える。「ミサ奉仕」なのだ。1日置きに2度コンサートを行った後だが、これが「本番中の本番」だったのだろうか? 伸びやかさの中にも適度な緊張感というか緊迫感が歌声から聞こえてくる。(そう思って聴く所為か?)寺院内の響きも柔らかくて心地良い。声はきれいに採録されている。
  オルガン演奏の途中、盛り上がった辺りで、カカラン、カカラン、カカラン、と3回鈴(鐘?)の音がする。たぶん司祭入場の合図。その音を聞いたらなぜか感動で胸が締め付けられるような気がした。増してその場にいた少年たちの気持ちはどんなだったのだろう?・・・と考えていると「5.入祭の歌「私たちは神の民」」の日本語の歌が聞こえてくることに、思わずジワ〜ン・・・それから司祭さまののおことば。ジャポンから来てくれたみたいな説明しているらしい、たぶん。そしてモーツァルトの曲に入っていく。
  ソプラノソリストが活躍するこの曲に少年を起用できたら良かったかもしれないけれど、女声は違和感が無いほど、というより積極的に少年の声とお互いを引き立てあっていたので、今回の役割分担は成功していたと思う。信仰のその場に行って、「ミサ奉仕」できたことはやはり素晴らしい。歌声が運んでくれるものの中には、奉仕者たちのそういう精神的な充足感というか満ち足りた「感動」もたくさん詰まっているのだ。そしてこのドーム・・・少年たちの歌声がやわらかだが、どこか清々しく響く素晴らしいドームだ。(by Hetsuji) 2002/05/19 up 
  CD   GLORIA BOYS CHOIR CONCERT Le 28 mars 2000 L'eglise paroissale du Sacre-Coeur グロリア少年合唱団 ロヨラ聖堂演奏会(G-4004) 録音:2000年3月30日 ロヨラ大聖堂(スペイン/ロヨラ)

1.挨拶        
2."Laudate"(ザビエル布教450周年を記念して) 
Marc Antoine Charpentier "Te Deum" H.146
3.Prelude             
4.Te Deum Laudamus             
5.Te eternum             
6.Pleni sunt caeli et terra             
7.Te per orbem terrarum             
8.Tu devicto mortis aculeo             
9.Te ergo quaesumus             
10.Eterna fac cum Sanctis tuis             
11.Dignare, Domino, die isto             
12.In te, Domine, speravi
Tomas Luis de Victoria responsoire
13."Judas mercator"             
14."Una hora"
Wolfgang Amadeus Mozart "Kroenungs Messe"KV.317
15.kyrie             
16.gloria             
17.credo             
18.sanctus             
19.benedictus             
20.agnus dei 
Felix Zabala
21.Ave verum corpus
賛美歌(編曲:萩本聡一) 
22.「天のきさき」

  1日おいてスペインのロヨラ大聖堂での演奏会。演奏曲はほとんど同じだが、ルルドでの演奏会よりも気のせいかもしれないが演奏者に余裕が感じられ演奏に安定感が増したような気がする。男声だけで聴く「14."Una hora"」も穏やかで良いのだが、この曲は良くウィーン少年合唱団の演奏会でも聴く機会のある曲なので、正直なところBSも入って欲しかった。戴冠ミサのオープニングが優美に聞こえるのは、その微妙なスピードにあるのだろうと思う。BSに関して言えば、ピアノやピアニシモの表現がもっと際だってくれば、印象は今以上に良くなるだろうと思う。フォルテは頑張れるようだが、それだけでは雑に聞こえてしまう。欲を言えば、その辺りが課題かな、とも聞こえた。と書けるのは、2日前より更に少年たちが伸び伸びと歌っている、更に良い演奏会だったように聞こえるからである。拍手にもこちらの方が熱がこもっているようだった。大成功!だったようだ。
  事実だけを見ればルルド教会でロヨラ大聖堂で演奏会?・・・すごい。と思うだけだが、今回の演奏会は、おそらく普段の演奏活動の延長上にあるものなのだろうし、昔から選曲に筋金が入っているこの合唱団の動静には、目が(耳を?かな)離せない。(by Hetsuji) 2002/05/19 up 
 CD    GLORIA BOYS CHOIR CONCIERTO 30 marzo 2000 Santuario de Loyola グロリア少年合唱団 ルルド聖堂演奏会(G-4003) 録音:2000年3月28日 サクレ・クール教会(フランス/ルルド)

1.〜2.(挨拶〜拍手〜少年合唱団入場)        
3."Laudate"(ザビエル布教450周年を記念して)       
4.(オーケストラチューニング〜拍手〜指揮者入場)
Marc Antoine Charpentier "Te Deum" H.146
5.Prelude             
6.Te Deum Laudamus             
7.Te eternum             
8.Pleni sunt caeli et terra             
9.Te per orbem terrarum             
10.Tu devicto mortis aculeo             
11.Te ergo quaesumus             12.Eterna fac cum Sanctis tuis             13.Dignare, Domino, die isto             14.In te, Domine, speravi
15.(拍手〜男声合唱団入場) 
Tomas Luis de Victoria responsoire
16."Judas mercator"             
17."Una hora" 
18.(オーケストラチューニング〜指揮者入場) 
Wolfgang Amadeus Mozart "Kroenungs Messe"KV.317
19.kyrie             
20.gloria             
21.credo             
22.sanctus             
23.benedictus             
24.agnus dei
25.挨拶
賛美歌(編曲:萩本聡一) 
26.「天のきさき」

  グロリアはグロリア少年合唱団と名のってはいるが、演奏内容からするとグロリア聖歌隊とも呼びたい。ソリストもオーケストラも日本人の編成で、これだけの曲を、ルルドという聖地の教会で演奏した快挙をまずお祝いしたい。男声だけで歌われる「16."Judas mercator"」の出だしの合唱の美しさにははっとしたし、戴冠ミサの出だしの演奏はゆったりとして実に優雅だった。ソリストの女声との対比で聴く少年声の合唱はBSならではの涼やかな味もあってお互いを引き立て合っていたと思う。少年声には、ときどき音が上がりきらないような不安定感を「"Te Deum" H.146」では受けたが、モーツァルトは気持ちよく歌えていたようだ。「天のきさき」という賛美歌もきれいな曲。オーケストラがうるさいような気がするのが残念。ライヴ故、録音状態がベストではなかったかもしれないが、聴いていて全体的には「真剣」「一生懸命な感じ」が伝わってくる良い演奏会だったと思う。(by Hetsuji) 2002/05/19 up 
 CD    GLORIA BOYS CHOIR グロリア少年合唱団 ミサ曲 ライブ特集 (B-3051) 1993年12月25日録音。指揮:松村努 合唱:グロリア少年合唱団 グロリア男声合唱団

1.鎌倉キリシタン讃歌 近藤譲JOHO KONDO グロリア少年合唱団委嘱作品              
2〜7.グロリア ニ長調 RV589 ヴィヴァルディ ANTONIO VIVALDI                
8〜11.ミサ ハ長調「戴冠式ミサ」K.317  モーツァルト WOLFGANG AMADEUS MOZART             
12.ラシーヌ雅歌 フォーレ GABRIEL FAURE       
13.テ・デウム サリエリ ANTONIO SALIERI      
14〜15.ミサ バーンスタイン LEONARDO BERNSTEIN  
16.ダンス・アレルヤ フレッド ANOLD FRED      
17〜19.ミサ ニ短調「ネルソンミサ」 ハイドン FRANZ JOSEPH HAYDON               
20〜22.メサイヤ ヘンデル GEORG FRIEDRICH HAENDL

少年声と男声という理想的な響きを得た合唱団が、変声前の少年声だけでは表現しきれない楽曲を演奏した折りのライヴである。取り上げられた曲をみると、下の方でも書いてあるが、一般的な演奏会というよりは意味合い的には「奉仕」なのかもしれない。女声ソリストの声も聞こえる。グロリア室内オーケストラ付きというのもすごいのだが、何より、プログラムが並ではないと思う。この合唱団は、20年近くも昔になるだろうか、少年ソリストを起用してペルゴレージのスタバト・マーテルの演奏をしたことにも驚いたが、「存在理由」が明らかなものは、移ろったりしないという見本みたいな少年合唱団だ。私は異教徒ではあるがグロリア少年合唱団の演奏を通して合唱団のあり方に敬服する。スッと入っていける曲ばかりではないだろうに、子どもたちが良く指導についてきているものだと感心する。ただし神に対してあまりに人の存在を卑下しすぎる「1.鎌倉キリシタン讃歌 近藤譲JOHO KONDO グロリア少年合唱団委嘱作品」姿勢の曲は個人的には苦手だが。(もっと堂々としていても良いと思うので)
方向性と将来性において、大いに期待したい少年合唱団である。鎌倉雪の下カトリック教会に栄えあれ!(by Hetsuji) 2002/05/19 up 

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(お返事は出来ないと思います)